米国ヘルスケア・セクターETF【VHT】が前年同期比23%の増配

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バンガード社のバンガード・ヘルスケア・セクターETF【VHT】が、2020年12月15日に配当金を発表しました。0.8816ドルです。1年前の同時期は0.7169ドルでしたので、1年前の同時期との比較では23.0%の増配です。

配当利回りを過去1年間の配当金額から算出すると、2020年12月24日の終値は222.16ドル、過去1年の配当額は2.7135ドルなので、配当利回りは1.22%になります。

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【VHT】の過去の配当金と増配率は?

【VHT】が設定されたのは2004年1月です。下の表は過去の配当金の一覧です。

配当利回りの計算方法は、年4回配当金を支払う個別銘柄では、最新の配当金額を4倍した額が年間配当額となり、それを株価で割って配当利回りが算出されます。

ところがETFの場合は、組み込まれている銘柄によって配当金を払うタイミングが異なるため、期によってバラバラになります。そこで、最新の配当金と過去3回の配当金を足した数字、つまり過去1年分の配当額が年間配当額となり、それを元に配当利回りが算出されることが多いです。

今回の【VHT】の配当が増配or減配なのかは、どのデータを比較するかによって異なります。もっともオーソドックスなのは、前年の同期との配当額の比較です。今回が0.8816ドル、前年の同期が0.7169ドルなので23.0%の増配になります。また、前年同期との過去1年配当額の比較では、今回が2.7135ドル、前年の同期が3.6192ドルなので、25.0%の減配となります。

※背景がになっているのが減配です

【VHT】の年間配当額と年間増配率は?

【VHT】の配当金を1年ごとにまとめてグラフ化しました。2020年の配当金は前年と比べて25%減りました。

【VHT】の期別配当は?

2019年の3月と6月の配当額が突出しています。2019年を除いて考えると、順調に年間配当額が増えています。

【VHT】の過去1年配当額を棒グラフで確認しよう

先ほどの表の過去1年配当額を棒グラフにして、【VHT】の株価と比較しました。過去1年配当額は、株価とある程度は連動しています。過去1年配当額で見ても、2019年の配当額は突出していますね。

【VHT】の配当額を棒グラフで確認しよう

こちらは期ごとの配当額を株価と比較したものです。2019年の最初の2期が突き抜けています。2020は3月が悪かったですが、それ以外の期はまずまずといえそうです。

 

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今年に入ってからの配当利回りは?

2020年に入ってからの【VHT】の株価と配当利回りを見てみましょう。配当利回りは、過去1年の年間配当額から算出しました。青線が株価(左軸)で、赤線が配当利回り(右軸)です。配当利回りは2%弱で推移していましたが、2月半ば以降は株価が下がったため、3月23日には配当利回りが2.1%まで上昇しました。現在は株価がコロナ・ショック前を上回り、配当利回りは1.22%です。

 

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現在の【VHT】の株価と配当利回りの関係は?

年間配当額が現在と同じく2.7135ドルで変わらなかったら、配当利回りはどのように変化するでしょうか。下のグラフは年間配当額が現在と同じ2.7135ドルが続いた場合の、配当利回りと株価の相関図です。配当利回りを0.1%ごとに株価を出しました。今後、【VHT】を購入しようと考えている人は、目安にしてください。

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【VHT】を過去に買っていた場合のYOCは?

過去に【VHT】を買った場合、現在の購入単価当たりの配当利回り(YOC)はどのくらいでしょうか? 現在から5年前までの株価、配当利回り、YOCを見ていきましょう。株価は月末のもので月1回なので、やや大雑把です。下のグラフの黄色の線が、過去に買った場合の、現在の購入単価当たりの配当利回り(YOC)です。

2020年12月24日の終値は222.16ドル、過去1年の配当金額は2.7135ドルなので、現在の配当利回りは約1.22%です。過去5年の平均配当利回りは約1.44%です。過去5年で株価は右肩上がりで、2019年までは順調に増配していましたので、早い時期に買った方がYOCは上がります。2016年2月に買っていたら、現在YOCは約2.3%になっていました。

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【VHT】の今後の配当予想は?

現在の過去1年配当金額(2.7135ドル)と1、3、5、10年前の同時期の過去1年配当金額(3.6192ドル、2.0227ドル、1.619ドル、0.979ドル)を比較して年間増配率を計算し、それを使って将来の配当金とYOCを予想しました。

YOC(Yield on Cost)とは、購入単価あたりの配当利回りのことです。【VGT】株を2020年12月24日の終値222.16ドルで買った場合、将来の利回り(YOC)がいくらになるかという予測です。棒グラフが配当金予想、折れ線グラフがYOC予想です。

年間増配率は過去1年がマイナス25.0%、過去3年が10.3%、過去5年が10.9%、過去10年が10.7%でした。現在の配当利回りは1.22%です。もっとも増配率の低い過去1年のペースだと10年後のYOCは0.1%、20年後のYOCは0%になります。もっとも増配率が高い過去5年の増配率を当てはめると10年後のYOCは3.4%、20年後のYOCは9.6%になります。2019年の配当額が多かったため、過去1年との比較では散々でした。それ以外の期間の増配率で推移すれば、将来YOCは結構期待できそうです。

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【VHT】の上位組込銘柄はどんな会社か?

【VHT】の組込比率1%以上の銘柄です。ベンチマークは、MSCI USインベスタブル・マーケット・ヘルスケア25/50インデックスです。時価総額と連続増配年数はジョンソン・エンド・ジョンソンが1番ですね。データの中身は2020年11月末のものです。

 

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過去6カ月の組込比率1%以上の銘柄比較

最近7カ月間の組込順位上位20銘柄の推移です。先月との比較では、大きな変動はありません。上位陣ではアッヴィ【ABBV】が比率を上げています。ジョンソン・エンド・ジョンソン【JNJ】、サーモ・フィッシャー・サイエンティフィック【TMO】、ダナハー【DHR】が比率を下げています。

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まとめ

【VHT】の今回の配当はまずまずでした。新型コロナウイルスのワクチンが浸透して、以前の世界に戻るのが待ち遠しいですね。

なお、例年通りだと、次回は3月半ば頃に配当金額が決定し、その数日後に配当落ちになりそうです。