12月は分配金(配当金)の季節です。そこで、12月の主要ETFの分配金日程をまとめました。日本の証券会社で買えるもので、利回りの高いもの、運用総額の大きいものはほぼあります。
主なETFの権利落ちは、大手3社であるバンガード、ブラックロック、ステートストリートの債券ETFのほとんどが12月1日です。グローバル社の高配当系は12月3日、カバードコールETFは12月30日。
主要高配当の権利落ちは【HDV】が12月13日、【SPYD】が12月17日、【VYM】が12月20日です。
12月の主要ETFの権利落ち日カレンダー
2021年12月の主要ETFの権利落ち日をカレンダーにまとめました。権利落ちの前日までに購入していれば、分配金がもらえます。なお、月曜日が権利落ちの場合は、前の週の金曜日までに購入する必要があります。
(2)は、今月2回目の分配金です。バンガード、ブラックロック、ステートストリートの債券ETF、グローバルX社の高配当系、ヴァンエック社、JPモルガンの【JEPI】などは、来年1月の権利落ちが、今年の12月後半に繰り上がります。
12月の主要ETFの分配金(配当金)スケジュール
権利落ち日の早い順に並んでいます。一番上の行をクリックすると、その項目の順番に並び直します。テーブルの一番上にソート機能をつけましたので、利回り順などで並び替えも可能です。
12月1~3日に権利落ちの迎えるETFは、12月後半に1月の分が権利落ちを迎えるため、今月は2度分配金が支払われます。下の表では、前半の12月1~3日の分は省きました。ティッカー・コードが太字なのが今月2回目のETFです。
「会社」はETFの運用会社で、「V」がバンガード、「B」がブラックロック、「S」がステートストリート、「G」がグローバルX、「W」がウィズダム・ツリー、「A」がアンプリファイ、「I」がインベスコ、「VE」がヴァンエック、「F」がファーストトラスト、「J」がJPモルガン・アセット・マネジメントです。
一番左の列の「期」というのは、分配金の支払われる回数です。「毎」が毎月、「4」が年4回、「2」が年2回です。
「種類」に補足がないものは、基本的には米国が対象です。
右端の「詳細」をクリックすると、そのETFの詳細ページに移動します。ただし、最新ではなく1~2カ月前のデータのものもあります。
「BDC」銘柄もいれてあります。
「利回り」は11月26日頃のマネックス証券のものを使用させていただきました
上記以外の分配金(配当金)の日程は?
上記以外のETFの分配金の日程は、以下のリンクから確認してください。公式サイトのpdfが別ウインドウで開きます。「EX」というのが配当落ち日です。
12月の主要ETFの分配金の結果
12月の分配金の結果です。運用会社ごとに並んでいます。先月との比較、1年前の同期との比較があります。債権と超高配当ETFは増配せずに一定額の分配金が支払われる傾向が強いので、先月と比べてマイナスになっていないかをチェックしましょう。
バンガード社の分配金日程はこちら
まずは、バンガード社です。債券ETFは権利落ちが12月1日と23日。12月16日が権利落ちなのはセクターETF、12月20日は【VYM】【VIG】【VT】など、12月21日が【VOO】、12月27日が【VTI】です。【VYM】は0.9386ドルで前年同期と比べて15.9%増でした。
※バンガード社の債券ETFで背景が青色の部分は、昨年の同時期に通常分配金とは別に、ロングターム・キャピタルゲインやショートターム・キャピタルゲインなどがありました。その金額は含めていません
背景が黄色の部分は今年、ロングターム・キャピタルゲインやショートターム・キャピタルゲインがありました。以下の金額です。
ブラックロックはどうか?
ブラックロック社の債券ETFは権利落ちが12月1日と16日。【HDV】や【DVY】など株式ETFは12月13日が権利落ちです。【HDV】は1.0515ドルで前年同期と比べて13.9%増でした。
ステートストリート社の日程はこちら
ステートストリート社は債券ETFの権利落ちが12月1日と17日。【SPYD】【SPY】【SDY】【DIA】などメジャーな株式ETFの権利落ちは12月17日です。【XLRE】などの不動産ETFは12月20日です。【SPYD】は0.1276ドルで前年同期と比べて78.9%減でした。
グローバルX社の分配金を確認しよう
グローバル社の権利落ちは高配当系が12月3日。カバードコールETFは12月30日。高配当系は12月30日にも権利落ちがあります。
先月との比較では、【QYLG】【XYLG】は超大幅プラス、【QYLD】【XYLD】もかなり増えました。
その他の運用会社の分配金を確認しよう
ヴァンエック社のETFとJPモルガン・アセット・マネジメントの【JEPI】は2度権利落ちがあります。
ウィズダムツリー社の表の右端の背景が青くなっているETFは昨年12月に2度分配金が支払われました。翌1月の分とは別に、2回支払われました。
BDC銘柄をチェックしよう
日本の証券会社でほぼ購入できなくなったBDC銘柄もまとめました。【SSSS】は特別配当(0.75ドル)が発表されました。権利落ちは12月30日、支払いは1月14日です。
【MAIN】は通常配当の権利落ちが1月3日で、追加配当(0.1ドル)が12月21日に権利落ちです。
超高配当ETFのコロナ・ショック後の分配金推移
下のグラフはグローバルX社のETF【QYLD】【PFFD】【SDIV】【DIV】【SRET】【ALTY】と、アンプリファイ社の【YYY】の分配金を、2020年2月を100とした場合の推移です。
最近は【ALTY】と【SDIV】が好調で、コロナショック前を上回りました。【ALTY】は2021年9月末に大幅な銘柄入れ替えを行いました。
※上に突き抜けている2021年12月の【QYLD】の数値は210です。
カバードコール系ETFの分配金推移
下のグラフはカバードコール系ETF【QYLD】【QYLG】【XYLD】【XYLG】【JEPI】の分配金を、2020年10月を100とした場合の推移です。
もっとも後発の【QYLG】【XYLG】の最初の分配金が支払われた2020年10月を基準にしました。
ナスダックが対象の【QYLG】【QYLD】が好調です。そして100%カバードコール【QYLD】よりも、50%カバードコール【QYLG】のが成績がいいですね。
2021年12月はS&P500が対象の【XYLD】【XYLG】の分配金が激減しました。
※上に突き抜けている2021年12月の【QYLG】の数値は1147、【XYLG】は844、【QYLD】は230です。
カバードコール系ETFの利回りを直近の分配金から計算
カバードコール系ETF【QYLD】【QYLG】【XYLD】【XYLG】【JEPI】の利回りの変化を見てみましょう。利回りは直近の分配金を1年換算したものから算出しました。株価は月末のものです。
やはり【QYLD】が頭一つ抜けていますね。【XYLD】と【JEPI】が続いており、50%カバードコール【QYLG】【XYLG】はキャピタルも狙うため、利回りはやや劣っています。
【JEPI】は2021年1月までは10%以上と高かったですが、2月以降は一気に下がって7%前後です。
カバードコール系ETFの利回りを過去1年分配金から計算
先ほどのグラフだと、少しイメージしづらいかもしれません。過去1年の分配金から利回りを算出しました。【QYLG】【XYLG】は2021年12月が凄まじかったので、過去1年からの利回りでも、爆上げしています。
2021年9~11月ぐらいのデータが、最近の利回りの目安かなと思います。つまり【QYLD】11%、【XYLD】9%、【JEPI】7%、【QYLG】5%強、【XYLG】4%強ぐらいですね。
まとめ
1~3日の権利落ちを迎えるETFは、月末にもう1度権利落ちがあります。大手3社の債券ETF、グローバルX社の高配当系、ヴァンエック社、【JEPI】などです。
12月はインカム系投資家にとっては、毎日がボーナス日みたいになっているかもしれません。
グローバルX社のカバードコール4兄弟【QYLD】【QYLG】【XYLD】【XYLG】が大幅増でした。

