バンガード社の優良セクターETF【VDC】【VHT】【VGT】の将来YOCを5パターンで比較する

スポンサーリンク

個別銘柄を買うのはリスクが大きいが、市場全体のETFでは味気ない。そんな人にとっておすすめなのが、セクターETFです。バンガード社ではセクターごとに10のETFを販売しています。その中でも近年好調な3つのETF、生活必需品セクターETF【VDC】、ヘルスケア・セクターETF【VHT】、情報技術セクターETF【VGT】を比較します。

これらのETFは配当よりも株価の値上がり益を狙うETFのイメージがありますが、将来的にはどちらの利益も得ることができそうです。そこで、どれを買うと将来配当金がたくさんもらえるか検証します。過去1、2、3年の増配率などから将来のYOCを計算して検証します。

スポンサーリンク

トータルリターンはどうか?

まずは、トータルリターンを比較します。過去1、2、3、5年すべての期間で【VGT】が圧倒的に上回っています。ダブルスコアの差をつけていますね。参考までにS&P500をベンチマークにしているETF【VOO】を表の一番下に書いておきましたが、こちらをも凌駕しています。

ティッカー 過去1年 過去2年 過去3年 過去5年
VDC 5.6% 24.3% 13.8% 42.4%
VHT 16.7% 26.1% 43.5% 53.2%
VGT 33.0% 48.9% 92.0% 168.2%
VOO 13.3% 20.5% 39.8% 70.6%

 

スポンサーリンク

株価チャートの移り変わりは?

下のグラフは過去5年の株価チャートです。水色の【VGT】が別次元の伸びを見せています。赤色の【VHT】も悪くはないのですが、【VGT】と比較すると見劣ってしまいますね。黄色の【VDC】はそれほど株価の変化はありませんでした。

スポンサーリンク

配当利回りはどう変化したか?

下のグラフは2015年3年以降の配当利回りの推移です。配当利回りは直近1年の配当金額を元に算出しました。【VDC】が2.5%前後と最も高いです。【VHT】は1%台中盤、【VGT】は1%前後で推移しています。直近の配当利回りは【VDC】が2.47%、【VHT】が1.51%、【VGT】が1.09%です。

 

スポンサーリンク

最近3年間の配当をもとに増配率を計算する

2020年3月に支払われた配当を基準に、過去1年間の配当金を計算します。その金額を、さらに1年前、2年前、3年前の年間配当額と比較して、過去1、2、3年の増配率を求めます。

VDCの過去3年の配当

【VDC】の増配率はまずまず安定していましたが、2020年3月が配当が前年同時期と比較して減配となったため、以前と比較すると増配率が今ひとつになりました。

年月 その期の配当 過去1年配当合計 増配率
2020年3月 0.6177 3.8102
2019年3月 0.7475 3.8596 -1.28%
2018年3月 0.5357 3.3794 6.18%
2017年3月 0.834 3.409 3.78%

※上の表の右端の「増配率」は上から過去1年、過去2年、過去3年と比較した値です。CAGRを使って計算します。たとえば、過去3年の増配率は「(3.8102/3.409)^(1/(20202017))1」で3.78%になります

VHTの過去3年の配当

【VHT】は最近1年の増配率はあまり高くないですが、それ以前は高い増配率でした。

年月 その期の配当 過去1年配当合計 増配率
2020年3月 0.445 2.9583
2019年3月 1.1059 2.9393 0.65%
2018年3月 0.3882 1.9679 22.61%
2017年3月 0.443 1.891 16.09%

 

VGTの過去3年の配当

【HDV】の最近3年の増配率の伸びは素晴らしいです。いずれの年と比較しても20%を上回っています。

年月 その期の配当 過去1年配当合計 増配率
2020年3月 0.8409 2.9642
2019年3月 0.5968 2.374 24.86%
2018年3月 0.3776 1.6396 34.46%
2017年3月 0.363 1.549 24.15%

 

スポンサーリンク

過去1年増配率を使って将来YOCを予想する

それでは、これまで計算した過去の増配率を使って、購入単価当たりの将来の利回り(YOC)がどのように変化するか予測します。最初は、過去1年増配率と同じように増配を続けた場合、将来のYOCがどうなるかを計算しました。

現在の配当利回りは【VDC】が2.47%、【VHT】が1.51%、【VGT】が1.09%です。過去1年増配率は【VDC】が-1.28%、【VHT】が0.65%、【VGT】が24.86%です。

配当利回り、増配率ともに【VGT】が圧倒的なため、【VGT】は18年後の2038年にはYOCが50%を超え、30年後の2050年には849%になります。一方、【VHT】は過去1年増配率が1.51%低いため、30年後の2050年のYOCは1.72%とほとんど変化がありません。【VDC】は増配率がマイナスのため、30年後YOC予想は1.68%になりました。

※将来YOCは、過去1年増配率を使う場合は(現在の配当利回り×(1+過去1年増配率)^何年後)で計算しました。FV関数を使っても計算できます

スポンサーリンク

過去2年増配率を使って将来YOCを予想する

次は、過去2年増配率を当てはめて、将来のYOCがどうなるかを計算します。

現在の配当利回りは【VDC】が2.47%、【VHT】が1.51%、【VGT】が1.09%です。過去2年増配率は【VDC】が6.18%、【VHT】が22.61%、【VGT】が34.46%です。

こちらも【VGT】が増配率が34.46%と突き抜けており、13年後の2033年にはYOCが50%を超え、30年後の2050年には7830%というありえない数値となりました。【VHT】も増配率22.61%と好調で、18年後の2038年にはYOCが50%を超え、30年後の2050年には682%という高い数値になります。一方、【VDC】の増配率は6.18%で、30年後の2050年のYOC予想は14.9%とまずまずです。

スポンサーリンク

過去3年増配率を使って将来YOCを予想する

過去3年増配率を当てはめて、将来のYOCがどうなるかを計算します。

現在の配当利回りは【VDC】が2.47%、【VHT】が1.51%、【VGT】が1.09%です。過去3年増配率は【VDC】が3.78%、【VHT】が16.09%、【VGT】が24.15%です。

こちらも【VGT】が増配率24.15%と高く、18年後の2038年にはYOCが50%を超え、30年後の2050年には715%と抜群の数値になりました。【VHT】も増配率16.09%と好調で、24年後の2044年にはYOCが50%を超え、30年後の2050年には132%という高い数値になります。一方、【VDC】の増配率は3.78%で、30年後の2050年のYOC予想は7.5%と今ひとつです。

スポンサーリンク

過去10年増配率を使って将来YOCを予想する

過去1、2、3年の増配率をもとにYOCを計算したところ、いずれの期間も【VGT】の成績が突出していました。そこで、長い期間の増配率で比較します。過去10年増配率を当てはめて、将来のYOCがどうなるかを計算します。2015年以前は配当の支払いが現状の年4回ではなく、年2回や年1回だったため、2019年の1年間の配当額を基準とし、2009年と比較します。

【VDC】は2019年の配当が3.94ドル、2009年の配当が1.738ドルなので、過去10年増配率は8.53%。【VHT】は2019年の配当が3.6192ドル、2009年の配当が1.487ドルなので、過去10年増配率は9.3%。【VGT】は2019年の配当が2.7201ドル、2009年の配当が0.25ドルなので、過去10年増配率は26.96%

現在の配当利回りは【VDC】が2.47%、【VHT】が1.51%、【VGT】が1.09%が3.71%です。

過去10年の長期でも【VGT】が増配率26.96%と高く、17年後の2037年にはYOCが50%を超え、30年後の2050年には1400%という超抜の数値になりました。【VDC】は増配率8.53%で、30年後の2050年には28%。【VHT】の増配率は9.3%で、30年後の2050年のYOC予想は21%とまずまずです。

スポンサーリンク

過去6年増配率を使って将来YOCを予想する

どの期間でも【VGT】の成績が良すぎるので、【VGT】の成績が悪い期間を探しました。過去6年増配率を当てはめて、将来のYOCがどうなるかを計算します。

【VDC】は2019年の配当が3.94ドル、2013年の配当が2.428ドルなので、過去6年増配率は8.4%。【VHT】は2019年の配当が3.6192ドル、2013年の配当が1.136ドルなので、過去6年増配率は21.3%。【VGT】は2019年の配当が2.7201ドル、2013年の配当が0.944ドルなので、過去6年増配率は19.2%

現在の配当利回りは【VDC】が2.47%、【VHT】が1.51%、【VGT】が1.09%が3.71%です。

もっとも成績が良かったのは【VHT】で、30年後の2050年には494%と抜群の数値になりました。【VGT】は30年後の2050年は215%。なんとか折れ線が最後までグラフに残るようにしました! 一方、【VDC】は30年後の2050年のYOC予想は27%と平均的です。

スポンサーリンク

まとめ

いかがでしたか? 株価の上昇率、増配率、将来のYOC、いずれも情報技術セクターETF【VGT】が圧倒的に好成績でしたね。唯一不満なのが現在の配当利回りが約1.1%ということでしょうか。ただしこれは、業績がずっと好調のため、期待されて株価が買われすぎているから相対的に配当利回りが低くなっているだけですね。

ヘルスケア・セクターETF【VHT】は【VGT】と比較すると劣っているように見えましたが、ほとんどの期間で、将来YOCが良かったです。ヘルスケアは、人類が生きていく上において最重要ジャンルといえます。そのため、将来斜陽産業になる可能性はほぼゼロですよね。個別銘柄で買うと、特許切れや訴訟リスクがありますので、ETFで全部まとめて所有する方法は理にかなっているかもしれませんね。

生活必需品セクターETF【VDC】は比較対象が悪すぎたせいか、地味な結果に見えました。ただ、現在の配当利回りが約2.5%とまずまずで、増配率も5~10%と悪くはないです。今後も安定した成績を残す可能性が高そうです。

 

 

 

スポンサーリンク
ウィブル証券
BDC銘柄を特定口座で購入できるウィブル証券
スポンサーリンク

マネックス証券ではQYLD、XYLDなどの買付手数料無料キャンペーンを実施中!【PR】

マネックス証券では、米国ETFの買付手数料を全額キャッシュバックするキャンペーンを実施中です。

対象のETFは21。カバードコールETFの【QYLD】【XYLD】、人気高配当ETF【PFFD】【SDIV】【QDIV】【HDV】【SPYD】、定番ETF【VTI】【VOO】【VT】などバラエティに富んだラインナップ。

対象銘柄の詳細はこちら

まだの人は、この機会にマネックス証券で口座開設をしよう。

マネックス証券
スポンサーリンク
【PR】米国株の口座開設はこちら  SBI証券  楽天証券  マネックス証券  松井証券  ウィブル証券
BDCやCFD取引が気になる人は  IG証券の全口座(全般共通)  サクソバンク証券
CFD取引なら  DMM CFD  GMOクリック証券CFD

こちらのランキングに参加しております。応援クリックお願いします
 にほんブログ村 株ブログ 米国株へ

個人投資家のブログをまとめたサイトです。素晴らしい記事がたくさんあります。

VGTVHTVDC
スポンサーリンク
たかにんをフォローする