米国の増配系ETF、VIG、DGRW、SDY、DGRO、RDVYとS&P500ETF・VOOを徹底分析【2024年3月分配金決定版】

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2024年3月のETFの分配金が出揃いました。最新の分配金情報をもとに、米国の増配系ETFを徹底分析します。

対象はVIG、DGRW、SDY、DGRO、RDVYです。増配系ではありませんが、S&P500ETFのVOOも比較対象として登場します。

 

■このページの概要■
序盤は米国増配系ETF3月分配金について
前半は、6つの増配系ETFの基本データと分配金の傾向
中盤は、6つの増配系ETFの上位組入銘柄やセクターの比較
後半は、トータルリターン、シャープレシオ、分配金利回り、増配率などを比較
最後に、項目ごとにランク分けして比較
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2024年3月の分配金は?

まずは、直近の2024年3月の分配金データと前年同期との比較です。

【RDVY】が0.2238ドルで、前年同期と比較して5.9%増と好調でした。

【DGRO】【VOO】【VIG】も対前年同期プラスでした。

【DGRW】が0.17ドルで、前年同期と比較して10.5%減とイマイチでした。前年同期がかなり多かったので、あまり気にする必要はありません。

全体的に増配系ETFの3月分配金はなかなか良かったです。

 

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米国増配系ETF6種類の基本データ比較

増配系ETFの基本データ比較です。一番右は【VOO】で増配ETFではありませんが、今回は増配系という括りにします。

数値が赤色は、他のETFよりも秀でているという意味です。オレンジ色は赤色に次ぐ2番手グループという意味です。

左から【VIG】【DGRW】【SDY】【DGRO】【RDVY】【VOO】の順に並んでいます。今回のコンテンツのデータは基本的にこの順番で並びます。後半はグラフがたくさん登場しますが、ETFの背景色を使用します。

※クリックで拡大します

経費率は【VIG】【DGRO】【VOO】の3つが0.1%を切っており、かなり低いですね。

新NISA成長投資枠は、毎月分配型の【DGRW】は対象外です。それ以外の5つのETFは購入可能です。ただし【DGRO】は米国上場ETFは買えません。東証上場ETF【2014】が購入可能です。

また、【VIG】はSBIアセットマネジメントから分配金を支払うタイプの投資信託が出ています。

直近12カ月の分配金から出した、現在の分配金利回りは【SDY】が約2.5%、【DGRO】は約2.3%とまずまず高いです。残りは2%を切っています。

 

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VIG(バンガード・米国増配株式ETF)

ここからは6つのETFの概要と分配金の傾向を見ていきます。

まずは【VIG】。バンガード・米国増配株式ETFです。米国株の中から、10年以上連続して増配の実績がある銘柄が対象です。

時価総額加重平均方式で組み入れているので、規模の大きな銘柄の比重が大きくなります。REITは対象外。配当利回り上位25%を除外することで、業績が不調で配当利回りが高くなりすぎている危険銘柄を避けます。

【VIG】は米国上場の増配系ETFの中で最も規模が大きいETFです。約12兆円ほどあります。

※クリックで拡大します

今回の2024年3月の分配金0.7692ドルは、前年同期と比べて2.7%増です。

分配金を長期で見ると、かなり強烈に伸びています。とくに2021年以降が素晴らしいです。2021年9月にベンチマークが変わったのですが、それ以降の分配金の伸びは素晴らしいです。

 

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DGRW(ウィズダムツリー 米国株クオリティ 配当成長ファンド)

続いてウィズダムツリー社の【DGRW】

収益性と将来の配当成長が見込める銘柄が対象です。具体的にはROE(株主資本利益率)、ROA(総資産利益率)、利益成長という3つのファクターを満たす上位300銘柄が対象です。将来の連続増配銘柄みたいなイメージです。

毎月分配金を支払うタイプのため、新NISAの成長投資枠の対象外です。残念ですね。

※クリックで拡大します

直近2024年3月の分配金は0.17ドル、前年の同期が0.19ドルとかなり多かったので、10.5%減です。

分配金は長期で見ると着実に増えています。

 

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SDY(SPDR S&P 米国高配当株式 ETF)

ステートストリート社の【SDY】S&Pコンポジット1500指数の中から、20年以上連続増配銘柄が対象のETFです。

時価総額20億ドル以上などでスクリーニングし、配当利回りの高い順に構成比率が高くなります。

設定が2005年とかなり古株です。運用総額は約3.2兆円となかなか大きいです。経費率が0.35%と少し高いですね。

※クリックで拡大します

直近2024年3月の分配金は0.7079ドル、1年前の同期と比べて0.7%減です。

分配金は2021年以降横ばいですね。連続増配ETFなのに分配金が増えていないという不思議な状況です。

 

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DGRO(iシェアーズ・コア配当グロースETF)

【DGRO】(iシェアーズ・コア配当グロースETF)は、日本の証券会社では購入できません。ただし2024年1月に東証に上場した【2014】(iシェアーズ 米国連続増配株 ETF)が購入可能です。ベンチマークが同じです。

なので、【2014】を持っている人や購入を検討している人は、【DGRO】のデータを参考にしていただければと思います。【2014】の信託報酬は年0.121%程度です。

このETFは、モーニングスター US Market インデックスの中から、5年以上継続して配当が成長しており、配当性向75%未満などの銘柄が対象です。ただし、配当利回りの上位10%は除外REITも対象外です。配当加重方式です。

※クリックで拡大します

直近2024年3月の分配金は0.3107ドル、前年の同期との比較では4.3%増です。

設定以来、分配金は増え続けていますね。7年増配率は10%と高いですね。

 

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RDVY(ファースト・トラスト・ライジング・ディビデンド・アチーバーズ ETF)

ファーストトラスト社の【RDVY】です。配当金が3年前や5年前より成長、利益が上昇、配当性向65%以下の銘柄が対象のETFです。50銘柄を均等に加重します。

運用総額は1.5兆円。経費率が0.49%と高めです。ファーストトラスト社のETFは経費率は少し高い傾向にあります。

※クリックで拡大します

直近2024年3月の分配金は0.2238ドル、前年の同期との比較では5.9%増です。

分配金は2022年に一気に増えました。2021年との比較では、79.8%増です。

増配率は3年や5年で約20%台とかなり高水準です。ただ、2021年まではあまり増配していないです。ここが難しいところです。

 

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VOO(バンガードS&P 500 ETF)

最後はバンガード社【VOO】。増配ETFではありませんが、増配率や分配金利回りなどは増配ETFと似ています

【VOO】は米国を代表する約500銘柄で構成されるS&P500指数への連動を目指すETFです。

S&P500の採用条件は、時価総額が53億ドル以上、流動性が高い、4四半期連続で黒字など結構厳しい条件があります。それらを時価総額加重平均で組み入れます。

設定されたのは2010年。規模は約66兆円と世界トップクラスの大きさです。経費率は0.03%とほぼゼロですね。

※クリックで拡大します

直近2024年3月の分配金は1.5429ドル、前年の同期との比較では3.7%増です。

分配金は長期で見ると堅実に増配しており、増配ETFと言っても不思議ではないですね。10年増配率は7%となかなか高水準です。

 

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米国増配系ETFの上位銘柄、セクター比較、重複率

ここからは6つの米国増配系ETFを様々なデータで比較します。

まずは上位10銘柄比較。銘柄の背景に色がついているのは、3つ以上のETFで上位10位に入っているという意味です。

【DGRO】が6銘柄、【VIG】【DGRW】は5銘柄が3ETFに入っています。【VIG】は時価総額加重、【DGRW】【DGRO】は配当加重なので、規模の大きいな銘柄が上位に入る傾向にあり、中身は似るわけです。

※クリックで拡大します

ポイントとしてはマイクロソフト【MSFT】とアップル【AAPL】ですかね。【VIG】【DGRW】【VOO】は1位と2位にいます。【DGRO】は3位と5位ですね。マイクロソフトとアップルは配当を支払うので、増配系ETFにも組み入れられるわけですね。

【SDY】は20年以上連続増配銘柄を配当利回りの高い順に組入れるため、上位銘柄はマイナーな長期増配銘柄が目立ちます。

【RDVY】は均等加重のため、組入れ順位はあまり重要ではないです。地味な銘柄が多いですね。

 

セクター比率を比較しよう

セクター比率を比較します。

【VIG】【DGRW】【VOO】が似ていますね。情報技術が首位で、金融やヘルスケアが2~4番目に多いです。

【DGRO】は情報技術が3位ですが、金融やヘルスケア、資本財、生活必需品が上位というのは【VIG】【DGRW】と同じです。

【RDVY】は金融が40%とかなり多いですね。景気後退時にダメージを受けそうなイメージがあります。

【SDY】は資本財、生活必需品、公益事業の順に多いです。他のETFにはないタイプで珍しいです。
まとめると、【VIG】【DGRW】【DGRO】【VOO】は似ていますね。

 

ETFの重複率は?

重複率を見ていきます。

セクターと同じく、【VIG】【DGRW】【DGRO】【VOO】の4ETFはかなり高いです。いずれも40%以上。もっとも高いのは【VIG】【DGRO】で65%です。

他のETFとの比較では【VOO】と【VTI】が86%です。これは「全米の86%がS&P500」という意味です。

【SDY】【RDVY】は上位10銘柄やセクター比率でも他のETFと異なっていたので、重複率も低いですね。この2ETFはポートフォリオのサテライトとして保有するのが良さそうです。

 

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株価リターンとトータルリターンを比較しよう

株価とトータルリターンを比較します。まずは株価リターンです。

【DGRO】の設定が2014年6月なので、2015年4月から2024年3月の過去9年で比較します。

9年前に1万ドルだった株価は、2024年3月末には【VOO】【RDVY】が2万5000ドルほどでトップ、【DGRW】が2万4000ドル、【VIG】【DGRO】が2万2000ドル、【SDY】は1万6000ドル台とやや低調です。

 

トータルリターンは?

トータルリターンを比較します。トータルリターンとは分配金を再投資した株価リターンのことです。2024年3月末基準のデータです。期間は1、3、5、10年で、年率です。

全体的に見ると、10%を超えている期間が多く、素晴らしいです。

3年以上のリターンではかなり接戦ですが、【DGRW】が優勢で、【RDVY】【VOO】が続き、その次が【VIG】、さらに【DGRO】、最後は【SDY】の順ですね。

 

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トータルリターンとシャープレシオ、リスクを比較

トータルリターン、リスク、シャープレシオを比較します。縦軸がトータルリターン、横軸がリスク、括弧内の数値がシャープレシオです。

シャープレシオ投資効率の良さを示したものです。トータルリターンが高く、リスクが低いと、シャープレシオは高くなります。

表の左上がローリスク・ハイリターンで理想です。右下がハイリスク・ローリターンで良くないです。

まずは3年です。トータルリターンは【DGRW】が12.1%でトップで、リスクも一番低く、シャープレシオは0.65でトップです。

【VOO】はトータルリターンが11.2%で2番手で、シャープレシオ0.54で2位。

トータルリターン3番手グループの中では【VIG】【DGRO】はリスクが低いのでシャープレシオは高いですが、【RDVY】はリスクが大きいですね。

 

5年のシャープレシオを比較

続いて5年です。

トータルリターンは【VOO】【DGRW】【RDVY】が15%前後でトップですが、リスクがかなり異なります。そのためリスクの低い【DGRW】シャープレシオ0.77【VOO】シャープレシオ0.74【RDVY】0.66と低いですね。

【VIG】はトータルリターンが12.7%で、リスクがもっとも低く、シャープレシオは0.70となかなか優秀です。

 

10年のシャープレシオを比較

最後は10年です。【DGRO】はありません。

5年と同様に、トータルリターンは【VOO】【DGRW】【RDVY】が12%台でトップですが、リスクがかなり異なり、【DGRW】シャープレシオ0.83【VOO】シャープレシオ0.79【RDVY】0.67です。

【VIG】はトータルリターンが11.4%で、リスクはもっとも低く、シャープレシオは0.77です。

全体的に見ると、トータルリターンが高くリスクの低い【DGRW】が素晴らしく、【VOO】はトータルリターンは高いですが、リスクも高め。

逆に【VIG】はトータルリターンはやや劣りますが、リスクが低いのでシャープレシオはまずまず。

【RDVY】はトータルリターンが素晴らしいですが、リスクがかなり高いです。均等加重で金融の比率が4割もあるので、少し偏ったETFです。

【DGRO】はリスクがまずまず抑えられています。

 

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分配金利回り推移を確認しよう

過去10年の分配金利回りの推移を比較します。分配金利回りは過去1年分配金から算出しました。株価は月に1度、月末のものです。

現在の分配金利回りは【SDY】2.53%で一番高く、【DGRO】2.31%で続き、【RDVY】が1.97%で3番手です。【RDVY】は、分配金利回りの動きが大きいですね。

上段のデータは、現在の分配金利回りと、過去3年、5年、10年の分配金利回りの平均です。

【DGRW】【VOO】は、現在の分配金利りが、過去10年と比べて低いですね。

【RDVY】は逆で、現在の分配金利回りが過去10年と比べて高いです。

【VIG】【SDY】【DGRO】は現在と過去の平均の差はあまりないです。

 

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過去に購入した場合の、現在YOC、分配金額は?

過去にETFを購入していた場合、現在、取得価額に対する利回り(YOC)はどのくらいになっているかというグラフです。いわゆる自分利回りというやつです。グラフが左肩上がりなら、増配しており、株価が好調というイメージです。

とくに際立っているのが【RDVY】ですね。現在の分配金利回りは1.97%、10年前に購入したら5.34%まで上がっています。

【DGRO】は現在の分配金利回りは2.31%で、設定当初の9年9カ月前に購入したら5.44%になっています。なかなかですね。

全体的に素晴らしいですね。いずれも優良ETFというのが、データから見て取れます。

 

これまでの分配金の合計は?

9年前に1万ドル購入して、分配金を再投資した場合の毎年貰える分配金額の推移です。

9年間の合計は【SDY】4554ドルと多いですね。【SDY】は2015年や2017年にキャピタルゲイン分配金があったのが大きいですね。【DGRO】が3637ドルで2番手、【DGRW】が3096ドルで3番手です。

 

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過去の増配率は?

増配率を見ていきましょう。表の上段は1年ごとの過去1年分配金と、前年からの増配率です。背景ピンク色はマイナスです。

※クリックで拡大します

表の下段は現在を起点とした1、3、5、10年増配率。年平均をCAGR(Compound Annual Growth Rate/年平均成長率)で計算します。背景のオレンジ色が濃いほど、増配率が高いという意味です。

 

3年、5年、7年、10年増配率をグラフ化

先ほどの表の下段部分(現在を起点とした1、3、5、10年増配率)をグラフにします。

【RDVY】が3年と5年増配率が素晴らしいです。20%前後です。

【VIG】はすべての期間で安定して高い増配率です。3年増配率が11.4%で、5年や10年増配率は8.5%と高水準です。

【DGRO】は10年はありませんが、3年増配率が8.4%、5年増配率が9.7%と高いです。

残りのETFの増配率も高水準ですが、3つのETFが良すぎると言えます。

 

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増配率、分配金利回り、トータルリターンを比較しよう

増配率、分配金利回り、トータルリターンをバブルチャートで比較します。

縦軸が増配率、横軸が分配金利回り、バブルの大きさがトータルリターンです。バブルの近くの数値はトータルリターンです。

まずは3年です。増配率は【RDVY】が20.7%と圧倒的に高いです。

分配金利回りは【SDY】が2.6%と高いです。トータルリターンは【DGRW】が12.1%と優れており、【VOO】が11.3%です。

項目によって優れているETFが分かれました。

 

5年データを比較する

続いて5年です。

増配率は【RDVY】が19.3%と今回も断トツです。分配金利回りは【SDY】が2.7%と高いです。

トータルリターンは【RDVY】が15.6%、【VOO】が14.9%、【DGRW】が14.4%と高いレベルで接戦ですね。

今回は【RDVY】が素晴らしかったですね。

 

10年データを比較する

最後は10年を見てみましょう。【DGRW】【DGRO】【RDVY】はありません。

増配率は【VIG】が8.5%とわずかに優勢。

分配金利回りはやはり【SDY】が2.5%でトップです。

トータルリターンは【VOO】が12.9%と高く、【VIG】が11.4%で2番手。

全体的に見ると、増配率は【RDVY】、トータルリターンは【DGRW】【VOO】【RDVY】、分配金利回りは【SDY】ですね。

【VIG】【DGRO】の増配率やトータルリターンもかなり高かったですが、相手が強烈でした。

 

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3、5、10年増配率を使った将来YOC予想

それでは、いまETFを購入したら、将来、取得価額に対する利回り(YOC/Yield On Cost)がどのくらいになるのかをシミュレーションします。

現在の分配金利回りに過去の増配率を当てはめて計算していきます。3年、5年、10年の増配率を使用します。「分配金は再投資しない。税引き前」という設定にします。

現在の分配金利回りは【SDY】が2.53%と最も高く、【DGRO】が2.31%で2番手。【RDVY】が1.97%で3番目に高いです。

まずは3年増配率を使った将来YOC予想です。

3年増配率は【RDVY】が20.7%と圧倒的に高く、【VIG】が11.4%で続いています。

20年目のYOC予想は、首位は【RDVY】で70.8%、2番手は【VIG】で13.9%。3番手は【DGRO】で10.6%でした。

 

5年増配率から将来YOCを予想する

続いて5年増配率を使った将来YOC予想です。

5年増配率も【RDVY】が19.3%で断トツ、【DGRO】が9.7%で続き、【VIG】が8.5%で3番手です。

20年目のYOC予想は、首位は【RDVY】で56.0%、2番手は【DGRO】で13.4%、【VIG】が8.4%で3番手でした。

 

10年増配率から将来YOCを予想する

最後は10年増配率を使った将来YOC予想です。【DGRW】【DGRO】【RDVY】はありません。

10年増配率は【VIG】が8.5%でもっとも高く、【VOO】【SDY】が約7%で続いています。

20年目のYOC予想は、首位は【SDY】で9.2%、2番手は【VIG】で8.4%、3番手は【VOO】で5.0%でした。

全体的に見ると、増配率の高い【RDVY】の将来YOC予想は圧倒的でしたが、高い増配率が長期で続くかは微妙です。

【DGRO】【VIG】は増配率がなかなか高かったので将来YOC予想も良かったです。【SDY】は増配系ETFの中ではスタート地点の現在分配金利回りが高いので、将来YOCもまずまずでした。

 

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それぞれの項目をランク分け

これまで取り扱ったデータをランク分けしました。「A」が最高で「B」「C」「D」の順です。相対比較で、やや強引に差をつけました。参考程度にしてください。

ざっと見たところ、飛び抜けて優秀だったり、劣っているETFはないですね。

【VIG】安定感があるETFという印象ですね。純資産や経費率、シャープレシオなどが素晴らしかったです。

【DGRW】株価リターン、トータルリターンやシャープレシオが優れていました。新NISAに対応していないのが残念です。

【SDY】は増配系ETFの中では分配金利回りが高いのが特徴です。

【DGRO】経費率、過去YOCなどがよかったです。「C」の数が3つと少なく、安定感があります。

【RDVY】増配率が抜群の高いので、将来YOC予想が素晴らしい結果になりました。株価やトータルリターンも素晴らしいです。ただし、リスクが少し高いのが気になります。均等加重で金融セクターが4割というのが不安定な気がします。

【VOO】はインデックスなので、若干毛色が異なります。純資産、経費率、株価やトータルリターン、シャープレシオなどが素晴らしいですね。

 

ランキングの数をまとめる

ABCDの数値をまとめたデータです。


「A」の数は【VOO】が6個で最多、【RDVY】が5個で2番手。

「B」の数は【DGRO】が8個で最多、【VIG】が6個で2番手。

「A」と「B」を合わせた数は【DGRO】が11個で最多、【VIG】が10個で2番手。

「C」の数が少ないの【DGRO】が3個で最少、【VIG】が4個で2番目に少なかったです。

かなり拮抗していましたが、【DGRO】【VIG】は「A」と「B」を合わせた数が多く、「C」の数が少なかったです。この2つのETFの安定度が光るという見方もできます。

 

【VIG】【DGRW】【SDY】【DGRO】【RDVY】【VOO】

 

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まとめ

2024年3月の分配金は、増配系ETFはなかなかでした。【RDVY】【DGRO】【VOO】【VIG】が前年同期と比較してプラスでした。長期で見るといずれも増配傾向です。

【DGRW】以外はすべて新NISA成長投資枠対象です。ただし、日本の証券会社では【DGRO】は国版は購入できず、同じベンチマークで東証に上場している【2014】が購入可能です。

【VIG】【DGRW】【DGRO】【VOO】はそれぞれの重複比率が40%以上とかなり高かったです。この4ETFは成績が素晴らしかったので、ポートフォリオのコアとして良さそうです。

【RDVY】【SDY】は少し癖があるんで、サテライト向きと言えそうです。

株価やトータルリターン、シャープレシオを重視するなら【VOO】【DGRW】。安定性なら【VIG】【DGRO】、現時点での増配率は【RDVY】、現在の分配金利回りなら【SDY】といったところでしょうか。