全米ETF【VTI】(バンガード トータル・ストック・マーケットETF)が2021年12月の分配金を発表。0.8592ドル。対前年同期9.9%増

バンガード社のバンガード トータル・ストック・マーケットETF【VTI】が、2021年12月22日に分配金を発表しました。0.8592ドルです。1年前の同期は0.7818ドルでしたので、1年前の同期から9.9%増です。

利回りを過去1年間の分配金額から算出すると、2021年12月28日の終値は242.46ドル、過去1年の分配金額は2.9303ドルなので、利回りは1.21%になります。

※このページでの利回りは、過去1年間の分配金をもとに計算します。

 

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基本情報を確認しよう

【VTI】は米国のほぼすべての銘柄を時価総額加重平均で組み入れたETFです。今後も米国の成長が続けば、保有している人はその恩恵を享受することができるといえます。

下の表は米国を代表する市場全体系ETFなどの基本情報です。運用総額は【VTI】と【VOO】が圧倒的に多く、日本円にすると30兆円を超えています。【DIA】はニューヨーク・ダウ連動のため、30銘柄と少ないです。【VIG】は増配ETFですが、長期のリターンが【VOO】や【VTI】と似ているため、比較対象にしてみました。

現在かなり株高のため利回りは皆低いですが、【VTI】はその中でも最も低いですね。

 

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【VTI】のセクター別の構成比は?

【VTI】に組み込まれている銘柄のセクター別の組込比率です。バンガードの公式サイトではICB(Industry Classification Benchmark)で分類されていますので、これをGICS(Global Industry Classification Standard)に変換しました。Fidelityのデータです。

情報技術の割合が最も多く、全体の4分の1以上を占めています。以下、一般消費財とヘルスケアがほぼ同じで続き、金融、通信サービス、資本財の順です。

 

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【VTI】とライバルETFのセクター比率は?

【VTI】とライバルの高配当ETF【VOO】【DIA】、そして【VIG】に組み込まれている銘柄のセクター比率を比べましょう。GICSに統一しています。

ほぼ同じです。どのETFも情報技術セクターが一番多く組み込まれています。

【VTI】と【VOO】はそっくりですね。【VTI】の上位75%のところに、【VOO】がすっぽり入るようなイメージなので、似ているわけですね。

【VTI】と比べると、【DIA】と【VIG】は情報技術以外で組込比率の多いセクターがいくつかあります。

【DIA】はヘルスケア、金融、一般消費財、資本財の割合が少し多いです。また、不動産や公益事業がありません。

【VIG】は資本財、金融、生活必需品がやや多めです。そして不動産とエネルギーが入っていません。

 

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【VTI】の上位組込銘柄はどんな会社か?

【VTI】の組込比率0.5%以上の上位25銘柄です。ベンチマークは、CRSP USトータル・マーケット・インデックスです。上位25銘柄で、全体の約35%を占めています。上位組込銘柄は配当を払っていない大型テック株が多いですね。

※組込順位や構成比は2021年11月末日、時価総額や配当利回りは12月28日のデータです

 

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2020年4月以降の上位銘柄は?

2020年4月以降の組込比率0.5%以上の銘柄の推移です。先月との比較では、アップル【AAPL】が比率を大きく上げて首位に返り咲きました。

1年前との比較ではビザ【V】、マスターカード【MA】、ペイパル【PYPL】など決済関連企業が不調です。

 

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【VTI】上位20銘柄は主要ETFには組み込まれているのか?

【VTI】の組込比率上位20銘柄は、他のETFにどのくらいの割合で組み込まれているのでしょうか? 高配当【SPYD】【HDV】【DVY】【VYM】、連続増配【SDY】【VIG】、市場全体【DIA】【VOO】【VTI】、ハイテク・グロース系【QQQ】【VUG】【VGT】の主要12ETFへの組込比率(%)をまとめました。

背景色のオレンジ色が濃いほど、組込比率が高いことを意味しています。

【VTI】と【VOO】の組込順位はほとんど変わりません。全組込銘柄数の少ない【VOO】が、個別銘柄の比率は高いです。【VTI】【VOO】【VUG】【QQQ】の上位8銘柄は同じです。いわゆる「GAFAMテスラ・エヌビディア」ですね。高配当ETFは【VTI】の10位にはほとんど入っていません。

【VTI】は全米が対象だけあって、他のETFの組込銘柄はほぼすべて含まれています。

【VTI】との重複率は【VOO】が8割で最多、【VUG】が半分。【QQQ】【VIG】【VYM】【VGT】が3割前後です。

※組込比率は、バンガード社のETFは2021年11月末、【HDV】は12月21日、その他のETFは12月15日のデータをもとにしています。【DIA】は株価の高い銘柄が比率が高くなり、【SPYD】は均等平均加重組入なので、これらのETFの組込比率はあまり重要ではありません。

主要ETFの並び順は基本的に左端が最も利回りが高く、右に行くにつれて下がっていきます。ただし、【VGT】は少し毛色が異なるセクターETFなので、右端にしました。主要ETFのティッカー・コードの下の数字は12月28日の利回り(%)です。

一番下のETF同士の比率は「etfrc.com」のデータです。

 

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【VTI】の過去の分配金と増配率は?

【VTI】が設定されたのは2001年5月です。下の表は過去の分配金の一覧です。

2021年12月の分配金が増配or減配なのかは、どのデータを比較するかによって異なります。もっともオーソドックスなのは、前年の同期との分配金額の比較です。今回が0.8592ドル、前年の同期が0.7818ドルなので9.9%の増配になります。また、前年同期との過去1年分配金額の比較では、今回が2.9303ドル、前年の同期が2.7694ドルなので、5.8%増配となります。

※背景がになっているのが減配です

 

【VTI】の期別分配金は?

2021年は12月の分配金額0.8592ドルは前年の同期よりも多いです。2021年の年間分配金は、過去最高だった2019年をわずかに上回りました。

【VTI】の年間分配金額と株価は?

【VTI】の分配金と株価の比較です。ある程度連動しているように見えますが、最近3年は株価の急上昇に対して、分配金は横ばいですね。

【VTI】の分配金額を棒グラフで確認しよう

期ごとの分配金額を株価と比較したものです。期によって結構差がありますね。2019年12月と2021年12月の分配金が突き抜けています。

【VTI】の過去1年分配金額を棒グラフで確認しよう

過去1年分配金額と株価の比較です。過去1年分配金額の伸びと株価の動きは、ある程度連動していましたが、ここ2年は株価の伸びが凄まじいです。

 

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【VTI】の年間増配率は?

年間増配率を確認しましょう。最初に分配金が支払われたのが2001年の3月からなので、2003年からのデータです。リーマン・ショックの影響で2008年と2009年はマイナスでした。コロナ・ショックで2020年もマイナスでした。その3年を除くと、ほとんどの年が前年より5%以上増えています。

長期の増配率をチェック!

1年ごとの増配率は年によって結果が異なるので、若干イメージしづらいかもしれません。そういう時は、複数年単位で増配率をチェックしましょう。下のグラフは過去3年と過去5年の増配率の推移です。2020年が前年よりマイナスだったこともあり、ここ2年は5%前後です。それ以前の年は10%前後と好調です。暴落がなければ、今後も10%弱ぐらいで推移しそうです。

 

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2020年以降の株価と利回りは?

2020年以降の【VTI】の株価と利回りを見てみましょう。過去1年の年間分配金額から算出しました。青線が株価(左軸)で、赤線が利回り(右軸)です。2020年の年初の利回りは1.7%前後で推移していましたが、2月半ば以降は株価が下がったため、3月23日には利回りが2.6%まで上昇しました。現在の株価はコロナ・ショック以前を大きく上回り、利回りは1.21%です。

 

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現在の【VTI】の株価と利回りの関係は?

年間分配金額が現在と同じく2.9303ドルで変わらなかったら、利回りはどのように変化するでしょうか。下のグラフは年間分配金額が現在と同じ2.9303ドルが続いた場合の、利回りと株価の相関図です。利回りを0.1%ごとに株価を出しました。今後【VTI】を購入しようと考えている人は、目安にしてください。

 

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【VTI】を過去に買っていた場合のYOCは?

過去に【VTI】を買った場合、現在の購入単価当たりの利回り(YOC)はどのくらいでしょうか? 現在から10年前までの株価、利回り、YOCを見ていきましょう。株価は月末のもので月1回なので、ややアバウトです。

下のグラフの黄色の線が、過去に買った場合の、現在の購入単価当たりの利回り(YOC)です。この線が左肩上がりの場合は、株価好調&増配傾向にあるといえます。

2021年12月28日の終値は242.46ドル、過去1年の分配金額は2.9303ドルなので、現在の利回りは約1.21%です。過去10年の平均利回りは約1.8%です。現在は株価が上がりすぎており、利回りは低いですね。

過去10年で株価は右肩上がりで、増配もしていますので、早い時期に買った方がYOCは上がります。2012年5月頃に買っていたら、現在YOCは約4.4%になっていました。

 

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ライバルETFとトータルリターンを比較する

S&P500ETF【VOO】、ニューヨークダウ連動ETF【DIA】、連続増配ETF【VIG】とトータルリターンを比較します。2011年12月から2021年11月までの10年間を、PORTFOLIO VISUALIZERを使って比べます。

2011年12月に1万ドル投資して分配金を再投資した場合、2021年11月には【VOO】が4万4600ドル、【VTI】が4万3900ドル、【VIG】は3万6500ドル、【DIA】は3万5800ドルになっていました。

【VOO】と【VTI】がやや優勢です。この2つはチャートの形もほぼ一緒です。

危険度はどのくらいか?

ETFの安定度を比べてみましょう。最大ドローダウンは、計測期間における最大下落率です。マイナスの数値が小さいほど最大下落率が低いです。

シャープレシオとは、同じリスクを取った場合のリターンの比較です。「(ファンドのリターン−無リスク資産のリターン)÷標準偏差」の値です。一概には言えませんが、1を超えていれば優秀です。

ソルティノレシオはシャープレシオの改良版で、相場が軟調の際の成績を示しています。「(ファンドのリターン-無リスク資産のリターン)÷下方偏差」で計算します。

4つのETFのいずれの値も素晴らしいです。【VIG】は最大ドローダウンがよく、暴落耐性があります。【VOO】はソルティノレシオが一歩抜けています。【VTI】は全体的に高いレベルです。この中では【DIA】が少し劣っていますが、比較対象が良すぎるだけという気がします。

過去の分配金はどのくらいか?

2011年12月に1万ドル投資して分配金を再投資した場合の年間でもらえる分配金の推移です。分配金は再投資します。税金は考慮しません。

10年間の分配金の合計は【DIA】が4300ドル、【VOO】が4100ドル、【VTI】が3900ドル、【VIG】が3800ドルでした。【DIA】が少しだけ多いですね。

コロナ・ショック後のリターンはどうか?

今度は2020年1月以降のトータルリターンを見てみましょう。

2020年1月に1万ドル投資して分配金を再投資した場合、2021年11月には【VTI】が1万4600ドル、【VOO】が1万4500ドル、【VIG】は1万3400ドル、【DIA】は1万2500ドルになっていました。

ここでも【VTI】【VOO】がやや優勢です。【DIA】はコロナ・ショック後の回復が今ひとつです。

主要ETFとのトータルリターン比較

高配当【SPYD】【HDV】【DVY】【VYM】、連続増配【SDY】【VIG】、インデックス【DIA】【VOO】【VTI】、ハイテクグロース【VUG】【QQQ】【VGT】の過去1、3、5、10年のトータルリターンを比較しました。現在の利回りは紫の★です。

過去5年、10年ともに【QQQ】と【VGT】の強さが目立ちます。

【VTI】の過去3年以上リターンは【VOO】とほぼ同じです。【QQQ】【VGT】には劣りますが、【DIA】【VIG】は上回っています。

 

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主要ETFと増配率を比較する

高配当【SPYD】【HDV】【DVY】【VYM】、連続増配【SDY】【VIG】、インデックス【DIA】【VOO】【VTI】、ハイテクグロース【VUG】【QQQ】【VGT】の過去の増配率を比較しました。

過去10年増配率は右端の2つ【VGT】【QQQ】を除くと、6~9%にほぼ収まっています。過去5年増配率も右端の【VGT】、左端【SPYD】、右から3番目【VUG】を除くと、5~9%です。5年以上で見ると、【HDV】から【VTI】までの8ETFはあまり差がないです。【HDV】【DIA】がやや劣勢ですね。

【VTI】は過去5年、10年増配率は安定しています。【VOO】と似ており、わずかに優勢です。

 

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【VTI】の今後のYOC予想は?

現在の過去1年分配金額(2.9303ドル)と1、3、5、10年前の同時期の過去1年分配金額(2.7694ドル、2.6046ドル、2.215ドル、1.233ドル)を比較して年間増配率を計算し、それを使って将来YOCを予想します。YOC(Yield on Cost)とは、購入単価あたりの利回りのことです。【VTI】株を2021年12月28日の終値242.46ドルで買った場合、将来の利回り(YOC)がいくらになるかという予測です。

年間増配率は過去1年が5.8%、過去3年が4.0%、過去5年が5.8%、過去10年が9.0%でした。現在の利回りは1.21%です。

「分配金を再投資しない」「分配金を再投資しない(税引き後)」「分配金を再投資する」「分配金を再投資する(税引き後)」の4パターンで検証します

分配金を再投資しない場合のYOC

まずは分配金を再投資しない場合のYOCを見てみましょう。税金は考慮しません。スタート年は、現在の利回りの1.21%です。

もっとも増配率の低い過去1年の増配率(4.0%)で推移すると、3年後のYOCは1.47%、10年後のYOCは1.79%になります。もっとも成績の良い過去10年の増配率(9.0%)で推移すると5年後のYOCは1.86%ドル、10年後のYOCは2.87%です。

分配金を再投資しない場合(税引き後)のYOC

次に分配金を再投資しないケースで、税金を引いた場合のYOCをチェックしましょう。分配金は約28%の税金を引いた72%が支払われます。スタート年のYOCは1.21%ではなく、税引き後の0.87%になります。

もっとも増配率の低い過去1年の増配率(4.0%)で推移すると、3年後のYOCは1.06%、10年後のYOCは1.29%になります。もっとも成績の良い過去10年の増配率(9.0%)で推移すると5年後のYOCは1.34%ドル、10年後のYOCは2.07%です。

分配金を再投資する場合のYOC

それでは分配金を年1回再投資する場合のYOCを見てみましょう。税金は考慮しません。再投資する分配金額は、現在と10年前の株価を比較して年平均騰落率を計算し、それを使って調整します。

もっとも増配率の低い過去1年の増配率(4.0%)で推移すると、3年後のYOCは1.56%、10年後のYOCは2.03%になります。もっとも成績の良い過去10年の増配率(9.0%)で推移すると5年後のYOCは1.98%ドル、10年後のYOCは3.36%です。

分配金を再投資する場合(税引き後)のYOC

最後に分配金を再投資するケースで、税金を引いた場合のYOCをチェックしましょう。分配金は約28%の税金を引いた72%が支払われます。スタート年のYOCは1.26%ではなく、税引き後の0.87%になります。

もっとも増配率の低い過去1年の増配率(4.0%)で推移すると、3年後のYOCは1.10%、10年後のYOCは1.41%になります。もっとも成績の良い過去10年の増配率(9.0%)で推移すると5年後のYOCは1.40%ドル、10年後のYOCは2.32%です。

 

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まとめ

【VTI】の2021年12月の分配金は、なかなか多かったです。年間分配金額は2.9303ドルで、史上最高を更新しました。ここ1年のトータルリターンは27%ほどで素晴らしいですね。【VTI】は全米の株式市場全体をカバーしているETFなので、安心できるETFと言えそうです。

ETFの純資産は33兆円ほどで、売り上げはS&P500連動型の【SPY】【IVV】に次ぐ3位で、【VOO】や【QQQ】を上回っています。

 

 

 

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