iシェアーズ・コア 米国高配当株 ETF【HDV】が2023年9月の銘柄入れ替えを実施。ペプシコ【PEP】、アルトリア【MO】新加入、ファイザー【PFE】除外

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ブラックロック社のiシェアーズ・コア 米国高配当株 ETF【HDV】は、モーニングスター配当フォーカス指数に連動したETFです。財務の健全性が高く、持続的に平均以上の配当を支払うことのできる、質の高い米国籍企業75銘柄前後で構成されています。

毎年3、6、9、12月の計4回、銘柄入れ替えがあります。直近では、2023年9月15日に銘柄の入れ替えを行いました。13銘柄が除外、13銘柄が新加入となりました。前回の2023年6月の入れ替えでは13銘柄が新加入だったので、同じです。

 

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ベンチマークの「モーニングスター配当フォーカス指数」とは?

まずは【HDV】のコンセプトや銘柄入れ替えのルールについて見ていきましょう。このETFは「モーニングスター配当フォーカス指数」との連動を目指します。

この指数をざっくりとまとめると、米国の上場企業の中から、財務状況が健全かつ比較的配当を多く支払う75銘柄が対象です。

銘柄選定のルールにはどうでしょうか? まずは、米国株式市場の97%を占める「モーニングスターUSマーケットインデックス」を対象に、スクリーニングを行います。以下のすべてに当てはまることが条件です。

1)配当を支払っている企業
2)REITは対象外
3)ワイドモート・レイティング
4)デフォルトまでの距離

3)「ワイドモート」というのは、株式投資において使用される概念の一つです。ワイドモートは、ある企業が持つ競争上の優位性や経済的な堀り立てを指します。具体的には、その企業が他の競合他社と比較して、より長期間にわたって持続可能な利益を生み出し、市場シェアを維持できると考えられる特徴や要素を指します。【HDV】採用銘柄は、このワイドモートで選別した場合の上位に入っている必要があります。

一般的なワイドモート(Wide Moat)の要素としては、次のようなものがあると言われています。
・優れたブランド価値や顧客ロイヤルティ
・特許や独占的な技術、ノウハウの保有
・規模の経済効果や生産力の高さ
優れた流通チャネルやネットワークの構築
・高い資本要件や進入障壁
・政府の規制やライセンスの獲得

4)「デフォルトまでの距離」は倒産する可能性が低いかどうかです。

3)と4)で、他社に対して優位性のあるビジネスモデル、財務の健全性でスクリーニングをかけているわけです。

このスクリーニングで残った銘柄から、配当利回りの高い順に75銘柄を選びます。ただし、現在の構成銘柄については少し条件が緩く、配当利回り上位100位以内、かつ、前回の銘柄入れ替え時に配当利回り上位75位以内ならば残留します。

 

銘柄入れ替えのルールは?

ウェイト付け、いわゆる組入方式は配当加重型です。企業が投資家に支払った配当金の総額に応じて構成銘柄が加重される方式。ざっくりとしたイメージでは、時価総額と配当利回りを掛けた数の大きい順に組み入れます。

「モーニングスター配当フォーカス指数」は、年4回、3、6、9、12月の第3金曜日の営業終了後に銘柄入れ替えを行います。基準日はその前の月である2、5、7、11月の月末です。この日のデータをもとに、銘柄の入れ替えを決めます。

まとめると【HDV】は、財務状況が健全かつ他社に対して優位性のあるビジネスモデルを持つ企業から配当利回りの高い75社が対象で、規模が大きく、配当利回りの高い銘柄が上位に入るETFです。

 

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新たに組み込まれた銘柄は?

今回、新たに追加されたのは13銘柄です。セクター別では生活必需品が5銘柄で最多、公益事業が4銘柄です。

上位2銘柄は生活必需品セクターです。ペプシコ【PEP】は大手食品・飲料メーカー。

アルトリア・グループ【MO】は米国内でたばこ、葉巻の製造・販売を手掛けており、ワインも製造しています。ルーツが同じフィリップモリス・インターナショナル【PM】が米国外で展開しています。

新加入銘柄の組込比率を加味した加重平均平均利回りは4.79%。新加入銘柄の全体に占める割合は14.57%でした。

 

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除外された銘柄は?

除外されたのも13銘柄です。セクター別の数では公益事業が3銘柄、エネルギー、一般消費財、通信サービス、金融が2銘柄ずつです。

ファイザー【PFE】は大手医薬品メーカー。新型コロナウイルス感染症ワクチンを開発したことでも知られています。

モルガン・スタンレー【MS】は銀行持株会社。世界各地で多角的な金融サービスを提供しています。

除外された銘柄の組込比率を加味した加重平均平均利回りは4.93%。全体に占める割合は10.13%

先ほどの新加入銘柄の組込比率を加味した平均利回りは4.79%でした。新加入と除外の配当利回りは、あまり変わらないですね。

 

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【HDV】全組込銘柄がどのように変化したのか?

下の表は【HDV】全組込銘柄を、組み換え前後の2023年6月15日と2023年6月16日で比較したものです。保有比率の大きい順に並べました。

左側(6月15日)の表の一番左側に背景が灰色で「除」と書かれているのが今回除外された銘柄です。右側(6月16日)の表の一番左側が背景ピンク色で「新」と書かれているのが、今回新たに組み込まれた銘柄です。

目立った新加入は、6位のペプシコ【PEP】8位のアルトリア・グループ【MO】などです。

除外された銘柄では、6位のファイザー【PFE】、15位のモルガン・スタンレー【MS】などがあります。

ちなみに、組込全銘柄の加重平均利回りは4.01%です。前回2023年6月の銘柄入れ替え直後は4.08%だったので、あまり変化はないですね。

 

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2020年以降の主な銘柄の入れ替えは?

【HDV】は75銘柄前後で構成されていて、4半期に1回銘柄の入れ替えが行われます。新加入や除外の組込比率1%以上の銘柄についてまとめました。他のETFに比べると、上位陣の入れ替わりが激しいのが特徴です。

新加入となったペプシコ【PEP】アルトリア・グループ【MO】は、どちらも2022年9月に除外されていました。1年ぶりの復帰です。

デューク・エナジー【DUKは6月に除外され、すぐに復帰となりました。逆に、モルガン・スタンレー【MS】デポン・エナジー【DVN】6月に加入しましたが、すぐに除外となりました。

出入りの激しい銘柄が多いですね。利回りが2%台後半ぐらいの大型銘柄が、株価や増配によって頻繁に入れ替えが行われている傾向にあります。

※なお比率は、入れ替えの直前と直後のドンピシャのタイミングではなく、数日ずれている場合もあります

 

これまでの銘柄入れ替え数は?

2020年以降の銘柄入れ替え数です。上の棒が新加入、下の棒が除外です。今回の13銘柄の変更というのは平均的です。

2020年6月は入れ替え数がかなり多いです。これは2020年3月のコロナ・ショックで株価や業績予想に大幅な変化があったためです。

 

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セクター比率はどう変化したか?

【HDV】に組み込まれている銘柄のセクターの割合を、今回の入れ替え前後で比較してみました。

首位のエネルギーと2位のヘルスケアは順位は変わりませんが、どちらも比率を下げました。

生活必需品が5.6%から14.6%に増えて3位になりました。先ほどの銘柄入れ替えでも最多5銘柄が新加入で、1銘柄が除外でした。

それ以外では、公益事業が少し増え、金融が減りました

 

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【HDV】の上位組込銘柄はどんな会社か?

【HDV】の組入上位20銘柄の9月19日のデータです。ベンチマークは、モーニングスター配当フォーカス指数です。上位10銘柄で全体の約51%、20銘柄で約74%なので、上位銘柄の影響が大きく出るETFと言えます。

【HDV】の組込銘柄は配当金の総支払額によって加重平均しています。つまり、並び順は時価総額と配当利回りを掛けた数値のほぼ大きい順になります。下の表の右から2列目です。

【HDV】は財務の健全性が高く、持続的に平均以上の配当を支払うことのできる、質の高い米国籍企業が対象です。そのため、上位組込銘柄の多くが連続増配年数10年を超えています。表の一番右側の列です。

 

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2020年5月以降の上位銘柄の推移

上位組込銘柄の推移です。【HDV】は毎年3、6、9、12月の中盤から後半にかけて銘柄の入れ替えがあります。下の表ではすべての期間で銘柄の入れ替えが行われています。

上位銘柄の顔ぶれはあまり変化はありません。直近の入れ替えでは、生活必需品公益事業が上位に少し増えました。

【HDV】は年4回銘柄を入れ替えていますが、コアの部分は比較的同じメンバーで固められており、比率が高いのが特徴です。

 

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【HDV】の期別分配金は?

直近の分配金は、2023年6月7日に発表されました。0.7965ドルです。1年前の同期は0.5697ドルでしたので、1年前の同期と比べて39.8%増です。

【HDV】の分配金は4期続けて、対前年同期を上回っており、なかなか好調です。

9月の分配金は権利落ち日が9/26なので、その頃発表されると思います

 

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まとめ

2023年9月は13銘柄が入れ替えとなりました。

新加入は生活必需品セクターが5銘柄と多く、ペプシコ【PEP】アルトリア・グループ【MO】などが入りました。

ファイザー【PFE】が除外となりました。

加重平均利回りは除外銘柄も新加入銘柄も4.8%前後でほぼ同じです。

ちなみに、組込全銘柄の加重平均利回りは4.01%です。現在の分配金利回りは4.09%ほどなので、ほとんど同じです。

セクター別では、ヘルスケアとエネルギーが上位というのは変わりませんが、どちらも比率を下げており、この2つのセクターで約42%になりました。銘柄入れ替え前は51%ほどでした。

生活必需品セクターが約15%まで増えて、3番目に多くなりました。


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