高利回りETFアンプリファイ・ハイインカム【YYY】の中身を分析する

米国の高配当株はかなり割高で、軒並み利回りが低くなっており、インカム投資家にとって悩ましい状況です。そんなときは、高利回りの債券を中心としたETFに注目しましょう。今回は、アンプリファイ・ハイインカムETF【YYY】についてまとめました。

※このページでの利回りは過去1年間の分配金をもとに計算します

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基本情報を確認しよう

【YYY】は30種類のクローズドエンド型のファンドに投資しています。投資対象はハイイールド社債がメインです。かつては「イールドシェアーズ・ハイインカムETF」という名称でしたが、2020年10月に運用会社が変更となり、現在のアンプリファイ・ハイ・インカムETFになりました。

下の表は、超高配当ETFと利回りの高いBDC銘柄の比較です。最近は株価が急上昇しているため、超高配当ETFの利回りも下がっています。その中でも毛色の異なる【QYLD】が11.7%と高利回りを維持しています。

【YYY】の管理費は0.5%ですが、取得したファンドの手数料と費用に1.95%かかるため、合計で経費率が2.45%と高くなります。【ALTY】も同様ですね。

 

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【YYY】のアセットとセクターの比率は?

【YYY】のアセットとセクターの比率です。株と債券の割合は、株が約25%、債券が75%です。債権の中では社債(ハイイールド社債)が多いですね。全体の57%を占めています。株のセクターは不動産、情報技術、金融、素材、エネルギーが上位を占めています。SeekingAlphaのデータをもとにグラフにしました。

 

 

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【YYY】の国別の比率は?

国別では米国が7割強と圧倒的です。それ以外では英国、カナダ、ブラジル、ケイマン諸島、メキシコと続いています。ケイマン諸島はイギリスの海外領土で、税制が優遇されているためファンドの在籍地として使われます。Fidelityのデータをグラフにしました。

 

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【YYY】に組み込まれているファンドの種類は?

【YYY】にはさまざまな種類のファンドが組み込まれています。とくに多いのが、ハイ・イールド・ボンド・ファンド、ローン・パーティシペーション、マルチセクター・ボンド・ファンドです。この3つで全体の6割ほどを占めています。

ハイ・イールド・ボンド・ファンドは、利回りの高い社債に投資します。

ローン・パーティシペーションとは、金融機関などからの貸出債権に係る権利義務関係を移転させずに、貸出債権に係る経済的利益やリスクを、貸出債権の原債権者から参加者に移転させることを目的とする取引のことです。

マルチセクター・ボンド・ファンドは、さまざまなタイプ(セクター)の債券に分散投資するファンドです。

 

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【YYY】の組込銘柄は?

【YYY】の上位組込銘柄です。全部で30のファンドに投資しており、上位10ファンドが占める割合は43.5%。投資先のファンドも多くの商品に分散投資しているため、分散は利いています。

アンプリファイ・ハイ・インカムETF【YYY】の公式サイトはこちら

組込上位10銘柄の公式サイトは以下のティッカーをクリックしてください

BCX USA DSL HFRO VTA
VVR NFJ JFR BGB GHY

 

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【YYY】の格付けは?

主要な債券ETFに組み込まれている債券の格付けを比較します。通常「BBB以上」が投資適格と言われ、「BB」以下は投資不適格(ジャンク債・ハイイールド債)と言われます。有名な総合債権ETF【BND】は「A」以上が大多数、社債ETF【LQD】はほとんどが「BBB」以上と安全なものばかりです。

【YYY】は「BB」以下が主流ですが、投資適格の「BBB」以上も15%ほど含まれています。

上のグラフはYahooファイナンスを元に作成しました。

 

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【YYY】の最近の分配金(配当金)は?

2019年以降の【YYY】の分配金(配当金)です。背景が黄色の2019年12月の「0.19285ドル」は通常の分配金「0.13ドル」と特別分配金「0.06285ドル」を合わせたものです。つまり、最近はずっと0.13ドルが続いています。

※背景がになっているのが減配です

【YYY】の年間分配金と年間増配率は?

【YYY】の分配金を1年ごとにまとめてグラフ化しました。2017年以降は横ばいが続いています。コロナショックの2020年でも減配しませんでした。2021年は5月までです。

【YYY】の期別分配金(配当金)は?

分配金を月別に重ねて棒グラフにしました。2016年までは毎月0.16ドルでしたが、2017年2月に0.13ドルになり、以降は2019年12月の特別配当分を除けば、ずっと同じ水準です。

 

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2020年以降の分配金利回りは?

2020年以降の【YYY】の株価と分配金利回りを見てみましょう。利回りは、過去1年の年間分配額から算出しました。青線が株価(左軸)で、赤線が配当利回り(右軸)です。2020年1月当初の分配金利回りは約9%でしたが、2月半ば以降は株価が急落したため、3月23日には利回りが約15.6%まで上昇しました。その後株価はコロナ・ショック前まで回復して、2021年5月7日の利回りは9.00%です。

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【YYY】を過去に買っていた場合のYOCは?

過去に【YYY】を買った場合、現在の購入単価当たりの分配利回り(YOC)はどのくらいでしょうか? 現在から5年前までの株価、利回り、YOCを見ていきましょう。株価は月末のもので月1回なので、ややアバウトです。

2021年5月7日の終値は17.34ドル、過去1年の配当金額は1.56ドルなので、現在の利回りは9.00%です。過去5年の平均利回りは約9.5%です。5年前と比較すると分配金は多少減っており、株価もわずかに右肩下がりなので、早い時期に買ってもYOCは上がりません。コロナ・ショック時の2020年3月頃に買っていたら、現在YOCは約12.2%になっていました。

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ライバルETFとトータルリターンを比較する

【YYY】と同じくファンド・オブ・ファンズ形式で経費率の高い【ALTY】、日本の証券会社で購入できる超高配当ETF【QYLD】、超高利回りBDC銘柄【ARCC】とトータルリターンを比較します。もっとも後発の【ALTY】が設定されたのが2015年7月なので、PORTFOLIO VISUALIZERを使って、2016年5月から2021年4月までの5年間を比べます。

2016年5月に1万ドル投資して配当を再投資した場合、2021年4月には【ARCC】が2万400ドル、【QYLD】が1万7200ドル、【YYY】が1万4500ドル、【ALTY】が1万3900ドルになっていました。

年次リターン

1年ごとでリターンを比較しました。【YYY】はそれなりに安定していますが、2018年は悪かったです。【ALTY】は2020年のコロナ・ショックで大減配になったので、株価も下がりました。

過去のトータルリターン

過去3カ月、1、3、5年の年平均トータルリターンです。どのETFもすべての期間でプラスです。【ARCC】の強さが目立ちますね。過去3年と5年のリターンは【YYY】と【ALTY】は今ひとつですね。

過去の分配金はどのくらいか?

2016年5月に1万ドル投資して分配金を再投資した場合の年間でもらえる分配金の推移です。分配金は再投資します。税金は考慮しません。

5年間の分配金の合計は【QYLD】が6800ドル、【ARCC】が6500ドル、【YYY】が5400ドル、【ALTY】が4900ドルでした。10年ではなく、5年での数字です。凄まじいインカムですね。

 

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【YYY】の今後の分配金予想は?

現在の過去1年分配金額(1.56ドル)と1、3、5年前の同時期の過去1年分配金額(1.62285ドル、1.56ドル、1.92ドル)を比較して年間増配率を計算し、それを使って将来の分配金とYOCを予想しました。YOC(Yield on Cost)とは、購入単価あたりの分配金利回りのことです。【YYY】株を2021年5月7日の終値17.34ドルで買った場合、将来の利回り(YOC)がいくらになるかという予測です。

購入金額は1万ドルにします。そうすると、年間分配金額から利回り(YOC)が一瞬で計算できます。たとえば、年間分配金額が300ドルなら利回り(YOC)は3.0%、年間分配金額777ドルなら利回り(YOC)は7.77%になります。

増配率は過去1年がマイナス3.9%、過去3年が0%、過去5年がマイナス4.1%でした。現在の利回りは9.00%です。

分配金を再投資しない場合

まずは配当を再投資しないケースを見てみましょう。税金は考慮しません。現在の利回りが9.36%なので、年間分配額は936ドルです。

もっとも増配率の低い過去5年のペースだと5年目の分配金額は768ドル、10年目の分配金額は631ドルになります。もっとも成績の良い過去3年の増配率を当てはめると5年目の分配金額は900ドル、10年目の分配金額は900ドルになりそうです。分配金額900ドルはYOC(購入額に対する利回り)9.00%です。

 

分配金を再投資する場合

つぎに分配金を再投資するケースを見てみましょう。税金は考慮しません。再投資する場合の分配金額は、現在と10年前の株価を比較して年平均騰落率を計算し、それを使って調整しています。

もっとも増配率の低い過去5年のペースだと5年目の分配金額は1066ドル、10年目の分配金額は1237ドルになります。もっとも成績の良い過去3年の増配率を当てはめると5年目分配金額は1273ドル、10年目の分配金額は1964ドルになりそうです。分配金額1964ドルはYOC(購入額に対する利回り)19.64%です。

分配金を再投資する場合(税引き後)

最後に分配金を再投資するケースで、税金を引いた額で計算してみましょう。分配金は28%の税金を引いた72%で計算します。起点となる年は900ドルではなく、税引き後の648ドルからのスタートになります。

もっとも増配率の低い過去5年のペースだと5年目の分配金額は702ドル、10年目の分配金額は741ドルになります。もっとも成績の良い過去3年の増配率を当てはめると5年目の分配金額は834ドル、10年目の分配金額は1144ドルになりそうです。分配金額1144ドルはYOC(購入額に対する利回り)11.44%です。

 

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まとめ

【YYY】は経費率が高いですが、超高配当ETFが軒並み減配した2020年は、分配金を維持しました。このまま分配金を維持してもらいたいものです。トータルリターンでは【ARCC】や【QYLD】よりも劣っていますが、それほど悪いというわけでないですね。

 

 

 

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