情報通信を中心としたメディアコングロマリットのAT&T【T】が2019年12月13日に増配を決定しました。
これまで四半期ごとの配当が0.51ドルだったのが、0.52ドルに上がります。年間配当は2.04ドルから2.08ドルになる予定です。増配率、年間増配率ともに2.0%です。2019年12月13日の終値は38.26ドル、配当利回りは5.4%です。
AT&T【T】の連続増配年数は36年になります。
AT&T【T】の過去の配当、年間増配率
増配率はほぼ2%です。というか、年に1回、0.01ドル(1セント)を積み上げるのが続いています。次の配当落ちは1月10日です。
AT&T【T】の今後の配当予想は?
現在と1、3、5年前の同時期の配当金額を比較して増配率を計算し、それを使って将来の配当金とYOCを予想しました。YOC(Yield on Cost)とは、購入単価あたりの配当利回りのことです。AT&T【T】株を2019年12月13日の終値38.26ドルで買った場合、将来の利回り(YOC)がいくらになるかという予測です。棒グラフが配当金予想、折れ線グラフがYOC予想です。
増配率は過去1、3、5年いずれも2.0%でした。現在の配当利回りは5.4%です。10年後のYOCは6.6~6.7%になりそうです。増配率は低いですが、元々の配当利回りが高いので、まずまずの水準です。
AT&T【T】の配当性向は?
配当性向は100%を超える年が過去10年に3回もあり、少し危険ですね。
AT&T【T】の自社株買いは?
自社株買いは、わずかですが行っています。発行済株式数は企業買収によって大幅に増えています。
AT&T【T】の株価は?
株価は安定しています。最近10年は25~45ドルの間のボックス相場です。2016年7年の43ドルを頂点に、約2年半にわたって下がり続けましたが、2018年12月に26ドルで底を打ちました。そこから上昇し始めて、現在は40ドル弱です。
タイムワーナーの買収を発表した2016年7月頃から下落したことになります。巨大企業を買収すると、費用が膨大にかかって財務が悪化するため、直後の決算が悪くなります。短期で結果を出すことが要求される機関などが大量に手放しますので、株価は大幅に下がります。必然的に配当利回りが上がりますので、配当目当で長期保有する個人投資家にとっては、絶好の狙い目になることがあります。
AT&T【T】の業績は?
売り上げは2014年頃から伸びています。ディレクTVとタイム・ワーナーの買収が実を結んだということでしょうか。営業利益率は15%前後とまずまずですが、競合他社との比較では、ベライゾンに後れを取っています。
AT&T【T】のEPS、BPS、ROE、ROAは?
BPS(1株当たりの純資産)は一応伸びています。EPS(1株当たりの利益)はデコボコです。
AT&T【T】の買い時は?
過去5年の配当利回りの平均は5.52%です。現在の配当利回りは同水準ですので、買ってもいいし、買わなくってもいいかもしれません。