ステート・ストリート社のSPDRポートフォリオS&P 500高配当株式ETF【SPYD】が、2022年12月15日に分配金を発表しました。0.5073ドルです(厳密には0.507258ドル)。1年前の同期は0.1276ドルでしたので、1年前の同期から297.7%増です。
2022年12月15日の終値は40.16ドル、過去1年の分配金額は1.9833ドルなので、分配金利回りを過去1年間の分配金額から算出すると利回りは4.94%になります。
※このページでの利回りは過去1年間の分配金をもとに計算します。
【SPYD】はどんなETFか?
【SPYD】はS&P500指数の中から、利回りの高い80銘柄が対象のETFです。厳密には、銘柄入れ替え時に既存銘柄の利回りをやや優遇しています。
米国を代表する500銘柄の中から、高配当を選んだETFです。年2回、1月と7月末に銘柄入れ替えを行い、80銘柄を1.25%ずつ均等に組み入れます。その後、株価が上がった銘柄は比率が高くなりますが、半年後にリセットされます。
【SPYD】の過去の分配金と増配率は?
【SPYD】が設定されたのは2015年10月です。下の表は過去の分配金の一覧です。
今回の【SPYD】の分配金が増配or減配なのかは、どのデータを比較するかによって異なります。もっともオーソドックスなのは、下の表の(1)「期別分配金」の今回と前年同期の比較です。今回が0.5073ドル、前年の同期が0.1276ドル。(2)「期別分配金の対前年同期増減率」は297.7%増になります。
また、(3)「過去1年分配金」を1年前と比較するのも参考になります。今回が1.9833ドル、前年の同期が1.5492ドルです。(4)「過去1年分配金の対前年同期増減率」は28.0%増となります。
色をつけた箇所のデータをグラフにして解説していきます。「期別分配金」と「過去1年分配金」のデータを様々な角度から比較することで、【SPYD】の分配金の傾向を探ります。
※2017年12月は通常の分配金が0.3990ドル、特別分配金(ショート・ターム・キャピタルゲインなど)が0.3133ドルありました。このページでは2017年12月の分配金は通常の0.3990ドルで計算します。
期別分配金で1年ごとの分配金イメージをつかもう
(1)「期別分配金」を1年ごとに重ねて棒グラフにしました。
【SPYD】の分配金は多い時と少ない時の差が激しいですね。どの期が多いというような傾向はないですね。また、分配金が多かった前後は少ないように見え、長期で見ると横ばいで帳尻を合わせているようにも見えます。
今回の0.5073ドルは、1年前の同期(2021年12月)と比べてかなり増えました。2021年12月は0.1276ドルとかなり少なかったので、エライ違いですね。
期別分配金を1つずつ並べて比べよう
(1)「期別分配金」を1つずつ棒グラフにして、株価と比較しました。期によってかなり差があり、不安定です。少ないときは、多いときの半分ぐらいですね。最近の分配金では、2021年12月が際立って少ないですが、それ以外は0.4ドルあたりが下限ですね。
年間分配金と株価の関係は?
(3)「過去1年分配金」を1年ごとにまとめて年間分配金とし、株価と比較しました。株価は最新年を除いて年末のものです。
【SPYD】の分配金が最初に支払われたのは2015年12月です。2022年の年間分配金は1.9833ドルで過去最高です。2021年までは横ばいでしたが、今年は上昇しました。
株価は下値を切り上げているようにも見えます。
過去1年分配金額を1つずつ並べて確認しよう
(3)「過去1年分配金」を期ごとに棒グラフにして、株価と比較しました。2つ前の期別分配金と比べると、マイルドになります。
過去1年分配金額は、株価と結構連動しています。
2021年12月が0.1276ドルと極端に少なかったため、4回続けて過去1年分配金は少ないです。今回2022年12月以降は、過去1年分配金に2021年12月がなくなるので、分配金額が一気に回復しました。
期別と過去1年分配金を、前年同期と比較しよう
(2)「期別分配金の対前年同期増減率」、(4)「過去1年分配金の対前年同期増減率」をグラフにしました。
ETFの場合、「期別分配金の対前年同期増減率」で増配や減配を決めることが多いですが、大きく減ることも比較的あるので、あまり気にする必要はありません。赤い折れ線の部分です。一番右の2022年12月は表を突き抜けています。297.7%です。
それよりも「過去1年分配金の対前年同期増減率」の長期の傾向が重要です。紫色の階段面です。【SPYD】はこの値は増えたり減ったりします。安定感はないですね。長期で見るとほぼ横ばいです。
年間増配率は?
(4)「過去1年分配金の対前年同期増減率」の1年ごとのデータを見てみましょう。いわゆる年間増配率です。さらに過去3年の増配率の推移も確認しましょう。
最初に分配金が支払われたのが2015年の12月なので、データは2017年からと少ないです。年間増配率、過去3年増配率ともに、2020、2021年は低迷していましたが、2022年は回復しました。
増配率はどのように変化したか?
直近4回で過去1~5年増配率がどのように変化したかをチェックしましょう。右上の囲みが、現在(2022年12月分配金決定時)の過去1、2、3、4、5年増配率です。ちなみに増配率は過去1年分配金をベースにして、1年前や3年前の過去1年分配金と比較して出します。
3、6、9月の分配金決定時の増配率は、その左側に記しておきますので、比較すると面白いかもしれません。
【SPYD】は2021年12月の分配金がかなり少なかったため、2022年3、6、9月の過去1年分配金は、少ないです。そのため、過去と比較してもマイナスが目立ちます。
今回は2021年12月分を計算に入れなくなるため、増配率はプラスになりました。
ETFの場合、分配金額は期によってバラバラです。そのため、増配率も分配金が決定するたびに、多少変化するということを頭の片隅に入れておくといいかもしれません。そして前回や前々回の増配率も考慮しながら、その銘柄の増配率の傾向を理解しましょう。
2020年以降の株価と利回りは?
2020年以降の【SPYD】の株価と利回りを見てみましょう。過去1年の年間分配金額から算出しました。青線が株価(左軸)で、赤線が利回り(右軸)です。
2020年当初の利回りは4.5%前後でしたが、2月半ば以降は株価が下がったため、3月後半には利回りが8.5%まで上昇しました。その後の利回りは4.5~5.0%ぐらいでしたが、2021年12月の分配金が大幅に減ったために利回りは下がりました。
今回の過去1年分配金から2021年12月分がなくなるので、利回りは一気に上がり、2022年12月15日現在の利回りは4.94%です。
現在の【SPYD】の株価と利回りの関係は?
年間分配金額が現在と同じだったら、利回りはどのように変化するでしょうか。下のグラフは年間分配金額が現在と同じ1.9833ドルが続いた場合の、利回りと株価の相関図です。利回りを0.1%ごとに株価を出しました。今後、【SPYD】を購入しようと考えている人は、目安にしてください。
利回り4.0%は株価49.6ドル、利回り4.5%は株価44.1ドル、利回り5.0%は株価39.7ドル、利回り5.5%は株価36.1ドルです。
過去の利回り、株価、YOCは?
過去に【SPYD】を買った場合、取得価格あたりの利回り(YOC)はどのくらいでしょうか? 株価、利回り、YOCを見ていきましょう。株価は月末のもので月1回なので、ややアバウトです。
下のグラフの黄色の線が、過去に買った場合の、取得価格あたりの利回り(YOC)です。この線は株価と逆の動きをします。この線が左肩上がりの場合は、株価好調&増配傾向にあるといえます。
2022年12月15日の終値は40.16ドル、過去1年の分配金額は1.9833ドルなので、現在の利回りは4.94%です。過去の平均利回りは約4.5%です。
利回りは安定しないですね。過去のデータからは、5%前後なら買いと言えそうです。
コロナ・ショックで大幅に株価が下がった2020年3月頃を除くと、長期的な株価は緩やかな右肩上がりで、分配金はほぼ同じなので、早くに買うとYOCは少し上がります。2016年1月頃に買っていればYOCは約6.9%でした。コロナ・ショック時の2020年3月頃に購入しているとYOCは8.1%前後まで上がっています。
【SPYD】のセクター別の構成比は?
【SPYD】に組み込まれている銘柄のセクター別の組込比率の推移です。GICS(Global Industry Classification Standard)による分類です。
最新の2022年12月と1年9カ月前を比較しました。銘柄入れ替えがありましたが、上位セクターは似たような面子ですね。金融、公益事業、不動産、エネルギーの4セクターが常に上位におり、60%強を占めています。
そのあとに続く生活必需品とヘルスケアは、1年9カ月前と比べて増えています。
【SPYD】の上位組込銘柄はどんな会社か?
【SPYD】の組込比率上位20銘柄です。2022年7月の銘柄入れ替えでは1.25%ずつの均等に組み入れました。そこから株価が上がった銘柄が、比率も上がって上位にいることになります。
つまり、この半年で株価が好調な銘柄が上位にいることになります。ただし、株価上昇によって利回りが下がる場合がありますので、次回2023年1月の銘柄入れ替えで上位銘柄は除外される可能性が結構あります。利回り3.5%ぐらいが、S&P500の利回り上位80銘柄のボーダーラインになりそうです。
※ステートストリート社のデータです。時価総額と配当利回りは「market chameleon」のデータです
過去の組込比率上位20銘柄の比較
上位順位20銘柄の推移です。【SPYD】は毎年1月と7月に銘柄の入れ替えがあります。下の表で銘柄の入れ替えのあったところは、黒い太線を引きました。半年に1回の均等組み入れなので、上位銘柄はコロコロ変わります。
2021年は金融と不動産が多かったです。2022年の前半はエネルギーと公益事業が目立っていましたが、2022年の後半にかけて公益事業はほとんどいなくなりました。
【SPYD】とライバルETFの比較
ここからは、【SPYD】とライバルのインカム系ETF(高配当系ETF)【HDV】【VYM】【DHS】【FDL】【DVY】、6つのETFの様々なデータを比較していきます。
赤い文字が他のETFと比べて高水準、オレンジ色が優秀です。
【SPYD】の経費率は【VYM】や【HDV】とほぼ同じで0.1%を切っています。これが高配当御三家と言われる所以です。
運用総額は【VYM】が約6.9兆円と多く、【DVY】が3.1兆円。【SPYD】は約1.1兆円とまずまずです。
【SPYD】の利回りは約5%に戻りました。他の高配当ETFは3.5%前後が多いので、【SPYD】とは少し差があります。
【SPYD】とライバルETFのセクター比率は?
セクター比率を比べます。
【SPYD】は金融、公益事業、不動産、エネルギーが多いです。【SPYD】とセクターが似ているのは【DVY】です。どちらも金融、公益事業、エネルギーが上位です。
また、【SPYD】は不動産が多いのが特徴です。高配当ETFの中には不動産を除外したり、ほとんど入っていないETFも多いので、なかなか貴重です。
【HDV】【DHS】【FDL】は結構似ています。上位はエネルギー、ヘルスケア、生活必需品です。
※データはETFの運用会社のもの。【VYM】のみfidelityのデータ
【SPYD】上位10銘柄は主要ETFには組み込まれているのか?
【SPYD】の組込比率上位10銘柄は、他のETFにどのくらいの割合で組み込まれているのでしょうか? 5つのインカム系ETFへの組込順位と比率(%)をまとめました。
背景色のオレンジ色が濃いほど、組込比率が高いことを意味しています。
【SPYD】は半年に1回、S&P500採用銘柄の利回り上位80銘柄を機械的に組み入れるという、やや特殊なETFです。他の高配当ETFは時価総額や財務の健全性、配当総額などを考慮してます。そのため、【SPYD】の組込上位に他の高配当ETF採用銘柄はあまり入っておらず、入っていても下位に組み込まれているケースも目立ちます。
重複比率では【DVY】が45%で最多、【FDL】が36%で続いています。
エネルギーのエクソン・モービル【XOM】とシェブロン【CVX】は、他の高配当ETFにはかなり上位に入っていますね。
株価やリターンなどを比較する
ここからはPORTFOLIO VISUALIZERを使って、【SPYD】とライバルのインカム系ETF(高配当系ETF)【HDV】【VYM】【DHS】【FDL】【DVY】のデータ比較します。
株価推移を比較する
まずは7年間の株価推移を比べます。
2015年12月に1万ドル投資した場合、2022年11月末の株価は【VYM】が1万6600ドル、【DVY】が1万6300ドル、【FDL】が1万5900ドル、【DHS】が1万5000ドル、【HDV】が1万4500ドル、【SPYD】が1万4000ドルになっていました。
【VYM】【DVY】【FDL】が優勢で、【SPYD】は最下位ですね。
トータルリターンを比較
分配金を再投資した場合のトータルリターンの推移です。税金や手数料は考慮しません。
2015年12月に1万ドル投資して、分配金を再投資した場合、2022年11月末には【FDL】が2万1000ドル、【DVY】が2万800ドル、【VYM】が2万700ドル、【DHS】が1万9200ドル、【SPYD】が1万9000ドル、【HDV】が1万8700ドルになっていました。
ここでも【FDL】【DVY】【VYM】が優勢で、【SPYD】は苦戦していますが、【HDV】よりはわずかに上です。
過去のトータルリターンを比較
過去1、3、5、7、10年のトータルリターンをグラフにして、現在の利回りと比べました。
過去3年以上のトータルリターンは【VYM】【FDL】【DVY】が優勢で、【DHS】が続き、【HDV】、【SPYD】の順です。
【HDV】と【SPYD】のトータルリターンが他の高配当ETFと比べて冴えないのは、銘柄入れ替えを頻繁に行うことで、株価上昇を犠牲にしている可能性が考えられます。
安定度などを比べよう
安定度などを比べます。
ボラティリティと最大下落率は0に近いほど安定しています。【SPYD】はボラティリティが大きく、最大下落率はマイナス36.5%で、かなり不安定です。
シャープレシオとは、同じリスクを取った場合のリターンです。「(ファンドのリターンー無リスク資産のリターン)÷標準偏差」の値です。
ソルティノレシオはシャープレシオの改良版で、相場が軟調の際の成績を示しています。「(ファンドのリターンー無リスク資産のリターン)÷下方偏差」で計算します。
シャープレシオやソルティノレシオの値は【VYM】がやや優勢、【FDL】【DVY】がほぼ同じで続いています。【SPYD】はこれらの値もあまりよくないです。
過去の分配金はどのくらいか?
7年前の2015年12月に1万ドル投資して分配金を再投資した場合の年間でもらえる分配金の推移です。税金は考慮しません。
7年間の分配金の合計は【SPYD】が4200ドル、【FDL】が3900ドル、【DVY】【DHS】【HDV】が3400ドル、【VYM】が3100ドルでした。
【SPYD】が頭一つ抜けています。
これまでの利回りは?
過去6年の利回り推移をチェックしましょう。利回りは過去1年分配金から算出しました。株価は月に1度、月末のものです。
利回りは【SPYD】が最も高く、【FDL】が2番目で、【DHS】と【HDV】が同じくらいで続き、そのあとが【DVY】、最も低いのは【VYM】です。
過去6年の平均利回りは【SPYD】が4.7%、【FDL】が3.8%、【DHS】【HDV】が3.5%、【DVY】が3.4%、【VYM】が3.1%です。
【SPYD】はこの6ETFの中では、一番利回りが高いです。2022年12月(一番右端)で利回りが一気に5%近くまで復活しました。
増配率を比較する
現在の過去1年分配金額と3、5、7、10年前の同時期の過去1年分配金額を比較して、年間増配率を計算しました。最新2022年12月分配金発表後のデータです。【SPYD】は過去7年と10年増配率はありません。
※【FDL】【DHS】は最新2022年12月がまだ出ていないので、後ほど追加します。
【SPYD】の過去1年増配率は28.0%、過去3年増配率は4.3%、過去5年増配率は6.8%です。今回の分配金が多かったので、増配率はかなり上がりました。
この4つのETFでは【DVY】の増配率の高さが目立ちます。【VYM】もなかなかです。
【SPYD】の過去5年増配率は6.9%と高いです。ただし、2017年12月のキャピタルゲイン分配金を含めないで計算しています。それを含めて計算すると、増配率は2.7%です。どちらで計算するかは悩ましいところです。
主要ETFの今後のYOC予想は?
1つ前で出した増配率を使って、現在の利回りをもとに、将来YOCを予想します。
YOC(Yield on Cost)とは、取得価格あたりの利回りのことです。2022年12月16日の終値で買った場合、将来の利回り(YOC)がいくらになるかという予測です。
「分配金を再投資しない、税金を考慮しない」で検証します。
10年後のYOCはどうなっているか?
10年後のYOCを予測します。【SPYD】は現在の利回りが高く、過去5年増配率(6.9%)が続くようだと、9.9%になります。
【DVY】はいずれの期間でも成績が良いです。過去5、7、10年増配率で推移すると、いずれも6.8%と高いレベルで安定しています。
【VYM】は過去10年増配率で推移すると6.1%になります。
ちなみに黒い★は利回りです。各ETFともに、ここがスタート地点となるので、現在の利回りはかなり重要です。
20年後のYOCはどうなっているか?
続いて、20年後のYOCを予測します。
【SPYD】の過去5年増配率(6.9%)の場合も素晴らしく、19.2%まで上がります。
【DVY】はいずれの期間でも成績が良いです。過去5、7、10年増配率で推移すると、いずれも13%台と高いレベルで安定しています。
【VYM】もまずまずです。過去10年増配率で推移するなら20年後YOCは12%を超えます。
10年後、20年後ともに【SPYD】はよかったです。ただし、過去5年増配率は、2017年12月のキャピタルゲイン分配金を含めないで計算したからという理由もあります。
今後20年間で分配金はどのくらいになるのか?
最後に、今【SPYD】を購入したら、将来どのくらい分配金をもらえそうかをシミュレーションします。現在の利回り、増配率を使用します。
1万ドルを投資した場合の、将来もらえる分配金の推移を検証します。「分配金を再投資しない(税引き後)」と「分配金を再投資する(税引き後)」の2パターンで検証します。
増配率は過去3、4、5、6年の4パターンを使います。年間増配率は過去3年が4.3%、過去4年が5.2%、過去5年が6.9%、過去6年が4.6%でした。現在の利回りは4.94%です。
なお、再投資するケースは過去6年の株価騰落率(2.39%)で調整します。つまり、株価が年2.39%上がるので、分配金の再投資額はその分減らします。
過去3年増配率で推移した場合の分配金予想
まずは過去3年増配率で推移した場合の、分配金を計算します。増配率は4.3%です。
分配金は28%の税金を引いた72%で計算します。スタート時の利回りは4.94%なので、税金を引いた72%の3.56%になります。投資額が1万ドルなので、スタート年の分配金は356ドルになります。
再投資をしない場合は、10年後の分配金は543ドル、20年後の分配金は831ドルになります。
再投資をする場合は、10年後の分配金は823ドル、20年後の分配金は2353ドルになります。YOCだと23.53%です。
過去4年増配率で推移した場合の分配金予想
次に過去4年増配率で推移した場合の、分配金を計算します。増配率は5.2%です。
再投資をしない場合は、10年後の分配金は591ドル、20年後の分配金は981ドルになります。
再投資をする場合は、10年後の分配金は909ドル、20年後の分配金は3060ドルになります。YOCだと30.60%です。
過去5年増配率で推移した場合の分配金予想
次に過去5年増配率で推移した場合の、分配金を計算します。増配率は6.9%です。
再投資をしない場合は、10年後の分配金は691ドル、20年後の分配金は1345ドルになります。
再投資をする場合は、10年後の分配金は1102ドル、20年後の分配金は5195ドルになります。YOCだと51.95%です。
過去6年増配率で推移した場合の分配金予想
最後に過去6年増配率で推移した場合の、分配金を計算します。増配率は4.6%です。
再投資をしない場合は、10年後の分配金は558ドル、20年後の分配金は875ドルになります。
再投資をする場合は、10年後の分配金は849ドル、20年後の分配金は2551ドルになります。YOCだと25.51%です。
2022年12月の分配金が多かったこともあり、いずれの期間の増配率で計算した場合でも、将来の分配金はかなり期待できます。ただし、前回9月や前々回6月分配金終了時で計算した場合は、成績は良くなかったです。なので、今回のデータを鵜呑みにするのは少し危険かもしれません。
まとめ
今回の分配金0.5073ドルは、前年同期からかなり増えました。2022年の分配金は1.9833ドルで前年よりも28%も増えました。そして利回りは5%近くに回復しました。
【SPYD】は半年に1回銘柄を入れ替え、その際に均等に組み入れるため、リセットされます。そのため継続性がなくなり、今後も分配金額は不安定になりそうですが、気にする必要はなさそうです。2~3年ぐらいを一単位で分配金を計算するといいかもしれません。
次回2023年1月の銘柄入れ替えにも注目です。どんなETFへと様変わりするのでしょうか。