【SPYD】の2023年6月の分配金は0.4654ドル。前年の同期と比べて14.9%増

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ステート・ストリート社のSPDRポートフォリオS&P 500高配当株式ETF【SPYD】が、2023年6月16日に分配金を発表しました。0.4654ドルです(厳密には0.465386ドル)。1年前の同期は0.3874ドルでしたので、1年前の同期から14.9%増です。

2023年6月21日の終値は36.60ドル、過去1年の分配金額は1.7784ドルなので、分配金利回りを過去1年間の分配金額から算出すると利回りは4.86%になります。

※このページでの利回りは過去1年間の分配金をもとに計算します。

 

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【SPYD】の基本情報

まずはSPYDの基本情報です。正式名称は「SPDRポートフォリオS&P500高配当株式ETF」。ティッカー・コードは「SPYD」です。

ベンチマークは「S&P500 高配当指数」。S&P500指数を構成する銘柄のうち、配当利回りの上位80銘柄で構成されています。

設定されたのは2015年10月。約7年半が経過しています。

経費率は0.07%。ライバルの米国高配当ETF、VYM、HDVとほぼ同じです。

分配金利回りは4.86%。米国高配当ETFの中ではかなり高いです。分配金は3、6、9、12月の年4回。

最新の分配金は0.4654ドル。対前年同期14.9%増です。

直近の権利落ち日は6月16日。1営業日前に保有していれば分配金が貰えます。分配金の支払いは6月22日。

6月21日の終値は36.60ドル、1株から購入可能なので5200円ほど必要です。

 

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ベンチマークの「S&P500 高配当指数」とは?

それでは【SPYD】のコンセプトについて、見ていきましょう。このETFは「S&P500 高配当指数」との連動を目指します。

この指数をざっくりとまとめると、【SPYD】はS&P500採用銘柄からほぼ利回りの高い80銘柄を均等に組み入れます。銘柄入れ替えは年2回、1月と7月の最終営業日に発表されます。入れ替える銘柄を決める基準日は、その1カ月前、つまり12月末と6月末です。実際の銘柄入れ替えは1月末や7月末よりも5営業日前に行っています。

S&P500の採用条件は以下の通りです。

(1)米国企業である
(2)時価総額が53億ドル以上
(3)流動性が高く、浮動株が発行済株式総数の50%以上
(4)4 四半期連続で黒字の利益を維持している

時価総額加重平均で組み入れるため、規模の大きな会社が比率が高くなります。S&P500は、米国株式市場全体の時価総額の約78%を占めています。

さて、S&P500 高配当指数の銘柄選定のルールについて見ていきましょう。
全銘柄数は80です。

1)全体80銘柄の80%に該当する64銘柄は、S&P500の中から利回りの高いものを自動的に選びます。
2)残りの20%に当たる16銘柄は、既採用銘柄が利回り上位96銘柄(120%)の中に該当していれば残ります
3)その結果、全部で80銘柄に達しない場合は、現在組み込まれていない銘柄から利回りの高い順に選んで合計80銘柄にします

ちょっとわかりづらいですが、S&P500採用銘柄の利回りの高いほぼ上位80銘柄と考えてOKです。現在組込まれている銘柄は、利回りが上位80位よりわずかに低くても残留するというイメージです。

【SPYD】はS&P500の高配当銘柄のため、不人気銘柄の集合体と思われがちです。ただし母集団である「S&P500」に採用されるには「4四半期連続黒字」という厳格な条件があります。そのため、企業の安定性を示す一定の基準をクリアしています。

また、S&P500は四半期ごとに銘柄の入れ替えを行っており、S&P500から除外された銘柄は、【SPYD】からも除外されます。そのため、現在の【SPYD】は78銘柄で構成されています。コロナ・ショックの影響で2020年7月には19銘柄が途中で除外され、61銘柄になっていました。

 

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【SPYD】の過去の分配金と増配率は?

【SPYD】が設定されたのは2015年10月です。分配金は年4回支払われます。

今回の【SPYD】の分配金が増配or減配なのかは、どのデータを比較するかによって異なります。もっともオーソドックスなのは、下の表の「分配金」の今回と前年同期の比較です。今回が0.4654ドル、前年の同期が0.4050ドル。「分配金の対前年同期増減率」14.9%増になります。

また、「過去1年分配金」を1年前と比較するのも参考になります。今回が1.7784ドル、前年の同期が1.5718ドルです。「過去1年分配金の対前年同期増減率」13.1%増となります。

※2017年12月は通常の分配金が0.3990ドル、特別分配金(ショート・ターム・キャピタルゲインなど)が0.3133ドルありました。このコンテンツでは2017年12月の分配金は通常の0.3990ドルのみで計算します。

 

分配金の推移は?

【SPYD】の分配金推移を見てみましょう。期ごとの分配金を1年ごとに重ねました。

【SPYD】の分配金は多い時と少ない時の差が激しいですね。今回の0.4654ドルは、1年前の同期の0.4050ドルと比べて14.5%増です。前回3月は前年同期よりも40.6%減、前々回2022年12月は前年同期よりも297%増と、期によってバラバラです。

 

分配金の変化は?

分配金を期ごとに棒グラフにして、株価と比較しました。期によってかなり差があります。少ないときは、多いときの半分ぐらいですね。

分配金は緑色の棒グラフで、左軸です。青い線の0.4ドルぐらいが平均ですね。今回は0.4654ドルなので、平均よりも少し多いですね。

分配金は2回続けて多い、もしくは少ないことはあまりありません。2021年12月は0.2176ドルとかなり少なかったですが、続く2023年3月は0.6527ドルに増えました。

【SPYD】は1月と7月に均等加重で銘柄入れ替えを行うため、銘柄や比率がリセットされて中身が大きく変更します。組入銘柄による分配金支払月の関係で、分配金が多い時と少ない時の差が激しくなります。

 

過去1年分配金の傾向は?

過去1年分配金を棒グラフにして、株価と比較しました。こうしてみると、中長期で分配金額は安定していますね。

先ほど1度の分配金は0.4ドルぐらいが平均と書きましたが、年間にすると4倍の1.6ドルぐらいが目安ですね。緑色の線です。

株価と過去1年分配金は似たような伸びです。これは、分配金利回りがどのタイミングでも同じくらいという意味です。どちらもわずかに増えています。

 

年間分配金と株価の関係は?

「過去1年分配金」を1年ごとにまとめて年間分配金とし、株価と比較しました。株価は最新年を除いて年末のものです。

【SPYD】の分配金が最初に支払われたのは2015年12月です。2022年の年間分配金は1.9833ドルで過去最高です。2021年までは横ばいでしたが、2022年は上昇しました。

株価は下値を切り上げているようにも見えます。

 

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年間増配率は?

ここからは増配率について見ていきましょう。まずは年間増配率です。さらに過去3年の増配率の推移も確認しましょう。

最初に分配金が支払われたのが2015年の12月なので、データは2017年からと少ないです。年間増配率、過去3年増配率ともに、2020、2021年は低迷していましたが、2022年は回復しました。

 

分配金を前年同期と比較する

「分配金の対前年同期増減率」、「過去1年分配金の対前年同期増減率」をグラフにしました。

ETFの場合、「分配金の対前年同期増減率」で増配や減配を決めることが多いですが、大きく減ることも比較的あるので、あまり気にする必要はありません。赤い折れ線の部分です。右から3番目の2022年12月は表を突き抜けています。297.7%です。

それよりも「過去1年分配金の対前年同期増減率」の長期の傾向が重要です。紫色の階段面です。【SPYD】はこの値は増えたり減ったりします。安定感はないですね。長期で見るとほぼ横ばいです。

 

増配率はどのように変化したか?

直近6回の分配金決定後の増配率を比較しました。ETFの場合、分配金額は期によってバラバラです。そのため、増配率も分配金が決定するたびに変化するということを頭の片隅に入れておくといいかもしれません。

【SPYD】は2021年12月の分配金が0.1276ドルとかなり少なかったため、2022年9月までは過去1年分配金に、2021年12月分が含まれます。そのため、増配率はマイナスでした。

2022年12月以降は、1年分配金から2021年12月分がなくなったために、増配率がプラスになりました。直近の増配率は右端です。

 

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2020年以降の株価と分配金利回りは?

2020年以降の【SPYD】の株価と分配金利回りを見てみましょう。過去1年の年間分配金額から算出しました。青線が株価(左軸)で、赤線が利回り(右軸)です。

2020年当初の利回りは4.5%前後でしたが、2月半ば以降はコロナ・ショックで株価が下がったため、3月後半には利回りが8.5%まで上昇しました。その後の利回りは4.5~5.0%ぐらいに戻りました。

2021年12月の分配金が大幅に減ったために、2021年12月以降の利回りは4%以下に減りましたが、その1年後に2021年12月分が計算されなくなるため、5%に回復しました。

2023年6月21日現在の利回りは4.86%です。【SPYD】は分配金が決まるたびに、利回りが変化するので、イメージするのが少し難しいですね。

 

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現在の【SPYD】の株価と利回りの関係は?

年間分配金額が現在と同じだったら、利回りはどのように変化するでしょうか。下のグラフは年間分配金額が現在と同じ1.7784ドルが続いた場合の、利回りと株価の相関図です。利回りを0.1%ごとに株価を出しました。今後、【SPYD】を購入しようと考えている人は、目安にしてください。

利回り4.0%は株価44.5ドル、利回り4.5%は株価39.5ドル、利回り5.0%は株価35.6ドル、利回り5.5%は株価32.3ドル、利回り6.0%は株価29.6ドルです。

 

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過去の利回り、株価、YOCは?

過去に【SPYD】を買った場合、取得価額あたりの利回り(YOC)はどのくらいでしょうか? 株価、利回り、YOCを見ていきましょう。株価は月末のもので月1回なので、ややアバウトです。

下のグラフの黄色の線が、過去に買った場合の、取得価額あたりの利回り(YOC)です。この線は株価と逆の動きをします。この線が左肩上がりの場合は、株価好調&増配傾向にあるといえます。

2023年6月21日の終値は36.60ドル、過去1年の分配金額は1.7784ドルなので、現在の利回りは4.86%です。過去の平均利回りは約4.5%です。
利回りは安定しないですね。過去のデータからは、5%前後なら買いと言えそうです。

コロナ・ショックで大幅に株価が下がった2020年3月頃を除くと、長期的な株価は緩やかな右肩上がりで、分配金はほぼ同じなので、早くに買うとYOCは少し上がります。2015年11月頃に買っていればYOCは約6.0%でした。コロナ・ショック時の2020年3月頃に購入しているとYOCは7.3%前後まで上がっています。

 

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【SPYD】の上位組込銘柄はどんな会社か?

【SPYD】の中身について見ていきましょう。組入上位20銘柄の6月14日のデータです。上位10銘柄で全体の約16%、20銘柄で約30%。80銘柄を均等にウェイトづけするので、ある程度分散されています。

【SPYD】はS&P500が対象ですが、利回りの高い80銘柄のため、超大型株はあまりいないですね。世界的な代表銘柄の目安である時価総額1000億ドルを上回っているのは、ありません

500億ドル以上は組入れ2位のフォード・モーター【F】、10位のサザン【SO】20位のアルトリア・グループ【MO】です。残りの17銘柄はそれほど規模が大きくなく、メジャーな銘柄は少ないです。

 

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【SPYD】のセクター別の構成比は?

【SPYD】に組み込まれている銘柄のセクター別の組込比率の推移です。GICS(Global Industry Classification Standard)による分類です。

トップが不動産で23%。金融が18%、公益事業が14%。この3つのセクターで55%ほどで半分を超えます。以下、一般消費財、生活必需品、素材と続きます。

不動産セクターが1位というのが珍しいです。高配当ETFの中ではREITを除外するETFも多いので、結構貴重です。

 

 

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まとめ

【SPYD】の2023年6月の分配金は0.4654ドル。対前年同期14.9%増でした。

【SPYD】はS&P500の高配当銘柄が対象のため、株価が低迷しており成長力のない銘柄の集合体と思われがちです。ただし母集団である「S&P500」に採用されるには「4四半期連続黒字」という厳格な条件があります。そのため【SPYD】の市場での信頼性は、それなりに高いといえます。

【SPYD】は均等組み入れで、半年に1回リセットされるため、年4回の分配金のブレが大きいです。平均すると1度の分配金は0.4ドルぐらい、年間では1.6ドルぐらいが目安です。

上位銘柄に超巨大企業は少ないですが、他の高配当ETFは時価総額の大きな銘柄が中心というケースが目立ちます。ポートフォリオの分散化という意味では、【SPYD】は良いかもしれません。

組入れ銘柄は不動産が約23%と多いです。高配当ETFで不動産が入っているのは少ないため、貴重です

過去の分配金利回りは4.5%ぐらいが目安。4.86%の現在は狙い目かもしれません。

 

2023年6月分配金決定後に、【SPYD】とライバルの米国高配当ETF、VYM、HDV、DVYを様々なデータで徹底比較しました。上位組入銘柄、セクター比率、分配金利回り推移、過去に買っていた場合のYOC、増配率、トータルリターン、増配率を使用した将来YOC予想など。