今回は1494(One ETF 高配当日本株)を徹底分析!
日本株の増配銘柄を集めたETFです。
序盤はETFのコンセプトについて
前半は、上位銘柄紹介、業種比率、最新の分配金情報など
中盤は、日本株が対象の連続増配指数について
後半は、ライバルの高配当ETFと組入銘柄や業種の違い、分配金利回り、増配率、トータルリターン、過去に買った場合のYOC、将来YOC予想などを比較
8つの日本株高配当ETFの最近分配金を確認
日本株高配当主要8ETFの最新分配金情報です。
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【1494】の直近の分配金は491円で、対前年同期28.5%増と好調。8ETFの中では最も好調です。
1494(One ETF 高配当日本株)の基本情報
まずは【1494】の基本情報です。正式名称は「One ETF 高配当日本株」です。略称は「One高配当」。
対象指数は「S&P/JPX 配当貴族指数」。10年以上連続増配or配当を維持している銘柄から配当利回りの高い40~50銘柄を配当利回り加重で組み入れます。
設定されたのは2017年5月。約7年が経過しています。
経費率は0.308%。他の国内高配当ETFと比べて平均的です。
過去1年分配金と現在の株価で算出した、2024年5月2日の分配金利回りは2.97%。高配当ETFの中では平均ぐらいです。
分配金は4、10月の年2回。決算日(権利確定日)は8日。その2営業日前に保有していれば分配金が貰えます。分配金の支払いは決算日の40日後ぐらい。2024年4月分は5月17日です。
2024年5月2日の終値は3万370円。1株から購入可能なので、3万円ぐらい必要です。
ベンチマークの「MSCIジャパン高配当利回り指数とは 」とは
それでは【1494】のコンセプトについて、見ていきましょう。
このETFは「S&P/JPX 配当貴族指数」との連動を目指します。この指数を大雑把にまとめると、10年以上連続増配or配当を維持している銘柄から配当利回りの高い40~50銘柄を配当利回り加重で組み入れます。
親指数は「東証株価指数」(TOPIX)です。この指数は日本を代表する指数で、約2150銘柄が時価総額加重平均で組入れられています。この指数に採用されている銘柄から選びます。
銘柄入れ替えは、2つの項目でスクリーニングします。「適格性ファクター」と「安定性基準」です。
「時価総額」は、浮動株調整後時価総額が500億円以上が対象です
「流動性」は日時平均売買代金3億円以上です。
「配当の成長性」として、新たに選定される銘柄は、10年以上にわたり毎年増配しているか、安定した配当を維持している必要があります。現在の指数構成銘柄が継続して指数に残るためには、10年以上の条件が7年以上とやや緩和されます
「配当性向」は100%以下、0%以上です。
「配当利回り」は10%以下が対象です。高すぎるのは危険ですね。
【1494】の銘柄入れ替えルール
銘柄の入れ替えは年1回、7月の営業最終日の取引後です。1カ月前の6月の営業最終日のデータを使います。
具体的な銘柄の選択は、さきほどのスクリーニングに残った銘柄を配当利回りの高い順に並べます。
②現在採用銘柄はやや条件が緩く、配当利回り上位70銘柄までが対象。全体の数が50銘柄に達するまで選択します。
③50銘柄に達しなかった場合は、採用されていない銘柄から選び、全体の数が50銘柄に達するまで選択します。
全体の数が40銘柄以上の場合は、それで決定です。
40銘柄に達しなかった場合は、浮動株調整後時価総額が500億円以上を300億円以上に緩和、さらに毎年増配を10年以上から7年以上に緩和して、全体の数が40になるまで配当利回りの高い順に選びます。
ウェイト付け方法は、配当利回り加重方式です。配当利回りの高い方が比率が高くなります。1つの銘柄のウェイトには5%が上限、セクターはGICSによる分類で30%の上限が適用されます。
ざっくりまとめると、10年連続増配or配当を維持している銘柄から配当利回りの高い40~50銘柄を、配当利回り加重で組み入れるということですね。
1494はどんな銘柄で構成されているのか?
それでは【1494】の組入銘柄について、見ていきましょう。
上位10銘柄です。配当利回り加重なので、配当利回りの高い銘柄ほど比率が高くなり、順位が上に来ます。銘柄入れ替えは7月なので、現在は10カ月ほど経過しています。そのため、きっちり配当利回りの高い順にはなっていないです。
日本株は現在株高なので、配当利回りは相対的に下がっています。それでも配当利回り4%前後が目立ちます。
時価総額が1兆円を超えているのは2位のENEOSホールディングス、8位の住友林業、9位の大林組の3銘柄です。
増配銘柄が対象で、配当利回り加重にすると、上位はマイナー銘柄が目立ちます。
1494の業種組入比率をチェックしよう
それでは【1494】の組入銘柄の業種について、見ていきましょう。
トップが建設業で17.9%。銀行業が15.5%。化学が15.3%。この3業種でほぼ半分を占めています。
以下、その他金融業、保険業、卸売業、非鉄金属と続いています。
銀行業は高配当ETFの常連ですが、建設業と化学が多いのは珍しいです。このあたりが、【1494】は高配当ETFではなく、連続増配ETFといえる由縁ですね。
1494の分配金を確認しよう
ここからは分配金について見ていきましょう。
まずは【1494】のこれまでの分配金一覧です。
年2回支払われます。最初に分配金が支払われたのが2017年10月なので、それから6年半です。グラフにして確認しましょう。
【1494】の分配金の推移は?
分配金の推移です。
コロナ・ショックの2020年に減配していないのが、増配系の強さを現わしています。
2023年の年間分配金は792円で、前年より15.5%増えました。直近2024年4月の分配金は491円で、前年同期と比べて28.5%増でした。
【1494】の分配金と株価の関係
過去1年分配金と株価の比較です。
最近の株価はかなり好調です。分配金も着実に増えています。どちらも鮮やかな上昇曲線を描いています。
【1494】を過去に買った場合は?
株価、分配金利回り、YOCです。赤い線が分配金利回りで、過去1年分配金を株価で除して計算しました。
黄色の線がYOCです。Yield on Costのことで、過去にこの銘柄を買った場合、現在取得価額に対する利回りがどうなっているかということです。この黄色の線が左肩上がりの場合は、株価が好調&増配傾向にあるといえます。
2020年7月頃に購入していれば、現在YOCは6.2%ほどになっていました。長期で見ると、かなり分配金が増えています。
平均分配金利回りは約3.0%なので、現在の分配金利回り2.97%は平均とほぼ同じです。
日本株が対象の連続増配指数は?
ここからは中盤戦。日本株の連続増配銘柄を扱った指数について確認しましょう。
「S&P JPX配当貴族指数」が対象なのは、今回の主役、東証上場ETFの【1494】以外に、投資信託もあります。三井住友トラスト・アセットマネジメントの「SMT 日本株配当貴族インデックス・オープン」です。ただし、こちらは分配金の出ないタイプです。
信託報酬は0.462%なので、0.308%の【1494】と比べると少し高いです。
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2023年6月に日経新聞が設定した指数が2つあります。1つは「日経連続増配株指数」です。こちらは投資信託版が「iFreeNEXT 日経連続増配株指数」として2023年11月に設定されました。分配金が出るタイプと出ないタイプです。
また、2023年6月に「日経累進高配当株指数」という指数も始まりました。こちらはまだ連動しているETFや投資信託はありません。
最近できた指数をチェック!
それでは、2023年6月に設定された2つの指数について見ていきます。
「日経連続増配株指数」は、10年以上連続増配銘柄から、年数上位70銘柄を上限に採用。時価総額加重です。
10年以上連続増配と条件が結構厳しいので、予想配当利回りは2.3%ほどとやや低いです。
「日経累進高配当株指数」は、10年以上の連続増配か配当維持銘柄が対象で、予想配当利回りの高い30銘柄を採用。時価総額加重です。
条件はやや緩いので、予想配当利回りは4.8%と高いですね。指数に連動したファンドが出ていないようですが、経費率0.3%ぐらいで登場すれば、売れそうな気もしますね。
イメージとしては、【1494】はこの2つの中間ぐらいですね。
1494とライバルの日本株高配当&増配ETFの基本データ比較
ここからは、【1494】とライバルの日本株を対象とした高配当や増配ETFを比較します。
日経連続増配株指数に連動した投信は出来たばかりなので、比較するデータがないので難しいです。
純粋な増配ETFは【1494】のみですが、【2529】(NEXT FUNDS 野村株主還元70連動型上場投信)は、金融・保険業を除く銘柄から、株主還元を積極的に行なっている70銘柄が対象なので、「増配系ETF」という括りで【1494】と同じと言えます。
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【1478】は財務を重視した高配当ETF。分配金利回りが2.23%と少し低いですが、株価やトータルリターンが良いです。信託報酬も0.209%なので、この中ではもっとも低いです。
【1489】は高配当ETFの代表格。純資産が2500億円ほどともっとも大きいです。日経平均の中から、配当利回りの高い50銘柄を集めたものです。ほぼ配当加重ですね。
【1698】は日本の高配当ETFには珍しく、年4回の分配金がほぼ均等なのが特徴。長期実績があり、着実に分配が増えています。【1489】がやや攻撃的な高配当ETFとすると、【1698】は安定感のある高配当ETFと言えます。
業種と上位銘柄を比較する
それでは、組入上位10銘柄を比較します。
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【1494】はもっともマイナーですね。母集団が2100銘柄と多く、その中から増配銘柄が対象で、しかも配当利回り加重のため、上位には時価総額がそれほど大きくない銘柄が入ります。どちらかというとサテライト向きETFと言えます。
【2529】も増配系なので、超大型株はやや少なめです。それでも【1494】と比べるとメジャーな銘柄が多いです。
右の3つ【1478】【1489】【1698】は日本を代表する企業ばかりです。
その中でも【1478】はやや配当利回りの低い銘柄が中心。上位10銘柄の比率が50%とやや集中投資です。
【1489】は逆に配当利回りの高い銘柄が中心。銀行業、海運業など、高配当らしい銘柄が上位にいますね。
【1698】は12月決算銘柄を多く組み入れることで、年4回の分配金をほぼ同じにしています。上位の3つ、日本たばこ産業、キヤノン、ブリヂストンは12月決算です。
組入銘柄の規模を比較しよう
ETFに組み入れられている銘柄の規模を比較します。左端の赤いGiantが超巨大企業で、青のラージ、緑色のミドル、黄色のスモール、ピンク色のミクロの順に小さくなっていきます。
参考までに、一番下にTOPIX連動ETFの【1306】も入れておきます。
【1494】はGiantが8.1%と最も少なく、Midが中心です。超巨大企業が少なく、中型株が中心ですね。この6ETF中では、最も規模の小さな銘柄の集合体です。
同じく増配系の【2529】も、超巨大企業は少ないですね。【1478】が最も規模が大きく、【1306】のTOPIXよりも大きいです。
【1489】、【1698】も巨大企業が多いです。
上位業種を比較しよう
組入銘柄の業種を比較します。
【1494】と【2529】は建設業と化学が上位5番以内に入っているのが共通しています。オーソドックスな高配当ETFにはあまり組入れられない業種です。【1478】にも建設業は入っています。
【1489】、【1698】は銀行が首位で、卸売業がともにランクイン。商社のことです。銀行と商社は高配当ETFの定番ですね。
トータルリターンを比較する
トータルリターンを比較します。トータルリターンとは分配金を再投資した株価リターンのことです。2024年4月末基準のデータです。期間は1、3、5年で、年率です。
参考として、一番右にTOPIX連動型ETF【1306】のデータも入れておきます。
【1489】が1年リターン57.1%、3年リターン32.0%、5年リターン20.4%でいずれもトップです。純資産が一番大きいのも納得です。
【1494】は1年リターン41.3%、3年リターン21.0%、5年リターン15.7%です。同じ増配系ETF【2529】とほぼ同じです。【1478】や【1698】と比較すると、やや劣ります。
TOPIXの【1306】と比べると、【1494】はいずれの期間でも上回っていました。日本株を対象とした高配当や増配ETFはここ5年はかなり好調と言えます。
トータルリターン、リスク、シャープレシオを散布図で比較(3年)
トータルリターン、リスク、シャープレシオを比較します。縦軸がトータルリターン、横軸がリスク、括弧内の数値がシャープレシオです。
シャープレシオは投資効率の良さを示したものです。トータルリターンが高く、リスクが低いと、シャープレシオは高くなります。
表の左上がローリスク・ハイリターンで理想です。右下がハイリスク・ローリターンで良くないです。ただし、一般的にはリターンが大きいとリスクも大きくなる傾向です。
まずは3年です。
【1489】がトータルリターンが32%と圧倒的で、リスクも高く、シャープレシオは2.26です。
【1494】はトータルリターンは21%とイマイチでが、リスクが9.5%と最も低いです。シャープレシオは2.09で、【1489】の次に優秀です。
トータルリターン、リスク、シャープレシオを散布図で比較(5年)
続いて5年です。
こちらもトータルリターンは【1489】が20.4%でもっとも高く、シャープレシオは1.22。
残りはかなり接戦です。【1494】はトータルリターンは【1698】や【2529】とほぼ同じで15%後半ですが、リスクが14.4%と低いので、シャープレシオ1.10となかなかです。
トータルリターンやシャープレシオが2番目に良いのは【1478】ですね。
全体的に見ると、【1494】はリスクの低さが目立ちます。このあたりが増配ETFの素晴らしいところです。
分配金利回り推移を確認しよう
それでは分配金利回りの推移を比較しましょう。【1494】の分配金が1年分になった2018年4月以降です。分配金利回りは過去1年分配金から算出しました。株価は月に1度、月末のものです。
現在の分配金利回りは【1494】と【1489】が2.97%で一番高く、【1698】が約2.83%。【2529】は2.49%、【1478】は2.24%です。
上位3つ【1494】【1489】【1698】は現在の分配金利回りはほぼ同じですが、過去を見ると、【1489】が一番高いですね。【1489】は現在株価が上がりすぎて分配金利回りが下がっています。
分配金利回りの平均は?
現在の分配金利回りと、過去3年、5年の分配金利回りの平均です。
いずれのETFも現在の分配金利回りは、過去の平均分配金利回りと比べて、低くなっています。つまり、株価が上がりすぎている感じですね。
全体的に見ると、現在の分配金利回りは0.2~0.4%ほど、低くなっています。
ただし【1489】は現在の分配金利回りが3.0%、過去の平均は4.0%ほどなので、約1%低いですね。
現在の分配金利回りだけで判断するのではなく、同時に過去3年や5年なども照らし合わせて、分配金利回りの全体的なイメージを持つようにしましょう。
過去に購入したら、現在YOC(取得価額に対する利回り)はどうなったか?
過去にETFを購入していた場合、現在、取得価額に対する利回り(YOC)はどのくらいになっているかというグラフです。いわゆる自分利回りというやつです。
グラフが左肩上がりなら、増配しており、株価が好調というイメージです。
上の表は、3年前、5年前、7年前に購入したら、現在のYOCがどうなっているかというデータです。
【1494】は5年前に購入した場合はYOCが5.47%、7年前は4.98%です。
株価は2017年から2020年にかけて微妙に下がっているので、5年前のYOCの方が高くなっています。
【1494】は【1698】とデータが似ていますね。それらよりも【1489】がもっとも過去に購入した場合のYOCが高くなっています。
増配率を確認しよう
増配率を見ていきましょう。表の上段は1年ごとの過去1年分配金と、前年からの増配率です。背景ピンク色がマイナスです。
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表の下段は現在を起点とした1年から6年の増配率。年平均をCAGR(Compound Annual Growth Rate/年平均成長率)で計算します。背景のオレンジ色が濃いほど、増配率が高いという意味です。この部分をグラフで見てみましょう。
1~3年増配率をグラフにして比較する
まずは1年、2年、3年増配率です。
1年増配率は【1494】が24.1%とトップ、【1698】が8.7%で2番手。残りはマイナスです。
2年増配率は【1478】が21%とトップ。【1494】と【1698】が17.5%で2番手グループです。
3年増配率は【2529】、【1489】、【1698】が20%前後で、素晴らしいです。【1494】は12.0%でした。
3年以上の増配率をグラフにして比較する
4年、5年、6年増配率を見てみましょう。【2529】は4年のみです。
4年、5年、6年すべての増配率で【1494】がトップです。4年は13.4%、5年は12.9%、6年は14.8%です。
全体的にみると、【1494】がもっとも安定して増配しています。直近の分配金が好調だったのが、増配率を上げる結果となりました。
【1698】もどの期間も増配率が高かったです。【1489】は1年増配率が悪いのが気になりますが、それ以外はなかなかでした。【2529】と【1478】も悪くはないですが、比較した相手が素晴らしすぎたと言えます。
増配率、分配金利回り、トータルリターンを比較しよう
増配率、分配金利回り、トータルリターンをバブルチャートで比較します。
縦軸が増配率、横軸が分配金利回り、バブルの大きさがトータルリターンです。バブルの近くの数値もトータルリターンです。
まずは3年です。
【1489】がトータルリターンが32.0%で首位、分配金利回りも約4.0%で首位と素晴らしいです。
増配率は、【1489】、【1698】、【2529】が20%前後と素晴らしいです。
増配率、分配金利回り、トータルリターンの5年を比較
続いて5年を見てみましょう。【2529】はありません。
【1489】がトータルリターンが20.4%で首位、分配金利回りも約4.0%で首位と素晴らしいです。
【1494】は増配率が12.9%と極めて高いです。
増配率、分配金利回り、トータルリターンを総合的に考えると【1489】が優秀でした。
増配率を使った将来YOCを予想する
それでは、いまETFを購入したら、将来、取得価額に対する利回り(YOC/Yield On Cost)がどのくらいになるのかをシミュレーションします。
現在の分配金利回りに過去の増配率を当てはめて計算していきます。3年、4年、5年、6年の増配率を使用します。「分配金は再投資しない。税引き前」という設定にします。
現在の分配金利回りは結構接戦です。【1494】【1489】が約3%、【1698】が約2.8%、【2529】が約2.5%、【1478】が2.2%です。
まずは3年増配率を使った将来YOC予想です。
3年増配率は【1489】と【1698】が20.5%と20.2%とほぼ互角で最も高いです。
グラフは【1489】と【1698】がほぼ同じで重なっています。
20年目のYOC予想は、首位は【1489】で98.1%、差なく2番手は【1698】で97.5%、【1494】は4番手で25.6%です。
4年増配率を使用した将来YOC予想は?
続いて4年増配率を使った将来YOC予想です。
4年増配率は【1494】が13.4%でもっとも高く、【1489】が11.7%で続いています。
20年目のYOC予想は、首位は【1494】で32.6%です。2番手は【1489】で24.1%でした。
【1494】は3年増配率の時はイマイチでしたが、4年増配率を使ったYOC予想は素晴らしいですね。
5年増配率を使用した将来YOC予想は?
続いて5年増配率を使った将来YOC予想です。【2529】はありません。
5年増配率は【1494】が12.9%でもっとも高く、【1698】が9.9%と続いています。
20年目のYOC予想は、首位は【1494】で29.6%とダントツです。2番手は【1698】と【1489】が17%前後で続いています。
6年増配率を使用した将来YOC予想は?
最後は6年増配率を使った将来YOC予想です。【2529】はありません。
6年増配率は【1494】が14.8%で首位、【1478】が10.5%で2番手した。
20年目のYOC予想は、【1494】が40.7%で首位、【1489】と【1698】が17%前後で続いています。
全体的に見ると、【1494】は3年増配率はイマイチでしたが、4年、5年、6年増配率を使ったYOC予想は、他を引き離しての首位でした。
【1698】と【1489】は、ほとんどの期間で競っていました。高配当を代表するETFとして素晴らしいですね。
これまでのデータを項目別にランク付け
これまで取り扱ったデータを項目別にランクづけしました。「A」が最高で「B」「C」「D」の順です。相対比較で、やや強引に差をつけました。参考程度にしてください。
【1494】は今回の分配金が好調だったため、直近の分配金利回り、増配率、将来YOC予想が素晴らしいですね。また、リスクが低いのが特徴です。増配ETFらしくディフェンス力があります。
【2529】は直近の分配金が今ひとつなので、データは今ひとつです。昨年12月頃のデータ比較では素晴らしかったです。次回以降の分配金によって、また変化すると思います。
【1478】は直近の分配金がよかったですが、この中では分配金利回りが低いので、厳しい結果になりました。経費率が低いのはうれしいです。株価上昇も狙えるタイプです。
【1489】がやはり素晴らしいです。「A」が多く「C」が少ないです。純資産、トータルリターン、シャープレシオ、過去や将来のYOCという注目したいデータに「A」が並んでいます。ただ、最近の分配金は横ばいなので、増配率はイマイチです。リスクも少し大きいですね。
【1698】は歴史と分配金支払いのバランス、将来YOC予想が良かったですね。「B」が多く、安定したETFです。
ランキングの数をまとめると?
ABCDの数値をまとめたデータです。
「A」の数は【1489】が8個で最多です。次点が【1494】【1698】で4個です。
「B」の数は【1698】が最多で8個、【1494】が6個で続いています。
「A」と「B」の数の合計は【1489】、【1698】が12個でトップ、【1494】が10個で続いています。「C」の数は【1478】が8個で最多。
このデータだと【1494】は【1489】や【1698】の次の成績といったところですね。
まとめ
【1494】の直近の分配金は491円で、前年同期と比較して28.5%増と好調でした。
【1494】は増配ETF。10年以上連続増配or配当を維持している銘柄から配当利回りの高い40~50銘柄を配当利回り加重で組み入れたETFです。
増配銘柄が対象で、配当利回り加重なので、上位はマイナー銘柄が少し目立ちます。
主要高配当ETF【1489】や【1698】などは上位銘柄が結構似ているので、ポートフォリオを分散させるため、サテライトとして【1494】は重宝しそうです。
直近の分配金が良かったので、増配率はかなり上がりました。1~6年増配率はすべて二桁です。【1698】よりも増配率は高く、東証上場高配当ETFの中ではトップですね。
【1494】はリスクが低いのが光ります。下落相場での株価の安定、着実な増配が期待できます。
たかにんは現在保有していませんが、少し買ってみようかなと思います。