バンガード・ヘルスケア・セクターETF【VHT】の2021年9月分配金は0.6313ドル。前年同期から41.4%増

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バンガード社のバンガード・ヘルスケア・セクターETF【VHT】が、2021年9月28日に配当金を発表しました。0.8929ドルです。1年前の同時期は0.6313ドルでしたので、1年前の同時期との比較では41.4%増です。

分配金利回りを過去1年間の配当金額から算出すると、2021年10月4日の終値は243.83ドル、過去1年の分配金額は3.108ドルなので、利回りは1.27%になります。

※このページでの利回りは過去1年間の分配金をもとに、計算します。

 

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基本情報を確認しよう

【VHT】はGICS(Global Industry Classification Standard)による分類のヘルスケア・セクター銘柄が対象です。時価総額加重型によって組み込まれ、小型株もそれなりに含まれます。

下の表は日本で購入できるバンガード社のセクターETF10銘柄の基本情報です。利回りの高い順に並んでいます。いずれも経費率は0.1%、2004年に設定されました。生活必需品【VHT】の利回りはセクターETFの中では5番目に低いです。

上の表のセクターの背景に色をつけました。このカラーは当サイト内で共通のものとして使用しております

※バンガード社には不動産(REIT)ETF【VNQ】がありますが、これは日本の証券会社では購入できません

 

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【VHT】の上位組込銘柄はどんな会社か?

【VHT】の組込比率1%以上の銘柄です。ベンチマークは、MSCI USインベスタブル・マーケット・ヘルスケア25/50インデックスです。

構成比率と時価総額はジョンソン・エンド・ジョンソンが1番ですね。ヘルスケア・セクターの特徴は、上位陣に【ABBV】【PFE】【MRK】などの高配当銘柄と、【TMO】【DHR】ら低配当銘柄が混在していることですね。組込順位や構成比は2021年8月末日、時価総額や配当利回りは10月4日のデータです。

 

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上位組込比率の推移

2020年5月以降の組込順位上位20銘柄の推移です。上位2銘柄ジョンソン・エンド・ジョンソン【JNJ】ユナイテッドヘルス・グループ【UNH】の比率が3位以下に差をつけています。先月との比較では、ダナハー【DHR】が比率と順位を上げています。

 

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【VHT】組込上位銘柄は主要ETFには組み込まれているのか?

【VHT】の組込比率上位20銘柄は、他のETFにどのくらいの割合で組み込まれているのでしょうか? 高配当【SPYD】【HDV】【DVY】【VYM】、連続増配【SDY】【VIG】、市場全体【DIA】【VOO】【VTI】、ハイテク・グロース系【QQQ】【VUG】【VGT】の主要12ETFへの組込比率(%)をまとめました。

高配当、増配、ハイテク・グロースに満遍なく組み込まれています。

【VDC】との重複率は【HDV】が18%【VIG】が15%、【VYM】【DIA】【VOO】【VTI】が13%です。

※組込比率は、バンガード社のETFは2021年8月末、【HDV】【DVY】は9月22、23日、その他のETFは9月14日頃のデータをもとにしています。【DIA】は株価の高い銘柄が比率が高くなり、【SPYD】は均等平均加重組入なので、これらのETFの組込比率はあまり重要ではありません。

主要ETFの並び順は基本的に左端が最も利回りが高く、右に行くにつれて下がっていきます。ただし、【VGT】は少し毛色が異なるセクターETFなので、右端にしました。主要ETFのティッカー・コードの下の数字は9月17日の利回り(%)です。

 

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【VHT】の過去の分配金と増配率は?

【VHT】が設定されたのは2004年1月です。下の表は過去の分配金の一覧です。

今回の【VHT】の分配金が増配or減配なのかは、どのデータを比較するかによって異なります。もっともオーソドックスなのは、前年の同期との分配金額の比較です。今回が0.8929ドル、前年の同期が0.6313ドルなので41.4%の増配になります。また、前年同期との過去1年分配金額の比較では、今回が3.108ドル、前年の同期が2.5488ドルなので、21.9%の増配となります。

※背景がになっているのが減配です

【VHT】の期別分配金は?

今回2021年9月の分配金0.8929ドルは前年同期を大きく上回りました。2021年の年間分配金は、前年の2020年を超える可能性が高いです。

 

【VHT】の年間分配金額と年間増配率は?

【VHT】の分配金を1年ごとにまとめてグラフ化しました。2019年の分配金が飛び抜けています。

【VHT】の分配金額を棒グラフで確認しよう

期ごとの分配金と株価を比較したものです。2019年の最初の2期が突き抜けています。最近では2020年3月が少なかったですが、それ以降の期はまずまずです。

【VHT】の過去1年分配金額を棒グラフで確認しよう

過去1年分配金と株価の比較です。過去1年分配金は、株価とある程度は連動しています。過去1年分配金額で見ても、2019年の分配金額は突出していますね。

 

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2020年以降の株価と利回りは?

2020年以降の【VHT】の株価と利回りを見てみましょう。利回りは過去1年の年間分配金額から算出しました。青線が株価(左軸)で、赤線が利回り(右軸)です。

2020年の年初は利回りが1.9%前後で推移していましたが、2月半ば以降は株価が下がったため、3月23日には利回りが2.1%まで上昇しました。現在は株価がコロナ・ショック前を大幅に上回り、利回りは1.27%です。

 

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現在の【VHT】の株価と利回りの関係は?

年間分配金額が現在と同じく3.108ドルで変わらなかったら、利回りはどのように変化するでしょうか。下のグラフは年間分配金額が現在と同じ3.108ドルが続いた場合の、利回りと株価の相関図です。利回りを0.1%ごとに株価を出しました。今後、【VHT】を購入しようと考えている人は、目安にしてください。

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過去の利回り、株価、YOCは?

過去に【VHT】を買った場合、現在の購入単価当たりの利回り(YOC)はどのくらいでしょうか? 現在から10年前までの株価、利回り、YOCを見ていきましょう。株価は月末のもので月1回なので、ややアバウトです。

下のグラフの黄色の線が、過去に買った場合の、現在の購入単価当たりの利回り(YOC)です。この線が左肩上がりの場合は、株価好調&増配傾向にあるといえます。

2021年10月4日の終値は243.83ドル、過去1年の分配金額は3.108ドルなので、現在の利回りは1.27%です。過去10年の平均利回りは約1.4%です。

過去10年で株価は右肩上がりで、2019年までは順調に増配していましたので、早い時期に買った方がYOCは上がります。2011年11月に買っていたら、現在YOCは約5.1%になっていました。

 

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主要ETFとトータルリターンを比較する

バンガード社のセクターETFの中で運用総額の大きいものを比較します。ヘルスケア・セクターETF【VHT】、情報技術セクターETF【VGT】、金融セクターETF【VFH】、そして全米S&P500【VOO】とトータルリターンを比較します。PORTFOLIO VISUALIZERを使って、2011年10月から2021年9月までの10年間を比べます。

2011年10月に7万ドル投資して分配金を再投資した場合、2021年9月には【VGT】が7万9700ドル、【VHT】が5万700ドル、【VOO】は4万6300ドル、【VFH】は4万5800ドルになっていました。【VHT】は【VGT】には及びませんが、【VOO】をアウトパフォームしています。

過去のトータルリターン

過去3カ月、1、3、5、10年の年平均トータルリターンは以下の通りです。【VHT】は過去10年では【VOO】を1%ほど上回っていますが、過去3年や5年は2~3%劣っています。過去10年のリターン(年平均)は、【VGT】が23.1%、【VHT】が17.6%、【VOO】は16.6%、【VFH】は16.4%でした。

危険度はどのくらいか?

ETFの安定度を比べてみましょう。最大ドローダウンは、計測期間における最大下落率です。マイナスの数値が小さいほど最大下落率が低いです。

シャープレシオとは、同じリスクを取った場合のリターンの比較です。「(ファンドのリターン−無リスク資産のリターン)÷標準偏差」の値です。1を超えていれば、優秀です。

ソルティノレシオはシャープレシオの改良版で、相場が軟調の際の成績を示しています。「(ファンドのリターン-無リスク資産のリターン)÷下方偏差」で計算します。1.5を超えていると、素晴らしいです。

【VHT】は最大ドローダウン値は【VGT】や【VOO】よりも優れています。ソルティノレシオもかなり高いですし、申し分ないですね。

過去の分配金はどのくらいか?

2011年10月に1万ドル投資して分配金を再投資した場合の年間でもらえる分配金の推移です。分配金は再投資します。税金は考慮しません。

いずれも利回りは高くないETFです。10年間の分配金の合計は【VFH】が5200ドル、【VOO】が4500ドル、【VHT】が4000ドル、【VGT】は3400ドルでした。

 

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【VHT】の今後のYOC予想は?

現在の過去1年分配金額(3.108ドル)と1、2、3、5年前の同時期の過去1年分配金額(2.5488ドル、3.5279ドル、2.1627ドル、1.799ドル)を比較して年間増配率を計算し、それを使って将来YOCを予想します。YOC(Yield on Cost)とは、購入単価あたりの利回りのことです。【VHT】株を2021年10月4日の終値243.83ドルで買った場合、将来の利回り(YOC)がいくらになるかという予測です。

年間増配率は過去1年が21.92%、過去2年がマイナス6.1%、過去3年が12.8%、過去5年が11.6%でした。現在の利回りは1.27%です。

「分配金を再投資しない」「分配金を再投資しない(税引き後)」「分配金を再投資する」「分配金を再投資する(税引き後)」の4パターンで検証します

分配金を再投資しない場合のYOC

まずは分配金を再投資しない場合のYOCを見てみましょう。税金は考慮しません。スタート年は、現在の利回りの1.27%です。

もっとも増配率の低い過去2年の増配率(-6.1%)で推移すると、5年後のYOCは0.93%、10年後のYOCは0.68%になります。もっとも成績の良い過去1年の増配率(21.9%)で推移すると5年後のYOCは3.44%ドル、10年後のYOCは9.27%です。

分配金を再投資しない場合(税引き後)のYOC

次に分配金を再投資しないケースで、税金を引いた場合のYOCをチェックしましょう。分配金は約28%の税金を引いた72%が支払われます。スタート年のYOCは1.27%ではなく、税引き後の0.92%になります。

もっとも増配率の低い過去2年の増配率(-6.1%)で推移すると、5年後のYOCは0.67%、10年後のYOCは0.49%になります。もっとも成績の良い過去1年の増配率(21.9%)で推移すると5年後のYOCは2.47%ドル、10年後のYOCは6.67%です。

分配金を再投資する場合のYOC

それでは分配金を年1回再投資する場合のYOCを見てみましょう。税金は考慮しません。再投資する分配金額は、現在と10年前の株価を比較して年平均騰落率を計算し、それを使って調整します。

もっとも増配率の低い過去2年の増配率(-6.1%)で推移すると、5年後のYOCは0.97%、10年後のYOCは0.74%になります。もっとも成績の良い過去1年の増配率(21.9%)で推移すると5年後のYOCは3.74%ドル、10年後のYOCは12.62%です。

分配金を再投資する場合(税引き後)のYOC

最後に分配金を再投資するケースで、税金を引いた場合のYOCをチェックしましょう。分配金は約28%の税金を引いた72%が支払われます。スタート年のYOCは1.27%ではなく、税引き後の0.92%になります。

もっとも増配率の低い過去2年の増配率(-6.1%)で推移すると、5年後のYOCは0.69%、10年後のYOCは0.52%になります。もっとも成績の良い過去1年の増配率(21.9%)で推移すると5年後のYOCは2.63%ドル、10年後のYOCは8.34%です。

【VHT】の将来増配率は読みづらいですが、過去1年増配率(21.9%)は高すぎ、過去2年増配率(マイナス6.1%)は低すぎかもしれません。その中間の過去3年(12.8%)過去5年(11.6%)が目安ですかね。

 

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まとめ

【VHT】の今回の分配金はなかなか良かったです。新型コロナウイルスのワクチン接種により、世界が以前のように戻りつつあります。メルク【MRK】の飲み薬も期待できそうです。

なお、次回は12月16日が権利落ちの予定で、その前日までに所有していれば分配金がもらえます。

 

 

 

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