世界最高峰のソフトウェア・メーカーのマイクロソフト【MSFT】が、2020年9月15日に配当を発表しました。
これまで四半期ごとの配当が0.51ドルだったのが、0.56ドルに上がります。年間配当は2.04ドルから2.24ドルになる予定で、増配率は9.8%です。2020年9月15日の終値は208.78ドル、配当利回りは1.07%です。
マイクロソフト【MSFT】の連続増配年数は19年です。
マイクロソフト【MSFT】の過去の配当、年間増配率
近年のマイクロソフト【MSFT】の増配率は10％前後ですね。次回の配当落ちは11月18日です。
マイクロソフト【MSFT】の年間配当額と年間増配率は？
マイクロソフト【MSFT】の配当金と増配率を1年ごとにまとめてグラフ化しました。増配率は2011、12年に比べると下がりましたが、それでも高い水準をキープしています。
マイクロソフト【MSFT】の期別の配当は？
下のグラフは期別の配当です。配当落ちの月を基準にしています。7年で2倍以上になっていますね。
今年に入ってからのマイクロソフト【MSFT】の株価と配当利回りは？
2020年に入ってからのマイクロソフト【MSFT】の株価と配当利回りを見てみましょう。青線が株価（左軸）で、赤線が配当利回り（右軸）です。配当利回りは1.1～1.3%で推移していましたが、2月半ば以降は株価が下がったため、3月16日には配当利回りが1.5%まで上昇しました。現在は株価がコロナ・ショック前を更新したため、配当利回りは1.07%です。
現在のマイクロソフト【MSFT】の株価と配当利回りの関係は？
年間配当額が現在と同じだったら、株価によって配当利回りはどのように変化するでしょうか。下のグラフは年間配当額が現在と同じ2.24ドルが続いた場合の、配当利回りと株価の相関図です。配当利回りを0.1％ごとに株価を出しました。今後、マイクロソフト【MSFT】を購入しようと考えている人は、目安にしてください。
マイクロソフト【MSFT】を過去に買っていた場合のYOCは？
過去にマイクロソフト【MSFT】を買った場合、現在の購入単価当たりの配当利回り（YOC）はどのくらいでしょうか？ 現在から1年ごと遡ってマイクロソフト【MSFT】を買った場合のYOCと株価を見ていきましょう。
2020年9月15日の終値は208.78ドル、年間配当金額は2.24ドルなので、現在の配当利回りは約1.07%です。
マイクロソフト【MSFT】の株価は最近5年で急上昇しています。5年前の2015年頃に買っていれば、YOCは上がります。5年前に買っていたら、現在YOCは約5.1%になっていました。5年前に買っていれば、株価・YOCともに約4.7倍になっていました。凄まじいですね。ただし、7年前の2013年以前は、10年以上も株価が横ばいでした。
マイクロソフト【MSFT】の今後の配当予想は？
現在の配当金額（0.56ドル）と1、３、5、10年前の同時期の配当金額（0.51ドル、0.42ドル、0.36ドル、0.2ドル）を比較して年間増配率を計算し、それを使って将来の配当金とYOCを予想しました。YOC（Yield on Cost）とは、購入単価あたりの配当利回りのことです。マイクロソフト【MSFT】株を2020年9月15日の終値208.78ドルで買った場合、将来の利回り（YOC）がいくらになるかという予測です。棒グラフが配当金予想、折れ線グラフがYOC予想です。
年間増配率は過去1年が9.8％、過去3年が10.1％、過去5年が9.2％、過去10年が10.8%でした。現在の配当利回りは1.07%です。もっとも増配率が低い過去5年のペースで増配が続くと10年後のYOCは2.6%、20年後のYOCは6.3%になります。もっとも増配率が高い過去10年の増配と同じだと10年後のYOCは3.0％、20年後のYOCは8.4%になります。現在の配当利回りは低いですが、増配率が高いので、将来のYOCはなかなか期待できそうです。
マイクロソフト【MSFT】は主要ETFに組み込まれているか？
高配当系以外の主要ETFに、ほぼすべてでトップクラスに組み込まれており、割合もかなり大きいです。組込順位が2位のETFが4つありますが、いずれも1位はアップル【AAPL】です。【MSFT】が1位の【VIG】には【AAPL】は組み込まれていません。
| ETF | 組込可否 | 組込順位 | 割合(%) |
|---|---|---|---|
| VTI（3525） | ○ | 2 | 4.9 |
| VOO（509） | ○ | 2 | 5.9 |
| DIA（30） | ○ | 6 | 4.9 |
| QQQ（103） | ○ | 2 | 10.7 |
| VGT（328） | ○ | 2 | 16.8 |
| VIG（212） | ○ | 1 | 4.8 |
| VYM（424） | × | ― | ― |
| HDV（80） | × | ― | ― |
| SPYD（80） | × | ― | ― |
※表内の「ETF」の右側の（）内の数字は全組込銘柄数です
マイクロソフト【MSFT】の財務データは？
マイクロソフト【MSFT】の財務データです。2017年以降は申し分ないですね。
ライバル企業とトータルリターンを比較する
マイクロソフト【MSFT】とライバル企業のトータル・リターンを比較します。アップル【AAPL】、アルファベットA【GOOGL】、Vanguard S&P500 ETF【VOO】と比べました。
2015年9月に1万ドル投資して配当を再投資した場合、2020年8月には【MSFT】が5万7000ドル、【AAPL】が4万9500ドル、【GOOGL】が2万5000ドル、【VOO】が1万9500ドルになっていました。
過去10年のトータルリターンを比較する
それでは、過去10年の場合はどうでしょうか？ 2010年10月に1万ドル投資して配当を再投資した場合、2020年8月には【AAPL】が14万7300ドル、【MSFT】が11万6200ドル、【GOOGL】が6万1000ドル、【VOO】が3万7400ドルになっていました。
まとめ
マイクロソフト【MSFT】の最近5年の株価の伸びは素晴らしいですね。配当利回りは低いですが、増配率が高いので、長期保有でキャピタルゲインとインカムゲインの両方が狙えそうです。
