米国高配当ETF【HDV】が2022年3月に銘柄入れ替えを実施。JPモルガン・チェース【JPM】が新加入、ファイザー【PFE】が除外!(iシェアーズ・コア 米国高配当株 ETF)

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ブラックロック社のiシェアーズ・コア 米国高配当株 ETF【HDV】は、モーニングスター配当フォーカス指数に連動したETFです。財務の健全性が高く、持続的に平均以上の配当を支払うことのできる、質の高い米国籍企業75銘柄前後で構成されています。

毎年3、6、9、12月の計4回組み換えがあります。直近では、2022年3月18日頃に銘柄の入れ替えを行いました。13銘柄が除外、13銘柄が追加となりました。前回の2021年12月の入れ替えでは10銘柄が新加入だったので、今回は少し多めです。

 

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除外された銘柄は?

除外されたのは13銘柄です。セクター別の数では公益事業が4銘柄、金融が3銘柄です。

ファイザー【PFE】は世界最大級の製薬会社です。コロナ・ワクチンの開発でおなじみです。前回の2021年12月に新加入しましたが、すぐに除外となりました。

マクドナルド【MCD】は世界首位のハンバーガー・チェーンです。ウクライナ情勢の影響で、最近株価が急落しています。

除外された銘柄の組込比率を加味した平均利回りは2.74%。除外された銘柄の全体に占める割合は11.4%でした。

 

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新たに組み込まれた銘柄は?

新たに追加されたのは13銘柄です。セクター別では金融が5銘柄と最多で、資本財と公益事業が2銘柄ずつです。

JPモルガン・チェース【JPM】は世界有数の金融グループで、全米No.1の投資銀行です。カバードコールに似た超高配当ETFの【JEPI】は、同社の資産運用ビジネスのブランドであるJPモルガン・アセット・マネジメントの商品です。【JPM】は【VYM】や【VIG】などもメジャーなETFにも上位に入っています。

ユナイテッド・パーセル・サービス【UPS】は世界首位の小口運送会社。配当金が2022年2月に1.02ドルから1.52ドルへと大幅増配となりました。連続増配は13年ですね。

アムジェン【AMGN】はバイオ医薬品メーカーです。前回12月に除外されましたが、すぐに復帰となりました。

先ほどの除外された銘柄の組込比率を加味した平均利回りは2.74%だったのに対し、新加入は3.37%でした。この部分での比較では、0.63%差があり、新加入によってETFの利回りを上げようとしている意図が見えます。

なお、除外された銘柄の全体に占める割合は11.4%でしたが、新加入は16.1%4.7%も新加入が多いです。つまり、この入れ替えで既存銘柄の合計比率が4.7%ほど減少するということです。

 

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【HDV】全組込銘柄がどのように変化したのか?

下の表は【HDV】全組込銘柄を、組み換え前後の2022年3月14日と2022年3月18日で比較したものです。保有比率の大きい順に並べました。左側(3月14日)の表の一番左側に背景が灰色で「除」と書かれているのが今回除外された銘柄です。右側(3月18日)の表の一番左側が背景ピンク色で「新」と書かれているのが、今回新たに組み込まれた銘柄です。

目立った新加入は、組込順位3位のJPモルガン・チェース【JPM】、15位のユナイテッド・パーセル・サービス【UPS】、16位のアムジェン【AMGN】などです。

除外された銘柄では組込順位6位だったファイザー【PFE】、17位のマクドナルド【MCD】などがあります。

エネルギー・セクターは株価が好調だったため、既存銘柄では首位のエクソン・モービル【XOM】は入れ替え前の比率が10.3%もありました。今回のリバランスで7.18%に減らしました。シェブロン【CVX】も7.69%から5.40%に減らしました。この2銘柄だけで5%も減らして調整しました。

セクター別では、組込上位はヘルスケア、生活必需品、エネルギーが多いです。2番手集団に情報技術や資本財がチラホラ見えます。中位になると公益事業が増え、そして下位は金融が目立ちます。

組込銘柄数では、公益事業と金融セクターが15銘柄ずつでトップです。ちなみにセクター比率だと金融は4番目で11.8%、公益は6番目で8.0%と全体から占める割合は小さいです。

公益事業と金融の規模の小さい高配当銘柄をたくさん組み込んでいるのが、【HDV】の特徴ともいえます。

 

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2020年以降の主な銘柄の入れ替えは?

【HDV】は75銘柄前後で構成されていて、四半期に1回銘柄の入れ替えが行われます。新加入や除外の組込比率1%以上の銘柄についてまとめました。前回に比べると、今回は上位陣が結構入れ替わりました。

JPモルガン・チェース【JPM】は2021年6月に除外されて以来の復帰ですね。前回は1期で除外になりましたが、今回はどうでしょうか。

最近2回はファイザー【PFE】とアムジェン【AMGN】のヘルスケア・セクター銘柄が、入れ替わりで登場しています。

それ以外でも出たり入ったりを繰り返している銘柄がいくつかあります。ギリアド・サイエンシズ【GILD】、ドミニオン・エナジー【D】、アリトリア・グループ【MO】などです。

利回りが2%台後半ぐらいの大型銘柄は、株価や増配によって頻繁に入れ替えが行われている感じです。

※なお比率は、入れ替えの直前と直後のドンピシャのタイミングではなく、数日ずれている場合もあります

これまでの銘柄入れ替え数は?

過去9回の銘柄入れ替え数です。上の棒が新加入、下の棒が除外です。今回の13銘柄の変更というのは、近年では普通です。

2020年6月は入れ替え数が多いです。これはコロナ・ショックで株価や業績予想に大幅な変化があったためですね。

 

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セクター比率はどう変化したか?

【HDV】に組み込まれている銘柄のセクターの占める割合を、今回と前回の組み換え前後で比較してみました。

エネルギー・セクターはパイオニア・ナチュラル・リソーシズ【PXD】が新加入銘柄で、除外はありませんでしたが、比率が21.7%から17.6%に下がりました。既存のエクソン・モービル【XOM】シェブロン【CVX】が好調で株価が上がって比率が上がりすぎたため、この両銘柄の比率を大幅に下げて調整したためです。

金融セクターは5.1%から11.8%に大幅増です。新加入のJPモルガン・チェース【JPM】の組込比率6.3%分ぐらいが増えています。

組込銘柄数とセクター比率の比較

【HDV】の組込銘柄数は金融と公益事業が15銘柄ずつで最多です。どちらもセクター比率はそれほど高くありません。セクター比率の首位ヘルスケアは、組込銘柄数では6と少ないです。ヘルスケア・セクターの6銘柄はすべて20位以内に入っており、時価総額の大きい銘柄ばかりです。

 

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【HDV】の上位組込銘柄はどんな会社か?

【HDV】の組込比率1%以上の3月18日のデータです。全部で26銘柄あります。ベンチマークは、モーニングスター配当フォーカス指数です。上位26銘柄で、全体の約86%を占めており、かなりの集中投資といえます。上位10銘柄でも全体の52%なので、上位銘柄の影響が大きく出るETFと言えます。

【HDV】は配当金の総支払額によって加重平均しています。つまり、並び順は時価総額と配当利回りを掛けた数値のほぼ大きい順になります。下の表の右から2列目です。

【HDV】は財務の健全性が高く、持続的に平均以上の配当を支払うことのできる、質の高い米国籍企業が対象です。そのため、上位組込銘柄のほとんどが連続増配年数も10年を超えています。表の一番右側の列です。

 

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2020年5月以降の上位銘柄の推移

上位組込銘柄の推移です。【HDV】は毎年3、6、9、12月の中盤から後半にかけて銘柄の入れ替えがあります。下の表ではすべての期間で銘柄の入れ替えが行われています。

上位12銘柄の顔ぶれはあまり変化がないですね。常連組の最近の変化はAT&T【T】、ファイザー【PFE】がいなくなり、JPモルガン・チェース【JPM】が久々に加入したぐらいです。

【HDV】は年4回銘柄を入れ替えていますが、コアの部分は不動のメンバーで固められており、しかも比率が高いですね。

 

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【HDV】上位20銘柄は主要ETFには組み込まれているのか?

【HDV】の組込比率上位20銘柄は、他のETFにどのくらいの割合で組み込まれているのでしょうか? 高配当【SPYD】【HDV】【DVY】【VYM】、連続増配【SDY】【VIG】、市場全体【DIA】【VOO】【VTI】、ハイテク・グロース系【QQQ】【VUG】【VGT】の主要12ETFへの組込比率(%)をまとめました。

背景色のオレンジ色が濃いほど、組込比率が高いことを意味しています。【HDV】の上位銘柄は濃いオレンジ色なので、他のETFよりも集中投資なのがはっきりとわかりますね。

【HDV】の組込上位銘柄は、すべて【VYM】にも組み込まれています。

【HDV】と【VYM】の重複率は40%と一番高いです。また【VYM】の中には【HDV】組込銘柄が93%も含まれています。

【HDV】との重複率では高配当【SPYD】【DVY】、連続増配【VIG】がいずれも24%と高いです。

【HDV】上位銘柄は利回りが3%を超えていると【SPYD】【DVY】【SDY】に組み込まれており、3%未満は【VIG】【DIA】の上位に入っています。【HDV】は高配当が主力ですが、利回りの高くない健全な銘柄もフォローしていると考えられます。

※組込比率は、【HDV】は2022年3月18日、バンガード社のETFは2月末、その他のETFは3月14日頃のデータをもとにしています。【DIA】は株価の高い銘柄が比率が高くなり、【SPYD】は均等平均加重組入なので、これらのETFの組込比率はそれほど重要ではありません。

主要ETFのティッカー・コードの下の数字は3月18日の利回り(%)です。

一番下のETF同士の比率は「etfrc.com」のデータです。

 

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【HDV】の期別分配金は?

2020年の分配金は、コロナ・ショックにもかかわらず大きく伸びました。2021年の分配金は3、6、9月は前年同期を下回りましたが、12月は1ドルを超えて史上最高額でした。ただし、年間分配金は前年より1.7%減です。

数日後に2022年3月の分配金が発表されます。どうなるでしょうか。

 

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まとめ

いかがでしたか? 入れ替えは13銘柄で平均的でした。

前回新加入のファイザー【PFE】がすぐに除外され、JPモルガン・チェース【JPM】が新加入となりました。上位12銘柄ぐらいはあまり変動がなく、同じメンツです。

上位3セクターはヘルスケア、エネルギー、生活必需品で変わりなかったですが、エネルギーの割合が高くなっていたので、少し減らしました。

金融が4番目になりましたね。他の高配当ETFはほとんどが金融セクターが1位か2位です。【HDV】は金融の比率が低いのが特徴でしたが、そうではなくなりつつあります。

 

 

 

 

 

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