バンガード・公益事業セクターETF【VPU】の2021年9月分配金は1.1878ドル。前年同期から34%増

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バンガード社のバンガード・公益事業セクターETF【VPU】が、2021年9月28日に分配金を発表しました。1.1878ドルです。1年前の同期は0.8866ドルでしたので、1年前の同期との比較では34.0%増です。

分配金利回りを過去1年間の分配金額から算出すると、2021年10月7日の終値は142.53ドル、過去1年の分配金額は4.4894ドルなので、利回りは3.15%になります。

※このページでの利回りは過去1年間の分配金をもとに、計算します。

 

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基本情報を確認しよう

【VPU】はGICS(Global Industry Classification Standard)による分類の公益事業セクターが対象です。時価総額加重型によって組み込まれています。

下の表は日本で購入できるバンガード社のセクターETF10銘柄の基本情報です。利回りの高い順に並んでいます。いずれも経費率は0.1%、2004年に設定されました。公益事業セクターETF【VPU】は利回りは2番目に高いですね。

上の表のセクターの背景に色をつけました。このカラーは当サイト内で共通のものとして使用しております

※バンガード社には不動産(REIT)ETF【VNQ】がありますが、これは日本の証券会社では購入できません

 

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【VPU】の上位組込銘柄はどんな会社か?

【VPU】の組込上位20銘柄です。ベンチマークは、MSCI USインベスタブル・マーケット・公益事業25/50インデックスです。公益事業というセクターだけあって、構成銘柄数は全部で64と少なめです。配当利回りは3%前後で、どの銘柄も似ていますね。

上位銘柄はネクステラ・エナジー【NEE】とアメリカン・ウォーター・ワークス【AWK】は利回りが1%台ですが、残りはほとんどが3%以上と高いです。

組込順位や構成比は2021年8月末日、時価総額や配当利回りは10月6日のデータです。

 

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2020年5月以降の組込比率上位銘柄の推移

2020年5月以降の組込順位上位20銘柄の推移です。順位の変動がほとんどないですね。公益事業だけあって、安定しています。上位20銘柄で8割弱を占めており、比較的集中投資です。

 

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【VPU】組込上位銘柄は主要ETFには組み込まれているのか?

【VPU】の組込上位20銘柄は、他のETFにどのくらいの割合で組み込まれているのでしょうか? 高配当【VYM】【HDV】【SPYD】、市場全体系【VIG】【VOO】【VTI】【DIA】、ハイテク【QQQ】【VGT】への組込比率(%)をまとめました。

【VPU】は利回りが高いので、高配当ETFには多く組み込まれています。上位銘柄は【VYM】にほとんど組み込まれていますが、比率は低めです。【DVY】や【SPYD】には比率高めが目立ちます。

【VPU】との重複率は【DVY】が25%【SPYD】が17%、【SDY】が9%、【HDV】が8%、【VYM】が7%です。ニューヨークダウ【DIA】は公益が対象外、ハイテク【VGT】やグロース【VUG】にもありません。

※組込比率は、バンガード社のETFは2021年8月末、その他のデータは9月14日以降をもとにしています。【DIA】は株価の高い銘柄が比率が高くなり、【SPYD】は均等平均加重組入なので、これらのETFの組込比率はあまり重要ではありません。

主要ETFの並び順は基本的に左端が最も利回りが高く、右に行くにつれて下がっていきます。ただし、【VGT】は少し毛色が異なるセクターETFなので、右端にしました。主要ETFのティッカー・コードの下の数字は9月17日の利回り(%)です。

 

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【VPU】の過去の分配金と増配率は?

【VPU】が設定されたのは2004年1月です。下の表は2015年以降の分配金の一覧です。

今回の【VPU】の分配金が増配or減配なのかは、どのデータを比較するかによって異なります。もっともオーソドックスなのは、前年の同期との分配金額の比較です。今回が1.1878ドル、前年の同期が0.8866ドルなので34.0%の増配になります。また、前年同期との過去1年分配金額の比較では、今回が4.4894ドル、前年の同期が4.0416ドルなので、11.1%増配となります。

※背景がになっているのが減配です

【VPU】の期別分配金は?

今回の1.1878ドルは、前年の同期よりも多いです。9月としては過去最高です。20201年の分配金額は、前年を上回るペースです。

【VPU】の年間分配金額と年間増配率は?

年間分配金と増配率の関係です。増配率はほとんどの年でプラスです。

【VPU】の分配金を棒グラフで確認しよう

期ごとの分配金と株価の比較です。2020年6月と12月の分配金が他の期よりも多く、今回の2021年9月もそれらに次ぐ金額です。

 

【VPU】の過去1年分配金額を棒グラフで確認しよう

過去1年分配金額と株価の比較です。株価が下がる局面でも、過去1年分配金額はほとんど下がらず、順調に伸びています。

 

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2020年以降の株価と利回りは?

2020年以降の【VPU】の株価と利回りを見てみましょう。利回りは、過去1年の年間分配金額から算出しました。青線が株価(左軸)で、赤線が利回り(右軸)です。

2020年の年初の利回りは2.8%前後でしたが、2月半ば以降は株価が下がったため、3月23日には利回りが4.0%まで上昇しました。現在の株価はコロナ・ショック以前まで戻りつつあり、利回りは3.15%です。

 

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現在の【VPU】の株価と利回りの関係は?

年間分配金額が現在と同じく4.4894ドルで変わらなかったら、利回りはどのように変化するでしょうか。下のグラフは年間分配金額が現在と同じ4.4894ドルが続いた場合の、利回りと株価の相関図です。利回りを0.2%ごとに株価を出しました。今後【VPU】を購入しようと考えている人は、目安にしてください。

 

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過去の利回り、株価、YOCは?

過去に【VPU】を買った場合、現在の購入単価当たりの利回り(YOC)はどのくらいでしょうか? 現在から10年前までの株価、利回り、YOCを見ていきましょう。株価は月末のもので月1回なので、ややアバウトです。

下のグラフの黄色の線が、過去に買った場合の、現在の購入単価当たりの利回り(YOC)です。この線が左肩上がりの場合は、株価好調&増配傾向にあるといえます。

2021年10月7日の終値は142.53ドル、過去1年の分配金額は4.4894ドルなので、現在の利回りは3.15%です。過去10年の平均利回りは約3.3%です。

過去10年の株価は右肩上がりで増配傾向だったので、早い時期に買った方がYOCは上がります。2012年1月に買っていたら、現在YOCは約6.1%になっていました。

 

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主要ETFとトータルリターンを比較する

バンガードETFの中で通好みのセクターETFを比較します。対象は公益事業セクターETF【VPU】、素材セクターETF【VAW】、資本財セクターETF【VIS】、そしてS&P500ETF【VOO】。2011年10月から2021年9月の10年間でトータルリターンを比べます。

2011年10月に1万ドル投資して分配金を再投資した場合、2021年9月には【VOO】が4万5300ドル、【VIS】が3万9600ドル、【VAW】は2万9400ドル、【VPU】は2万8800ドルになっていました。

※【VPU】と【VDC】【VDE】などバンガード社の利回りの高いETFとトータルリターンを比較したページはこちら

過去のトータルリターン

過去3カ月、1、3、5、10年の年平均トータルリターンは以下の通りです。【VPU】は過去1年以上のリターンはすべて10%を超えていますが、他のETFと比べると今ひとつです。

過去10年のリターン(年平均)は、【VOO】が16.3%、【VIS】は14.8%、【VAW】は11.4%、【VPU】が11.2%でした。

危険度はどのくらいか?

ETFの安定度を比べてみましょう。最大ドローダウンは、計測期間における最大下落率です。マイナスの数値が小さいほど最大下落率が低いです。

シャープレシオとは、同じリスクを取った場合のリターンの比較です。「(ファンドのリターン−無リスク資産のリターン)÷標準偏差」の値です。1を超えていれば、優秀です。

ソルティノレシオはシャープレシオの改良版で、相場が軟調の際の成績を示しています。「(ファンドのリターン-無リスク資産のリターン)÷下方偏差」で計算します。1.5を超えていると、素晴らしいです。

【VPU】は過去のリターンでは【VIS】や【VAW】より劣っていましたが、この3項目は優秀です。最大ドローダウンは【VOO】をやや上回っており素晴らしいです。ソルティノレシオも悪くないですね。公益セクターだけに安定感があり、相場の軟調時に強さを見せつけています。

過去の分配金はどのくらいか?

2011年10月に1万ドル投資して分配金を再投資した場合の年間でもらえる分配金の推移です。分配金は再投資します。税金は考慮しません。PORTFOLIO VISUALIZERのデータです。

10年間の分配金の合計は【VPU】が5800ドル、【VOO】が4100ドル、【VIS】が3600ドル、【VAW】が3100ドルでした。利回りが【VPU】は3%強、残りのETFは1%台のため、インカムは【VPU】が圧倒的に多いですね。

 

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【VPU】の今後のYOC予想は?

現在の過去1年分配金額(4.4894ドル)と1、3、5、10年前の同時期の過去1年分配金額(4.0416ドル、3.7242ドル、3.348ドル、2.686ドル)を比較して年間増配率を計算し、それを使って将来YOCを予想します。YOC(Yield on Cost)とは、購入単価あたりの利回りのことです。【VPU】株を2021年10月5日の終値402.72ドルで買った場合、将来の利回り(YOC)がいくらになるかという予測です。

年間増配率は過去1年が11.1%、過去3年が6.4%、過去5年が6.0%、過去10年が5.3%でした。現在の利回りは0.69%です。

「分配金を再投資しない」「分配金を再投資しない(税引き後)」「分配金を再投資する」「分配金を再投資する(税引き後)」の4パターンで検証します

分配金を再投資しない場合のYOC

まずは分配金を再投資しない場合のYOCを見てみましょう。税金は考慮しません。スタート年は、現在の利回りの3.15%です。

もっとも増配率の低い過去10年の増配率(5.3%)で推移すると、5年後のYOCは4.07%、10年後のYOCは5.26%になります。もっとも成績の良い過去1年の増配率(11.1%)で推移すると5年後のYOCは5.33%ドル、10年後のYOCは9.01%です。

分配金を再投資しない場合(税引き後)のYOC

次に分配金を再投資しないケースで、税金を引いた場合のYOCをチェックしましょう。分配金は約28%の税金を引いた72%が支払われます。スタート年のYOCは3.15%ではなく、税引き後の2.27%になります。

もっとも増配率の低い過去10年の増配率(5.3%)で推移すると、5年後のYOCは2.93%、10年後のYOCは3.79%になります。もっとも成績の良い過去1年の増配率(11.1%)で推移すると5年後のYOCは3.84%ドル、10年後のYOCは6.49%です。

分配金を再投資する場合のYOC

それでは分配金を年1回再投資する場合のYOCを見てみましょう。税金は考慮しません。再投資する分配金額は、現在と10年前の株価を比較して年平均騰落率を計算し、それを使って調整します。

もっとも増配率の低い過去10年の増配率(5.3%)で推移すると、5年後のYOCは4.78%、10年後のYOCは7.60%になります。もっとも成績の良い過去1年の増配率(11.1%)で推移すると5年後のYOCは6.38%ドル、10年後のYOCは14.56%です。

分配金を再投資する場合(税引き後)のYOC

最後に分配金を再投資するケースで、税金を引いた場合のYOCをチェックしましょう。分配金は約28%の税金を引いた72%が支払われます。スタート年のYOCは3.15%ではなく、税引き後の2.27%になります。

もっとも増配率の低い過去10年の増配率(5.3%)で推移すると、5年後のYOCは3.29%、10年後のYOCは4.94%になります。もっとも成績の良い過去1年の増配率(11.1%)で推移すると5年後のYOCは4.37%ドル、10年後のYOCは9.19%です。

 

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まとめ

今回の分配金は前年同期を上回りました。公益事業の分配金は期によるブレがあまりなく、着実に積み上げています。

なお、次回は12月16日が権利落ちの予定なので、その前日までに購入すれば分配金が貰えます。

 

 

 

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