自分が所有している米国の個別銘柄の配当金のデータを積み上げ棒グラフにしたものを更新します。全部で15銘柄です。ほとんどが高配当、もしくは連続増配銘柄です。セクター別にまとめます。グラフのデータは基本的に権利落ち月です。
※グラフの増配率は直近の配当を3、5、10年前の同じ期と比較して算出しました
生活必需品セクター(MO、PM、BTI、GIS)
生活必需品セクターは4銘柄。タバコが3つあります。
アリトリア・グループ【MO】は2007年3月にクラフト・フーヅ、2008年3月にフィリップ・モリスがスピンオフしました。これらを考慮して考えると、実際の連続増配年数は52年ほど続いています。
フィリップ・モリス・インターナショナル【PM】は2008年にアリトリア・グループ【MO】の米国以外部門が独立して誕生した会社です。米国以外の利益が80%を超える「80/20 company」に該当するため、税金の計算が少し厄介で、SBI証券では配当の支払いが遅くなる傾向にあります。連続増配は14年。
ブリティッシュ・アメリカン・タバコ【BTI】は英国企業です。ポンド建てで配当を支払ってから、米ドルに変更するので、米ドルの金額は為替に左右されます。さらに米国と英国で上場している株価も異なるので、それも考慮する必要があります。
グラフの単位はポンドです。連続増配は22年。2022年5月の支払いから、53.9ポンドから54.45ポンドに1.02%増配しました。2022年5月支払い(3月権利落ち)のドル建て配当は0.6804ドルでした。2022年8月支払い(7月権利落ち)はポンド建ては54.45ドルで同額ですが、3カ月前との為替によって金額が変わります。
※【BTI】は配当の支払い月基準です。権利落ち基準にすると、2018年の最初の分配金が2017年になるため、連続増配ではないように見えるからです。これは分配金を年4回に変更したタイミングによるものです。
増配率は2022年を基準に1年単位で過去3、5、10年前と比較して算出しました
ゼネラル・ミルズ【GIS】はシリアルなどを中心とした食品メーカー。連続増配は2019年で途絶えています。2022年6月末に5.9%の増配を発表し、0.51ドルから0.54ドルになりました。
ヘルスケア・セクター(ABBV、JNJ)
ヘルスケア・セクターは2銘柄です。以前はファイザー【PFE】、メルク【MRK】、グラクソ・スミスクライン【GSK】なども保有していましたが、コーポレート・アクションがあったので売りました。
アッヴィ【ABBV】は2013年にアボット・ラボラトリーズ【ABT】から分離しました。ここ数年、凄まじい増配が続いています。リウマチ治療薬のヒュミラが主力です。
ジョンソン・エンド・ジョンソン【JNJ】はヘルスケアの世界最大手。60年連続の増配を決めました。日用品や大衆薬など消費者向け事業をスピンオフすると、2021年11月に発表。1年半から2年以内に分離手続きが完了する見通し。なので、2023年5~11月までに売ろうと思います。
エネルギー・セクター(XOM、CVX、ENB)
エネルギー・セクターは3銘柄。以前はロイヤル・ダッチ・シェル(現シェル)、BP【BP】、オクシデンタル・ペトロリアム【OXY】なども保有していましたが、減配したので2021年に売りました。2022年に入って、軒並み株価が好調です。
エクソン・モービル【XOM】は2020年に増配を実施しませんでしたが、増配のタイミングの関係で、年間の配当額はわずかに増えました。2021年も増配されなかったのですが、最後のタイミングで0.01ドル増配を実施して、連続増配39年を達成しました。
やや不安定なエネルギー・セクターの中で、シェブロン【CVX】はかなり安定しています。連続増配年数は35年。
エンブリッジ【ENB】はカナダの企業なので、カナダドルで配当を決めます。上のグラフの単位はカナダドルです。米ドルに直すと、為替の影響で減配に見えるときもありますが、27年連続増配中。カナダは源泉徴収が15%で、米国の10%よりも多いです。
公益事業セクター(SO、DUK)
公営事業セクターは2種類。手堅いセクターですが、高配当銘柄は減配することもあります。
サザン【SO】は2022年4月19日に3%の増配を発表しました。21年連続増配です。増配率は3%台がずっと続いており、公益事業らしく安定しています。
デューク・エナジー【DUK】は全米最大の電力会社。19年連続増配中。2022年7月に増配を発表しました。2012年に1対3の株式分割を行っています。
通信サービス・セクター(VZ)
通信サービス・セクターは1銘柄。以前にAT&T【T】も保有していましたが、スピンオフが決まった時に売りました。
ベライゾン【VZ】は連続増配18年です。最近の株価は軟調です。
情報技術セクター(AVGO、TXN)
情報技術セクターは2銘柄です。どちらも半導体メーカーです。
ブロードコム【AVGO】は半導体の大手。毎年、二桁を大幅に上回る凄まじい増配を続けていましたが、最近2年の増配率は10%台に収まっています。それでも高増配です。連続増配年数は12年。
テキサス・インストゥルメンツ【TXN】はアナログ半導体の世界最大手。こちらも二桁増配が続いています。連続増配年数は18年。
一般消費材セクター(LEG)
一般消費財は1銘柄です。
レゲット・アンド・プラット【LEG】は寝具スプリング・メーカー。連続増配は50年と長いです。2021年12月にS&P500から除外されました。2022年5月に増配を発表しました。
まとめ
個別銘柄は15銘柄です。資本財、素材、金融、不動産セクターがありません。不動産はETFの【XLRE】を持っています。不動産の個別銘柄は、SBI証券などの日本の大手ネット証券会社のドル建て口座からは買えないので、ETFになります。金融はBDC銘柄をたくさん保有しています。
SBI証券や楽天証券など日本の主要証券会社ではBDC銘柄の取り扱いをやめてしまいました。「IG証券」などの海外証券会社なら購入可能です。
個別銘柄は新規で購入しておらず、減配かコーポレート・アクション(一般口座行き)のたびに売っていますので、銘柄が減っています。今後は、ジョンソン・エンド・ジョンソン【JNJ】がスピオンオフになる予定です。