全世界ETF、バンガード・トータル・ワールド・ストックETF【VT】が2021年9月の分配金を発表。0.4120ドル。対前年同期2.4%増

バンガード社のバンガード・トータル・ワールド・ストックETF【VT】が、2021年9月17日に分配金を発表しました。0.4120ドルです。1年前の同期は0.4025ドルでしたので、1年前の同期から2.4%増です。

利回りを過去1年間の分配金額から算出すると、2021年9月21日の終値は103.12ドル、過去1年の分配金額は1.7224ドルなので、利回りは1.67%になります。

※このページでの利回りは過去1年間の分配金をもとに計算します。

 

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基本情報を確認しよう

【VT】は全世界の先進国株式市場および新興国株式市場投資しているETFで、銘柄は時価総額加重平均で組み入れられています。これ1本で世界の大部分をフォローしたことになります。

全世界が対象の【VT】と【ACWI】、米国以外の世界が対象の【VXUS】、全米が対象の【VTI】を比較してみましょう。経費率はバンガード社の3ETFは0.1%未満と安いですが、ブラックロック社の【ACWI】は0.33%と少し高いですね。ちなみに【ACWI】のベンチマークは、投資信託の「eMAXIS Slimシリーズ・全世界株式(オールカントリー)」と同じです。

 

 

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【VT】のセクター別の構成比は?

左の円グラフが【VT】に組み込まれている銘柄のセクター別の組込比率です。GICS(Global Industry Classification Standard)による分類です。情報技術の割合が最も多く、金融、一般消費財、ヘルスケアと続いています。2021年8月末現在のfidelityのデータです。

全米ETF【VTI】との比較では、金融や資本財セクターが【VT】の方が多く、情報技術やヘルスケア、通信サービスが【VTI】に多く組み込まれています。つまり、ハイテクを駆使している業種が米国に多いと言えますね。

 

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【VT】の市場別の構成比率は?

地域別と市場別の構成比率を見てみましょう。地域別では北アメリカ、市場別では米国が圧倒的で、約6割のシェアを占めています。地域別はヨーロッパが続き、アジア太平洋と新興国が同じくらいです。2021年8月末のデータです。

 

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【VT】の上位組込銘柄はどんな会社か?

【VT】の保有銘柄数は約9100銘柄です。ベンチマークは、米国を含む先進国および新興国約47ヵ国の大型・中型・小型株で構成される、FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス。上位20銘柄の組込比率の合計は約19%ほどなので、かなり分散されているといえます。

上位20銘柄のうち16銘柄を米国企業が占めています。米国以外では、台湾のTSMC、中国のテンセント、スイスのネスレ、オランダのASMLがランクインしています。

 

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2020年5月以降の組込上位20銘柄の推移

組込比率上位20銘柄の推移です。上位銘柄の構成は【VOO】や【VTI】に、米国以外が少し加わっただけですね。アリババ【BABA】は2020年の8月は組込順位が5位でしたが、ちょうど1年後の2021年8月にはトップ20から陥落してしまいました。

 

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【VT】上位20銘柄は主要ETFには組み込まれているのか?

【VT】の組込比率上位20銘柄は、他のETFにどのくらいの割合で組み込まれているのでしょうか? 全世界【ACWI】、米国以外【VXUS】、高配当【SPYD】【HDV】【DVY】【VYM】、連続増配【SDY】【VIG】、市場全体【DIA】【VOO】【VTI】、ハイテク・グロース系【QQQ】【VUG】【VGT】の主要15ETFへの組込比率(%)をまとめました。

【VT】は世界に分散されていますので、全米【VTI】やS&P500【VOO】などと比較しても、上位組込銘柄の比率が低いです。同じ全世界がターゲットの【ACWI】とはほぼ同じです。

【VT】との重複率は【ACWI】が84%【VTI】が57%、【VOO】が49%、【VXUS】40%、【VUG】30%、【QQQ】22%、【VYM】17%、【VIG】17%、【DIA】は13%です。

※組込比率は、バンガード社のETFは2021年8月末、【ACWI】【HDV】は9月20日、その他のETFは9月14日のデータをもとにしています。【DIA】は株価の高い銘柄が比率が高くなり、【SPYD】は均等平均加重組入なので、これらのETFの組込比率はあまり重要ではありません。

 

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【VT】の過去の分配金と増配率は?

【VT】が設定されたのは2008年6月です。下の表は過去の分配金の一覧です。

2021年9月の【VT】分配金が増配or減配なのかは、どのデータを比較するかによって異なります。もっともオーソドックスなのは、前年の同期との分配金額の比較です。今回が0.4120ドル、前年の同期が0.4025ドルなので2.4%の増配になります。また、前年同期との過去1年分配金額の比較では、今回が1.7224ドル、前年の同期が1.5939ドルなので、8.1%の増配となります。

※背景がになっているのが減配です

【VT】の期別分配金は?

2021年9月の分配金額0.412ドルは前年同期を上回りましたが、前々年の2019年は下回っています。年間分配金額が過去最高だった2019年を上回るかどうかは微妙です。

【VT】の年間分配金額と年間増配率は?

【VT】の分配金を1年ごとにまとめてグラフ化しました。昨年2020年はコロナ・ショックの影響で前年よりも分配金が18%も減りました。

【VT】の分配金額を棒グラフで確認しよう

期ごとの分配金額を株価と比較しました。世界が対象なので、分配金の支払いが年2回のケースが多いです。そのため、6月と12月が多く、3月と9月は少ない傾向にあります。

【VT】の過去1年分配金額を棒グラフで確認しよう

過去1年の分配金額と株価の比較です。過去1年の分配金にすると、マイルドな動きになります。株価とはある程度は連動していますが、2020年の後半からは株価の伸びが顕著ですね。

 

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2020年以降の株価と利回りは?

2020年以降の【VT】の株価と利回りを見てみましょう。利回りは、過去1年の年間分配金額から算出しました。青線が株価(左軸)で、赤線が利回り(右軸)です。2020年の年初は利回りが2.3%前後で推移していましたが、2月半ば以降は株価が下がったため、3月23日には利回りが3.3%まで上昇しました。その後、株価はコロナ・ショック前を上回り、2021年9月21日時点での利回りは1.67%です。

 

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現在の【VT】の株価と利回りの関係は?

年間分配金額が現在と同じだったら、利回りはどのように変化するでしょうか。下のグラフは年間分配金額が現在と同じ1.7224ドルが続いた場合の、利回りと株価の相関図です。利回りを0.1%ごとに株価を出しました。今後【VT】を購入しようと考えている人は、目安にしてください。

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【VT】を過去に買っていた場合のYOCは?

過去に【VT】を買った場合、現在の購入単価当たりの利回り(YOC)はどのくらいでしょうか? 現在から5年前までの株価、利回り、YOCを見ていきましょう。株価は月末のもので月1回なので、ややアバウトです。下のグラフの黄色の線が、過去に買った場合の、現在の購入単価当たりの利回り(YOC)です。

2021年9月21日の終値は103.12ドル、過去1年の分配金額は1.7224ドルなので、現在の利回りは1.67%です。過去5年の平均利回りは約2.1%です。

過去5年で株価は右肩上がりで、分配金も2019年までは増配傾向だったので、早い時期に買っていればYOCは上がりました。2016年10月頃に買っていたら、現在YOCは約2.9%になっていました。

 

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ライバルETFとトータルリターンを比較する

【VT】と世界の広範囲をターゲットにしているETFを比較します。対象は全世界【ACWI】、米国以外の世界【VXUS】、全米【VTI】。PORTFOLIO VISUALIZERを使って、過去10年を比べます。

2011年9月に1万ドル投資して配当を再投資した場合、2021年8月には【VTI】が4万4900ドル、【VT】が2万9700ドル、【ACWI】が2万9500ドル、【VXUS】が1万9300ドルになっていました。【VT】と【ACWI】はチャートもそっくりです。

ちなみに【VTI】(全米)と【VXUS】(米国以外の世界)を足すと、ほぼ【VT】や【ACWI】(全世界)のようになるので、【VT】や【ACWI】のチャートは【VTI】と【VXUS】のほぼ中間を推移しています。

過去のトータルリターン

過去3カ月、1、3、5、10年の年平均トータルリターンは以下の通りです。ほとんどの期間で【VTI】が優勢です。【VT】と【ACWI】は差がないですね。【VXUS】は過去3年以上のパフォーマンスが今ひとつです。過去10年のリターン(年平均)は【VTI】が16.2%、【VT】と【ACWI】が11.5%、【VXUS】は6.8%でした。

危険度はどのくらいか?

ETFの安定度を比べてみましょう。最大ドローダウンは、計測期間における最大下落率です。マイナスの数値が小さいほど最大下落率が低いです。

シャープレシオとは、同じリスクを取った場合のリターンの比較です。「(ファンドのリターン−無リスク資産のリターン)÷標準偏差」の値です。1を超えていれば、優秀です。

ソルティノレシオはシャープレシオの改良版で、相場が軟調の際の成績を示しています。「(ファンドのリターン-無リスク資産のリターン)÷下方偏差」で計算します。1.5を超えていると、素晴らしいです。

【VTI】はシャープレシオ、ソルティノレシオともに素晴らしいです。【VT】と【ACWI】は良くも悪くも平均的ですね。最大ドローダウン値は【VTI】とあまり差がないです。

過去10年の分配金はどのくらいか?

2011年9月に1万ドル投資して分配金を再投資した場合の年間にもらえる分配金の推移です。分配金は再投資します。税金は考慮しません。PORTFOLIO VISUALIZERのデータです。

分配金額にあまり違いはないですね。2010年代の前半は【VXUS】が優勢でしたが、2010年代後半は【VTI】が増えています。

10年間の分配金の合計は【VTI】が3900ドル、【VXUS】が3800ドル、【VT】が3700ドル、【ACWI】が3400ドルでした。

 

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【VT】の今後の分配金予想は?

現在の過去1年分配金額(1.7129ドル)と1、3、5、7年前の同時期の過去1年分配金額(1.6262ドル、1.6539ドル、1.335ドル、1.416ドル)を比較して年間増配率を計算し、それを使って将来の分配金とYOCを予想しました。YOC(Yield on Cost)とは、購入単価あたりの利回りのことです。【VT】株を2021年9月21日の終値103.12ドルで買った場合、将来の利回り(YOC)がいくらになるかという予測です。

購入金額は1万ドルにします。そうすると、年間分配金額から利回り(YOC)が一瞬で計算できます。たとえば、年間分配金額が300ドルなら利回り(YOC)は3.0%、年間分配金額777ドルなら利回り(YOC)は7.77%になります。

増配率は過去1年が8.1%、過去3年が1.2%、過去5年が4.7%、過去7年が2.4%でした。現在の利回りは1.67%です。

分配金を再投資しない場合

まずは分配金を再投資しないケースを見てみましょう。税金は考慮しません。現在の利回りが1.67%なので、1年目の年間分配金額は167ドルです。(ちなみに棒グラフの線の色と、テキストの下線の色は同じです)

もっとも増配率の低い過去3年のペース(1.2%)だと5年目の分配金額は175ドル、10年目の分配金額は186ドルになります。もっとも成績の良い過去1年の増配率(8.1%)を当てはめると5年目の分配金額は228ドル、10年目の分配金額は336ドルになりそうです。分配金額336ドルはYOC(購入額に対する利回り)3.36%です。

 

分配金を再投資する場合

つぎに分配金を年1回再投資するケースを見てみましょう。税金は考慮しません。再投資する場合の分配金額は、現在と10年前の株価を比較して年平均騰落率を計算し、それを使って調整します。

もっとも増配率の低い過去3年のペース(1.2%)だと5年目の分配金額は187ドル、10年目の分配金額は214ドルになります。もっとも成績の良い過去1年の増配率(8.1%)を当てはめると5年目の分配金額は244ドル、10年目の分配金額は404ドルになりそうです。分配金額404ドルはYOC(購入額に対する利回り)4.04%です。

分配金を再投資する場合(税引き後)

最後に分配金を再投資するケースで、税金を引いた額で計算してみましょう。分配金は28%の税金を引いた72%で計算します。1年目は167ドルではなく、税引き後の120ドルになります。

もっとも増配率の低い過去3年のペース(1.2%)だと5年目の分配金額は132ドル、10年目の分配金額は148ドルになります。もっとも成績の良い過去1年の増配率(8.1%)を当てはめると5年目の分配金額は172ドル、10年目の分配金額は276ドルになりそうです。分配金額276ドルはYOC(購入額に対する利回り)2.76%です。

 

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まとめ

【VT】の2021年9月の分配金は、まずまずでした。2020年は全体的によくなかったですが、2021年に入って3度続けて前年を上回っています。

なお、次回は12月20日が権利落ちの予定なので、分配金をもらうためには前日までに購入しましょう。

 

 

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