バンガード社の米国増配株式ETF【VIG】のデータが更新されたので分析してみた

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バンガード社のETFは公式サイトで月1回更新されます。月末のデータが、翌月の15日頃に反映されます。今回2020年6月末のデータが更新されましたので、バンガード 米国増配株式ETF【VIG】の組込銘柄の変化や傾向について検証します。

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【VIG】のセクター別のファンド構成比は?

【VIG】に組み込まれている銘柄のセクター別の組込比率です。バンガードの公式サイトではICB(Industry Classification Benchmark)で分類されていますが、これをGICS(Global Industry Classification Standard)に変換しました。

情報技術が最も多く、生活必需品、ヘルスケア、資本財と続きます。

ICBでは電気通信セクターがゼロでしたが、GICSでは通信サービス(コミュニケーション・サービス)がそれなりの割合になります。各セクターに分散されている主要ETFの場合、こうなることが多いですね。

それと、ICBの「消費サービス」をGICSの「一般消費財サービス」に変換すると、割合が一気に減りました。ICBの「消費サービス」に該当する銘柄は、GICSでは異なるセクターになることがあります。

ICBからGICSに変換すると、一般消費財(消費サービス)、金融、資本財が減り、通信サービス(電気通信)、情報技術、生活必需品(消費財)などが増える傾向にあります。

 

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【VIG】のセクター比率はどう変化したか?

セクター別の組込比率を1カ月前と比較しました。ほとんど変化はないですね。情報技術が1ポイント増えたことと、ヘルスケアが1ポイント減らして2位から3位に落ちたことぐらいです。

 

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【VIG】にはどんな銘柄が組み込まれているのか?

【VIG】の保有銘柄数は214銘柄です。組込銘柄の一覧を円グラフにしました。組込比率1%以上の銘柄が27銘柄あり、全体の約62.3%を占めています。組込比率1%未満は187銘柄で全体の約37.7%、円グラフの白い部分です。

セクター比率の高い情報技術(水色)、生活必需品(黄色)、ヘルスケア(赤)の銘柄が上位に多くランクインしています。

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【VIG】の上位組込銘柄はどんな会社か?

【VIG】の組込比率1%以上の銘柄です。10年以上連続の増配実績を持つ銘柄で構成される「NASDAQ US ディビデンド・アチーバーズ・セレクト・インデックス」がベンチマークです。

配当利回りで3%を超えているのはあまりありません。組込比率上位銘柄は財務が健全な人気銘柄が多いため、株価があまり下がらず、配当利回りは高くならない傾向にあります。

 

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過去3カ月の組込比率1%以上の銘柄比較

最近3カ月間の組込比率1%以上の銘柄の比較です。直近の6月30日と5月31日は、ほとんど変化はありませんが、4月30日と比較すると、資本財セクターの銘柄が少し減りました。

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【VIG】セクター別の構成比率と構成銘柄数を比較する

【VIG】の構成比率と組込銘柄数を比較しましょう。右側の円グラフが、組込銘柄数です。資本財が53銘柄、金融が43銘柄で、この2セクターが抜きんでています。この2セクターは個別銘柄で買うには難易度が高いので、【VIG】でまとめて抱えるという方法は面白いかもしれません。

通信サービスセクターはウォルト・ディズニー【DIS】、コムキャスト【CMCSA】など4銘柄しかありませんでした。

 

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今年に入ってからの配当利回りは?

最後に、2020年に入ってからの【VIG】の株価と配当利回りを見てみましょう。過去1年の年間配当額から算出しました。青線が株価(左軸)で、赤線が配当利回り(右軸)です。配当利回りは1.7%前後で推移していましたが、2月半ば以降は株価が下がったため、3月23日には配当利回りが2.4%まで上昇しました。現在は株価がかなり回復して、配当利回りは1.81%です。

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まとめ

いかがでしたか? 【VIG】は通好みの渋い銘柄が結構含まれていましたね。金融と資本財セクターの銘柄を補完的に組み込むという方法は面白いかもしれません。