IT業界は新型コロナ・ウィルスの影響が比較的少ないといえます。そんな中、アップル【AAPL】が、2020年5月1日に増配を発表しました。
これまで四半期ごとの配当が0.77ドルだったのが、0.82ドルに上がる予定です。年間配当は3.04ドルから3.23ドルに、今後1年間の年間配当は3.28ドルの予定です。増配率は6.5%、年間増配率は6.3%の予定です。2020年5月1日の株価は295.1ドル近辺、配当利回りは1.11%です。
アップル【AAPL】の連続増配年数は8年です。
アップル【AAPL】の過去の配当、年間増配率
アップル【AAPL】の増配率は以前は10%前後でしたが、ここ2年は少し下がっています。表内の青字は予想です。次回の配当落ちは5月14日です。
アップル【AAPL】の今後の配当予想は?
現在と1、3、5年前の同時期の配当金額を比較して増配率を計算し、それを使って将来の配当金とYOCを予想しました。YOC(Yield on Cost)とは、購入単価あたりの配当利回りのことです。アップル【AAPL】株を2020年5月1日の株価295.1ドルで買った場合、将来の利回り(YOC)がいくらになるかという予測です。棒グラフが配当金予想、折れ線グラフがYOC予想です。
増配率は過去1年が6.5%、過去3年が9.2%、過去5年が9.5%でした。現在の配当利回りは5.16%です。もっとも増配率が低かった過去1年のペースで増配が続くと10年後のYOCは2.1%に、もっとも増配率が高かった過去5年の増配と同じだと10年後のYOCは2.8%になります。配当を期待する銘柄ではないですが、長年保有していれば値上がり益と配当の両方を得ることができそうです。
アップル【AAPL】をいつ買ったら正解だったか?
過去5年の配当利回りの平均は1.64%です。配当利回りは1.0~2.4%の間で推移しています。
黄色の線はYOC(Yield on Cost)です。過去5年に購入した場合、現時点での購入単価当たりの利回りが何%になっているかを、過去に買ったタイミングごとに示しています。配当利回り(赤い線)と連動した動きになります。
YOCを上げるコツは(1)増配率の高い銘柄を買う、(2)連続増配年数の長い銘柄を買う、(3)株価が低迷しているときに買うなどがあります。いずれの場合もなるべく早い時期に買った方が、YOCは上がっていきますが、長期にわたって株価が右肩下がりの場合は最近購入した方が数値が上がります。
アップル【AAPL】は株価が右肩上がりで増配率も高いので、早い時期に購入したほうがYOCは高くなります。過去5年で最もYOCが高いのが2016年4月頃に買った場合で、現在約3.5%になっています。
今年に入ってからのアップル【AAPL】の株価と配当利回りは?
先ほどのグラフは少し大雑把なので、もう少し細かく1日ごとのデータで見ていきます。下のグラフは、2020年に入ってからのアップル【AAPL】の株価と配当利回りです。青線が株価(左軸)で、赤線が配当利回り(右軸)です。配当利回りは1%前後で推移していましたが、2月半ば以降は株価が下落したため、3月23日には配当利回りが1.37%まで上昇しました。現在は株価が戻り、配当利回りは1.11%です。
現在のアップル【AAPL】の株価と配当利回りの関係は?
年間配当額が現在と同じく3.28ドルで変わらなかったら、配当利回りはどのように変化するでしょうか。下のグラフは年間配当額が現在と同じ3.28ドルが続いた場合の、配当利回りと株価の相関図です。配当利回りを0.1%ごとに株価を出しました。今後、アップル【AAPL】を購入しようと考えている人は、目安にしてください。
アップル【AAPL】の財務データは?
アップル【AAPL】の財務データです。申し分ないです。
まとめ
アップル【AAPL】はコロナ・ショックによる悪影響を最小限にとどめたようです。流石ですね。