人気米国高配当ETF【VYM】が前年同期から3.9%の増配

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バンガード社のバンガード 米国高配当株式ETF【VYM】が、2020年12月17日に配当金を発表しました。0.8096ドルです。1年前の同期は0.7791ドルでしたので、1年前の同期から3.9%の増配です。

配当利回りを過去1年間の配当金額から算出すると、2020年12月17日の終値は91.84ドル、過去1年の配当額は2.9061ドルなので、配当利回りは3.16%になります。

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【VYM】の過去の配当金と増配率は?

【VYM】が設定されたのは2006年11月です。下の表は過去の配当金の一覧です。

配当利回りの計算方法は、年4回配当金を支払う個別銘柄では、最新の配当金額を4倍した額が年間配当額となり、それを株価で割って配当利回りが算出されます。

ところがETFの場合は、組み込まれている銘柄によって配当金を払うタイミングが異なるため、期によってバラバラになります。そこで、最新の配当金と過去3回の配当金を足した数字、つまり過去1年分の配当額が年間配当額となり、それを元に配当利回りが算出されることが多いです。

今回の【VYM】の配当が増配or減配なのかは、どのデータを比較するかによって異なります。もっともオーソドックスなのは、前年の同期との配当額の比較です。今回が0.8096ドル、前年の同期が0.7791ドルなので3.9%の増配になります。また、前年同期との過去1年配当額の比較では、今回が2.9061ドル、前年の同期が2.8418ドルなので、2.3%増配となります。

下の表の一番右側の「過去1年配当額の対前年同期増配率」は2011年以降ずっとプラスです。安定して増配しているETFだといえます。

※背景がになっているのが減配です

【VYM】の年間配当額と年間増配率は?

【VYM】の配当金を1年ごとにまとめてグラフ化しました。2020年は前年の2019年をわずかに上回りました。

【VYM】の期別配当は?

2020年は3、9月の配当が今ひとつで、6、12月の配当が前年同期を上回りました。

【VYM】の過去1年配当額を棒グラフで確認しよう

先ほどの表の過去1年配当額を棒グラフにして、【VYM】の株価と比較しました。過去1年配当額は、株価とある程度は連動しています。基本的には右肩上がりです。

【VYM】の配当額を棒グラフで確認しよう

こちらは期ごとの配当額を株価と比較したものです。期によって配当額がバラつきがありますが、長期的には上昇しています。

 

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今年に入ってからの配当利回りは?

2020年に入ってからの【VYM】の株価と配当利回りを見てみましょう。過去1年の年間配当額から算出しました。青線が株価(左軸)で、赤線が配当利回り(右軸)です。配当利回りは3.1%弱で推移していましたが、2月半ば以降は株価が下がったため、3月23日には配当利回りが4.5%まで上昇しました。現在は株価がコロナ・ショック近くまで戻り、配当利回りは3.16%です。

 

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現在の【VYM】の株価と配当利回りの関係は?

年間配当額が現在と同じく2.9061ドルで変わらなかったら、配当利回りはどのように変化するでしょうか。下のグラフは年間配当額が現在と同じ2.9061ドルが続いた場合の、配当利回りと株価の相関図です。配当利回りを0.2%ごとに株価を出しました。今後、【VYM】を購入しようと考えている人は、目安にしてください。

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【VYM】を過去に買っていた場合のYOCは?

過去に【VYM】を買った場合、現在の購入単価当たりの配当利回り(YOC)はどのくらいでしょうか? 現在から5年前までの株価、配当利回り、YOCを見ていきましょう。株価は月末のもので月1回なので、やや大雑把です。

2020年12月17日の終値は91.84ドル、過去1年の配当金額は2.9061ドルなので、現在の配当利回りは約3.16%です。過去5年の平均配当利回りは約3.1%なので、現在とほぼ同じです。過去5年で株価は少し上昇し、増配もしたので、早い時期に買った方がYOCは上がります。2016年1月に買っていたら、現在YOCは約4.5%になっていました。

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【VYM】の今後の配当予想は?

現在の過去1年配当金額(2.9061ドル)と1、3、5、10年前の同時期の過去1年配当金額(2.8418ドル、2.4011ドル、2.149ドル、1.091ドル)を比較して年間増配率を計算し、それを使って将来の配当金とYOCを予想しました。

YOC(Yield on Cost)とは、購入単価あたりの配当利回りのことです。【VYM】株を2020年12月17日の終値91.84ドルで買った場合、将来の利回り(YOC)がいくらになるかという予測です。棒グラフが配当金予想、折れ線グラフがYOC予想です。

年間増配率は過去1年が2.3%、過去3年が6.6%、過去5年が6.2%、過去10年が10.3%でした。現在の配当利回りは3.16%です。もっとも増配率の低い過去1年のペースだと10年後のYOCは4.0%、20年後のYOCは5.0%になります。もっとも増配率が高い過去10年の増配率を当てはめると10年後のYOCは8.4%、20年後のYOCは22.5%になります。どの期間の増配率を当てはめるかで、将来YOCの結果が異なりますが、それなりには期待できそうです。

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【VYM】のセクター別のファンド構成比は?

【VYM】に組み込まれている銘柄のセクター別の組込比率です。バンガードの公式サイトではICB(Industry Classification Benchmark)で分類されていますので、これをGICS(Global Industry Classification Standard)に変換しました。金融の割合が最も多く、生活必需品とヘルスケアが同じくらいで続き、情報技術がその次です。最近のICBはGICSとほぼ同じになりつつありますね。

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【VYM】の上位組込銘柄はどんな会社か?

【VYM】の組込比率1%以上の銘柄です。ベンチマークは、FTSE ハイディビデンド・イールド・インデックスです。組込比率1%以上の銘柄は30あり、全体の52.5%を占めています。

 

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過去8カ月の組込比率1%以上の銘柄比較

最近7カ月間の組込比率1%以上の銘柄の推移です。JPモルガン・チュース【JPM】が久々に2位の座に返り咲きました。また、バンク・オブ・アメリカ【BAC】、アッヴィ【ABBV】、シェブロン【CVX】の比率が先月より上がっています。

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まとめ

【VYM】の今回の配当はまずまずでした。年間を通しても、昨年2019年を上回りました。なかなか安定した高配当ETFです。

なお、例年通りだと、次回は3月後半に配当金額が決定し、その数日後に配当落ちになりそうです。