バンガード社のバンガード・トータル・ワールド・ストックETF【VT】は世界の株すべてを買うようなETFです。毎月機械的に積み立てれば、将来株価の値上がりと配当金を得ることができます。他の銘柄と同様に、2月24日以降は株価が大幅に下落して、配当利回りは上がりました。多くの銘柄が組み込まれているので、今後はある程度、減配になる可能性があります。そこで、減配になった場合の株価と配当利回りについて、数パターン考えます。
今年に入ってからの【VT】の過去の株価と配当利回りは?
下のグラフは、2020年に入ってからの【VT】の株価と配当利回りです。赤線が株価(左軸)で、青線が配当利回り(右軸)です。配当利回りは過去4回の配当額、つまり年間配当額から算出しました。3月18日までは1.8775ドル、今期の配当が決定した3月19日以降は1.817ドルで、すでに今期わずかに減配となっています。
配当利回りは2.3%前後で推移していましたが、2月末以降は上昇して、3.34%まで上がりました。現在は株価が持ち直したので、配当利回りは2.72%まで下がりました。
過去の【VT】の配当に関する記事はこちら
現在の【VT】の株価と配当利回りの関係は?
年間配当額が現在と同じく1.817ドルで変わらなかったら、配当利回りはどのように変化するでしょうか。下のグラフは年間配当額が現在と同じ1.817ドルが続いた場合の、配当利回りと株価の相関図です。配当利回りを0.2%で区切ってで株価を出しました。今後、【VT】を購入しようと考えている人は、目安にしてください。
5%減配した場合【VT】の株価と配当利回りの関係はどうなるか?
新型コロナ・ウイルスの影響で世界経済はしばらく低迷しそうです。次期の【VT】はもう少し減配しそうです。そこで、現在の年間配当額が5%減ったケースを考えましょう。1.817ドルが、1.735ドルになった場合を想定しました。株価が2020年4月10日と同じ66.88ドルの場合、配当利回りは2.72%から2.59%に下がります。
10%減配した場合【VT】の株価と配当利回りの関係はどうなるか?
もう少し、悪いケースを想定してみましょう。現在の年間配当額が10%減ったケースを考えましょう。年間配当額は1.817ドルが、1.635ドルになります。株価が2020年4月10日と同じ66.88ドルの場合、配当利回りは2.72%から2.44%に下がります。
15%減配した場合【VT】の株価と配当利回りの関係はどうなるか?
それでは約15%の減配ではどうでしょうか? 年間配当額は現在の1.817ドルが、1.5444ドルになります。株価が2020年4月10日と同じ66.88ドルの場合、配当利回りは2.72%から2.31%に下がります。
20%減配した場合【VT】の株価と配当利回りの関係はどうなるか?
最後に20%の減配のケースを想定します。年間配当額は現在の1.817ドルが、.1.453ドルになります。株価が2020年4月10日と同じ66.88ドルの場合、配当利回りは2.72%から2.17%に下がります。
まとめ
いかがでしかたか? 【VT】が今後、配当金を減らしたケースを考えてみました。世界の株に分散しているETFなので、大幅な減配はないと思いますし、もしそうなっても数年後には戻るはずです。市場全体の先行きが悪くなって株価が下がった場合は、積極的に買うと将来いいかもしれません。
なお、例年通りだと、次回は6月13~20日頃に配当金額が決定し、配当落ちは6月17~22日頃になります。