連続増配ETF【VIG】が前年同期比26.9%の増配!

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バンガード社のバンガード米国増配株式ETF【VIG】が、2020年6月25日に配当金を発表しました。0.6006ドルです。1年前の同時期は0.4734ドルでしたので、1年前の同時期との比較では26.9%の増配です。

配当利回りを過去1年間の配当金額から算出すると、2020年6月25日の終値は116.4ドル、過去1年の配当額は2.2254ドルなので、配当利回りは1.91%になります。

 

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【VIG】の過去の配当金と増配率は?

【VIG】が設定されたのは2006年4月です。下の表は過去の配当金の一覧です。

配当利回りの計算方法を説明します。年4回配当金を支払う個別銘柄の場合は、最新の配当金額を4倍した額が年間配当額となり、それを株価で割って配当利回りが算出されます。

ところがETFの場合は、組み込まれている銘柄によって配当金を払うタイミングが異なるため、期によってバラバラになります。そこで、最新の配当金と過去3回の配当金を足した数字、つまり過去1年分の配当額が年間配当額となり、それを元に配当利回りが算出されることが多いです。

よって今回の【VIG】の配当が減配かどうかを調べるには、四半期ごとに過去1年分の配当金のデータを作成する必要があります。下の表の右から3番目が過去1年配当額です。今期の【VIG】の過去1年配当額は2.2254ドルで、前期の過去1年配当額は2.0982ドルなので、6.1%の増配といえるでしょう。ただし、この計算方法だと、減配かどうかの判断は今期と1年前の同時期の配当の比較によって決まります。なぜなら、残り3つの期はデータが同じだからです。

ちなみに前年の同時期との配当額の比較では、今回が0.6006ドル、前年の同時期が0.4734ドルなので26.7%の増配になります。また、前年の同時期との過去1年配当額の比較では、今回が2.2254ドル、前年の同時期の過去1年配当額が2.0584ドルなので、8.1%の増配となります。

そんなわけで、個別銘柄の減配とETFの減配は、少し意味合いが異なります。ETFで多少減配されたとしても、それほど神経質にならなくてもいいかもしれません。

※背景がになっているのが減配です

【VIG】の年間増配額と年間増配率は?

【VIG】の配当金を1年ごとにまとめてグラフ化しました。2020年は3月と6月の配当額で、今後9月と12月分が加わる予定です。

【VIG】の過去1年配当額を棒グラフで確認しよう

先ほどの表の過去1年配当額を棒グラフにして、【VIG】の株価と比較しました。過去1年配当額は、株価とある程度は連動しています。

【VIG】の配当額を棒グラフで確認しよう

こちらは期ごとの配当額を株価と比較したものです。前回の3月の配当額はコロナ・ショックの影響か悪かったですが、今回はかなり増えました。

 

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【VIG】の今後の配当予想は?

現在の年間配当金額(2.2254ドル)と1、3、5年前の同時期の年間配当金額(2.0584ドル、1.913ドル、1.749ドル)を比較して増配率を計算し、それを使って将来の配当金とYOCを予想しました。YOC(Yield on Cost)とは、購入単価あたりの配当利回りのことです。【VIG】株を2020年6月25日の終値116.4ドルで買った場合、将来の利回り(YOC)がいくらになるかという予測です。棒グラフが配当金予想、折れ線グラフがYOC予想です。

増配率は過去1年が8.1%、過去3年が5.2%、過去5年が4.9%でした。現在の配当利回りは1.91%です。もっとも増配率が低い過去5年のペースで増配が続くと10年後のYOCは3.10%、20年後のYOCは5.01%です。もっとも増配率が高い過去1年の増配と同じだと10年後のYOCは4.17%、20年後のYOCは9.10%になります。過去3年の増配率だと10年後のYOCは3.10%、20年後のYOCは5.24%になります。配当利回りはそれほど高くないですが、増配率がまずまずなので、YOCはそれなりに上がりそうです。

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【VIG】を買うタイミングを考える

下のグラフは過去5年の【VIG】の株価、配当利回り、YOCです。過去5年の配当利回りの平均は2.00%です。配当利回りは1.7~2.5%の間で推移していました。

黄色の線はYOC(Yield on Cost)です。過去5年に購入した場合、現時点での購入単価当たりの利回りが何%になっているかを、過去に買ったタイミングごとに示しています。配当利回り(赤い線)と連動した動きになります。

YOCを上げるコツは(1)増配率の高い銘柄を買う、(2)連続増配年数の長い銘柄を買う、(3)株価が低迷しているときに買うなどがあります。いずれの場合もなるべく早い時期に買った方が、YOCは上がっていきますが、長期にわたって株価が右肩下がりの場合は最近購入した方が数値が上がります。

【VIG】の株価は右肩上がりなので、早い時期に購入するとYOCは上がります。過去5年で最もYOCが高いのが2015年9月頃に買った場合で、現在約3.0%になっています。

今年に入ってからの【VIG】の株価と配当利回りは?

先ほどのグラフは少し大雑把なので、もう少し細かく1日ごとのデータで見ていきます。下のグラフは、2020年に入ってからの【VIG】の株価と配当利回りです。青線が株価(左軸)で、赤線が配当利回り(右軸)です。配当利回りは1.7%弱で推移していましたが、2月半ば以降は株価が下がったため、3月23日には配当利回りが2.39%まで上昇しました。現在は株価が回復して、配当利回りは1.91%です。

 

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現在の【VIG】の株価と配当利回りの関係は?

年間配当額が現在と同じく2.2254ドルで変わらなかったら、配当利回りはどのように変化するでしょうか。下のグラフは年間配当額が現在と同じ2.2254ドルが続いた場合の、配当利回りと株価の相関図です。配当利回りを0.2%ごとに株価を出しました。今後、【VOO】を購入しようと考えている人は、目安にしてください。

 

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【VIG】のセクター別のファンド構成比は?

【VIG】に組み込まれている銘柄のセクター別の保有比率です。バンガードのサイトではICB(Industry Classification Benchmark)で分類されていましたが、これをGICS(Global Industry Classification Standard)に変換しました。

情報技術が17.6%で最多、以下ヘルスケア、生活必需品と続きます。なかなかバランスが取れています。エネルギーはありません。

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【VIG】にはどんな銘柄が組み込まれているのか?

【VIG】の構成銘柄数は225銘柄です。下の表は組込比率1%以上の上位27銘柄です。全体の62.4%を占めています。

 

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【VIG】の上位組込銘柄を比較する

【VIG】の組込比率1%以上の23銘柄を比較してみましょう。セクター、配当利回り、時価総額などの基本情報でまとめたのが下の表です。一番上の行をクリックすると、その項目の順番に並び直します。同じ箇所を続けてクリックすると数値の大小が逆になります。試してください。

※「Tik」はティッカー・コード、「比率」は組込比率(%)、「配利」は配当利回り、「増配年数」は連続増配年数、「時価総額」の単位は1億ドル。配当利回り、増配年数、時価総額は2020年5月末のデータです

銘柄名 Tik セクター 比率 配利 増配年数 時価総額
ウォルマート WMT 生活必需品 4.4 1.7 47 3530
マイクロソフト MSFT 情報技術 4.3 1.1 18 13890
ジョンソン・エンド・ジョンソン JNJ ヘルスケア 4.2 2.7 58 3980
ビザ V 情報技術 3.9 0.6 12 4150
ユナイテッドヘルス・グループ UNH ヘルスケア 3.8 1.4 10 2890
プロクター・アンド・ギャンブル PG 生活必需品 3.8 2.7 64 2870
ホーム・デポ HD 一般消費財 3.6 2.4 11 2690
ウォルト・ディズニー DIS 通信サービス 2.8 0 2080
ペプシコ PEP 生活必需品 2.4 3.1 48 1820
コムキャスト CMCSA 通信サービス 2.4 2.3 13 1810
オラクル ORCL 情報技術 2.3 1.8 11 1680
アボット・ラボラトリーズ ABT ヘルスケア 2.2 1.5 7 1670
マクドナルド MCD 一般消費財 1.8 2.7 44 1390
コストコ・ホールセール COST 生活必需品 1.8 0.9 17 1360
ブリストルマイヤーズ・スクイブ BMY ヘルスケア 1.8 3.0 11 1350
メドトロニック MDT ヘルスケア 1.7 2.4 43 1330
アクセンチュア ACN 情報技術 1.7 1.6 15 1330
ネクステラ・エナジー NEE 公益事業 1.6 2.2 26 1250
ナイキ NKE 一般消費財 1.6 1.0 18 1540
ユニオン・パシフィック UNP 資本財 1.5 2.3 13 1160
テキサス・インスツルメンツ TXN 情報技術 1.5 3.0 16 1090
ロッキード・マーチン LMT 資本財 1.4 2.5 17 1080
レイセオン・テクノロジーズ RTX 資本財 1.3 2.9 26 970
ロウズ・カンパニーズ LOW 一般消費財 1.3 1.7 57 990
クアルコム QCOM 情報技術 1.2 3.2 18 920
ブラックロック BLK 金融 1.1 2.8 11 800
S&Pグローバル SPGI 金融 1.0 0.8 47 780

レイセオン・テクノロジーズ【RTX】は、ユナイテッド・テクノロジーズ【UTX】とレイセオン・カンパニー【RTN】が2020年4月に合併して生まれた会社です

【VIG】の上位銘柄の配当利回りはそれほど高くありません。財務が健全で連続増配の銘柄を集めていますので、それらは人気があって株価が高くなる傾向があり、そのため配当利回りは低くなります。ディフェンシブなETFといえます。

 

 

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トータルリターンを比較する

最後に【VIG】と【VOO】【VYM】のトータルリターンを比較します。下のグラフは、2011年以降のトータルリターンです。上昇相場では【VIG】は苦戦しています。下落相場では【VYM】の成績が今ひとつですね。

1年ごとのトータルリターンを比較

それでは、1年ごとのトータルリターンを見てみましょう。2020年は【VYM】が冴えませんね。【VTI】は安定しているといえます。

最近のトータルリターンを比較

2016年以降のトータルリターンでは、【VIG】と【VOO】はほとんど同じで、わずかに【VIG】が上回っています。

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まとめ

【VIG】はセクターのバランスがよいETFです。配当利回りは低いですが、株価の値上がり益、下落時の強さは、光るものがあります。増配率は悪くないので、長年所有していれば報われる可能性が高そうです。

なお、例年通りだと、次回は9月20日頃に配当金額が決定し、その数日後に配当落ちになりそうです。

 

 

 

 

 

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