全世界ETF【VT】が前年同期比34.6%の減配

バンガード社のバンガード・トータル・ワールド・ストックETF【VT】が、2020年6月19日に配当金を発表しました。0.36ドルです。1年前の同時期は0.5508ドルでしたので、1年前の同時期との比較では34.6%の減配です。

配当利回りを過去1年間の配当金額から算出すると、2020年6月19日の終値は75.26ドル、過去1年の配当額は1.6262ドルなので、配当利回りは2.16%になります。

 

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【VT】の過去の配当金と増配率は?

【VT】が設定されたのは2008年6月です。下の表は過去の配当金の一覧です。

配当利回りの計算方法を説明します。年4回配当金を支払う個別銘柄の場合は、最新の配当金額を4倍した額が年間配当額となり、それを株価で割って配当利回りが算出されます。

ところがETFの場合は、組み込まれている銘柄によって配当金を払うタイミングが異なるため、期によってバラバラになります。そこで、最新の配当金と過去3回の配当金を足した数字、つまり過去1年分の配当額が年間配当額となり、それを元に配当利回りが算出されることが多いです。

よって今回の【VT】の配当が減配かどうかを調べるには、四半期ごとに過去1年分の配当金のデータを作成する必要があります。下の表の右から3番目が過去1年配当額です。今期の【VT】の過去1年配当額は1.6262ドルで、前期の過去1年配当額は1.817ドルなので、10.5%の減配といえるでしょう。ただし、この計算方法だと、減配かどうかの判断は今期と1年前の同時期の配当の比較によって決まります。なぜなら、残り3つの期はデータが同じだからです。

ちなみに前年の同時期との配当額の比較では、今回が0.36ドル、前年の同時期が0.5508ドルなので34.6%の減配になります。また、前年の同時期との過去1年配当額の比較では、今回が1.6262ドル、前年の同時期の過去1年配当額が1.6823ドルなので、3.3%の減配となります。

そんなわけで、個別銘柄の減配とETFの減配は、少し意味合いが異なります。ETFで多少減配されたとしても、それほど神経質にならなくてもいいかもしれません。

※背景がになっているのが減配です

【VT】の年間増配額と年間増配率は?

【VT】の配当金を1年ごとにまとめてグラフ化しました。2020年は3月と6月の配当額で、今後9月と12月分が加わる予定です。

【VT】の過去1年配当額を棒グラフで確認しよう

先ほどの表の過去1年配当額を棒グラフにして、【VT】の株価と比較しました。過去1年配当額は、株価とある程度は連動しています。

【VT】の配当額を棒グラフで確認しよう

こちらは期ごとの配当額を株価と比較したものです。前回の3月の配当額はコロナ・ショックの影響で悪かったですが、今回もよくないですね。

 

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【VT】の今後の配当予想は?

現在の年間配当金額(1.6262ドル)と1、3、5年前の同時期の年間配当金額(1.6823ドル、1.487ドル、1.434ドル)を比較して増配率を計算し、それを使って将来の配当金とYOCを予想しました。YOC(Yield on Cost)とは、購入単価あたりの配当利回りのことです。【VT】株を2020年6月19日の終値75.26ドルで買った場合、将来の利回り(YOC)がいくらになるかという予測です。棒グラフが配当金予想、折れ線グラフがYOC予想です。

増配率は過去1年が-3.3%、過去3年が3.0%、過去5年が2.5%でした。現在の配当利回りは2.16%です。もっとも増配率が低い過去1年のペースで増配が続くと10年後のYOCは1.54%、20年後のYOCは1.10%まで下がります。もっとも増配率が高い過去3年の増配と同じだと10年後のYOCは2.91%、20年後のYOCは3.92%になります。過去5年の増配率だと10年後のYOCは2.78%、20年後のYOCは3.57%になります。ここ2回の配当が悪かったので、YOCはどれも今ひとつですね。

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【VT】を買うタイミングを考える

下のグラフは過去5年の【VT】の株価、配当利回り、YOCです。過去5年の配当利回りの平均は2.3%です。2020年2~3月のコロナ・ショック時の大幅株価下落を除くと、配当利回りは2.0~2.6%の間で推移していました。

黄色の線はYOC(Yield on Cost)です。過去5年に購入した場合、現時点での購入単価当たりの利回りが何%になっているかを、過去に買ったタイミングごとに示しています。配当利回り(赤い線)と連動した動きになります。

YOCを上げるコツは(1)増配率の高い銘柄を買う、(2)連続増配年数の長い銘柄を買う、(3)株価が低迷しているときに買うなどがあります。いずれの場合もなるべく早い時期に買った方が、YOCは上がっていきますが、長期にわたって株価が右肩下がりの場合は最近購入した方が数値が上がります。

【VT】の株価はコロナ・ショック時を除くと緩やかな右肩上がりなので、早い時期に購入するとYOCは上がります。過去5年で最もYOCが高いのが2016年2月頃に買った場合で、現在約3.0%になっています。

今年に入ってからの【VT】の株価と配当利回りは?

先ほどのグラフは少し大雑把なので、もう少し細かく1日ごとのデータで見ていきます。下のグラフは、2020年に入ってからの【VT】の株価と配当利回りです。青線が株価(左軸)で、赤線が配当利回り(右軸)です。配当利回りは2.3%前後で推移していましたが、2月半ば以降は株価が下がったため、3月23日には配当利回りが3.3%まで上昇しました。現在は株価が回復して、配当利回りは2.16%です。

 

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現在の【VT】の株価と配当利回りの関係は?

年間配当額が現在と同じく1.6262ドルで変わらなかったら、配当利回りはどのように変化するでしょうか。下のグラフは年間配当額が現在と同じ1.6262ドルが続いた場合の、配当利回りと株価の相関図です。配当利回りを0.2%ごとに株価を出しました。今後、【VT】を購入しようと考えている人は、目安にしてください。

 

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【VT】のセクター別のファンド構成比は?

【VT】に組み込まれている銘柄のセクター別の保有比率です。情報技術が19.4%と最多で、以下金融、資本財、ヘルスケア、消費サービス、消費財と続きます。ICB(Industry Classification Benchmark)による分類です。

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【VT】にはどんな銘柄が組み込まれているのか?

【VT】の保有銘柄数は8401銘柄です。下の表は組込上位20銘柄です。全体の17.9%を占めています。上位100銘柄でも全体の37.6%に留まっており、かなり分散されています。こちらはGICS(Global Industry Classification Standard)をもとに分けました。

「順位」の背景がピンク色なのは、米国以外の銘柄です。アリババとテンセントは中国、ネスレとエフ・ホフマン・ラ・ロシュはスイスの企業です。

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トータルリターンを比較する

最後に【VT】と【VTI】【VYM】のトータルリターンを比較します。下のグラフは、2010年以降のトータルリターンです。【VT】は苦戦しています。

1年ごとのトータルリターンを比較

それでは、1年ごとのトータルリターンを見てみましょう。2017年以降は【VT】は【VTI】や【VYM】と同じぐらいのリターンですね。ただ、2016年より前は【VT】は劣っています。その時期はアメリカ株の上昇率が高かったともいえます。

 

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まとめ

【VT】は3月の配当は悪かったですが、今回の配当もダメでした。世界中がコロナの影響で苦しんでいるのが、配当を通して伝わってきます。

なお、例年通りだと、次回は9月20日頃に配当金額が決定し、その数日後に配当落ちになりそうです。

 

 

 

 

 

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