【VTI】が前年同期比27.9%の増配!

バンガード社のバンガード トータルストックマーケットETF【VTI】が、2020年6月24日に配当金を発表しました。0.6999ドルです。1年前の同時期は0.5472ドルでしたので、1年前の同時期との比較では27.9%の増配です。

配当利回りを過去1年間の配当金額から算出すると、2020年6月23日の終値は158.79ドル、過去1年の配当額は2.899ドルなので、配当利回りは1.83%になります。

 

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【VTI】の過去の配当金と増配率は?

【VTI】が設定されたのは2001年5月です。下の表は過去の配当金の一覧です。

配当利回りの計算方法を説明します。年4回配当金を支払う個別銘柄の場合は、最新の配当金額を4倍した額が年間配当額となり、それを株価で割って配当利回りが算出されます。

ところがETFの場合は、組み込まれている銘柄によって配当金を払うタイミングが異なるため、期によってバラバラになります。そこで、最新の配当金と過去3回の配当金を足した数字、つまり過去1年分の配当額が年間配当額となり、それを元に配当利回りが算出されることが多いです。

よって今回の【VTI】の配当が減配かどうかを調べるには、四半期ごとに過去1年分の配当金のデータを作成する必要があります。下の表の右から3番目が過去1年配当額です。今期の【VTI】の過去1年配当額は2.899ドルで、前期の過去1年配当額は2.7463ドルなので、5.6%の増配といえるでしょう。ただし、この計算方法だと、減配かどうかの判断は今期と1年前の同時期の配当の比較によって決まります。なぜなら、残り3つの期はデータが同じだからです。

ちなみに前年の同時期との配当額の比較では、今回が0.6999ドル、前年の同時期が0.5472ドルなので27.9%の増配になります。また、前年の同時期との過去1年配当額の比較では、今回が2.899ドル、前年の同時期の過去1年配当額が2.7543ドルなので、5.3%の増配となります。

そんなわけで、個別銘柄の減配とETFの減配は、少し意味合いが異なります。ETFで多少減配されたとしても、それほど神経質にならなくてもいいかもしれません。

※背景がになっているのが減配です

【VTI】の年間増配額と年間増配率は?

【VTI】の配当金を1年ごとにまとめてグラフ化しました。2020年は3月と6月の配当額で、今後9月と12月分が加わる予定です。

【VTI】の過去1年配当額を棒グラフで確認しよう

先ほどの表の過去1年配当額を棒グラフにして、【VTI】の株価と比較しました。過去1年配当額は、株価とある程度は連動しています。

【VTI】の配当額を棒グラフで確認しよう

こちらは期ごとの配当額を株価と比較したものです。前回の3月の配当額はコロナ・ショックの影響で悪かったですが、今回は回復しました。

 

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【VTI】の今後の配当予想は?

現在の年間配当金額(2.899ドル)と1、3、5年前の同時期の年間配当金額(2.7543ドル、2.383ドル、2.002ドル)を比較して増配率を計算し、それを使って将来の配当金とYOCを予想しました。YOC(Yield on Cost)とは、購入単価あたりの配当利回りのことです。【VTI】株を2020年6月23日の終値158.79ドルで買った場合、将来の利回り(YOC)がいくらになるかという予測です。棒グラフが配当金予想、折れ線グラフがYOC予想です。

増配率は過去1年が5.3%、過去3年が6.8%、過去5年が7.7%でした。現在の配当利回りは1.83%です。もっとも増配率が低い過去1年のペースで増配が続くと10年後のYOCは3.05%、20年後のYOCは5.08%まで下がります。もっとも増配率が高い過去5年の増配と同じだと10年後のYOCは3.83%、20年後のYOCは8.03%になります。過去3年の増配率だと10年後のYOCは3.51%、20年後のYOCは6.74%になります。配当利回りはそれほど高くないですが、増配率が高いので、まずまずのYOCになりそうです。

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【VTI】を買うタイミングを考える

下のグラフは過去5年の【VTI】の株価、配当利回り、YOCです。過去5年の配当利回りの平均は1.85%です。2020年2~3月のコロナ・ショック時の大幅株価下落を除くと、配当利回りは1.7~2.1%の間で推移していました。

黄色の線はYOC(Yield on Cost)です。過去5年に購入した場合、現時点での購入単価当たりの利回りが何%になっているかを、過去に買ったタイミングごとに示しています。配当利回り(赤い線)と連動した動きになります。

YOCを上げるコツは(1)増配率の高い銘柄を買う、(2)連続増配年数の長い銘柄を買う、(3)株価が低迷しているときに買うなどがあります。いずれの場合もなるべく早い時期に買った方が、YOCは上がっていきますが、長期にわたって株価が右肩下がりの場合は最近購入した方が数値が上がります。

【VTI】の株価はコロナ・ショック時を除くと右肩上がりなので、早い時期に購入するとYOCは上がります。過去5年で最もYOCが高いのが2016年1月頃に買った場合で、現在約2.9%になっています。

今年に入ってからの【VTI】の株価と配当利回りは?

先ほどのグラフは少し大雑把なので、もう少し細かく1日ごとのデータで見ていきます。下のグラフは、2020年に入ってからの【VTI】の株価と配当利回りです。青線が株価(左軸)で、赤線が配当利回り(右軸)です。配当利回りは1.7%前後で推移していましたが、2月半ば以降は株価が下がったため、3月23日には配当利回りが2.6%まで上昇しました。現在は株価が回復して、配当利回りは1.83%です。

 

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現在の【VTI】の株価と配当利回りの関係は?

年間配当額が現在と同じく2.899ドルで変わらなかったら、配当利回りはどのように変化するでしょうか。下のグラフは年間配当額が現在と同じ2.899ドルが続いた場合の、配当利回りと株価の相関図です。配当利回りを0.2%ごとに株価を出しました。今後、【VTI】を購入しようと考えている人は、目安にしてください。

 

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【VTI】のセクター別のファンド構成比は?

【VTI】に組み込まれている銘柄のセクター別の保有比率です。情報技術が25.2%と最多で、以下金融、ヘルスケア、消費サービス、資本財、消費財と続きます。ICB(Industry Classification Benchmark)による分類です。

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【VTI】にはどんな銘柄が組み込まれているのか?

【VTI】の保有銘柄数は3493銘柄です。下の表は組込比率0.5%以上の上位34銘柄です。全体の38.5%を占めています。こちらはGICS(Global Industry Classification Standard)をもとに分けました。

 

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【VTI】【VOO】【VT】の上位50銘柄を比較する

【VTI】【VOO】【VT】の組込上位50銘柄を比較してみましょう。その一覧が下の表です。表内の数字は組込順位一番上の行をクリックすると、その項目の順番に並び直します。同じ箇所を続けてクリックすると数値の大小が逆になります。試してください。

※「Tik」はティッカー・コード、「配利」は配当利回りです。配当利回りは2020年6月22日の株価から算出しました

銘柄名 Tik セクター 配利 VTI VOO VT
マイクロソフト MSFT 情報技術 1.0 1 1 1
アップル AAPL 情報技術 0.9 2 2 2
アマゾン AMZN 一般消費財 3 3 3
フェイスブック FB 通信サービス 4 4 4
アルファベット GOOGL 通信サービス 5 5 5
アルファベット GOOG 通信サービス 6 6 6
ジョンソン・エンド・ジョンソン JNJ ヘルスケア 2.8 7 7 7
バークシャー・ハサウェイ BRK.B 金融 8 8 15
ビザ V 情報技術 0.6 9 9 9
プロクター・アンド・ギャンブル PG 生活必需品 2.6 10 10 14
ユナイテッドヘルス・グループ UNH ヘルスケア 1.7 11 11 13
インテル INTC 情報技術 2.2 12 13 17
JPモルガン・チュース JPM 金融 3.7 13 12 12
ホーム・デポ HD 一般消費財 2.4 14 14 16
マスターカード MA 情報技術 0.5 15 15 18
ベライゾン VZ 通信サービス 4.4 16 16 20
AT&T T 通信サービス 6.9 17 17 21
ウォルト・ディズニー DIS 通信サービス 18 19 24
ファイザー PFE ヘルスケア 4.6 19 20 22
エヌヴィディア NVDA 情報技術 0.2 20 18 23
メルク MRK ヘルスケア 3.2 21 21 25
シスコ・システムズ CSCO 情報技術 3.2 22 22 26
バンク・オブ・アメリカ BAC 金融 2.9 23 23 27
エクソン・モービル XOM エネルギー 7.5 24 24 28
アドビ ADBE 情報技術 25 25 29
ネットフリックス NFLX 通信サービス 26 28 35
ペプシコ PEP 生活必需品 3.1 27 26 31
ペイパル PYPL 情報技術 28 27 32
コカ・コーラ KO 生活必需品 3.6 29 29 33
コムキャスト CMCSA 通信サービス 2.4 30 30 34
ウォルマート WMT 生活必需品 1.8 31 31 37
シェブロン CVX エネルギー 5.6 32 32 36
アボット・ラボラトリーズ ABT ヘルスケア 1.6 33 33 39
アッヴィ ABBV ヘルスケア 4.8 34 34 38
セルフォース・ドット・コム CRM 情報技術 35 35 41
マクドナルド MCD 一般消費財 2.6 36 36 44
サーモ・フィッシャー・サイエンティフィック TMO ヘルスケア 0.3 37 37 46
ブリストルマイヤーズ・スクイブ BMY ヘルスケア 3.1 38 38 45
アムジェン AMGN ヘルスケア 2.7 39 39 48
コストコ COST 生活必需品 0.9 40 40 47
イーライ・リリー LLY ヘルスケア 1.8 41 42 51
メドトロニック MDT ヘルスケア 2.5 42 41 49
アクセンチュア ACN 情報技術 1.6 43 43 52
ナイキ NEE 公益事業 2.3 44 44 53
ネクステラ・エナジー NKE 一般消費財 1.0 45 45 57
テスラ TSLA 一般消費財 46 55
ユニオン・パシフィック UNP 資本財 2.3 47 46 56
オラクル ORCL 情報技術 1.7 48 47 65
アメリカン・タワー AMT 不動産 1.6 49 49 59
フィリップ・モリス PM 生活必需品 6.5 50 50 58
ブロードコム AVGO 情報技術 4.2 58 48 60
アリババ BABA 一般消費財 8
ネスレ NSRGY 生活必需品 2.5 10
テンセント TCEHY 通信サービス 11
エフ・ホフマン・ラ・ロシュ ROG ヘルスケア 19
ノヴァルティス NVS ヘルスケア 3.4 30
トヨタ自動車 TM 一般消費財 2.8 40
TSMC TSM 情報技術 3.0 42
アストラゼネガ AZN ヘルスケア 2.6 43
ASML ASML 情報技術 0.8 50

この表からわかることは、3つのETFはほぼ一緒ということです。【VT】は世界全体の株が対象ですので、米国以外の銘柄が少し含まれています。【VTI】は組込上位75%部分に【VOO】がまるごと入り、残りの25%部分がS&P500に含まれていない中・小型株です。そのため【VTI】【VOO】の上位組込銘柄は、ほぼ一緒です。例外はテスラ【TSLA】ぐらいですね。

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トータルリターンを比較する

最後に【VTI】と【VIG】【VYM】のトータルリターンを比較します。下のグラフは、2010年以降のトータルリターンです。3ETFともに似ていますが、上昇相場では【VIG】が苦戦し、下落相場では【VYM】の成績が悪いようです。

1年ごとのトータルリターンを比較

それでは、1年ごとのトータルリターンを見てみましょう。2020年は【VYM】が冴えませんね。【VTI】は安定しているといえます。

 

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まとめ

【VTI】は3月の配当は悪かったですが、今回の配当はよかったです。安定感が目立つETFですね。

なお、例年通りだと、次回は9月20日頃に配当金額が決定し、その数日後に配当落ちになりそうです。

 

 

 

 

 

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