全米ETF【VTI】が2021年7月末データが更新されたのでまとめてみた

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バンガード社のバンガード トータル・ストック・マーケットETF【VTI】の2021年7月末のデータが更新されたのでまとめます。

2021年8月17日の終値は228.53ドル、過去1年の分配金額は2.8028ドルなので、過去1年間の分配金額から算出すると、利回りは1.23%になります。

※このページでの利回りは、過去1年間の分配金をもとに計算します。

 

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基本情報を確認しよう

【VTI】は米国のほぼすべての銘柄を時価総額加重平均で組み入れたETFです。今後も米国の成長が続けば、保有している人はその恩恵を享受することができるといえます。

下の表は米国を代表する市場全体系ETFなどの基本情報です。運用総額は【VTI】と【VOO】が圧倒的に多いです。【DIA】はニューヨーク・ダウ連動のため、30銘柄と少ないです。【VIG】は増配ETFですが、長期のリターンが【VOO】や【VTI】と似ているために加えました。

現在かなり株高のため利回りは皆低いですが、【VTI】はその中でも最も低いですね。

 

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【VTI】のセクター別のファンド構成比は?

【VTI】に組み込まれている銘柄のセクター別の組込比率です。バンガードの公式サイトではICB(Industry Classification Benchmark)で分類されていますので、これをGICS(Global Industry Classification Standard)に変換しました。

情報技術の割合が最も多く、全体の4分の1以上を占めています。以下、ヘルスケア、一般消費財、金融、通信サービスと続いています。

 

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【VTI】の上位組込銘柄はどんな会社か?

【VTI】の組込比率0.5%以上の上位24銘柄です。ベンチマークは、CRSP USトータル・マーケット・インデックスです。上位24銘柄で、全体の約32%を占めています。

組込順位や構成比は2021年7月末日、時価総額や配当利回りは8月17日のデータです。

 

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2020年4月以降の上位銘柄は?

2020年4月以降の組込比率0.5%以上の銘柄の推移です。先月との比較では、上位陣に順位の変動はありません。ここ数カ月の傾向はアップル【AAPL】、マイクロソフト【MSFT】、グーグル【GOOGL】【GOOG】の比率が上がっています。アマゾン【AMZN】は比率を減らしています。

 

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【VTI】上位20銘柄は主要ETFには組み込まれているのか?

【VTI】の組込比率上位20銘柄は、他のETFにどのくらいの割合で組み込まれているのでしょうか? 高配当【SPYD】【HDV】【DVY】【VYM】、連続増配【SDY】【VIG】、市場全体【DIA】【VOO】【VTI】、ハイテク・グロース系【QQQ】【VUG】【VGT】の主要12ETFへの組込比率(%)をまとめました。

背景色のオレンジ色が濃いほど、組込比率が高いことを意味しています。

【VTI】と【VOO】の組込順位はほとんど変わりません。全組込銘柄数の少ない【VOO】が、個別銘柄の比率は高いです。【VUG】や【QQQ】の上位7銘柄は、【VTI】や【VOO】でも上位7位に入っています。高配当ETFは【VTI】の10位にはほとんど入っていません。

【VTI】との重複率は【SPYD】が9%、【HDV】11%、【DVY】10%、【VYM】29%、【SDY】13%、【VIG】が29%、【DIA】は21%、【VOO】が82%【VUG】50%、【QQQ】34%、【VGT】25%です。

※組込比率は、バンガード社のETFは2021年7月末、その他のETFは8月13日のデータをもとにしています。【DIA】は株価の高い銘柄が比率が高くなり、【SPYD】は均等平均加重組入なので、これらのETFの組込比率はあまり重要ではありません。

主要ETFの並び順は基本的に左端が最も利回りが高く、右に行くにつれて下がっていきます。ただし、【VGT】は少し毛色が異なるセクターETFなので、右端にしました。主要ETFのティッカー・コードの下の数字は8月16日の利回り(%)です。

 

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【VTI】の過去の分配金と増配率は?

【VTI】が設定されたのは2001年5月です。下の表は過去の分配金の一覧です。

2021年6月の分配金が増配or減配なのかは、どのデータを比較するかによって異なります。もっともオーソドックスなのは、前年の同期との分配金額の比較です。今回が0.6753ドル、前年の同期が0.6999ドルなので3.5%の減配になります。また、前年同期との過去1年分配金額の比較では、今回が2.8028ドル、前年の同期が2.899ドルなので、3.3%減配となります。

※背景がになっているのが減配です

 

【VTI】の期別分配金は?

2021年は6月の分配金額0.675ドルは前年の同期をわずかに下回りました。2021年の2回の分配金の合計額は、前年や前々年とほぼ同じです。

【VTI】の年間分配金額と年間増配率は?

【VTI】の分配金を1年ごとにまとめてグラフ化しました。2011年以降の年間増配率は5%以上が続いていましたが、2020年はマイナスとなりました。

【VTI】の分配金額を棒グラフで確認しよう

期ごとの分配金額を株価と比較したものです。期によって結構差がありますね。2019年12月の分配金が突き抜けています。

【VTI】の過去1年分配金額を棒グラフで確認しよう

過去1年分配金額と株価の比較です。過去1年分配金額の伸びと株価の動きは、ある程度連動しています。若干株価が先行しているように見えます。

 

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2020年以降の株価と利回りは?

2020年以降の【VTI】の株価と利回りを見てみましょう。過去1年の年間分配金額から算出しました。青線が株価(左軸)で、赤線が利回り(右軸)です。2020年の年初の利回りは1.7%前後で推移していましたが、2月半ば以降は株価が下がったため、3月23日には利回りが2.6%まで上昇しました。現在の株価はコロナ・ショック以前を大きく上回り、利回りは1.23%です。

 

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現在の【VTI】の株価と利回りの関係は?

年間分配金額が現在と同じく2.8028ドルで変わらなかったら、利回りはどのように変化するでしょうか。下のグラフは年間分配金額が現在と同じ2.8028ドルが続いた場合の、利回りと株価の相関図です。利回りを0.1%ごとに株価を出しました。今後【VTI】を購入しようと考えている人は、目安にしてください。

 

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【VTI】を過去に買っていた場合のYOCは?

過去に【VTI】を買った場合、現在の購入単価当たりの利回り(YOC)はどのくらいでしょうか? 現在から5年前までの株価、利回り、YOCを見ていきましょう。株価は月末のもので月1回なので、ややアバウトです。下のグラフの黄色の線が、過去に買った場合の、現在の購入単価当たりの利回り(YOC)です。

2021年8月17日の終値は228.53ドル、過去1年の分配金額は2.8028ドルなので、現在の利回りは約1.23%です。過去5年の平均利回りは約1.8%です。

過去5年で株価は右肩上がりで、増配もしていますので、早い時期に買った方がYOCは上がります。2016年10月頃に買っていたら、現在YOCは約2.6%になっていました。

 

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ライバルETFとトータルリターンを比較する

S&P500ETF【VOO】、ニューヨークダウ連動ETF【DIA】、連続増配ETF【VIG】とトータルリターンを比較します。2011年8月から2021年7月までの10年を、PORTFOLIO VISUALIZERを使って比べます。

2011年8月に1万ドル投資して分配金を再投資した場合、2021年7月には【VOO】が4万1500ドル、【VTI】が4万1000ドル、【VIG】は3万6300ドル、【DIA】は3万6100ドルになっていました。4つとも似たようなチャートですが、【VTI】と【VOO】がやや優勢です。

過去のトータルリターン

過去3カ月、1、3、5、10年の年平均トータルリターンです。【VTI】と【VOO】はどの期間もほとんど同じです。過去10年のリターン(年平均)は【VTI】が15.3%、【VOO】が15.2%、【VIG】は13.8%、【DIA】は13.7%でした。

危険度はどのくらいか?

ETFの安定度を比べてみましょう。最大ドローダウンは、計測期間における最大下落率です。マイナスの数値が小さいほど最大下落率が低いです。

シャープレシオとは、同じリスクを取った場合のリターンの比較です。「(ファンドのリターン?無リスク資産のリターン)÷標準偏差」の値です。1を超えていれば、優秀です。

ソルティノレシオはシャープレシオの改良版で、相場が軟調の際の成績を示しています。「(ファンドのリターン-無リスク資産のリターン)÷下方偏差」で計算します。1.5を超えていると、素晴らしいです。

どのETFも似たりよったりですが、【VTI】は少しだけ【VOO】より劣っています。そして【VOO】と【VIG】ははシャープレシオ、ソルティノレシオが同じです。【DIA】はこの中では一番悪いです。わずかな差ですが。

過去の分配金はどのくらいか?

2011年8月に1万ドル投資して分配金を再投資した場合の年間でもらえる分配金の推移です。分配金は再投資します。税金は考慮しません。

10年間の分配金の合計は【DIA】が4200ドル、【VOO】が3900ドル、【VIG】が3700ドル、【VTI】が3600ドルでした。【DIA】が少しだけ多いですね。

 

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【VTI】の今後の分配金予想は?

現在の過去1年分配金額(2.8028ドル)と1、3、5、10年前の同時期の過去1年分配金額(2.899ドル、2.3955ドル、2.04ドル、1.209ドル)を比較して年間増配率を計算し、それを使って将来の分配金とYOCを予想しました。YOC(Yield on Cost)とは、購入単価あたりの分配金利回りのことです。【VTI】株を2021年8月17日の終値228.53ドルで買った場合、将来の利回り(YOC)がいくらになるかという予測です。

購入金額は1万ドルにします。そうすると、年間分配金額から利回り(YOC)が一瞬で計算できます。たとえば、年間分配金額が300ドルなら利回り(YOC)は3.0%、年間分配金額777ドルなら利回り(YOC)は7.77%になります。

年間増配率は過去1年がマイナス3.3%、過去3年が5.4%、過去5年が6.6%、過去10年が8.8%でした。現在の利回りは1.23%です。

分配金を再投資しない場合

まずは分配金を再投資しないケースを見てみましょう。税金は考慮しません。現在の利回りが1.23%なので、年間分配金額は123ドルです。

もっとも増配率の低い過去1年のペースだと5年目の分配金額は107ド、10年目の分配金額は91ドルになります。もっとも成績の良い過去10年の増配率を当てはめると5年目の分配金額は172ドル、10年目の分配金額は261ドルになりそうです。分配金額261ドルはYOC(購入額に対する利回り)2.61%です。

 

分配金を再投資する場合

つぎに分配金を再投資するケースを見てみましょう。税金は考慮しません。再投資する場合の分配金額は、現在と10年前の株価を比較して年平均騰落率を計算し、それを使って調整しています。

もっとも増配率の低い過去1年のペースだと5年目の分配金額は111ドル、10年目の分配金額は98ドルになります。もっとも成績の良い過去10年の増配率を当てはめると5年目の分配金額は180ドル、10年目の分配金額は298ドルになりそうです。分配金額298ドルはYOC(購入額に対する利回り)2.98%です。

分配金を再投資する場合(税引き後)

最後に分配金を再投資するケースで、税金を引いた額で計算してみましょう。分配金は28%の税金を引いた72%で計算します。1年目は123ドルではなく、税引き後の88ドルになります。

もっとも増配率の低い過去1年のペースだと5年目の分配金額は79ドル、10年目の分配金額は69ドルになります。もっとも成績の良い過去10年の増配率を当てはめると5年目の分配金額は128ドル、10年目の分配金額は207ドルになりそうです。分配金額1207ドルはYOC(購入額に対する利回り)2.07%です。

 

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まとめ

【VTI】の2021年6月の分配金は前年同期と比べるとマイナスでした。ただ、2020年は6月の分配金がかなりよかったためなので、それほど気にする必要はなさそうです。

【VTI】は全米の株式市場全体をカバーしているETFなので、なかなか安全です。

なお、次回は9月24日が権利落ちの予定で、その前日までに保有していれば分配金がもらえます。

 

 

 

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