新NISA成長投資枠にふさわしい東証上場日本株高配当ETFは?

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今回のテーマは「2024年に開始する新NISA成長投資枠におすすめの東証上場・日本株高配当ETFは?」。さまざまなデータで比較します。増配率、分配金利回り、トータルリターン。3拍子揃ったETFは?

対象は【1489】【2564】【1577】【1698】【1494】【2529】【1478】【1651】の8つのETFです。

グラフで使用するカラーは以下の8つで統一します。【1489】紅色【2564】オレンジ色【1577】緑色【1698】水色【1494】紺色【2529】ピンク色【1478】黒色【1651】紫色です。ある程度コーポレートカラーを意識しました。

 

■このページの概要■
序盤は5つETFの基本データを比較
前半は、8つETFのコンセプトや組込上位銘柄、業種比率など基本データを1つずつ紹介
中盤は、業種、上位銘柄、セクターなどなどをグラフで比較
後半は、増配率、分配金利回り、トータルリターンなどを比較
終盤に、増配率を使った将来YOC予想は?
最後に、今回のデータをランク付け、気になるトップは?

 

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  1. 東証上場日本株高配当ETFの基本データ(2023年12月6日)
      1. 純資産総額と分配金利回りは?
  2. 新NISA成長投資枠に対応の東証上場日本株高配当ETFの基本データ
      1. 純資産総額と分配金利回りは?
  3. 1489(NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信)
  4. 2564(グローバルX MSCIスーパーディビィデンド-日本株式 ETF)
  5. 1577(NEXT FUNDS 野村日本株高配当70連動型上場投信)
  6. 1698(上場インデックスファンド 日本高配当(東証配当フォーカス100))
  7. 1494(One ETF 高配当日本株)
  8. 2529(NEXT FUNDS 野村株主還元70連動型上場投信)
  9. 1478(iシェアーズ MSCI ジャパン高配当利回り ETF)
  10. 1651(iFreeETF TOPIX高配当40指数)
  11. 上位銘柄を比較
    1. 保有銘柄の規模を比較する
    2. 組入業種の上位を比較する
    3. セクターの比較や米国ETFとの類似点を探る
  12. トータルリターンを比較する
    1. シャープレシオはどうか?
      1. 5年シャープレシオはどうか?
      2. 10年シャープレシオはどうか?
  13. 分配金利回りの推移は?
      1. 近年の分配金利回りは?
      2. さまざまな期間の分配金利回りを比較する
  14. 過去に購入したら、現在YOCはどうなった?
  15. 過去の増配率は?
      1. 1年、2年増配率は?
      2. 3年、4年、5年増配率は?
  16. 増配率、分配金利回り、トータルリターンを比較しよう
      1. 5年の増配率、分配金利回り、トータルリターンは?
      2. 10年の増配率、分配金利回り、トータルリターンは?
  17. 3、5、10年増配率を使った今後のYOC予想一覧
      1. 3年増配率から将来のYOCを予想する
      2. 5年増配率から将来のYOCを予想する
    1. 9年増配率から将来のYOCを予想する
  18. それぞれの項目をまとめると?
      1. ランキングの数をまとめると?
  19. まとめ

東証上場日本株高配当ETFの基本データ(2023年12月6日)

8つのETFの基本情報を確認しましょう。東証に上場されている日本株高配当ETFインデックス型から、規模の大きな8つのETFです。

この8つを4種類に分類しました。【1489】【2564】「高配当」【1577】【1698】「長期実績高配当」【1494】【2529】「増配系」、そして【1478】【1651】「株価&トータルリターン重視」です。

それぞれ2つのETFで、ライバル関係とも言えます。

純資産総額、いわゆる規模の大きさは【1489】が1500億円ほどで圧倒的、【1577】が950億円で続き、【2564】【1478】が600億円台です。

分配金利回りは【2564】が4.1%ほどで首位、【1489】が3.6%、【1577】が3.3%です。【1478】【1651】は2.1%ほどなので高配当というよりは中配当ETFと言えそうです。

 

純資産総額と分配金利回りは?

それでは純資産総額と分配金利回りを散布図で比較します。縦軸が純資産、横軸が分配金利回りです。純資産が大きいETFが上に位置し、分配金利回りが高いほど右に来ます。

パッとみると、【1489】が純資産、分配金利回りともに優れていますね。【1577】【2564】もどちらの数値も高いことがわかります。

 

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新NISA成長投資枠に対応の東証上場日本株高配当ETFの基本データ

今度は8つのETFの細かい情報を比較します。表内の赤い文字はもっとも優れており、オレンジ色は次点です。


※上の画像をクリックすると拡大します

上から5行目がETFの大まかな特徴です。左の4つは高配当銘柄。【1577】【1698】は設定から10年以上経過している古株です。【1494】【2529】は増配系。右端の2つ【1478】【1651】は財務の健全性や大型株を重視しており、他の6つのETFと比較すると高配当というわけではないですね。

分配金の支払いは【1494】【1478】が年2回、残りは年4回です。ただし、年4回と言っても、4月や10月の分配金は多いですが、1月や7月の分配金は少なく、事実上年2回みたいなイメージです。そんな中、【1698】だけは年4回の分配金をほぼ均等にしています。結構貴重です。

 

純資産総額と分配金利回りは?

それでは経費率をグラフ化して確認します。

右端の【1478】【1651】が0.209%と低いです。高配当ETFは、一般的に経費率がやや高めの傾向です。高配当よりもインデックスに近い【1478】【1651】が経費率が低いのは妥当な気がします。

【2564】はもっとも分配金利回りが高いだけあって、経費率も高いです。あとは0.308%で横並びが多いですね。

 

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1489(NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信)

それではETFごとに個別に見ていきましょう。今回はETFの比較がメインなので、個別解説はざっくりとしたものにします。

まずは野村アセット・マネジメントの【1489】NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信

日経平均225社の中から、基本的に配当利回り上位50銘柄が対象です。予想配当利回りや流動性などで組み入れ比率を決めるので、配当利回りの高い大型株が上位に入ります。

米国ETFにたとえるなら、コンセプトは【SPYD】で、中身は【VYM】の銘柄の利回りを高くしたようなイメージです。

※上の画像をクリックすると拡大します

純資産総額は約1500億円で、最近の売れ行きはものすごく好調です。現在の株価は58000円ほどですが、2024年1月19日に1対30の株式分割を行うので、2000円ほどから購入可能となります。

分配金は、2018~2021年にかけては横ばいでしたが、2022年はかなり増え、前年から52%増。
2023年の分配金は、前年とほぼ同じでした。

 

 

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2564(グローバルX MSCIスーパーディビィデンド-日本株式 ETF)

つぎは【2564】。グローバルX社の「グローバルX MSCIスーパーディビィデンド-日本株式 ETF」です。

設定が2020年と今回紹介するETFの中では一番新しいです。

配当利回りの高い25銘柄が対象で、均等加重です。流動性、時価総額、配当継続性、セクターバランスなどの条件がありますが、結構緩いので、高配当特化型になります。

米国ETFなら【DIV】と【SPYD】の中間ぐらいですかね。

※上の画像をクリックすると拡大します

分配金は、最初に支払われたのが2020年10月なので、コロナ・ショックは経験していません。順調に伸びていますが、スタートした時期が良かったとも言えます。

 

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1577(NEXT FUNDS 野村日本株高配当70連動型上場投信)

次は野村アセット・マネジメントの【1577】NEXT FUNDS 野村日本株高配当70連動型上場投信

純資産総額は約950億円と東証上場高配当ETFの中では2番目に大きいです。

このETFは、国内上場普通株式の中から今期予想配当利回りが高い70銘柄を均等に組み入れます。ただし、過去3年の経常利益がマイナスは除外、流動性や規模の小さな銘柄を除外するなどスクリーニングをかけます。

※上の画像をクリックすると拡大します

コンセプトは米国の【SPYD】と似ていますが、株価上昇や分配金の増配はコチラが優れているイメージです。

分配金は2020年と2021年は伸び悩みました。2022年と2023年は好調でした。

 

 

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1698(上場インデックスファンド 日本高配当(東証配当フォーカス100))

日興アセットマネジメントの【1698】です。上場インデックスファンド 日本高配当(東証配当フォーカス100)です。

設定が2010年と、日本株高配当ETFの中では最古参の部類です。

TOPIX1000と東証REIT指数の構成銘柄から、時価総額と予想配当利回りに注目した「東証配当フォーカス指数」に連動したETFです。株式90銘柄、REIT10銘柄です。

配当利回りの高い銘柄を抽出し、時価総額の大きな順に選ぶイメージです。ただし、3月決算9月決算と、6月決算12月決算でポートフォリオを分けるので、年4回の分配金のブレが少ないのが特徴です。

※上の画像をクリックすると拡大します

米国ETFなら【HDV】や【DHS】に少し似ています。REITが10%ほど入っている点では【SPYD】っぽさもあります。

分配金は2020年のコロナショックで低迷しましたが、2022年に一気に増え、2023年も好調を維持しました。10年増配率は11.2%なので、長期にわたって高増配を続けているETFです。

 

【1698】(上場インデックスファンド 日本高配当(東証配当フォーカス100))を個別に分析したページはこちら

 

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1494(One ETF 高配当日本株)

【1494】アセットマネジメントOneの「One ETF 高配当日本株」です。

東証株価指数(TOPIX)の構成銘柄から、時価総額や流動性などの基準に適合した銘柄のうち、10年以上増配または配当水準を維持などの基準を満たした40~50銘柄が対象です。

配当利回り加重平均なので、配当利回りの高い銘柄が上位になります。増配ETFで配当利回り加重というと、米国ETFなら【SDY】と同じですね。

※上の画像をクリックすると拡大します

分配金はコロナ・ショックの2020年に減配していないのが、増配系の特徴を現わしています。厳しい相場でも着実に増配するイメージです。分配金は年2回です。

2023年の年間分配金は前年と比べて15.5%増でした。

 

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2529(NEXT FUNDS 野村株主還元70連動型上場投信)

野村アセット・マネジメントの【2529】です。NEXT FUNDS 野村株主還元70連動型上場投信
規模の大きな約500銘柄から、過去3年間の実績配当や自社株買い、増資などに基づいた「ネット総還元利回り」の高い70銘柄を抽出します。「金融・保険業」は対象外です。珍しいコンセプトですね。

時価総額加重平均を採用し、ウエイト上限は2%です。

金融少なめで株主還元がコンセプトというETFなので、米国ETFなら【HDV】【SDY】【VIG】の中間ぐらいのイメージでしょうか。

※上の画像をクリックすると拡大します

設定が2019年と最近ですが、分配金は順調に増えています。2020年に本格的に分配金を支払い始めたので、コロナ・ショックの経験があるかどうかは微妙です。2023年の分配金は前年よりも18.4%増えました。

 

【2529】(NEXT FUNDS 野村株主還元70連動型上場投信)を個別に分析したページはこちら

 

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1478(iシェアーズ MSCI ジャパン高配当利回り ETF)

つぎは【1478】ブラックロックの「iシェアーズMSCIジャパン高配当利回りETF」です。

純資産総額は640億円で、3番目に売れています。経費率0.209%は今回の8ETFの中では最低水準です。

大型株と中型株が対象で、配当性向や配当の継続性、財務指標の要件を満たした銘柄から、配当利回りの高い銘柄で構成される指数と連動しています。

時価総額加重なので大企業が上位を占めており、ディフェンシブな業種が結構入っており、インデックスに近いです。

※上の画像をクリックすると拡大します

米国ETFなら、同じブラックロック社の【HDV】の分配金利回りを低くしたようなイメージです。

分配金は年2回。2022年はかなり好調でしたが、2023年はその反動からか少し減りました。

【1478】(ブラックロックの「iシェアーズMSCIジャパン高配当利回りETF」)を個別に分析したページはこちら

 

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1651(iFreeETF TOPIX高配当40指数)

最後は【1651】です。大和アセットマネジメントの「iFreeETF TOPIX高配当40指数」です。

経費率は0.209%と今回の8ETFの中では最低水準です。

TOPIX100の中から、配当利回りの高い40銘柄で構成。時価総額加重平均で組み入れます。

※上の画像をクリックすると拡大します

配当利回りの高い超大型株が対象ですが、時価総額加重平均で組入れるため、分配金利回りは低くなります。現在の分配金利回りは約2.1%と、今回の8つのETFの中でもっとも低いです。

1つ前で紹介した【1478】同様、高配当というよりはインデックスよりの中配当ETFですね。

米国ETFでたとえるなら、【VYM】と【VIG】の中間ぐらいですね。分配金は、2018年以降横ばいです。

 

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上位銘柄を比較

それでは、組入上位10銘柄を比較します。

【1489】は配当利回りの高い大型株が中心ですね。海運と銀行が多いですね。【2564】も配当利回りは高いですが、ややマイナーな中小型株が多いです。海運が目立ちます。

【1577】は均等加重なので、あまり上位銘柄を意識する必要はありません。中型株が中心。【1698】は大型株で配当利回りの高い銘柄が上位です。日本たばこ産業、キヤノンなど12月決算銘柄が多いのが特徴です。

※上の画像をクリックすると拡大します

【1494】は小型株が多く、地味な増配銘柄が中心。【2529】も増配銘柄中心ですが、中大型株が中心という感じです。

【1478】【1651】は超大型株が多く、あまり配当利回りの高くない銘柄も入っています。商社、携帯キャリア、メーカーが目立ちます

 

保有銘柄の規模を比較する

保有銘柄の規模の比較です。赤いGiantが超大型株、青のLargeが大型株、緑色のMiddleは中型株、オレンジ色のSmallが小型株です。参考までに。一番下にTOPIX・ETF【1306】も入れておきます。

超大型企業の割合は、【1651】が68.4%と圧倒的に多いですね。TOPIXよりも多いです。その次が、【1478】で43.9%、【1698】は37.7%、【1489】が30.4%と続きます。

【2529】【1577】は超大型株が20%前後で、大型株や中型株が中心です。

【2564】【1494】は超大型株が7%台と少なく、中・小型株が中心です。

 

組入業種の上位を比較する

それでは組入銘柄の上位5業種を比較します。銀行業は5つのETFでトップ3に入っています。卸売業が5つのETFもトップ5に入っています。商社のことです。

※上の画像をクリックすると拡大します

【1494】【2529】は増配ETFです。首位と2位に建設業、化学というのが共通しています。

【1478】【1651】、は卸売業、情報・通信業、保険業、輸送用機器と4つの業種が重複しています。TOPIXと少し似ています。ちなみにTOPIXの上位は電気機器、輸送用機器、情報・通信業、銀行業、卸売業です。

 

セクターの比較や米国ETFとの類似点を探る

Morningstar社によるセクター分類を比較しましょう。GICSにやや近いですね。左から2列目のセクターをやや強引にGICS風にしました。

左が日本株高配当ETF、右側が米国の高配当ETFと増配ETFです。背景のオレンジ色が濃いほど数値が高いです。赤字は際立って高い数値、青字は低い数値です。合計値は日本と米国は別々に分けて計算しています。

※上の画像をクリックすると拡大します

日本株は金融と資本財が突出しています。金融は銀行資本財は商社や海運などです。

資本財が最も多いのが【2564】42.2%もあります。このETFは海運が多いので、配当利回りは高いですが、少し不安定と言えます。

【1698】は生活必需品とヘルスケアが目立ちます。ディフェンシブなセクターが多めと言えます。

【1478】【1651】、は通信サービス・セクターが多いですね。携帯キャリアなどです。

増配系の【1494】【2529】素材が目立ちますね。

不動産【2564】【1698】が10%を超えており、多いですね。

日本株ETFを右側の米国ETFと比較して、どれと似ているかをチェックするのもいいかもしれないですね。

ちなみに、米国ETFで不動産が多いのは【SPYD】、資本財と生活必需品、素材が多いのは【SDY】、ヘルスケアが多いのは【HDV】。人気ETFの【VYM】はどのセクターも満遍なく入っています。

 

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トータルリターンを比較する

トータルリターンを比較します。トータルリターンとは分配金を再投資した株価リターンのことです。2023年11月30日基準のデータです。期間は3、5、10年で、年率です。

参考までに、一番右にTOPIX連動型ETF【1306】のデータも入れておきます。

【1489】3年リターン32.5%、5年リターン14.8%で、どちらもトップです。純資産が増えているのも納得です。分配金利回りが高く、リターンも素晴らしく、申し分ないですね。

【1651】は3年リターン27.7%、5年リターン14.0%で、どちらも2番目によいです。

【1698】は3年リターンが24.6%で3番手。【1478】は5年リターン13.3%で3番手。

増配系の【1494】【2529】は3年リターン21%台で、他よりやや劣っています。

10年リターンは2ETFしかありませんが、【1698】が10.3%、【1577】が9.3%です。TOPIXの【1306】と比較すると、いずれの期間でも高配当ETFが優勢ですね。

 

シャープレシオはどうか?

トータルリターン、リスク、シャープレシオを散布図で比較します。縦軸がトータルリターン、横軸がリスク、()の中の数値がシャープレシオです。

シャープレシオの計算式は「トータルリターン−リスクフリーレート)/リスク」なので、トータルリターンが高く、リスクが小さいほど、シャープレシオが高くなります。

表の左上がローリスク・ハイリターン、右下がハイリスク・ローリターンになります。

まずは3年です。【1489】がトータルリターンが圧倒的で、リスクも高く、シャープレシオは2.26です。

【1651】はトータルリターンは2番手ですが、リスクが抑えられているので、シャープレシオは2.27で【1489】を上回ります。

シャープレシオは【1698】が1.98と3番目にいいですね。【1494】【2529】は、増配系というだけあって、リスクが抑えられています。

 

5年シャープレシオはどうか?

続いて5年です。【2564】【2529】はありません。

こちらもリターン、リスク共に【1489】がもっとも高く、シャープレシオは0.91。

シャープレシオは【1651】が0.92、【1478】は0.91。【1651】【1478】【1489】よりリターンは低いですが、リスクが抑えられているため、シャープレシオは互角になります。

【1577】はシャープレシオ0.66とやや低調です。

 

10年シャープレシオはどうか?

最後に10年です。【1698】【1577】のみです。

トータルリターン、リスク、シャープレシオ、いずれも【1698】に軍配が上がっています。【1577】はTOPIXとシャープレシオが互角です。

 

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分配金利回りの推移は?

それでは過去10年の分配金利回りの推移を比較しましょう。分配金利回りは過去1年分配金から算出しました。株価は月に1度、月末のものです。

分配金を支払い始めてから1年後から分配金利回りが出ますので、【1698】以外は、途中からの登場です。

現在の分配金利回りは【2564】が4.1%で一番高く【1489】が3.6%。【1577】3.3%です。

10年で8つのグラフだと、ごちゃついており、少しわかりづらいですね。

 

近年の分配金利回りは?

過去3年の分配金推移を見てみましょう。

【2564】がいずれの期間も最も分配金利回りが高いですね。

【1489】が2番目に高いですね。3番手は【1577】【1698】ですね

そして【1651】は2022年7月以降、もっとも分配金利回りが低いです。

 

さまざまな期間の分配金利回りを比較する

こちらは現在の分配金利回りと、過去3年、5年、7年、10年の分配金利回りの平均です。

背景が灰色はその期間に満たしていないという意味です。たとえば【1489】の過去7年の平均利回りは3.87%ですが、実際は6年ほどです。そんな感じです。

いずれのETFも過去3年や5年の平均分配金利回りが高く、現在はそれに比べて少し低くなっています。

現在の分配金利回りだけで判断するのではなく、同時に過去3年や5年なども照らし合わせて、分配金利回りの全体的なイメージを持つといいかもしれません。

 

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過去に購入したら、現在YOCはどうなった?

過去にETFを購入していた場合、現在、取得価額に対する利回り(YOC)はどのくらいになっているかというグラフです。いわゆる自分利回りというやつです。

グラフが左肩上がりなら、株価が好調で増配しているという意味です。

一番右端の数値が現在の分配金利回りです。それぞれのETFの一番左端の数値が、設定されたときに購入していた場合の現在のYOCです。【1577】【1698】は10年前に購入した場合です

このコンテンツの最初の説明で、8つのETFを4種類に分類したのを覚えていますか。このライバル同士が、ほぼ同じ線を描いているのがポイントです。

「高配当」に分類したのが【1489】【2564】。分配金利回りがもっとも高いカテゴリですね。

「長期実績高配当」【1577】【1698】。もっとも古くからあるETFで、似ていますね。

「増配系」【1494】【2529】。この2つの線もそっくりです。

「株価&トータルリターン重視」【1478】【1651】。もっとも分配金利回りが低いですね。中配当っぽいです。

8つ全部で見ると、高配当に分類されている【1489】【2564】が、現在の分配金利回りが高く、増配率もなかなかなので、早い時期に買っていると現在のYOCが高くなっていますね。

 

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過去の増配率は?

増配率を確認します。表の上段は1年ごとの過去1年分配金と、前年からの増配率です。背景ピンク色がマイナスです。

※上の画像をクリックすると拡大します

表の下段は現在を起点とした1年から5年、そして7年、9年の増配率。CAGR(Compound Annual Growth Rate/年平均成長率)で計算します。背景のオレンジ色が濃いほど、増配率が高いという意味です。この部分をグラフで見てみましょう。

 

1年、2年増配率は?

まずは1年と2年の増配率です。

まずは1年、2年増配率です。

最近好調だった【1489】が1年増配率ではマイナスになりました。意外ですね。ただし2年増配率は22.4%と素晴らしいです。

【2529】が1、2年いずれの増配率も18%台と高水準です。【1698】は2年増配率が23.4%ともっとも高いです。

【1577】もなかなかの増配率です。【1478】【1651】は今ひとつですね

 

3年、4年、5年増配率は?

3年、5年、9年増配率を見てみましょう。【2564】はありません。【2529】は3年増配率のみ。9年増配率は【1577】【1698】のみです。

3年増配率は【1489】【2529】が20%を超えており、素晴らしいです。この両ETFは2年増配率も高かったですね。

5年増配率は【1494】が13.3%とトップ。

【1577】【1698】の長期実績高配当ETFは、いずれの期間も高水準です。対して、【1478】【1651】は今回も今ひとつでした。

 

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増配率、分配金利回り、トータルリターンを比較しよう

増配率、分配金利回り、トータルリターンをバブルチャートで比較します。

縦軸が増配率、横軸が分配金利回り、バブルの大きさがトータルリターンです。バブルの近くの数値はトータルリターンです。

まずは3年です。【1489】が増配率、分配金利回り、トータルリターン、いずれもトップクラスです。

【1651】はトータルリターンが27.7%で2番目によいです。ただし、分配金利回り、増配率がもっとも低いグループです。

【2564】は分配金利回りが4.5%ほどで最も高く、増配率、トータルリターンはまずまず。

【2529】は増配率がトップクラスですが、トータルリターンは21.4%なので、他のETFと比べると低いですね。

 

5年の増配率、分配金利回り、トータルリターンは?

続いて5年を見てみましょう。【2564】【2529】はありません。

ここでも【1489】が増配率、分配金利回り、トータルリターン、いずれもトップクラスです。

【1494】は増配率が13.3%と極めて高いです。

【1651】【1478】はトータルリターンは高いですが、増配率と分配金利回りはやはり低いですね。

 

10年の増配率、分配金利回り、トータルリターンは?

最後に10年を見てみましょう。増配率は9年です。長期実績高配当の【1698】【1577】のみです。

 

トータルリターンは【1698】が10.3%、【1577】が9.3%なので、【1698】が優勢。増配率はほぼ互角。分配金利回りはわずかに【1577】が優勢。総合的に考えると互角でしょうか。

 

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3、5、10年増配率を使った今後のYOC予想一覧

それでは、いま日本株高配当ETFを購入したら、将来の利回りYOCがどのくらいになるのかをシミュレーションします。現在の利回りに過去の増配率を当てはめて計算します。

増配率は3、5、9年の3パターンを使います。「再投資しない。税引き前」という設定にします。

現在の分配金利回りは【2564】が4.1%と最も高く、【1651】が2.1%と最も低いです。

 

3年増配率から将来のYOCを予想する

まずは3年増配率です。3年増配率は【1489】が22.1%と最も高く、【1651】が3.5%でもっとも低いです。

20年目のYOC予想は、首位は【1489】で159.3%、2番手は【2529】で122.6%、3番手は【1698】で54.9%、差なく4番手は【1577】で51.7%でした。

ほとんどのETFが素晴らしい数値を叩き出しましたが、【1478】【1651】は今ひとつです。

 

5年増配率から将来のYOCを予想する

続いて5年増配率です。【2564】【2529】はありません。

5年増配率は【1494】が13.3%でもっとも高く、【1651】が4.1%でもっとも低いです。

20年目のYOC予想は、首位は【1494】で31.1%、2番手は【1489】で26.2%、3番手は【1698】は19.2%、4番手は【1577】で15.4%でした。

3年増配率と少し似た傾向ですが、【1494】がもっとも素晴らかったです。

 

9年増配率から将来のYOCを予想する

最後は9年増配率です。【1577】【1698】、長期実績高配当の2つのみです。

9年増配率は【1577】が10.7%、【1698】が10.6%と互角でした。

20年目のYOC予想は、【1577】で22.8%、【1698】は20.7%でしたでした。わずかに【1577】が上回っています。

この両ETFは3年や5年増配率を使った場合の数値も似ていましたが、【1698】がやや上回っていました。トータルで考えると互角ですね。

全体的に見ると、【1489】が素晴らしかったです。増配系の【1494】もかなりよかったです。長期実績の【1577】【1698】は高いレベルで安定していました。

【2564】【2529】は3年増配率のみでしたが、かなり高い水準でした。【1478】【1651】以外は申し分ないという感じですね。

 

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それぞれの項目をまとめると?

これまで取り扱ったのデータをランクづけしました。「A」が最高で「B」「C」「D」の順です。相対比較で、やや強引に差をつけました。参考程度にしてください。

ざっと見たところ【1489】が圧倒的ですね。「A」が多く、「C」以下がないですね。純資産総額、分配金利回り、トータルリターン、シャープレシオ、増配率、過去や将来のYOCという注目したいデータに「A」が並んでいます。

残りはかなり接戦です。【2529】は「A」の数が4つと2番目に多かったです。増配率や将来YOC予想が好成績でした。増配系というだけのことはあります。

【1651】はトータルリターンやシャープレシオが優れていました。

【2564】は分配金利回りが素晴らしく、【1577】は歴史と銘柄分散、【1698】は歴史と分配金支払いのバランスが良かったですね。

 

ランキングの数をまとめると?

ABCDの数値をまとめたデータです。

「A」の数は【1489】が8個で最多で圧倒的です。次点が【2529】の4個です。

「B」の数は【1577】【1698】が最多で7個、【1494】が5個で続いています。

【1577】【1698】はそっくり同じですね。長期実績高配当というライバル同士だけのことはあります。

 

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まとめ

それではまとめです。【1489】がほとんどのデータで素晴らしかったです。ただ、2023年の分配金が前年より減ったのが意外でした。

【2564】は高配当特化型ETF。組入れ銘柄はやや不安定。

【1577】【1698】は長期実績のある高配当ETF。どちらのETFも安定感があります。【1698】は年4回の分配金のブレが少なく、日本株高配当ETFでは貴重な存在です。

【1494】【2529】は増配系ETF。コンセプトは【1494】が増配、【2529】が株主還元です。【1494】はマイナー銘柄が多く、サテライト向き。【2529】は金融が対象外なので、暴落時により強さを発揮しそうです。

【1478】【1651】は高配当というよりは中配当でインデックスに近いETF。TOPIXよりトータルリターンが優れていました。

どのETFを買っても大失敗はしないと思います。規模の大きな8つのETFなので、売れ行きと株価上昇の実績があるというわけですね。

新NISAで買うなら【1489】と何かを組み合わせるのがいいかなと思います。個人的には増配の【2529】と分配金の安定&バランスで【1698】が良いかなと思います。

 

 

 

 

 

 

 

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