BDC銘柄スロ・キャピタル【SSSS】が配当を発表。なんと0.11ドル!

2022年3月9日、BDC銘柄スロ・キャピタル【SSSS】が配当0.11ドルを宣言しました!

スロ・キャピタル【SSSS】の2022年3月9日の終値は11.33ドル。過去1年の年間配当は7.61ドルになる予定で、利回りは67.2%です。配当が少なかったためか、2022年3月10日の株価は大幅に下落しています。

※スロ・キャピタル【SSSS】の配当は2021年に3度、とてつもない配当が出ました。利回りは参考程度にしてください。

 

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スロ・キャピタル【SSSS】の過去の配当、年間増配率

スロ・キャピタル【SSSS】の配当は不安定です。傾向としては、年の前半にはあまり配当を出さないようです。2021年は5、8、11月に権利落ちした配当が多額でした。

月の前半に配当額が決定し、後半から末にかけて権利落ち、翌月に支払う傾向のようです。今回は0.11ドルと少なかったですね。権利落ちは3月24です。

スロ・キャピタル【SSSS】の期別の配当は?

下のグラフは期別の配当です。配当落ちの月を基準にしています。2021年は2ドル以上の配当が3回続きました。2022年はどうでしょうか。

スロ・キャピタル【SSSS】の年間配当額と年間増配率は?

スロ・キャピタル【SSSS】の配当金と増配率を1年ごとにまとめてグラフ化しました。2021年は年間8ドルになりました。

スロ・キャピタル【SSSS】の配当と株価の関係は?

2019年11月以降の配当と月末株価の比較です。2021年5、8、11月があまりに多かったので、今回は少ないように思えます。

 

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BDCとは?

BDCとは「Business Development Company」の略で、銀行から融資を受けられない新興企業や中小企業の事業開発に金融面を中心にサポートする投資会社です。クローズド・エンド型のファンドであり、ニューヨーク証券取引所やナスダック証券取引所などに上場しています。

新興企業は不安定ですが、成長すると莫大な利益をもたらす可能性があります。創業時のグーグルやアップルなどもBDCから支援を受けていました。

BDCに対する規制は?

BDCは利益の90%以上を配当に充てることで、法人税の免除を受けています。そのため高配当を実現できるので、インカム投資家に人気です。REITと似ていますね。

また、資産の70%を法律で定められた適格投資対象にすること、1銘柄当たりの構成比率を全体の25%以下に抑えることなどが定められています。

 

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BDCにはどんな銘柄があるのか?

下の表は主なBDC銘柄ですスロ・キャピタル【SSSS】はBDCの中で規模は真ん中ぐらいです。利回りは過去1年で計算すると、他のBDC銘柄と比較して飛び抜けていますね。

DEレシオは自己資本に対する負債額を示すもので、財務の健全性を測る指標です。BDCの場合は、自己資本の2倍まで借り入れることが可能です。つまり2倍までならレバレッジをかけて商売できるという意味です。ここに挙げたBDCは1倍前後なので、それなりに健全といえます。

NAV倍率は資本に対して株価が割高か割安かを示す値です。1より高いと割高になります。

配当利回り(過去1年)は過去1年の配当から算出したものです。

配当利回り(直近)は直近の配当が今度1年続いたものとして算出しました。こちらは特別配当を含んでいません



日本の証券会社ではBDC銘柄の取り扱いをやめてしまいました。「IG証券」などの海外証券会社なら購入可能です。

サクソバンク証券

 

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スロ・キャピタル【SSSS】の社名について

スロ・キャピタル【SSSS】は2020年6月に、Sutter Rock Capital Corp.からSuRo Capital Corp.へ社名変更を行いました。これは、2020年3月にSutter Hill Venturesから、商標および商号の使用の差し止めの訴訟を受けたためです。

 

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投資先のセクターは?

スロ・キャピタル【SSSS】は高成長のベンチャー企業に投資することを目的とした上場投資ファンドです。投資先は後期のベンチャー企業が多く、一般的に市場価値が1億ドル以上の企業が対象です。

投資先のジャンルは、教育テクノロジー、金融テクノロジー、マーケットプレイス、ソーシャル&モバイル、クラウド・コンピューティング&ビッグデータなどです。

半年前との比較では、金融テクノロジ―が約13%増えました。教育テクノロジーとソーシャル&モバイルの比率が少し減りました。

 

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投資先は?

2021年末時点ので投資先は38社で、その比率は上位5社が約57%を占めており、結構集中しています。

「Course Hero」は大学生向けのオンライン・テスト対策などを手掛けています。2021年にはLitCharts、QuillBot、CliffNotes、Symbolabなどの企業を買収し、事業を拡大させています。

「Forge」は投資家に未公開株の取引サービスを提供しています。2021年の純収益は、前年比75%増と好調です。2022年3月には、フィンテックに特化したMotive Capital CorpとのSPAC合併が完了する予定です。

「Nextdoor」は近所向けのソーシャルネットワーク・サービス、2021年の収益がガイダンスを大幅に上回り好調のようです。

「Blink Health」は医薬品のオンラインサービスを提供しています。

「Coursera」は大学や企業によるオンライン学習サービスです。2021年11月で全株式を売却しました。

6月末に組込比率3位に入っていた「OZY」は、不正行為の疑惑が発覚したため、圏外となりました。

 

 

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2021年の配当金はどこから捻出したのか?

2021年は1株当たり約8ドルもの配当が出ました。株価は12~14ドルぐらいなので、利回りにすると50%を超えています。この原資はどこから出たのでしょうか。

下の表の右側が2021年トータルの決算ハイライトです。赤い線の行(Dividends Declared)が配当金の支払いになります。

(2)の($8.00)が1株当たりの配当金です。その隣の(1)の($212.2)は、配当金の総支払額です。百万ドル単位なので、2億1220万ドルになります。

ちなみに(3)「Issuance of Common Stock from Stock Dividends」は、保有している株式からの配当です。8970万ドルありますね。

配当金を支払った原資は?

下の表は、期ごとの投資ポートフォリオです。一番右側の「Realized Gain」は、売却して得た利益です。第1四半期にPalantir Technologiesを売って、(1)$110.5を得ました。1億1050万ドルです。

第2四半期から第4四半期はCourseraを売却して、それぞれ(2)$26.9、(3)$28.6、(4)$42.4を得たことになります。合計すると$97.9なので、9790万ドルです。

Palantir TechnologiesとCourseraの売却益を合わせると2億840万ドルになります。先ほどの配当金の総支払額(1株あたり年間8ドル)が2億1220万ドルだったので、ほぼ同じになりました。

つまり、2021年の配当はPalantir Technologies(パランティア)とCoursera(コーセラ)を上場させたことで得た売却益だったということですね。

 

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業績と予想

楽天証券のデータです。2021年はコンセンサスの予想です。2020年以降、当期利益はかなりのペースで伸びています。

 

EPSも2020年以降かなり伸びています。

 

 

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スロ・キャピタル【SSSS】の配当について

スロ・キャピタル【SSSS】の公式サイトには、以下のようなことが書かれていました。

スロ・キャピタル【SSSS】の配当は、現金もしくは普通株式で受け取ることができます。すべての株主に分配される現金の総額は、すべての株主に支払われる配当金総額の50%以下に制限されます。株主の希望する現金の額が配当金総額の50%を超える場合、保有する株式数に応じて、分配される現金総額が比例配分されます。
なお、これらの手続きは郵送によって行われます。

とあったので、楽天証券に問い合わせたところ、日本の投資家は現金(米ドル)ですべて支払われるとのことです。

 

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最近のスロ・キャピタル【SSSS】の株価と配当利回りは?

2021年1月以降のスロ・キャピタル【SSSS】の株価と配当利回りを見てみましょう。青線が株価(左軸)で、赤線が配当利回り(右軸)です。利回りは過去1年の配当金から計算しました。

2021年の5月以降は2ドル台の大きな配当が3度続きましたので、利回りはどんどん上がっていきました。今後、どのくらいの利回りになるかは不明です。

 

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競合銘柄とトータルリターンを比較する

スロ・キャピタル【SSSS】と主要BDC銘柄のエイリス・キャピタル【ARCC】、メイン・ストリート・キャピタル 【MAIN】、そして高配当ETFの代表格【VYM】を比較します。PORTFOLIO VISUALIZERを使って、2012年3月から2022年2月までの10年間を比べます。

2012年3月に1万ドル投資して配当を再投資した場合、2022年2月には【MAIN】が3万9800ドル、【ARCC】が3万3700ドル、【VYM】が3万1600ドル、【SSSS】が1万8900ドルになっていました。

【SSSS】は2020年中盤以降は強烈に上昇していますが、それ以前は横ばいが長く続いていました。

過去のトータルリターン

過去1、3、5、10年の年平均トータルリターンは以下の通りです。【SSSS】の過去1年や3年のリターンは50%前後と圧倒的です。過去10年は6.55%と今ひとつです。

危険度はどのくらいか?

ETFの安定度を比べてみましょう。最大ドローダウンは、計測期間における最大下落率です。マイナスの数値が小さいほど最大下落率が低いです。

シャープレシオとは、同じリスクを取った場合のリターンの比較です。「(ファンドのリターン−無リスク資産のリターン)÷標準偏差」の値です。

ソルティノレシオはシャープレシオの改良版で、相場が軟調の際の成績を示しています。「(ファンドのリターン-無リスク資産のリターン)÷下方偏差」で計算します。

【SSSS】はすべての値がよくないですね。残りのBDC銘柄【ARCC】【MAIN】【HTGC】も最大ドローダウン値が悪く不安定です。逆に【VYM】の安定が目立ちます。

過去の配当はどのくらいか?

2012年3月に1万ドル投資して分配金を再投資した場合の年間にもらえる分配金の推移です。分配金は再投資します。税金は考慮しません。PORTFOLIO VISUALIZERのデータです。

10年間の配当の合計は【HTGC】が2万100ドル、【MAIN】が1万6800ドル、【ARCC】が1万5600ドル、【SSSS】が1万2100ドル、【VYM】が5800ドルでした。【SSSS】は2021年の配当はとんでもない額ですが、それ以外の年は無配の期間が多かったので、過去10年間で考えると他のBDC銘柄よりもやや劣っています。

 

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【SSSS】の今後のYOC予想は?

現在の予想年間配当金額(7.61ドル)と過去の同時期の年間配当金額を比較して年間増配率を計算し、それを使って将来YOCを予想します。YOC(Yield on Cost)とは、購入単価あたりの利回りのことです。【SSSS】株を2022年3月10の終値8.92ドルで買った場合、将来の利回り(YOC)がいくらになるかという予測です。

と思ったのですが、最近1年の金額があまりにも大きすぎるので、年間増配率はとてつもない数字になり、現実的ではありません。

そこで、年間増配率が変化なし、増配率マイナス5%、マイナス10%、マイナス15%という4つのケースで検証します。

「分配金を再投資しない」「分配金を再投資しない(税引き後)」「分配金を再投資する」「分配金を再投資する(税引き後)」の4パターンで検証します

分配金を再投資しない場合のYOC

まずは分配金を再投資しない場合のYOCを見てみましょう。税金は考慮しません。スタート年は、現在の利回りの85.31%です。

増配率がマイナス10%で推移すると、5年後のYOCは50.4%、10年後のYOCは29.8%になります。増配率が15%で推移すると5年後のYOCは37.9%ドル、10年後のYOCは16.8%です。

分配金を再投資しない場合(税引き後)のYOC

次に分配金を再投資しないケースで、税金を引いた場合のYOCをチェックしましょう。分配金は約28%の税金を引いた72%が支払われます。スタート年のYOCは85.1%ではなく、税引き後の61.4%になります。

増配率がマイナス10%で推移すると、5年後のYOCは36.3%、10年後のYOCは21.4%になります。増配率が15%で推移すると5年後のYOCは27.3%ドル、10年後のYOCは12.1%です。

分配金を再投資する場合のYOC

それでは分配金を年1回再投資する場合のYOCを見てみましょう。税金は考慮しません。再投資する分配金額は、現在と5年前の株価を比較して年平均騰落率を計算し、それを使って調整します。

増配率がマイナス10%で推移すると、5年後のYOCは516.9%、10年後のYOCは1372.2%になります。増配率が15%で推移すると5年後のYOCは322.0%ドル、10年後のYOCは415.7%です。

分配金を再投資する場合(税引き後)のYOC

最後に分配金を再投資するケースで、税金を引いた場合のYOCをチェックしましょう。分配金は約28%の税金を引いた72%が支払われます。スタート年のYOCは85.1%ではなく、税引き後の61.4%になります。

増配率がマイナス10%で推移すると、5年後のYOCは214.9%、10年後のYOCは391.4%になります。増配率が15%で推移すると5年後のYOCは139.2%ドル、10年後のYOCは136.3%です。

【SSSS】は利回りを過去1年から算出するのか、直近から決めるのかで、大幅に異なります。将来の配当金も未知数なので、このデータは参考にならないですね。

 

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まとめ

スロ・キャピタル【SSSS】の2022年最初の配当は0.11ドルと控えめでした。今後どうなるでしょうか。2021年のようなビッグな配当を期待したいですね。

2021年の第4四半期および2021年度を1株当たりNAVは11.72ドルでした。1株当たりNAVが第3四半期末の14.79ドルから減少したのは、第4四半期に宣言した2.75ドルの配当が主な要因とのこと。

2021年末以降のナスダック市場を中心とした株価下落により、プライベート市場とパブリック市場の間に断絶が広がり、現在は投資先を見つけるのが困難な状況で、現金を大量に保有している状態のようです。

今後はSuRo Capital Sportsを通じたスポーツテクノロジー企業への投資をメインにするようです。また、Web3.0やメタバース市場にも積極的に投資を考えているとのこと。

2021年の配当は、第1四半期のPalantir Technologies、第2~4四半期のCourseraを売却した利益がほとんどを占めていました。2022年にこれに替わるものが出てくるのか注目です。それが、Course Heroか、ForgeとMotiveのSPAC合併で上場した銘柄になるのかもしれません。

スロ・キャピタル【SSSS】は2021年12月上旬までは、楽天証券で取り扱っていましたが、現在は購入することができません。配当再投資もできませんし、残念ですね。

 



日本の証券会社ではBDC銘柄の取り扱いをやめてしまいました。「IG証券」などの海外証券会社なら購入可能です。

サクソバンク証券