米国高配当株式ETF【VYM】の分配金は対前年同期18.4%の増配(2021年3月)

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バンガード社のバンガード 米国高配当株式ETF【VYM】が、2021年3月19日に分配金を発表しました。0.6564ドルです。1年前の同期は0.5544ドルでしたので、1年前の同期から18.4%の増配です。

2021年3月18日の終値は100.67ドル、過去1年の分配金額は3.0081ドルなので、分配金利回りを過去1年間の分配金額から算出すると、利回りは2.99%になります。

※このページでの利回りは過去1年間の分配金をもとに計算します。

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基本情報を確認しよう

【VYM】は今後1年の予想分配金が市場平均を上回る銘柄を、時価総額加重平均で組み入れています。配当利回りの高い米国大型株が中心のETFです。

【VYM】と米国の高配当ETF【HDV】【SPYD】を比較してみましょう。経費率はそれほど差がありません。利回りは【VYM】がもっとも低いですが、運用総額は圧倒的に多いです。組込銘柄数は【VYM】が多く、【HDV】と【SPYD】は同じくらいです。

 

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【VYM】の過去の分配金と増配率は?

【VYM】が設定されたのは2006年11月です。下の表は過去の分配金の一覧です。

今回の【VYM】の分配金が増配or減配なのかは、どのデータを比較するかによって異なります。もっともオーソドックスなのは、前年の同期との分配額の比較です。今回が0.6564ドル、前年の同期が0.5544ドルなので18.4%の増配になります。また、前年同期との過去1年分配額の比較では、今回が3.0081ドル、前年の同期が2.7446ドルなので、9.6%増配となります。

下の表の一番右側の「過去1年分配金額の対前年同期増配率」は2011年以降ずっとプラスです。安定して増配しているETFだといえます。

※背景がになっているのが減配です

【VYM】の年間分配金額と年間増配率は?

【VYM】の分配金を1年ごとにまとめてグラフ化しました。年間増配率は10年前に比べると下がっていますね。

【VYM】の期別分配金は?

今回2021年3月の分配金は、前年よりは多かったですが、前々年の2019年3月とほぼ同水準です。

【VYM】の過去1年分配金額を棒グラフで確認しよう

過去1年分配金額を棒グラフにして、【VYM】の株価と比較しました。過去1年分配金額は、株価とある程度は連動しています。基本的には右肩上がりです。

【VYM】の分配金額を棒グラフで確認しよう

こちらは期ごとの分配金額を株価と比較したものです。期によって分配金額にバラつきがありますが、長期的には上昇しています。

 

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2020年以降の利回りは?

2020年以降の【VYM】の株価と利回りを見てみましょう。過去1年の年間分配金額から算出しました。青線が株価(左軸)で、赤線が利回り(右軸)です。2020年の年初は利回りが3.1%弱で推移していましたが、2月半ば以降は株価が下がったため、3月23日には利回りが4.5%まで上昇しました。現在は株価がコロナ・ショック前を上回り、利回りは2.99%です。

 

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現在の【VYM】の株価と利回りの関係は?

年間分配金額が現在と同じく3.0081ドルで変わらなかったら、利回りはどのように変化するでしょうか。下のグラフは年間分配金額が現在と同じ3.0081ドルが続いた場合の、利回りと株価の相関図です。利回りを0.2%ごとに株価を出しました。今後、【VYM】を購入しようと考えている人は、目安にしてください。

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【VYM】を過去に買っていた場合のYOCは?

過去に【VYM】を買った場合、現在の購入単価当たりの利回り(YOC)はどのくらいでしょうか? 現在から5年前までの株価、利回り、YOCを見ていきましょう。株価は月末のもので月1回なので、ややアバウトです。下のグラフの黄色の線が、過去に買った場合の、現在の購入単価当たりの利回り(YOC)です。

2021年3月18日の終値は100.67ドル、過去1年の分配金額は3.0081ドルなので、現在の利回りは2.99%です。過去5年の平均利回りは約3.1%なので、現在とほぼ同じです。過去5年で株価は上昇して増配もしたので、早い時期に買った方がYOCは上がります。2016年4月に買っていたら、現在YOCは約4.3%になっていました。

 

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ライバルETFとトータルリターンを比較する

【VYM】とライバルの高配当ETF【HDV】【SPYD】とトータル・リターンを比較します。【SPYD】は設定されたのが2015年10月なので、過去5年4カ月で比べます。参考までに【VTI】も用意しました。

2015年11月に1万ドル投資して分配金を再投資した場合、2021年2月には【VTI】が2万700ドル、【VYM】が1万6500ドル、【SPYD】が1万5700ドル、【HDV】が1万4400ドルになっていました。

 

過去3カ月、1、3、5年の年平均トータルリターンは以下の通りです。【SPYD】以外は、過去9年11カ月のトータルリターンも出しました。【VYM】は長期の5年や10年(9年11カ月)でなかなかのパフォーマンスを見せましたが、【VTI】には及びません。

過去の分配金はどのくらいか?

2011年4月に1万ドル投資して分配金を再投資した場合の年間でもらえる分配金の推移です。分配金は再投資します。税金は考慮しません。【SPYD】は設定から5年ほどなので、高配当【HDV】、好配当【DVY】、20年以上増配高配当【SDY】と比較します。

【SDY】は2013~2017年まで特別分配金を出していたので、動きがバラバラです。約10年間で考えると、4つのETFともに似たようなインカムになっています。【VYM】は2020年に872ドルになっていました。

 

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【VYM】の今後の分配金予想は?

現在の過去1年分配金額(3.0081ドル)と1、3、5、10年前の同時期の過去1年分配金額(2.7446ドル、2.4495ドル、2.165ドル、1.172ドル)を比較して年間増配率を計算し、それを使って将来の分配金とYOCを予想します。YOC(Yield on Cost)とは、購入単価あたりの利回りのことです。【VYM】株を2021年3月18日の終値100.67ドルで買った場合、将来の利回り(YOC)がいくらになるかという予測です。

購入金額は1万ドルにします。そうすると、年間分配金額から利回り(YOC)が一瞬で計算できます。たとえば、年間分配金額が300ドルなら利回り(YOC)は3.0%、年間分配金777ドルなら利回り(YOC)は7.77%になります。

年間増配率は過去1年が9.6%、過去3年が7.1%、過去5年が6.8%、過去10年が9.9%でした。現在の利回りは2.99%です。

分配金を再投資しない場合

まずは分配金を再投資しないケースを見てみましょう。税金は考慮しません。現在の利回りが2.99%なので、年間分配金額は299ドルです。

もっとも増配率の低い過去5年のペースだと5年目の分配金額は389ドル、10年目の分配金額は540ドルになります。もっとも成績の良い過去10年の増配率を当てはめると5年目の分配金額は436ドル、10年目の分配金額は698ドルになりそうです。分配金額698ドルはYOC(購入額に対する利回り)6.98%です。

 

分配金を再投資する場合

つぎに分配金を年1回再投資するケースを見てみましょう。税金は考慮しません。再投資する場合の分配金額は、現在と10年前の株価を比較して年平均騰落率を計算し、それを使って調整します。

もっとも増配率の低い過去5年のペースだと5年目の分配金額は439ドル、10年目の分配金額は737ドルになります。もっとも成績の良い過去10年の増配率を当てはめると5年目の分配金額は494ドル、10年目の分配金額は992ドルになりそうです。分配金額992ドルはYOC(購入額に対する利回り)9.92%です。

 

分配金を再投資する場合(税引き後)

最後に分配金を再投資するケースで、税金を引いた額で計算してみましょう。分配金は28%の税金を引いた72%で計算します。1年目は292ドルではなく、税引き後の215ドルになります。

もっとも増配率の低い過去5年のペースだと5年目の分配金額は305ドル、10年目の分配金額は487ドルになります。もっとも成績の良い過去10年の増配率を当てはめると5年目の分配金額は344ドル、10年目の分配金額は648ドルになりそうです。分配金額648ドルはYOC(購入額に対する利回り)6.48%です。

 

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【VYM】のセクター別のファンド構成比は?

【VYM】に組み込まれている銘柄のセクター別の組込比率です。バンガードの公式サイトではICB(Industry Classification Benchmark)で分類されていますので、これをGICS(Global Industry Classification Standard)に変換しました。金融の割合が多いのが特徴です。生活必需品、ヘルスケア、情報技術という安定感のある3セクターが続きます。

 

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【VYM】の上位組込銘柄はどんな会社か?

【VYM】の組込比率1%以上の銘柄です。上位6銘柄の利回りがすべて2.5%以下と低いですね。ベンチマークは、FTSE ハイディビデンド・イールド・インデックスです。組込比率1%以上は31銘柄あり、全体の52.7%を占めています。

 

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2020年4月以降の上位銘柄は?

2020年4月以降の組込比率1%以上の銘柄の推移です。比率1位は長らくジョンソン・エンド・ジョンソン【JNJ】でしたが、今回JPモルガン・チュース【JPM】が1位になりました。バンク・オブ・アメリカ【BAC】、シティグループ【C】、ウェルズ・ファーゴ【WFC】の比率も上がっており、金融が好調のようです。また、エクソン・モービル【XOM】やシェブロン【CVX】も2カ月前と比べるとだいぶ比率を上げており、エネルギーが復調してますね。

 

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【VYM】上位20銘柄は主要ETFには組み込まれているのか?

【VYM】の組込比率上位20銘柄は、他のETFにどのくらいの割合で組み込まれているのでしょうか? 高配当、市場全体、ハイテクの主要9ETFへの組込比率(%)をまとめました。背景色のオレンジ色が濃いほど、比率が高いことを意味しています。

【VYM】の組込上位銘柄は、かなりの割合で【HDV】の上位にも組み込まれています。ただし、【HDV】の方が集中投資ですね。【SPYD】は高配当ETFですが、【VYM】と関連はそれほど高くないですね。ハイテク系の【QQQ】や【VGT】とも傾向が異なっています。

※組込比率は、バンガード社のETFは2021年2月末、その他のETFは3月12日のデータをもとにしています。ンガードのETFの組込比率が低すぎるものは対象外にしました。【DIA】と【SPYD】の組込比率はそれほど重要ではありません。

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まとめ

【VYM】は前年の2020年3月が前年比で分配金を大きく減らしていました。今回は回復しました。株価も好調のため、利回りが3%を切る水準です。高配当ETFの中では安定度が高くて長期保有向きといえそうです。

なお、例年通りだと、次回は6月21日が権利落ち予定日なので、その前日までに購入すれば分配金がもらえます。

 

 

 

 

 

 

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