米国高配当ETF【SPYD】(SPDRポートフォリオS&P500高配当株式ETF)が2021年9月の分配金を発表。0.3866ドル。前年同期から47%増!

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ステート・ストリート社のSPDRポートフォリオS&P 500高配当株式ETF【SPYD】が、2021年9月16日に分配金を発表しました。0.3866(厳密には0.386582ドル)です。1年前の同期は0.2636ドルでしたので、1年前の同期から46.7%増です。

2021年9月16日の終値は39.89ドル、過去1年の分配金額は2.0283ドルなので、分配金利回りを過去1年間の分配金額から算出すると利回りは5.08%になります。

※このページでの利回りは過去1年間の分配金をもとに計算します。

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基本情報を確認しよう

【SPYD】はS&P500の中から高配当80銘柄を均等に組み込んでいます。1月と7月の年2回、銘柄入れ替えを行います。

【SPYD】と米国の高配当ETF【VYM】【HDV】【DVY】を比較してみましょう。経費率は【DVY】が少し高いです。

経費率は【DVY】が少し高いです。利回りは【SPYD】が約5%ほどで頭一つ抜けていましたが、今回の分配金発表で3.7%ほどに下がってしまいました。運用総額や組込銘柄数は【VYM】が多いです。

 

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【SPYD】のセクター別の構成比は?

【SPYD】に組み込まれている銘柄のセクター別の組込比率の推移です。GICS(Global Industry Classification Standard)で分類されています。2021年7月末に銘柄入れ替えが行われました。現在は金融の割合が最も多く、公益事業、不動産、エネルギーと続いています。資本財がないのが特徴ですね。

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【SPYD】の上位組込銘柄はどんな会社か?

【SPYD】の組込比率上位20銘柄です。データの中身は2021年9月15日のものです。上位20銘柄のセクターの中で金融が8銘柄で最多です。時価総額が1000億ドルを超えている超巨大企業は、12位のファイザー【PFE】など3銘柄だけです。S&P500の中では、比較的規模の小さな会社が組み込まれています。

 

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過去の組込比率上位20銘柄の比較

上位順位20銘柄の推移です。【SPYD】は毎年1月と7月に銘柄の入れ替えがあります。下の表で銘柄の入れ替えのあったところは、黒い太線を引きました。半年に1回の均等組み入れなので、上位銘柄はコロコロ変わります。1カ月前の2021年8月13日と比べると、上位銘柄から金融セクターが少し減りました。

 

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【SPYD】上位20銘柄は主要ETFには組み込まれているのか?

【VYM】の組込比率上位20銘柄は、他のETFにどのくらいの割合で組み込まれているのでしょうか? 高配当【SPYD】【HDV】【DVY】【VYM】、連続増配【SDY】【VIG】、市場全体【DIA】【VOO】【VTI】、ハイテク・グロース系【QQQ】【VUG】【VGT】の主要12ETFへの組込比率(%)をまとめました。

背景色のオレンジ色が濃いほど、組込比率が高いことを意味しています。

【SPYD】上位銘柄は【DVY】に比較的組み込まれています。【VYM】にもたくさんの銘柄が組み込まれていますが、比率は小さめです。

【SPYD】との重複率は【HDV】22%【DVY】55%【VYM】が24%、【SDY】18%、【VIG】2%、【DIA】7%、【VOO】10%、【VTI】8%、【VUG】0%、【QQQ】3%、【VGT】3%です。【DVY】とかなり重なっています。そして【VUG】(グロース株)とは正反対の関係と言えるかもしれません。

※組込比率は、バンガード社のETFは2021年8月末、その他のETFは9月14日のデータをもとにしています。【DIA】は株価の高い銘柄が比率が高くなり、【SPYD】は均等平均加重組入なので、これらのETFの組込比率はあまり重要ではありません。

主要ETFの並び順は基本的に左端が最も利回りが高く、右に行くにつれて下がっていきます。ただし、【VGT】は少し毛色が異なるセクターETFなので、右端にしました。主要ETFのティッカー・コードの下の数字は9月16日の利回り(%)です。

 

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【SPYD】の過去の分配金と増配率は?

【SPYD】が設定されたのは2015年10月です。下の表は過去の分配金の一覧です。

今回の【SPYD】の分配金が増配or減配なのかは、どのデータを比較するかによって異なります。もっともオーソドックスなのは、前年の同期との分配金額の比較です。今回が0.3866ドル、前年の同期が0.2636ドルなので46.7%の増配になります。また、前年同期との過去1年分配金額の比較では、今回が2.0283ドル、前年の同期が1.5227ドルなので、33.2%の増配となります。

※背景がになっているのが減配です

2017年12月は通常の分配金が0.399ドル、特別分配金が0.3133ドルでしたが、すべて含めて0.7123ドルにしました

【SPYD】の期別分配金は?

コロナ・ショックのダメージを受けたのは、2020年6月と9月です。今回2021年9月は、1年前と比べると増えていますが、2年前の2019年9月との比較では13.7%減です。

特別分配金のあった2017年、コロナ・ショックの2020年を例外として考えると、少しずつ増配しているようにも見えます。

【SPYD】の年間分配金額と年間増配率は?

【SPYD】の分配金を1年ごとにまとめてグラフ化しました。2016~2020年はほぼ横ばいです。2021年はあと1回あるので、過去最高になりそうです。

【SPYD】の分配金額を棒グラフで確認しよう

期ごとの分配金を株価と比較したものです。最近の分配金は、2020年12月と2021年3月が突出しています。ここ2回は普通です。

 

【SPYD】の過去1年分配金額を棒グラフで確認しよう

過去1年分配金額を棒グラフにして、株価と比較しました。過去1年分配金額は、株価と結構連動しています。株価、過去1年分配金ともにコロナ・ショックから順調に回復しているように見えます。

 

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2020年以降の株価と利回りは?

2020年以降の【SPYD】の株価と利回りを見てみましょう。過去1年の年間分配金額から算出しました。青線が株価(左軸)で、赤線が利回り(右軸)です。2020年当初の利回りは4.5%前後で推移していましたが、2月半ば以降は株価が下がったため、3月23日には利回りが8.5%まで上昇しました。現在の株価はコロナ・ショック前とほぼ同じで、利回りは5.08%です。

 

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現在の【SPYD】の株価と利回りの関係は?

年間分配金額が現在と同じく2.0283ドルで変わらなかったら、利回りはどのように変化するでしょうか。下のグラフは年間分配金額が現在と同じ2.0283ドルが続いた場合の、利回りと株価の相関図です。利回りを0.2%ごとに株価を出しました。今後、【SPYD】を購入しようと考えている人は、目安にしてください。

 

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過去の利回り、株価、YOCは?

過去に【SPYD】を買った場合、現在の購入単価当たりの利回り(YOC)はどのくらいでしょうか? 現在から5年前までの株価、利回り、YOCを見ていきましょう。株価は月末のもので月1回なので、ややアバウトです。

下のグラフの黄色の線が、過去に買った場合の、現在の購入単価当たりの利回り(YOC)です。この線が左肩上がりの場合は、株価好調&増配傾向にあるといえます。

2021年9月16日の終値は39.89ドル、過去1年の分配金額は2.0283ドルなので、現在の利回りは5.08%です。過去5年11カ月の平均利回りは約4.8%です。

コロナ・ショックで大幅に株価が下がった2020年3月頃を除くと、長期的な株価は緩やかな右肩上がりで、早い時期に買っていると多少YOCは上がります。2016年1月頃に買っていればYOCは約7.0%でした。コロナ・ショック時の2020年3月頃に購入しているとYOCは8.3%前後まで上がっています。

ちなみに利回りは過去1年の分配金から算出しているので、設定から1年間は出ません。そのため、上のグラフの左端の利回りはありません。

 

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ライバルETFとトータルリターンを比較する

【SPYD】とライバルの高配当ETF【VYM】【HDV】【DVY】とトータル・リターンを比較します。もっとも後発の【SPYD】が設定されたのが2015年10月なので、PORTFOLIO VISUALIZERを使って、過去5年を比べます。

2016年9月に1万ドル投資して分配金を再投資した場合、2021年8月には【VYM】が1万7200ドル、【DVY】が1万6400ドル、【SPYD】が1万4800ドル、【HDV】が1万4200ドルになっていました。

過去のトータルリターン

過去3カ月、1、3、5年の年平均トータルリターンは以下の通りです。過去5年のリターン(年平均)は、【VYM】が11.6%、【DVY】が10.5%、【SPYD】は8.3%、【HDV】は7.4%でした。3年以上のリターンでは【VYM】が良く、【DVY】が続いています。

危険度はどのくらいか?

ETFの安定度を比べてみましょう。最大ドローダウンは、計測期間における最大下落率です。マイナスの数値が小さいほど最大下落率が低いです。

シャープレシオとは、同じリスクを取った場合のリターンの比較です。「(ファンドのリターン?無リスク資産のリターン)÷標準偏差」の値です。1を超えていれば、優秀です。

ソルティノレシオはシャープレシオの改良版で、相場が軟調の際の成績を示しています。「(ファンドのリターン-無リスク資産のリターン)÷下方偏差」で計算します。1.5を超えていると、素晴らしいです。

【VYM】がすべての数値で秀でています。【SPYD】は最大ドローダウンがよくないですね。

過去の分配金はどのくらいか?

2015年9月に1万ドル投資して分配金を再投資した場合の年間でもらえる分配金の推移です。分配金は再投資します。税金は考慮しません。

5年間の分配金の合計は【SPYD】が2600ドル、【HDV】と【DVY】が2100ドル、【VYM】が1900ドルでした。分配金では【SPYD】が他を引き離しました。

 

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【SPYD】の今後のYOC予想は?

現在の過去1年分配金額(2.0283ドル)と1、2、3、5年前の同時期の過去1年分配金額(1.5227ドル、1.6925ドル、1.8879ドル、1.2601ドル)を比較して年間増配率を計算し、それを使って将来YOCを予想します。YOC(Yield on Cost)とは、購入単価あたりの利回りのことです。【SPYD】株を2021年9月16日の終値39.89ドルで買った場合、将来の利回り(YOC)がいくらになるかという予測です。

年間増配率は過去1年が33.2%、過去2年が9.5%、過去3年が2.4%、過去5年が10.0%でした。現在の利回りは5.08%です。

「分配金を再投資しない」「分配金を再投資しない(税引き後)」「分配金を再投資する」「分配金を再投資する(税引き後)」の4パターンで検証します

分配金を再投資しない場合のYOC

まずは分配金を再投資しない場合のYOCを見てみましょう。税金は考慮しません。スタート年は、現在の利回りの5.08%です。

もっとも増配率の低い過去3年の増配率(2.4%)で推移すると、5年後のYOCは5.73%、10年後のYOCは6.46%になります。もっとも成績の良い過去1年の増配率(33.2%)は高すぎるので、参考になりそうにありません。2番目に増配率の高い過去5年(10.0%)で推移すると5年後のYOCは8.18%ドル、10年後のYOCは13.17%です。

分配金を再投資しない場合(税引き後)のYOC

次に分配金を再投資しないケースで、税金を引いた場合のYOCをチェックしましょう。分配金は約28%の税金を引いた72%が支払われます。スタート年のYOCは5.08%ではなく、税引き後の3.66%になります。

もっとも増配率の低い過去3年の増配率(2.4%)で推移すると、5年後のYOCは4.13%、10年後のYOCは4.65%になります。もっとも成績の良い過去1年の増配率(33.2%)は高すぎるので、参考になりそうにありません。2番目に増配率の高い過去5年(10.0%)で推移すると5年後のYOCは5.89%ドル、10年後のYOCは9.49%です。

分配金を再投資する場合のYOC

それでは分配金を年1回再投資する場合のYOCを見てみましょう。税金は考慮しません。再投資する分配金額は、現在と10年前の株価を比較して年平均騰落率を計算し、それを使って調整します。

もっとも増配率の低い過去3年の増配率(2.4%)で推移すると、5年後のYOCは7.37%、10年後のYOCは11.03%になります。もっとも成績の良い過去1年の増配率(33.2%)は高すぎるので、参考になりそうにありません。2番目に増配率の高い過去5年(10.0%)で推移すると5年後のYOCは10.96%ドル、10年後のYOCは28.00%です。

分配金を再投資する場合(税引き後)のYOC

最後に分配金を再投資するケースで、税金を引いた場合のYOCをチェックしましょう。分配金は約28%の税金を引いた72%が支払われます。スタート年のYOCは5.08%ではなく、税引き後の3.66%になります。

もっとも増配率の低い過去3年の増配率(2.4%)で推移すると、5年後のYOCは4.95%、10年後のYOCは6.86%になります。もっとも成績の良い過去1年の増配率(33.2%)は高すぎるので、参考になりそうにありません。2番目に増配率の高い過去5年(10.0%)で推移すると5年後のYOCは7.28%ドル、10年後のYOCは16.42%です。

 

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まとめ

ちょうど1年前の2020年9月の分配金は、コロナ・ショックの影響で0.2636ドルと激減していたので、その時と比較すると、今回は47%もプラスになりました。ただし、2年前の2019年9月との比較では、14%ほど減っています。

次回は1年前が0.6066ドルとかなり多かったので、同じくらいの分配金をキープできるか注目です。

なお、次回は12月17日が権利落ちで、その前日か当時に分配金の発表されそうです。

 

 

 

 

 

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