BDC最大規模の銘柄エイリス・ キャピタル【ARCC】が増配を発表。0.43ドルから0.48ドルに!

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BDC銘柄の最大規模を誇るエイリス・ キャピタル【ARCC】が2022年10月25日に増配を発表しました。これまで0.43ドルだった配当が0.48ドルになります。11.6%の増配です。今年の初めに、年間0.12ドルの追加配当(0.03ドルずつ4回)も決定しています。

【ARCC】の2022年11月4日の終値は19.39ドル、年間配当は1.92ドルになる予定で、利回りは9.90%です。

※このページでの利回りは直近の配当が1年続いたものと仮定して計算します。なお、追加配当(特別配当)を含めません

 

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エイリス・キャピタル【ARCC】の過去の配当、年間増配率

エイリス・キャピタル【ARCC】は、年4回の配当を支払っています。ほぼ一定です。次回の配当落ちは12月14です。背景が黄色の部分は追加配当です。

過去1年配当は通常配当のみです。「対前期増減率」を見ると、マイナスになったのが、2009年6月の1回だけです。リーマンショックによる減配ですね。また、背景が水色の部分が通常配当の増配を意味しています。赤字が今回決定したところです。

※過去1年配当は通常配当のみの計算です

 

エイリス・キャピタル【ARCC】の期別の配当は?

下のグラフは期別の配当です。基本的に配当落ちの月を基準にしています。通常配当はリーマン・ショック前の影響で2009年6月に0.35ドルに減ったあと、少しずつ増えています。現在は0.48ドルになり、リーマンショック前を上回りました。

前回の増配は2022年9月でした。2022年は3回増配したことになります。

※増配率は直近の配当と○年前の同期の配当を比較して計算しました。通常配当のみの比較です

 

エイリス・キャピタル【ARCC】の年間配当額と年間増配率は?

株価と配当の比較です。株価は2021年を除いて年末のものです。リーマン・ショック時の2008年に株価は大暴落しましたが、配当は減少は軽微でした。その後株価は急回復し、配当も少しずつ増えていきました。2022年の年間の配当(通常配当のみ)は、リーマン・ショックの2008年を上回りました。

 

エイリス・キャピタル【ARCC】の株価と配当の関係は?

配当金と増配率を1年ごとにまとめました。通常配当のみです。ほぼ横ばいで、何年かに一度わずかに増配するペースです。【ARCC】は業績が好調でもあまり通常配当は増やさず、追加配当で対応することが多かったですが、2022年は通常配当をかなり増やしました。

 

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最近のエイリス・キャピタル【ARCC】の株価と配当利回りは?

2020年1月以降のエイリス・キャピタル【ARCC】の株価と配当利回りを見てみましょう。青線が株価(左軸)で、赤線が配当利回り(右軸)です。2020年の年初の配当利回りは約8.6%でしたが、2月半ば以降は急降下したため、3月23日に約19.8%まで上がりました。その後、株価はコロナ・ショック前を上回った後は、伸び悩んでいます。2022年11月4日の利回りは9.90%です。

 

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エイリス・キャピタル【ARCC】を過去に買っていた場合のYOCは?

過去にエイリス・キャピタル【ARCC】を買った場合、取得価格あたりの配当利回り(YOC)はどのくらいでしょうか? 現在から10年前までの株価、配当利回り、YOCを見ていきましょう。株価は月末のもので月1回なので、少しアバウトです。

2022年11月4日の終値は19.39ドル、1年配当金額は1.92ドルなので、現在の配当利回りは9.90%です。過去10年の平均配当利回りは約9.2%です。過去10年の株価はあまり変化はなく、増配も少しです。

10年前の2012年11月に買っていたら、現在YOCは約10.8%になっており、5年前の2017年11月に購入していると、現在YOCは約11.8%になっていました。

 

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BDCとは?

BDCとは「Business Development Company」の略で、銀行から融資を受けられない新興企業や中小企業の事業開発に金融面を中心にサポートする投資会社です。クローズド・エンド型のファンドであり、ニューヨーク証券取引所ナスダック証券取引所などに上場しています。

新興企業は不安定ですが、成長すると莫大な利益をもたらす可能性があります。創業時のグーグルやアップルなどもBDCから支援を受けていました。

 

BDCに対する規制は?

BDCは利益の90%以上を配当に充てることで、法人税の免除を受けています。そのため高配当を実現できるので、インカム投資家に人気です。REITと似ていますね。

また、資産の70%を法律で定められた適格投資対象にすること、1銘柄当たりの構成比率を全体の25%以下に抑えることなどが定められています。

 

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BDCにはどんな銘柄があるのか?

下の表はBDC銘柄の中から規模の大きいものを選びました。【ARCC】は規模が最も大きいです。配当利回りは過去1年の配当から算出したものと、直近の配当を1年分に変換したものの2つを出しました。

DEレシオは自己資本に対する負債額を示すもので、財務の健全性を測る指標です。BDCの場合は、自己資本の2倍まで借り入れることが可能です。つまり2倍までならレバレッジをかけて商売できるという意味です。ここに挙げた大手BDCは、1倍をわずかに超えているぐらいなので、健全といえます。

利回り(12カ月)は過去1年の配当から算出したものです。

配当利回り(直近)は直近の配当が今度1年続いたものとして算出しました。こちらは特別配当を含んでいません



SBI証券や楽天証券など日本の主要証券会社ではBDC銘柄の取り扱いをやめてしまいました。「IG証券」などの海外証券会社なら購入可能です。

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貸し出しのアセットクラスは?

第一抵当権のシニアローンは5割弱。若干リスクが高いですね。投資先は458社と、分散は利いています。

 

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投資先のセクターは?

投資先のセクターはかなり細かいですね。ソフトウエア(IT)が約23%、ヘルスケアが10%を占めています。それ以外でも商業・専門サービス、金融、保険、資本財、自動車、耐久消費財・アパレルなど、幅広いセクターが対象です。

 

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業績と予想

業績はどうでしょうか? 下のグラフはInvesting.comのデータです。売り上げは順調に伸びています。

 

 

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株価やリターンなどを比較する

ここからはPORTFOLIO VISUALIZERを使って、【ARCC】とBDC銘柄の【MAIN】【HTGC】、そして高配当ETFの代表格【VYM】のデータを比較します。

 

株価推移を比較する

まずは10年間の株価推移を比べます。

2012年11月に1万ドル投資した場合、2022年10月末の株価は【VYM】が2万1300ドル、【HTGC】が1万3400ドル、【MAIN】が1万2300ドル、【ARCC】が1万1100ドルになっていました。高配当ETFの【VYM】の成績が素晴らしいですね。

 

トータルリターンを比較

分配金を再投資した場合のトータルリターンの推移です。税金や手数料は考慮しません。

2012年11月に1万ドル投資して、分配金を再投資した場合、2022年10月末には【HTGC】が3万5500ドルは【VYM】が2万9100ドル、【ARCC】が2万8600ドル、【MAIN】が2万6400ドル。

BDC銘柄は配当が多いため、株価推移に比べてトータルリターンは優秀です。【HTGC】が突き抜けており、【ARCC】は【VYM】とほぼ互角です。

 

過去のトータルリターンを比較

過去1、3、5、10年のトータルリターンをグラフにしました。

過去3年以上のリターンを総合的に見ると、【HTGC】が素晴らしいです。【ARCC】も似たような成績で、【VYM】を上回っています。

 

安定度などを比べよう

ETFの安定度などを比べます。

ボラティリティ最大下落率は0に近いほど安定しています。BDC銘柄はいずれも不安定ですが、その中では【ARCC】がもっとも安定しています。

シャープレシオとは、同じリスクを取った場合のリターンです。「(ファンドのリターンー無リスク資産のリターン)÷標準偏差」の値です。

ソルティノレシオはシャープレシオの改良版で、相場が軟調の際の成績を示しています。「(ファンドのリターンー無リスク資産のリターン)÷下方偏差」で計算します。

いずれの値も【VYM】が素晴らしいです。BDC銘柄のシャープレシオやソルティノレシオは【ARCC】と【HTGC】がほぼ互角で、【MAIN】がやや劣っています。

 

過去の分配金はどのくらいか?

10年前の2012年11月に1万ドル投資して分配金を再投資した場合の年間でもらえる分配金の推移です。税金は考慮しません。

10年間の分配金の合計は【HTGC】が2万800ドル、【ARCC】が1万5200ドル、【MAIN】が1万3500ドル、【VYM】が5800ドルでした。

BDC銘柄の配当再投資額はとてつもない金額に増えています。【HTGC】はとくに素晴らしいです。【ARCC】も9年目で年間2000ドルに到達しており、かなりの金額です。

 

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今後20年間で分配金はどのくらいになるのか?

最後に、今【ARCC】を購入したら、将来どのくらい分配金をもらえそうかをシミュレーションします。現在の利回り、増配率を使用します。

1万ドルを投資した場合の、将来もらえる分配金の推移を検証します。「分配金を再投資しない(税引き後)」と「分配金を再投資する(税引き後)」2パターンで検証します。

増配率は過去3、5、7、10年の4パターンを使います。年間増配率は過去3年が6.3%、過去5年が4.8%、過去7年が3.4%、過去10年が2.4%でした。現在の利回りは9.90%です。

なお、再投資するケースは過去10年の株価騰落率(0.89%)で調整します。つまり、株価が年0.89%上がるので、分配金の再投資額はその分減らします。

 

過去3年増配率で推移した場合の分配金予想

まずは過去3年増配率で推移した場合の、分配金を計算します。増配率は6.3%です。

分配金は約28%の税金を引いた72%で計算します。スタート時の利回りは9.90%なので、税金を引いた72%の7.13%になります。投資額が1万ドルなので、スタート年の分配金は713ドルになります。

ちなみに今回は1万ドルの投資なので、もらえる分配金のデータをYOCに簡単に変換できます。たとえば、スタート時の分配金は713ドルなので、利回り(YOC)は7.13%になります。YOC(Yield on Cost)とは、取得価格あたりの利回りのことです。

再投資をしない場合は、10年後の分配金は1309ドル、20年後の分配金は2404ドルになります。

再投資をする場合は、10年後の分配金は3220ドル、20年後の分配金は29112ドルになります。YOCだと291.1%です。

 

1万ドルを投資したシミュレーションですが、日本円の1万円に変換してもOKです。また、100万円という仮定なら、数値を100倍にすれば大丈夫です。例えば100万円を投資した場合は「過去3年増配率で推移し、再投資する場合の20年後の分配金」は291万1120円になります。

 

過去5年増配率で推移した場合の分配金予想

次に過去5年増配率で推移した場合の、分配金を計算します。増配率は4.8%です。

再投資をしない場合は、10年後の分配金は1138ドル、20年後の分配金は1815ドルになります。

再投資をする場合は、10年後の分配金は2642ドル、20年後の分配金は15660ドルになります。YOCだと156.6%です。

 

過去7年増配率で推移した場合の分配金予想

次に過去7年増配率で推移した場合の、分配金を計算します。増配率は3.4%です。

再投資をしない場合は、10年後の分配金は995ドル、20年後の分配金は1390ドルになります。

再投資をする場合は、10年後の分配金は2198ドル、20年後の分配金は9126ドルになります。YOCだと91.3%です。

 

過去10年増配率で推移した場合の分配金予想

最後に過去10年増配率で推移した場合の、分配金を計算します。増配率は2.4%です。

再投資をしない場合は、10年後の分配金は901ドル、20年後の分配金は1138ドルになります。

再投資をする場合は、10年後の分配金は1920ドル、20年後の分配金は6255ドルになります。YOCだと62.5%です。高い増配率が続き、再投資し続けると、分配金は相当増え、将来YOCはかなり上がります。

いずれのケースでも「再投資をしない」に比べて、「再投資する」場合の分配金の伸びが素晴らしいです。10年後はそれほど差がありませんが、20年後はかなり差がつきます。複利効果ですね。

【ARCC】は現在の利回りがかなり高いので、配当再投資し続ければ、将来YOCはどんどん伸びそうです。ただし、日本の証券会社では購入できないので、再投資はできません。

(´・ω・`)

 

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まとめ

【ARCC】は前回の増配が2022年9月でした。3月にも増配しましたので、2022年は3回も増配となりました。好調ですが、日本の証券会社で新規購入できないのが、残念です。



SBI証券や楽天証券など日本の主要証券会社ではBDC銘柄の取り扱いをやめてしまいました。「IG証券」などの海外証券会社なら購入可能です。

 

 

 

 

 

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