バンガード社のバンガード・S&P500連動ETF【VOO】が2021年3月22日に分配金を発表しました。1.3737ドルです。1年前の同期は1.2625ドルでしたので、1年前の同期との比較では8.8%増です。
利回りを過去1年間の分配金額から算出すると、2022年4月14日の終値は402.52ドル、過去1年の分配金額は5.5479ドルなので、利回りは1.38%になります。
※このページでの利回りは過去1年間の分配金をもとに計算します
- 【VOO】の過去の分配金と増配率は?
- 2020年以降の利回りは?
- 現在の【VOO】の株価と利回りの関係は?
- 【VOO】を過去に買っていた場合のYOCは?
- 基本情報を確認しよう
- 【VOO】とライバルETFの比較
- 【VOO】とライバルETFのセクターを比較
- 【VOO】の上位組込銘柄はどんな会社か?
- 2020年4月以降の上位銘柄は?
- 【VOO】組込上位銘柄は主要ETFには組み込まれているのか?
- ライバルETFとトータルリターンを比較する
- 主要ETFと増配率を比較する
- 過去3年増配率を使った今後のYOC予想は?
- 過去5年増配率を使った今後のYOC予想は?
- 過去10年増配率を使った今後のYOC予想は?
- 過去3、5、10年増配率で推移した場合のYOC予想一覧
- まとめ
【VOO】の過去の分配金と増配率は?
【VOO】が設定されたのは2010年9月です。下の表は過去の分配金の一覧です。
今回の【VOO】の分配金が増配or減配なのかは、どのデータを比較するかによって異なります。もっともオーソドックスなのは、下の表の(1)「期別分配金」の今回と前年同期の比較です。その結果が、(2)「期別分配金の対前年同期増減率」です。今回が1.3737ドル、前年の同期が1.2625ドルなので8.8%増になります。
また、(3)「過去1年分配金」を1年前と比較するのも参考になります。表の(4)「過去1年分配金の対前年同期増減率」は今回が5.5479ドル、前年の同期が5.3872ドルなので、3.0%増となります。
色をつけた箇所のデータをグラフにして解説していきます。
期別分配金で1年ごとの分配金イメージをつかもう
(1)「期別分配金」を1年ごとに重ねて棒グラフにしました。2022年3月の分配金1.3737ドルは、前年や前々年の同期よりは多いですが、2019年3月よりは少ないです。分配金のピークも2019年ですね。
期別分配金を1つずつ並べて比べよう
(1)「期別分配金」を1つずつ棒グラフにして、株価と比較しました。デコボコしていますが、順調に伸びています。ただし、2019年以降は足踏み状態といえそうです。
年間分配金と株価の関係は?
(3)「過去1年分配金」を1年ごとにまとめて年間分配金とし、株価と比較しました。どちらも順調に伸びていましたが、2020年以降は年間分配金は横ばいとなり、2022年からは株価が調整局面を迎えています。
過去1年分配金額を1つずつ並べて確認しよう
(3)「過去1年分配金」を期ごとに棒グラフにして、株価と比較しました。2012~19年頃まではどちらも順調に伸びており、過去1年分配金額の伸びと株価の動きは連動していました。コロナ・ショック後の2020年6月以降は株価は急上昇しましたが、過去1年分配金額は横ばいです。
期別と過去1年分配金を、前年同期と比較しよう
(2)「期別分配金の対前年同期増減率」、(4)「過去1年分配金の対前年同期増減率」をグラフにしました。
ETFの場合、「期別分配金の対前年同期増減率」で増配や減配を決めることが多いですが、大きく減ることも比較的あるので、あまり気にする必要はありません。
それよりも「過去1年分配金の対前年同期増減率」がプラスで推移しているかが重要です。【VOO】はこの値がプラスが続いていましたが、2020年以降は横ばいですね。ここ2~3年は似たような分配金額と言えます。
年間増配率は?
(4)「過去1年分配金の対前年同期増減率」の1年ごとのデータを見てみましょう。いわゆる年間増配率です。最初に分配金が支払われたのが2010年の9月からなので、データは2012年からです。唯一2020年がマイナスですが、これは2019年が17.6%と大幅プラスだった影響が考えられます。ただし、翌2021年の伸び具合は例年と比べると今ひとつの2.5%でした。
長期の増配率をチェック!
年間増配率だとざっくりしすぎていて、若干イメージしづらいかもしれません。そういう時は、複数年単位で増配率をチェックしましょう。下のグラフは過去3年と過去5年の増配率の推移です。
過去3年、5年ともに右肩下がりですね。ただ、それでもほとんどが5%以上なので、悪いというわけではないです。コロナ・ショック後は無配の大型テック企業がより強く、これらの比率が上がったため、【VOO】全体の配当額が減ったことが原因と言えそうです。
2020年以降の利回りは?
2020年以降の【VOO】の株価と利回りを見てみましょう。過去1年の年間分配金額から算出しました。青線が株価(左軸)で、赤線が利回り(右軸)です。2020年の年初は利回りが1.8%台でしたが、2月半ば以降は株価が下がったため、3月23日には利回りが約2.6%まで上昇しました。現在は株価がコロナ・ショック前を大幅に上回り、利回りは1.38%です。
現在の【VOO】の株価と利回りの関係は?
年間分配金額が現在と同じく5.5479ドルで変わらなかったら、利回りはどのように変化するでしょうか。下のグラフは年間分配金額が現在と同じ場合の、利回りと株価の相関図です。利回りを0.1%ごとに株価を出しました。今後【VOO】を購入しようと考えている人は、目安にしてください。
【VOO】を過去に買っていた場合のYOCは?
過去に【VOO】を買った場合、現在の購入単価当たりの利回り(YOC)はどのくらいでしょうか? 現在から10年前までの株価、利回り、YOCを見ていきましょう。株価は月末のもので月1回なので、ややアバウトです。
下のグラフの黄色の線が、過去に買った場合の、現在の購入単価当たりの利回り(YOC)です。この線が左肩上がりの場合は、株価好調&増配傾向にあるといえます。【VOO】はかなり好調ですね。
2022年4月14日の終値は405.52ドル、過去1年の分配金額は5.5479ドルなので、現在の利回りは1.38%です。過去10年の平均利回りは約1.9%なので、現在の株価は少し割高ですね。
過去10年で株価は右肩上がりで、増配もしていますので、早い時期に買った方がYOCは上がります。2012年5月に買っていたら、現在YOCは約4.6%になっていました。
基本情報を確認しよう
【VOO】は米国の主要業種を代表する約500銘柄で構成されるS&P500指数への連動を目指すETFです。S&P500指数に連動するETFは【SPY】【IVV】などもあります。
S&P500指数は、年4回、3、6、9、12月に銘柄入れ替えがあります。
・米国企業である
・時価総額が53億ドル以上
・流動性が高く、浮動株が発行済株式総数の50%以上
・四半期連続で黒字の利益を維持している
採用された約500銘柄は、時価総額加重平均で組み込まれますので、規模の大きな銘柄が組込上位に入ります。
【VOO】とライバルETFの比較
下の表は米国を代表する市場全体系の4つのETFの基本情報です。運用総額はどれもかなり多いですが、【VOO】と【VTI】は約35兆円と飛び抜けています。
【DIA】はNYダウ連動のため、銘柄数が30と少ないです。【VIG】は増配ETFですが、長期のリターンが【VOO】や【VTI】と似ているために加えました。
【VOO】とライバルETFのセクターを比較
【VOO】とライバルのETF【VTI】【DIA】【VIG】に組み込まれている銘柄のセクター比率を比べましょう。さらに、ナスダック100連動型ETF【QQQ】、高配当ETF【VYM】も比較します。
バンガードの公式サイトでは【VOO】【VIG】以外はICB(Industry Classification Benchmark)で分類されていますので、これをGICS(Global Industry Classification Standard)に変換しました。【VTI】【VYM】はFidelityのデータです。
【VOO】と【VTI】の内訳はほぼ同じです。全米【VTI】の上位3/4ぐらいの場所にS&P500【VOO】がすっぽり入るため、比率は似ます。どちらも情報技術が全体の3割弱を占めて1位で、ヘルスケア、一般消費財、金融、通信サービス、資本財などが続きます。
【VIG】【DIA】も【VOO】【VTI】と似ていますが、資本財が多く、不動産がないという点が異なります。
また【VIG】は生活必需品が結構多く、エネルギーはほとんどありません。【DIA】は公益事業がないですね。
【VOO】の上位組込銘柄はどんな会社か?
【VOO】の組込比率0.5%以上の銘柄です。全部で38銘柄あります。ベンチマークはS&P500指数。上位10銘柄で全体の約29%、上位20銘柄で約38%を占めています。構成銘柄数は全部で506銘柄です。組込順位や構成比は2021年3月末日、それ以外は2022年4月14日のデータです。
2020年4月以降の上位銘柄は?
2020年4月以降の組込比率0.5%以上の銘柄の推移です。上位銘柄の顔ぶれはほとんど同じです。3カ月前の2021年12月末との比較では、上位陣ではメタ(旧フェイスブック)【FB】が比率を大きく下げ、バークシャー・ハサウェイ【BRK.B】が比率を上げています。
また、エクソン・モービル【XOM】とシェブロン【CVX】のエネルギー銘柄が、一気に順位を上げています。
【VOO】組込上位銘柄は主要ETFには組み込まれているのか?
【VOO】の組込比率上位20銘柄は、他のETFにどのくらいの割合で組み込まれているのでしょうか? 主要12ETFである高配当【SPYD】【HDV】【DVY】【VYM】、連続増配【SDY】【VIG】、市場全体【DIA】【VOO】【VTI】、ハイテク・グロース系【QQQ】【VUG】【VGT】の組込比率(%)をまとめました。
やはり【VOO】と【VTI】はそっくりですね。全組込銘柄数が少ない分だけ、【VOO】の方が各銘柄の組込比率が大きくなります。【VOO】【VTI】の上位10銘柄のうち【QQQ】【VUG】には8銘柄「GAFAMテスラ・エヌビディア」が組み込まれています。
高配当ETFは【VTI】組込上位10位には入っていません。
上位組込銘柄を見ると、【VUG】と【QQQ】は組込比率も含めてかなり似ています。【DIA】【VIG】【VYM】に組み込まれている銘柄も共通しています。
【VOO】との重複率は【VTI】が84%、【VUG】51%、【QQQ】40%です。
※組込比率は、バンガード社のETFは2022年3月末、その他のETFは2022年4月14日頃のデータをもとにしています。【DIA】は株価の高い銘柄が比率が高くなり、【SPYD】は均等平均加重組入なので、これらのETFの組込比率はあまり重要ではありません。
主要ETFの並び順は基本的に左端が最も利回りが高く、右に行くにつれて下がっていきます。ただし、【VGT】は少し毛色が異なるセクターETFなので、右端にしました。主要ETFのティッカー・コードの下の数字は4月14日頃の利回り(%)です。
一番下のETF同士の比率は「etfrc.com」のデータです。
ライバルETFとトータルリターンを比較する
S&P500ETF【VOO】と全米ETF【VTI】、ニューヨークダウ連動ETF【DIA】、連続増配ETF【VIG】とトータルリターンを比較します。PORTFOLIO VISUALIZERを使って、2012年4月から2022年3月までの10年間を比べます。
2012年4月に1万ドル投資して分配金を再投資した場合、2022年3月には【VOO】が3万9000ドル、【VTI】が3万7900ドル、【VIG】は3万3900ドル、【DIA】は3万2800ドルになっていました。
【VOO】と【VTI】はほぼ互角ですね。
ライバルETFと株価推移を比較する
今度は株価推移を比較します。
2012年4月に1万ドル投資して分配金を再投資しない場合、2022年3月には【VOO】が3万2200ドル、【VTI】が3万1500ドル、【VIG】は2万7600ドル、【DIA】は2万6300ドルになっていました。こちらも【VOO】と【VTI】はほぼ互角ですね。【VTI】がやや優勢です。チャートの形もトータルリターンと変わりません。
過去の分配金はどのくらいか?
2012年4月に1万ドル投資して分配金を再投資した場合の年間でもらえる分配金の推移です。分配金は再投資します。税金は考慮しません。
10年間の分配金の合計は【DIA】が4000ドル、【VOO】が3800ドル、【VIG】が3700ドル、【VTI】が3500ドル。【DIA】がやや優勢でした。
主要ETFとのトータルリターン比較
ここからは、インデックス【VOO】【VTI】【DIA】、連続増配【VIG】に加え、ナスダック100【QQQ】、高配当【VYM】のメジャーETFも比較対象にしていきます。
まずは過去1、3、5、10年のトータルリターンを比べました。現在の利回りは紫の★です。
過去3年以上では【QQQ】の強さが目立ちます。【VOO】の3、5、10年リターンは【VTI】とほぼ同じです。【VIG】を上回っています。
危険度はどのくらいか?
ETFの安定度を比べてみましょう。最大ドローダウンは、計測期間における最大下落率です。マイナスの数値が小さいほど最大下落率が低いです。
シャープレシオとは、同じリスクを取った場合のリターンです。「(ファンドのリターンー無リスク資産のリターン)÷標準偏差」の値です。
ソルティノレシオはシャープレシオの改良版で、相場が軟調の際の成績を示しています。「(ファンドのリターンー無リスク資産のリターン)÷下方偏差」で計算します。
【VOO】はソルティノレシオと最大ドローダウンの値が【VTI】よりも優れており、相場が軟調な際は【VTI】より安定していそうです。【QQQ】はいずれの値も素晴らしいです。
主要ETFと増配率を比較する
インデックス【VOO】【VTI】【DIA】、連続増配【VIG】、ナスダック100【QQQ】、高配当【VYM】の過去1、3、5、10年の増配率を比較しました。
過去10年増配率は【QQQ】が素晴らしいです。【VIG】は過去3、5、10年すべてで10%弱の増配率で高いレベルで安定しています。
【VOO】と【VTI】は過去10年は素晴らしいですが、過去3年は良くないですね。近年の増配率が今ひとつと言えます。
過去3年増配率を使った今後のYOC予想は?
現在の過去1年分配金額と3、5、10年前の同時期の過去1年分配金額を比較して増配率を計算し、それを使って将来YOCを予想します。
YOC(Yield on Cost)とは、購入単価あたりの利回りのことです。それぞれのETFを2022年4月14
日の終値で買った場合、将来の利回り(YOC)がいくらになるかという予測です。
「分配金を再投資しない、税金は考えない」「分配金を再投資する、税引き後」の2つで検証します。過去3年、過去5年、過去10年増配率とこの2つを組み合わせるので、計6つとなります。
比べるETFはインデックス【VOO】【VTI】【DIA】、連続増配【VIG】、ナスダック100【QQQ】、高配当【VYM】にします。
現在の利回りは【VOO】1.38%、【VTI】1.34%、【DIA】1.71%、【VIG】1.78%、【QQQ】0.51%、 【VYM】2.76%です。
分配金を再投資しない・税金も考えない場合
まずは過去3年増配率で検証します。分配金を再投資しない場合のYOCを見てみましょう。税金は考慮しません。
過去3年の年間増配率は【VOO】が2.8%、【VTI】が1.8%、【DIA】が3.0%、【VIG】が9.7%、【QQQ】が6.1%、【VYM】が4.8%でした。
表の一番左の「スタート」が、それぞれのETFの現在の利回りです。過去1年の分配金から計算しています。
分配金を再投資しない場合のYOCを見てみましょう。税金は考慮しません。
もっとも成績が良かったのは【VIG】。10年後YOCは4.5%、20年後YOCは11.4%まで伸びました。次点は【VYM】で、10年後YOCは4.4%、20年後YOCは7.1%でした。【VOO】は4番手で、で10年後YOCは1.8%、20年後YOCは2.4%。
分配金を再投資する・税金を考える場合
次に分配金を再投資するケースで、税金を引いた場合のYOCをチェックしましょう。分配金は約28%の税金を引いた72%で計算します。再投資する分配金額は、3年間の株価の年平均成長率(CAGR)を計算し、それを使って調整します。
もっとも成績が良かったのは【VIG】。10年後YOCは3.9%、20年後YOCは15.1%まで伸びました。次点は【VYM】で、10年後YOCは4.0%、20年後YOCは9.1%でした。【VOO】は4番手で10年後YOCは1.4%、20年後YOCは2.2%でした。
過去5年増配率を使った今後のYOC予想は?
次に過去5年増配率で検証します。
分配金を再投資しない・税金も考えない場合
過去5年の年間増配率は【VOO】が6.1%、【VTI】が5.4%、【DIA】が5.3%、【VIG】が9.1%、【QQQ】が7.5%、【VYM】が6.3%でした。
まずは分配金を再投資しない場合のYOCを見てみましょう。税金は考慮しません。
もっとも成績が良かったのは【VIG】。10年後YOCは4.2%、20年後YOCは10.1%まで伸びました。次点は【VYM】で、10年後YOCは5.1%、20年後YOCは9.3%でした。【VOO】は4番手で、10年後YOCは2.5%、20年後YOCは4.5%でした。
分配金を再投資する・税金を考える場合
次に分配金を再投資するケースで、税金を引いた場合のYOCをチェックしましょう。分配金は約28%の税金を引いた72%で計算します。再投資する分配金額は、5年間の株価の年平均成長率(CAGR)を計算し、それを使って調整します。
もっとも成績が良かったのは【VYM】。10年後YOCは4.7%、20年後YOCは13.3%まで伸びました。次点は【VIG】で10年後YOCは3.6%、20年後YOCは12.9%。【VOO】は4番手で10年後YOCは2.0%、20年後YOCは4.5%でした。
ここまでは【VIG】【VYM】の成績が良いですね。
過去10年増配率を使った今後のYOC予想は?
最後に過去10年増配率で検証します。
分配金を再投資しない・税金も考えない場合
過去10年の年間増配率は【VOO】が8.7%、【VTI】が9.0%、【DIA】が6.8%、【VIG】が9.3%、【QQQ】が13.3%、【VYM】が8.7%でした。
まずは分配金を再投資しない場合のYOCを見てみましょう。税金は考慮しません。
もっとも成績が良かったのは【VYM】。10年後YOCは6.4%、20年後YOCは14.7%まで伸びました。次点は【VIG】で、10年後YOCは4.3%、20年後YOCは10.4%でした。【VOO】は4番手で10年後YOCは3.2%、20年後YOCは7.3%でした。
分配金を再投資する・税金を考える場合
次に分配金を再投資するケースで、税金を引いた場合のYOCをチェックしましょう。分配金は約28%の税金を引いた72%で計算します。再投資する分配金額は、10年間の株価の年平均成長率(CAGR)を計算し、それを使って調整します。
もっとも成績が良かったのは【VYM】。10年後YOCは6.0%、20年後YOCは25.5%まで伸びました。次点は【VIG】で、10年後YOCは3.7%、20年後YOCは13.7%でした。【VOO】は4番手で10年後YOCは2.6%、20年後YOCは8.1%でした。
過去3、5、10年増配率で推移した場合のYOC予想一覧
これまでの過去3、5、10年増配率を使用した将来YOC予想をまとめました。背景のオレンジ色が濃いほど数値が高いです。増配率は背景の青色の濃さで大小を現わしています。
【VIG】は現在の利回りはそれほど高くないですが、いずれの期間でも増配率が高いので、20年後YOC予想は素晴らしいです。
【VYM】は高配当ETFだけあって、将来YOCは期待できそうです。
【VOO】は常に4番手でした。【VTI】と似たような結果になりました。
まとめ
【VOO】の2022年3月の分配金は前年同期より8.8%増えました。2022年の年初から利上げとインフレが懸念され、グロース株やハイテク銘柄を中心に全体的に株価が軟調です。
時価総額が大きく、黒字を続けている約500社が組み込まれているETFなので、安心できます。今が買い時かもしれませんね。
ETFの純資産は35兆円ほどで、全体では上から3~4番目ぐらいに売れています。ナスダック100連動型ETF【QQQ】よりも規模は大きいです。
過去10年増配率は高いですが、それと比べると過去1年や3年はやや減っています。近年、配当を出していないハイテク・グロース系の影響が強くなりすぎた理由が考えられます。


