米国高配当株ETF【HDV】が前年同期18.5%の増配を発表

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ブラックロック社のiシェアーズ・コア 米国高配当株 ETF【HDV】が、2020年12月11日に配当金を発表しました。0.9232ドル(厳密には0.923235ドル)です。1年前の同期は0.779ドルでしたので、1年前の同期から18.5%の増配です。

配当利回りを過去1年間の配当金額から算出すると、2020年12月11日の終値は90.52ドル、過去1年の配当額は3.5679ドルなので、配当利回りは3.94%になります。

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【HDV】の過去の配当金と増配率は?

【HDV】が設定されたのは2011年3月です。下の表は過去の配当金の一覧です。

配当利回りの計算方法は、年4回配当金を支払う個別銘柄では、最新の配当金額を4倍した額が年間配当額となり、それを株価で割って配当利回りが算出されます。

ところがETFの場合は、組み込まれている銘柄によって配当金を払うタイミングが異なるため、期によってバラバラになります。そこで、最新の配当金と過去3回の配当金を足した数字、つまり過去1年分の配当額が年間配当額となり、それを元に配当利回りが算出されることが多いです。

今回の【HDV】の配当が増配or減配なのかは、どのデータを比較するかによって異なります。もっともオーソドックスなのは、前年の同期との配当額の比較です。今回が0.9232ドル、前年の同期が0.779ドルなので18.5%の増配になります。また、前年同期との過去1年配当額の比較では、今回が3.5679ドル、前年の同期が3.2089ドルなので、11.2%増配となります。

※背景がになっているのが減配です

【HDV】の年間配当額と年間増配率は?

【HDV】の配当金を1年ごとにまとめてグラフ化しました。2016年以外は伸びていますね。

【HDV】の期別配当は?

2020年は3、6、12月が前年同期を上回り、9月は横ばいでした。コロナ・ショックのダメージはほとんどなく、安定していますね。

【HDV】の過去1年配当額を棒グラフで確認しよう

先ほどの表の過去1年配当額を棒グラフにして、【HDV】の株価と比較しました。過去1年配当額は、株価とある程度は連動しています。株価が下がることがあっても、過去1年配当額はそれほど下がりませんね。

【HDV】の配当額を棒グラフで確認しよう

こちらは期ごとの配当額を株価と比較したものです。毎期の配当は、堅調に推移しています。

 

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今年に入ってからの配当利回りは?

2020年に入ってからの【HDV】の株価と配当利回りを見てみましょう。配当利回りは、過去1年の年間配当額から算出しました。青線が株価(左軸)で、赤線が配当利回り(右軸)です。配当利回りは年初3.4%前後で推移していましたが、2月半ば以降は株価が急落し、3月23日には配当利回りが5.18%まで上昇しました。現在は株価がだいぶ回復して、前年よりも増配傾向なので、配当利回りは3.94%です。

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現在の【HDV】の株価と配当利回りの関係は?

年間配当額が現在と同じく3.5679ドルで変わらなかったら、配当利回りはどのように変化するでしょうか。下のグラフは年間配当額が現在と同じ3.5679ドルが続いた場合の、配当利回りと株価の相関図です。配当利回りを0.2%ごとに株価を出しました。今後【HDV】を購入しようと考えている人は、目安にしてください。

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【HDV】を過去に買っていた場合のYOCは?

過去に【HDV】を買った場合、現在の購入単価当たりの配当利回り(YOC)はどのくらいでしょうか? 現在から5年前までの株価、配当利回り、YOCを見ていきましょう。株価は月末のもので月1回なので、やや大雑把です。

2020年12月11日の終値は90.52ドル、過去1年の配当金額は3.5679ドルなので、現在の配当利回りは約3.94%です。過去5年の平均配当利回りは約3.54%なので、現在は高水準です。5年前と比較して株価は若干上がっていて、増配もしていますので、早い時期に買った方がYOCは上がります。2016年1月に買っていたら、現在YOCは約4.9%になっていました。また、株価が暴落したコロナ・ショック時の2020年3月に買っていればYOCは5.0%前後まで上がっています。

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【HDV】の今後の配当予想は?

現在の過去1年配当金額(3.5679ドル)と1、3、5、7年前の同時期の過去1年配当金額(3.2089ドル、2.949ドル、2.8795ドル、2.2305ドル)を比較して年間増配率を計算し、それを使って将来の配当金とYOCを予想しました。

YOC(Yield on Cost)とは、購入単価あたりの配当利回りのことです。【HDV】株を2020年12月11日の終値90.52ドルで買った場合、将来の利回り(YOC)がいくらになるかという予測です。棒グラフが配当金予想、折れ線グラフがYOC予想です。

年間増配率は過去1年が11.2%、過去3年が6.6%、過去5年が4.4%、過去7年が6.9%でした。現在の配当利回りは3.94%です。もっとも増配率の低い過去5年のペースだと10年後のYOCは6.1%、20年後のYOCは9.3%になります。もっとも成績の良い過去1年の増配率を当てはめると10年後のYOCは11.4%、20年後のYOCは32.9%になります。どの期間の増配率を当てはめても、将来YOCはなかなか期待できそうです。とくにこの1年の増配率は高水準ですね。

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【HDV】のセクター別のファンド構成比は?

【HDV】に組み込まれている銘柄のセクター別の組込比率です。GICS(Global Industry Classification Standard)で分類されています。エネルギーの割合が最も多く、ヘルスケア、通信サービス、生活必需品、公益事業と続いています。エネルギーが多いのが特徴ですね。

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【HDV】の上位組込銘柄はどんな会社か?

【HDV】の組込比率1%以上の上位24銘柄です。ベンチマークは、モーニングスター配当フォーカス指数です。上位24銘柄で、全体の83%を占めています。

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過去7カ月の組込比率1%以上の銘柄比較

上位組込銘柄の1カ月ごとの推移です。【HDV】は毎年3、6、9、12月に組み換えがあります。下の表では6月と9月の下旬に銘柄の入れ替えがありましたので、太い線を引いておきます。12月はエクソン・モービル【XOM】が首位の座を奪還しました。

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まとめ

【HDV】は今回の配当も多かったです。高配当ETFですが、ディフェンシブな一面も持っています。

なお、例年通りだと、次回は3月10日頃に配当金額が決定し、その数日後に配当落ちになりそうです。