QYLD(グローバルX NASDAQ100・カバード・コール ETF)の2021年10月の分配金は0.196591ドル。先月よりも3.3%増!

グローバルX NASDAQ100・カバード・コール ETF【QYLD】が2021年10月15日に分配金を発表しました。0.1966ドル(厳密には0.196591ドル)です。

1年前の同期は0.2167ドルでしたので、1年前の同期との比較では9.3%減です。前回2021年9月の分配金は0.1902ドルなので、前期との比較では3.3%増です。

2021年10月15日の終値は22.84ドル、過去1年の分配金は2.5995ドルなので、利回りは11.37%になります。

※このページでの利回りは、過去1年間の分配金をもとに計算します。

 

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【QYLD】はどんなETFか?

【QYLD】は、カバード・コールの売りで利益を生み出すことを目的としており、ナスダック100指数の銘柄を購入し、対応する同一指数のコール・オプションを売却します。【QQQ】をオプション取引して分配金をもらうイメージです。

プロセスは?

以下のような手順で行われます。

(1)Nasdaq100 インデックスのすべての株式を購入します。
(2)1カ月後に満期を迎える Nasdaq 100 Index オプション(NDX)を販売します。
(3)インデックスオプションの販売と引き換えに、プレミアムを受け取ります。
(4)月末に、Nasdaq 100 Index オプション(NDX)の売り買いによる収入の一部をETFの株主に分配します。
(5)翌月以上、このプロセスが繰り返されます。

プレミアムの価値は?

プレミアムの価格は、次の5つの要因によって決定されます。

(1)現在の資産価格
(2)オプションの権利行使価格
(3)オプション満期までの残り時間
(4)原資産のボラティリティ
(5)リスクフリーレート(金利)

 

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分配金額の決め方

【QYLD】の毎月の分配金は、(1)純資産価値(NAV)の1%、(2)受け取ったオプション・プレミアムの半分、のいずれか低い方を上限とします。受け取ったオプション・プレミアムに超過分がある場合は、ファンドに再投資されます。

オプション・プレミアムが好調で2%を超えていたケースは、オプション・プレミアムの半分が1%を超えるので(1)となり、分配金はNAVの1%になります。下の表の背景色のついていない箇所です。

(2)はオプション・プレミアムが2%を下回った場合です。オプション・プレミアムの半分になるので、分配金はNAVの1%未満になります。下の表の背景に色がついている箇所が、オプションプレミアムが2%を下回っていたケースです。NAVに対して1%未満になるので、(1)より少ないですね。下の表の背景色が黄色の割合になります。

ただし(2)の場合はオプション・プレミアムのちょうど半分の50%ではないようです。下の表の右端に比率を計算しましたが、48~50%のようです。

また、2021年7月のように、オプション・プレミアムが2%を上回っていても、分配金が1%ではないケースもあるようです。2%をわずかに上回ったからかもしれません。

ちなみに、NAVと株価はほぼ同じです。下の表のNAV($)は、権利落ち日の前日か前々日の株価とだいたい同じなので、オプション・プレミアムを2%以上獲得できていれば、株価の約1%が分配金になります。

 

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オプション・プレミアムとボラティリティの関係

カバードコール戦略はボラティリティが大きいと、プレミアムをたくさん稼ぐことができると言われていますが、本当でしょうか? 下のグラフは、ナスダック100の近い将来のボラティリティを予測する指数【VXN】と、【QYLD】が獲得したオプション・プレミアムの関係です。

ほぼ連動していますね。オプション・プレミアムが2%を超えるには、【VNX】の値が22~23ぐらいが目安のようです。最近5カ月(2021年5~9月)は超えたり超えなかったりと微妙ですね。

直近1カ月の2021年9~10月は【VXN】は25前後まで上がりましたが、権利落ち直前に18台まで下がりました。

コロナ・ショックの2021年3月以降、【VNX】は徐々に切り下げてきていますので、今後はオプション・プレミアムが2%を割り込むことが多くなるかもしれません。

 

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参考サイト

カバードコール戦略については、ニッセイアセットマネジメント株式会社のサイトで分かりやすく説明しています。
よくわかる!カバードコール戦略|投資信託のニッセイアセットマネジメント
ディスクリプション

 

新生銀行のサイトも分かりやすいですね。
カバードコール戦略とは | 新生銀行

 

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ライバルETFとの比較

【QYLD】【QQQ】は組込銘柄が同じNASDAQ100です。この2つを比較しました。運用総額は【QQQ】がはるかに大きく、経費率は【QQQ】が安いですね。利回りは【QYLD】が圧倒的です。

さらに、超高配当ETFのアンプリファイ・ハイインカムETF【YYY】、超高配当でおなじみのBDC銘柄の代表格エイリス・キャピタル【ARCC】とも比較しました。

分配金利回り(12カ月)は過去1年の配当から算出したものです。

分配金利回り(直近)は直近の分配金が今度1年続いたものとして算出しました。こちらは特別配当を含んでいません

 

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【QYLD】のセクター比率は?

【QYLD】に組み込まれている銘柄のセクター別の組込比率です。ナスダック100の銘柄を保有しますので、【QQQ】とほぼ同じです。情報技術の割合が圧倒的に多く5割弱、通信サービスと一般消費財が2割弱で続いています。エネルギー、素材、不動産はありません。

 

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【QYLD】の上位組込銘柄は?

【QYLD】の組込比率1%以上の銘柄です。ベンチマークは、CBOE NASDAQ-100(R)・バイライト・V2・インデックスです。組込比率1%以上の銘柄は22銘柄あり、全体の約70%を占めています。ナスダック100をカバードコールするので、中身はETFの【QQQ】とほぼ同じです。

 

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運用総額の変化は?

運用総額の変化です。表の上に伸びている緑棒が資金が流入(売れた)、下に伸びている赤棒が資金流出(売られた)です。

過去3年間で44.6億ドル(約4900億円)ほど増えています。

2021年に入ってからかなり売れていますね。コロナ・ショック後に株高が続いたため、高配当ETFの利回りが軒並み下がりました。そんな中、高利回りをキープし続けている【QYLD】を購入する人が増えたと考えられます。

 

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【QYLD】の過去の分配金と増配率は?

【QYLD】が設定されたのは2013年12月です。下の表は過去の配当金の一覧です。2020年10月以降は、一番右側の列の「過去1年分配金の対前年同期増減率」がプラスになっており好調が続いています。

※背景がになっているのが対象月と比べてマイナスです

【QYLD】の毎月の分配金は?

2020年の終盤以降は毎月0.22ドル台と好調でしたが、2021年6月以降は7月を除き、0.2ドルを切っています。現在のところ、2021年は前年や前々年を上回るペースです。

【QYLD】の年間分配金額と年間増配率は?

【QYLD】の分配金を1年ごとにまとめてグラフ化しました。2017年以外は年間2ドルを超えており、2021年も超えそうです。なお、2021年は10月までのデータです。

【QYLD】の年間増配率は?

年間分配金の増配率を見てみましょう。2014年から2017年にかけて徐々に減っていましたが、2018年に一気に増えました。設定来で見ると、横ばいですね。

【QYLD】の分配金と株価の関係は?

【QYLD】の分配金と株価はある程度、連動しています。どちらも横ばいですね。利回りが10%もあれば、このままずっと横ばいが続くだけでもありがたい気がします。

 

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2020年以降の利回りは?

2020年以降の【QYLD】の株価と利回りを見てみましょう。利回りは、過去1年の年間分配金額から算出しました。青線が株価(左軸)で、赤線が利回り(右軸)です。

2020年の年初の利回りは9%台後半で推移していましたが、2月半ば以降はコロナ・ショックで株価が下がったため、3月16日には利回りが約13.1%まで上昇しました。現在株価がコロナ・ショック前まで戻りつつあり、利回りは11.37%です。

 

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【QYLD】を過去に買っていた場合のYOCは?

過去に【QYLD】を買った場合、現在の購入単価当たりの利回り(YOC)はどのくらいでしょうか? 現在から7年10カ月前までの株価、利回り、YOCを見ていきましょう。株価は月末のもので月1回なので、ややアバウトです。

下のグラフの黄色の線が、過去に買った場合の、現在の購入単価当たりの利回り(YOC)です。この線が左肩上がりの場合は、株価好調&増配傾向にあるといえます。

2021年10月15日の終値は22.68ドル、過去1年の分配金額は2.5794ドルなので、現在の配当利回りは11.37%です。過去6年11カ月の平均配当利回りは約9.9%なので、現在は多少割安の状況です。

設定以来、株価はあまり変わらず、分配金額も似たようなものなので、いつ買ってもYOCはあまり変わりません。コロナショック時の2020年3月に購入していれば、YOCは約13.4%になっていました。

ちなみに利回りは過去1年の分配金から算出しているので、設定から1年間は出ません。そのため、上のグラフの左端の利回りはありません。

 

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主要ETFとトータルリターンを比較する

【QYLD】と主要ETFのトータルリターンを比較します。ナスダック100【QQQ】、高配当ETF【VYM】、 S&P500 ETF【VOO】と比べました。もっとも後発の【QYLD】が設定されたのが2013年12月なので、2014年10月から2021年9月までの7年間を比較します。PORTFOLIO VISUALIZERを使用しました。

2014年10月に1万ドル投資して配当を再投資した場合、2021年9月には【QQQ】が3万8400ドル、【VOO】が2万4900ドル、【VYM】が1万9400ドル、【QYLD】が1万7800ドルになっていました。

過去のトータルリターン

過去3カ月、1、3、5年、7年7カ月の年平均トータルリターンは以下の通りです。過去5年の年平均リターンは【QQQ】が25.7%、【VOO】が16.8%、【VYM】は10.9%、【QYLD】が10.5%でした。過去5年では【QYLD】と【VYM】はほぼ互角です。

危険度はどのくらいか?

ETFの安定度を比べてみましょう。最大ドローダウンは、計測期間における最大下落率です。マイナスの数値が小さいほど最大下落率が低いです。

シャープレシオとは、同じリスクを取った場合のリターンの比較です。「(ファンドのリターン−無リスク資産のリターン)÷標準偏差」の値です。1を超えていれば、優秀です。

ソルティノレシオはシャープレシオの改良版で、相場が軟調の際の成績を示しています。「(ファンドのリターン-無リスク資産のリターン)÷下方偏差」で計算します。1.5を超えていると、素晴らしいです。

【QYLD】は【QQQ】と比較すると、最大ドローダウンはほぼ同じですが、シャープレシオやソルティノレシオは劣っています。とくにソルティオレシオはダブルスコア以上ですね。【QYLD】と【VYM】はシャープレシオやソルティノレシオの値が似ており、最大ドローダウンは【QYLD】が上回っています。

主要ETFとの分配金比較は?

2014年10月に1万ドル投資して分配金を再投資した場合の年間でもらえる分配金の推移です。分配金は再投資します。税金は考慮しません。

7年間の分配金の合計は【QYLD】が9200ドル、【VYM】が3000ドル、【VOO】が1900ドル、【QQQ】が1000ドルでした。【QYLD】は【VYM】の約3倍のインカムを得たことになります。

 

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超高配当ETFとトータルリターンを比較する

今度は【QYLD】と超高配当ETFでトータルリターンを比較します。 超高配当ETF【YYY】【SDIV】、BDC銘柄の代表格【ARCC】で比べました。2014年10月から2021年9月までの7年間を比較します。PORTFOLIO VISUALIZERを使用しました。

2014年10月に1万ドル投資して分配金を再投資した場合、2021年9月には【ARCC】が2万4500ドル、【QYLD】が1万7800ドル、【YYY】が1万4000ドル、【SDIV】が9300ドルになっていました。

過去のトータルリターン

過去3カ月、1、3、5年、7年の年平均トータルリターンは以下の通りです。過去5年の年平均リターンは【ARCC】が15.9%、【QYLD】が10.5%、【YYY】が6.5%、【SDIV】はマイナス2.0%でした。

【QYLD】は【ARCC】との比較では分が悪いですが、【YYY】や【SDIV】よりも高パフォーマンスです。

危険度はどのくらいか?

ETFの安定度を比べてみましょう。最大ドローダウンは、計測期間における最大下落率です。マイナスの数値が小さいほど最大下落率が低いです。

シャープレシオとは、同じリスクを取った場合のリターンの比較です。「(ファンドのリターン−無リスク資産のリターン)÷標準偏差」の値です。1を超えていれば、優秀です。

ソルティノレシオはシャープレシオの改良版で、相場が軟調の際の成績を示しています。「(ファンドのリターン-無リスク資産のリターン)÷下方偏差」で計算します。1.5を超えていると、素晴らしいです。

トータルリターンでは【QYLD】は【ARCC】にアンダーパフォームしていましたが、これらの数値では上回っています。

高配当ETFとの分配金比較は?

2014年10月に1万ドル投資して分配金を再投資した場合の年間でもらえる分配金の推移です。分配金は再投資します。税金は考慮しません。

7年間の分配金の合計は【ARCC】が9600ドル、【QYLD】が9200ドル、【YYY】が7100ドル、【SDIV】が5000ドルでした。いずれも素晴らしいですが、とくに【ARCC】と【QYLD】は申し分ないですね。

 

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【QYLD】の今後のYOC予想は?

現在の過去1年分配金額(2.5794ドル)と1、2、3、5年前の同時期の過去1年分配金額(2.4526ドル、2.3593ドル、2.6319ドル、2.132ドル)を比較して年間増配率を計算し、それを使って将来YOCを予想します。YOC(Yield on Cost)とは、購入単価あたりの利回りのことです。【QYLD】株を2021年10月15日の終値22.68ドルで買った場合、将来の利回り(YOC)がいくらになるかという予測です。

年間増配率は過去1年が5.2%、過去2年が4.6%、過去3年がマイナス0.7%、過去5年が3.9%でした。現在の利回りは11.37%です。

「分配金を再投資しない」「分配金を再投資しない(税引き後)」「分配金を再投資する」「分配金を再投資する(税引き後)」の4パターンで検証します

分配金を再投資しない場合のYOC

まずは分配金を再投資しない場合のYOCを見てみましょう。税金は考慮しません。スタート年は、現在の利回りの11.37%です。

もっとも増配率の低い過去3年の増配率(-0.7%)で推移すると、5年後のYOCは11.00%、10年後のYOCは10.63%になります。もっとも成績の良い過去1年の増配率(5.2%)で推移すると5年後のYOCは14.63%ドル、10年後のYOCは18.83%です。

分配金を再投資しない場合(税引き後)のYOC

次に分配金を再投資しないケースで、税金を引いた場合のYOCをチェックしましょう。分配金は約28%の税金を引いた72%が支払われます。スタート年のYOCは11.37%ではなく、税引き後の8.19%になります。

もっとも増配率の低い過去3年の増配率(-0.7%)で推移すると、5年後のYOCは7.92%、10年後のYOCは7.66%になります。もっとも成績の良い過去1年の増配率(5.2%)で推移すると5年後のYOCは10.54%ドル、10年後のYOCは13.56%です。

分配金を再投資する場合のYOC

それでは分配金を年1回再投資する場合のYOCを見てみましょう。税金は考慮しません。再投資する分配金額は、現在と5年前の株価を比較して年平均騰落率を計算し、それを使って調整します。

もっとも増配率の低い過去3年の増配率(-0.7%)で推移すると、5年後のYOCは18.67%、10年後のYOCは30.15%になります。もっとも成績の良い過去1年の増配率(5.2%)で推移すると5年後のYOCは26.43%ドル、10年後のYOCは71.86%です。

分配金を再投資する場合(税引き後)のYOC

最後に分配金を再投資するケースで、税金を引いた場合のYOCをチェックしましょう。分配金は約28%の税金を引いた72%が支払われます。スタート年のYOCは11.37%ではなく、税引き後の8.19%になります。

もっとも増配率の低い過去3年の増配率(-0.7%)で推移すると、5年後のYOCは11.66%、10年後のYOCは16.39%になります。もっとも成績の良い過去1年の増配率(5.2%)で推移すると5年後のYOCは16.24%ドル、10年後のYOCは36.21%です。

【QYLD】は利回りがかなり高いです。そのため、分配金を再投資しすれば、YOCは高くなりそうです。

ただし、【QYLD】の性質上、今後分配金が増配される可能性は低いので、過去3年増配率(-0.7%)が目安となりそうです。

 

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まとめ

【QYLD】の2021年9月分配金は、8月や9月に引き続き、0.2ドルを割りました。オプションプレミアムを2%以上獲得できなかった可能性があります。

【QYLD】など超高利回ETFは、ついつい買いすぎてしまうケースが目立ちます。自分のリスク許容度をしっかり把握して、ポートフォリオの数%ぐらいまでとルールを決めたほうがいいかもしれません。

 

 

 

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