公益事業は新型コロナ・ウィルスの影響が比較的少ないですね。そんな中、米国最大の水道会社アメリカン・ウォーター・ワークス【AWK】が、2020年4月29日に増配を発表しました。
これまで四半期ごとの配当が0.5ドルだったのが、0.55ドルに上がる予定です。年間配当は1.955ドルから2.15ドルに、今後1年間の年間配当は2.2ドルの予定です。増配率は10%、年間増配率も10%の予定です。2020年5月1日の終値は119.2ドル、配当利回りは1.85%です。
アメリカン・ウォーター・ワークス【AWK】の連続増配年数は13年です。
アメリカン・ウォーター・ワークス【AWK】の過去の配当、年間増配率
アメリカン・ウォーター・ワークス【AWK】の増配率は10%前後をキープしています。素晴らしいですね。表内の青字は予想です。次回の配当落ちは5月11日です。
アメリカン・ウォーター・ワークス【AWK】の今後の配当予想は?
現在と1、3、5年前の同時期の配当金額を比較して増配率を計算し、それを使って将来の配当金とYOCを予想しました。YOC(Yield on Cost)とは、購入単価あたりの配当利回りのことです。アメリカン・ウォーター・ワークス【AWK】株を2020年5月1日の終値119.2ドルで買った場合、将来の利回り(YOC)がいくらになるかという予測です。棒グラフが配当金予想、折れ線グラフがYOC予想です。
増配率は過去1年が10%、過去3年が9.8%、過去5年が10.1%でした。現在の配当利回りは1.85%です。もっとも増配率が低かった過去3年のペースで増配が続くと10年後のYOCは4.7%に、もっとも増配率が高かった過去5年の増配と同じだと10年後のYOCは4.8%になります。配当利回りはそれほど高くありませんが、増配率が高いので、将来のYOCはまずまず上がりそうです。
アメリカン・ウォーター・ワークス【AWK】をいつ買ったら正解だったか?
過去5年の配当利回りの平均は1.98%です。配当利回りは1.4~2.8%の間で推移しています。
黄色の線はYOC(Yield on Cost)です。過去5年に購入した場合、現時点での購入単価当たりの利回りが何%になっているかを、過去に買ったタイミングごとに示しています。配当利回り(赤い線)と連動した動きになります。
YOCを上げるコツは(1)増配率の高い銘柄を買う、(2)連続増配年数の長い銘柄を買う、(3)株価が低迷しているときに買うなどがあります。いずれの場合もなるべく早い時期に買った方が、YOCは上がっていきますが、長期にわたって株価が右肩下がりの場合は最近購入した方が数値が上がります。
アメリカン・ウォーター・ワークス【AWK】は株価が右肩上がりで増配率も高いので、早い時期に購入したほうがYOCは高くなります。過去5年で最もYOCが高いのが2015年6月頃に買った場合で、現在約4.5%になっています。
今年に入ってからのアメリカン・ウォーター・ワークス【AWK】の株価と配当利回りは?
先ほどのグラフは少し大雑把なので、もう少し細かく1日ごとのデータで見ていきます。下のグラフは、2020年に入ってからのアメリカン・ウォーター・ワークス【AWK】の株価と配当利回りです。青線が株価(左軸)で、赤線が配当利回り(右軸)です。配当利回りは1.4~1.7%で推移していましたが、2月半ば以降は株価が少し下がって、3月23日には配当利回りが2.06%まで上昇しました。現在は株価が戻り、配当利回りは1.85%です。ディフェンシブな公益事業なので、コロナ・ショックの影響は少なかったですね
現在のアメリカン・ウォーター・ワークス【AWK】の株価と配当利回りの関係は?
年間配当額が現在と同じく2.2ドルで変わらなかったら、配当利回りはどのように変化するでしょうか。下のグラフは年間配当額が現在と同じ2.2ドルが続いた場合の、配当利回りと株価の相関図です。配当利回りを0.1%ごとに株価を出しました。今後、アメリカン・ウォーター・ワークス【AWK】を購入しようと考えている人は、目安にしてください。
アメリカン・ウォーター・ワークス【AWK】の財務データは?
アメリカン・ウォーター・ワークス【AWK】の財務データです。安定していますね。
まとめ
アメリカン・ウォーター・ワークス【AWK】はディフェンシブな公益事業銘柄です。配当利回りはそれほど高くありませんが、増配率が高く、業績も安定しています。