全世界が対象のETF【VT】の12月末データが更新されたのでまとめてみた

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バンガード社のETFは公式サイトで月1回更新されます。月末のデータが、翌月の15日頃に反映されます。今回2020年12月末のデータが更新されましたので、バンガード・トータル・ワールド・ストックETF【VT】の組込銘柄の変化や傾向について検証します。

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基本情報を確認しよう

全世界が対象の【VT】と【ACWI】、米国以外の世界が対象の【VXUS】、全米が対象の【VTI】を比較してみましょう。経費率はバンガード社の3ETFは0.1%未満と安いですが、ブラックロック社の【ACWI】は0.33%と少し高いですね。ちなみに【ACWI】のベンチマークは、投資信託の「eMAXIS Slimシリーズ・全世界株式(オールカントリー)」と同じです。

※「配当利回り」は過去1年の配当額から算出しました。モーニングスターレーティングは2020年12月末のものです

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過去のトータルリターンはどうか?

過去10年のトータルリターンはどうなっているでしょうか? 世界が対象の【ACWI】、米国以外の世界が対象の【VXUS】、全米が対象の【VTI】と比較します。

2011年1月に1万ドル投資して配当を再投資した場合、2020年12月末には【VTI】が3万5600ドル、【VT】が2万4000ドル、【ACWI】が2万3800ドル、【VXUS】が1万6100ドルになっていました。

過去1、3、5、10年の年平均トータルリターンは以下の通りです。【VT】と【ACWI】はほとんど同じです。

銘柄 1年 3年 5年 10年
VT 16.61% 10.09% 12.51% 9.27%
ACWI 16.33% 10.20% 12.52% 9.16%
VXUS 10.69% 4.86% 9.02% 4.97%
VTI 21.03% 14.45% 15.44% 13.66%
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【VT】のセクター別のファンド構成比は?

【VT】に組み込まれている銘柄のセクター別の組込比率です。バンガードの公式サイトではICB(Industry Classification Benchmark)で分類されていますので、これをGICS(Global Industry Classification Standard)に変換しました。情報技術の割合が最も多く、金融と一般消費財が同じくらいで続き、ヘルスケア、資本財の順です。

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【VT】の市場別のファンド構成比は?

市場別の構成比率を見てみましょう。トップは米国で全体の57%を占めています。以下、日本、中国、英国、フランス、スイス、カナダ、ドイツが続きます。地域別では北米が約59%で最多、ヨーロッパが約17%です。

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【VT】の上位組込銘柄はどんな会社か?

【VT】の保有銘柄数は8849銘柄です。ベンチマークは、米国を含む先進国および新興国約47ヵ国の大型・中型・小型株で構成される、FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス。上位20銘柄の組込比率の合計は18.1%と少なく、世界中に分散されています。

上位20銘柄のうち16銘柄を米国企業が占めています。米国以外では、中国のアリババとテンセント、スイスのネスレ、台湾のTSMCがランクインしています。

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過去6カ月の組込比率1%以上の銘柄比較

組込比率上位20銘柄の比較です。上位銘柄の構成は【VOO】や【VTI】に、アリババ【BABA】とテンセント【TCEHY】が加わっただけですね。なお、7月末のデータは抜けています。悪しからず。

 

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【VT】上位20銘柄は主要ETFには組み込まれているのか?

【VT】の組込比率上位20銘柄は、他のETFにどのくらいの割合で組み込まれているのでしょうか? 全世界【ACWI】、米国以外【VXUS】、米国全体【VIG】【VOO】【VTI】【DIA】、米国ハイテク【QQQ】【VGT】、米国高配当【VYM】【HDV】への組込比率(%)をまとめました。

【VT】は世界に分散されていますので、全米【VT】やS&P500【VOO】などと比較しても、上位組込銘柄の比率が低いです。

※配当利回りは2020年12月末の株価から算出しました。組込比率はバンガード社のETF【VT】【VXUS】【VYM】【VIG】【VOO】【VTI】【VGT】は2020年12月末、その他のETFは1月15日のデータをもとにしています。【DIA】は株価の高い順の組込比率なので、組込比率はそれほど重要ではありません。

ファンドオーバーラップで他のETFとの比較する

ファンドオーバーラップを使って、他のETFとの重複割合を調べてみましょう。【VT】は世界全てに分散されているので、対象ETFの組込銘柄は【VT】に100%組み込まれているかと思いましたが、そうではないようです。【VTI】組込銘柄は、50%ほどしか【VT】には入っていないようです。

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【VT】の配当はどう変化したか?

【VT】は年4回配当が支払われます。3、6、9、12月に配当落ちがあり、その数日後に振り込まれます。2020年の配当額は前年の2019年と比べて18.2%も減りました。米国以外の国で減配が多かったようです。

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今年に入ってからの配当利回りは?

2020年1月以降の【VT】の株価と配当利回りを見てみましょう。過去1年の年間配当額から算出しました。青線が株価(左軸)で、赤線が配当利回り(右軸)です。2020年1月当初の配当利回りは2.3%前後でしたが、2月半ば以降は株価が下がったため、3月23日には配当利回りが約3.3%まで上昇しました。現在は株価がコロナ・ショック前を上回り、配当利回りは1.60%です。

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【VT】を過去に買っていた場合のYOCは?

過去に【VT】を買った場合、現在の購入単価当たりの配当利回り(YOC)はどのくらいでしょうか? 現在から5年前までの株価、配当利回り、YOCを見ていきましょう。株価は月末のもので月1回なので、やや大雑把です。

2021年1月22日の終値は95.83ドル、過去1年の配当金額は1.5354ドルなので、現在の配当利回りは1.60%です。過去5年の平均配当利回りは約2.23%です。過去5年で株価は一応右肩上がりで、配当も昨年までは増配傾向だったので、早い時期に買っていればYOCは上がりました。2016年2月頃に買っていたら、現在YOCは約2.9%になっていました。

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【VT】の今後の配当予想は?

現在の過去1年配当金額(1.5354ドル)と1、3、5、10年前の同時期の過去1年配当金額(1.8775ドル、1.5645ドル、1.414ドル、0.918ドル)を比較して年間増配率を計算し、それを使って将来の配当金とYOCを予想しました。

YOC(Yield on Cost)とは、購入単価あたりの配当利回りのことです。【VT】株を2021年1月22日の終値95.83ドルで買った場合、将来の利回り(YOC)がいくらになるかという予測です。棒グラフが配当金予想、折れ線グラフがYOC予想です。


年間増配率は過去1年がマイナス18.2%、過去3年がマイナス0.6%、過去5年が2.1%、過去10年が5.3%でした。現在の配当利回りは1.60%です。もっとも増配率の低い過去1年のペースだと10年後のYOCは0.2%、20年後のYOCは0.0%になります。もっとも成績の良い過去7年の増配率を当てはめると10年後のYOCは2.7%、20年後のYOCは4.5%になります。どの期間の増配率を当てはめて計算するかによって、将来YOCの予想は大幅に変わりますね。

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まとめ

いかがでしたか? 【VT】は2020年配当はあまりよくありませんでした。ただし株価は伸び続けています。アメリカが占める割合が57%ほどと多いので、米国の株高に引っ張られている感があります。

 

 

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