利回り9%超えのETF【YYY】(アンプリファイ・ハイインカム)はどうか?

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米国の高配当株はかなり割高で、軒並み利回りが低くなっており、インカム投資家にとって悩ましい状況です。そんなときは、高利回りの債券ETFに注目しましょう。今回は、アンプリファイ・ハイインカムETF【YYY】についてまとめました。

 

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基本情報を確認しよう

【YYY】は30種類のクローズドエンド型のファンドに投資しています。その内訳は、ハイイールド債やジャンク債、エマージング・マーケット債、優先株、MLPなど高利回りのものばかりです。かつては「イールドシェアーズ・ハイインカムETF」という名称でしたが、2020年10月に運用会社が変更となり、現在のアンプリファイ・ハイ・インカムETFになりました。

下の表は、ハイイールド債などを扱った高利回りETFです。【YYY】は利回りが9%を超えており圧倒的です。管理費は0.5%ですが、取得したファンドの手数料と費用に1.95%かかるため、合計で経費率が2.45%と高くなります。【ALTY】も同様ですね。

配当利回りは過去1年の分配金の合計から算出しました。【YYY】の2021年3月10日終値は16.66ドル、過去1年の配当金額は1.56ドルなので、現在の利回りは9.36%です。仮に直近の分配金と同じ額が継続すると考えても1年間で1.56ドルなので、利回りは9.36%です。

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【YYY】の格付けは?

主要な債券ETFに組み込まれている債券の格付けを比較します。通常「BBB以上」が投資適格と言われ、「BB」以下は投資不適格(ジャンク債・ハイイールド債)と言われます。有名な債権ETF【BND】や社債ETF【LQD】は、ほぼすべて「BBB」以上と安全なものばかりです。その分、利回りは【BND】が2%台前半、【LQD】が2%台後半です。

【YYY】は「BB」以下が主流ですが、投資適格の「BBB」以上も20%弱ほど含まれています。

上のグラフはYahooファイナンスを元に作成しました。

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【YYY】のアセットクラス比率は?

【YYY】のアセットクラス比率です。さまざまな種類のファンドが組み込まれています。株と債券の比率は、株が28%、債券が72%です。

 

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【YYY】の組込銘柄は?

【YYY】の上位組込銘柄です。クローズドエンド型のファンドばかリですね。そのため、経費率が高くなっています。

 

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【YYY】の最近の分配金(配当金)は?

2019年以降の【YYY】の分配金(配当金)です。2019年12月の「0.19285ドル」は通常の分配金「0.13ドル」と特別分配金「0.06285ドル」を合わせたものです。つまり、最近はずっと0.13ドルが続いています。

※背景がになっているのが減配です

【YYY】の年間分配金(配当額)と年間増配率は?

【YYY】の分配金(配当金)を1年ごとにまとめてグラフ化しました。2017年以降は横ばいが続いています。コロナショックの2020年でも減配しませんでした。

【YYY】の期別分配金(配当金)は?

分配金を月別に重ねて棒グラフにしました。2016年までは毎月0.16ドルでしたが、2017年2月に0.13ドルになり、以降は2019年12月の特別配当分を除けば、ずっと同じ水準です。

 

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2020年以降の分配金利回りは?

2020年以降の【YYY】の株価と分配金利回りを見てみましょう。利回りは、過去1年の年間分配額から算出しました。青線が株価(左軸)で、赤線が配当利回り(右軸)です。2020年1月当初の分配金利回りは約9%でしたが、2月半ば以降は株価が急落したため、3月23日には利回りが約15.6%まで上昇しました。その後株価はコロナ・ショック前ぐらいまでは回復しておらず、2021年3月10日の利回りは9.36%です。

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【YYY】を過去に買っていた場合のYOCは?

過去に【YYY】を買った場合、現在の購入単価当たりの分配利回り(YOC)はどのくらいでしょうか? 現在から5年前までの株価、利回り、YOCを見ていきましょう。株価は月末のもので月1回なので、ややアバウトです。

2021年3月10日の終値は16.66ドル、過去1年の配当金額は1.56ドルなので、現在の利回りは9.36%です。過去5年の平均利回りは9.54%です。5年前と比較すると分配金は多少減っており、株価もやや右肩下がりなので、早い時期に買ってもYOCは上がりません。コロナ・ショック時の2020年3月頃に買っていたら、現在YOCは約12.2%になっていました。

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ライバルETFとトータルリターンを比較する

ハイイールド社債【JNK】、短期ハイイールド社債ETF【SJNK】、そして【YYY】と同じくファンドに投資するために経費率の高い【ALTY】とトータルリターンを比較します。もっとも後発の【ALTY】が設定されたのが2015年7月なので、2015年8月から2021年2月までの5年7カ月を比べます。

2015年7月に1万ドル投資して配当を再投資した場合、2021年2月には【YYY】が1万4000ドル、【ALTY】が1万3200ドル、【JNK】と【SJNK】は1万3000ドルになっていました。【YYY】は値動きが激しいですが、成績はいいですね。

 

過去3カ月、1、3、5、5年7カ月の年平均トータルリターンは以下の通りです。どのETFもすべての期間でプラスです。【YYY】は超高配当でリスク高めのわりに安定しています。

過去の分配金はどのくらいか?

2015年7月に1万ドル投資して分配金を再投資した場合の年間でもらえる分配金の推移です。分配金は再投資します。税金は考慮しません。

いずれの銘柄も増配はせずに分配金は横ばい傾向です。2つのグループに分かれました。超高配当で経費率の高い【YYY】と【ALTY】が得られるインカムは、ほとんど同じですね。【JNK】と【SJNK】も似ています。【YYY】は2020年には1148ドルを得ていたことになります。

 

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【YYY】の今後の分配金予想は?

現在の過去1年分配金額(1.56ドル)と1、3、5年前の同時期の過去1年分配金額(1.62285ドル、1.56ドル、1.92ドル)を比較して年間増配率を計算し、それを使って将来の分配金とYOCを予想しました。YOC(Yield on Cost)とは、購入単価あたりの分配金利回りのことです。【YYY】株を2021年3月10日の終値16.66ドルで買った場合、将来の利回り(YOC)がいくらになるかという予測です。

購入金額は1万ドルにします。そうすると、年間分配金額から利回り(YOC)が一瞬で計算できます。たとえば、年間分配金額が300ドルなら利回り(YOC)は3.0%、年間分配金額777ドルなら利回り(YOC)は7.77%になります。

増配率は過去1年がマイナス3.9%、過去3年が0%、過去5年がマイナス4.1%でした。現在の分配金利回りは9.36%です。

分配金を再投資しない場合

まずは配当を再投資しないケースを見てみましょう。税金は考慮しません。現在の利回りが9.36%なので、年間分配額は936ドルです。

もっとも増配率の低い過去5年のペースだと5年目の分配金額は793ドル、10年目の分配金額は644ドルになります。もっとも成績の良い過去3年の増配率を当てはめると5年目の分配金額は936ドル、10年目の分配金額は936ドルになりそうです。分配金額936ドルはYOC(購入額に対する利回り)9.36%です。

 

分配金を再投資する場合

つぎに分配金を再投資するケースを見てみましょう。税金は考慮しません。再投資する場合の分配金額は、現在と10年前の株価を比較して年平均騰落率を計算し、それを使って調整しています。

もっとも増配率の低い過去5年のペースだと5年目の分配金額は1115ドル、10年目の分配金額は1294ドルになります。もっとも成績の良い過去3年の増配率を当てはめると5年目分配金額は1344ドル、10年目の分配金額は2112ドルになりそうです。分配金額2112ドルはYOC(購入額に対する利回り)21.12%です。

分配金を再投資する場合(税引き後)

最後に分配金を再投資するケースで、税金を引いた額で計算してみましょう。分配金は28%の税金を引いた72%で計算します。起点となる年は936ドルではなく、税引き後の674ドルからのスタートになります。

もっとも増配率の低い過去5年のペースだと5年目の分配金額は732ドル、10年目の分配金額は770ドルになります。もっとも成績の良い過去3年の増配率を当てはめると5年目の分配金額は877ドル、10年目の分配金額は1220ドルになりそうです。分配金額1220ドルはYOC(購入額に対する利回り)12.2%です。

 

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まとめ

【YYY】は経費率が高いですが、超高配当ETFが軒並み減配した2020年は、分配金を維持しました。金融危機を回避するため、FRBがジャンク債の大量買い入れしたことや超低金利を維持したことに助けられました。トータルリターンも悪くないので、経費率の高さはファンドに投資しているからなので仕方ないと目をつむる方法もありかもしれません。

 

 

 

 

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