全米ETF【VTI】が2021年6月末のデータが更新したのでまとめてみた

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バンガード社のバンガード トータル・ストック・マーケットETF【VTI】の2021年6月末のデータが更新されたのでまとめます。

2021年7月20日の終値は223.02ドル、過去1年の分配金額は2.8028ドルなので、過去1年間の分配金額から算出すると、利回りは1.26%になります。

※このページでの利回りは、過去1年間の分配金をもとに計算します。

 

 

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基本情報を確認しよう

【VTI】は米国のほぼすべての銘柄を時価総額加重平均で組み入れたETFです。今後も米国の成長が続けば、保有している人はその恩恵を享受することができるといえます。

下の表は米国を代表する市場全体系ETFなどの基本情報です。運用総額は【VTI】と【VOO】が圧倒的に多いです。【DIA】はニューヨーク・ダウ連動のため、30銘柄と少ないです。【VIG】は増配ETFですが、長期のリターンが【VOO】や【VTI】と似ているために加えました。

現在かなり株高のため利回りは皆低いですが、【VTI】はその中でも最も低いですね。

 

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【VTI】のセクター別のファンド構成比は?

【VTI】に組み込まれている銘柄のセクター別の組込比率です。バンガードの公式サイトではICB(Industry Classification Benchmark)で分類されていますので、これをGICS(Global Industry Classification Standard)に変換しました。情報技術の割合が最も多く、全体の4分の1以上を占めています。以下、ヘルスケア、金融、一般消費財、通信サービスと続いています。

 

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【VTI】の上位組込銘柄はどんな会社か?

【VTI】の組込比率0.5%以上の上位24銘柄です。ベンチマークは、CRSP USトータル・マーケット・インデックスです。上位24銘柄で、全体の約32%を占めています。

 

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2020年4月以降の上位銘柄は?

2020年4月以降の組込比率0.5%以上の銘柄の推移です。今月は5月末にマイクロソフト【MSFT】が首位になったのですが、今月はアップル【AAPL】が奪還しました。組込比率0.5%以上の銘柄は、2020年7月末は36銘柄ありましたが、毎月減って2021年6月末は24銘柄になりました。大型株が徐々に弱くなっているともいえます。

 

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【VTI】上位20銘柄は主要ETFには組み込まれているのか?

【VTI】の組込比率上位20銘柄は、他のETFにどのくらいの割合で組み込まれているのでしょうか? 高配当【SPYD】【HDV】【DVY】【VYM】、連続増配【SDY】【VIG】、市場全体【DIA】【VOO】【VTI】、ハイテク・グロース系【QQQ】【VUG】【VGT】の主要12ETFへの組込比率(%)をまとめました。

背景色のオレンジ色が濃いほど、組込比率が高いことを意味しています。

【VTI】と【VOO】の組込順位はほとんど変わりません。全組込銘柄数の少ない【VOO】が、個別銘柄の比率は高いです。【VUG】や【QQQ】の上位7銘柄は、【VTI】や【VOO】でも上位7位に入っています。高配当ETFは【VTI】の10位にはほとんど入っていません。

【VTI】との重複率は【SPYD】が8%、【HDV】11%、【DVY】10%、【VYM】30%、【SDY】13%、【VIG】が29%、【DIA】は21%、【VOO】が83%【VUG】51%、【QQQ】35%、【VGT】26%です。

※組込比率は、バンガード社のETFは2021年6月末、その他のETFは7月16日のデータをもとにしています。【DIA】は株価の高い銘柄が比率が高くなり、【SPYD】は均等平均加重組入なので、これらのETFの組込比率はあまり重要ではありません。

主要ETFの並び順は基本的に左端が最も利回りが高く、右に行くにつれて下がっていきます。ただし、【VGT】は少し毛色が異なるセクターETFなので、右端にしました。主要ETFのティッカー・コードの下の数字は7月20日の利回り(%)です。

 

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【VTI】の過去の分配金と増配率は?

【VTI】が設定されたのは2001年5月です。下の表は過去の分配金の一覧です。

2021年6月の分配金が増配or減配なのかは、どのデータを比較するかによって異なります。もっともオーソドックスなのは、前年の同期との分配金額の比較です。今回が0.6753ドル、前年の同期が0.6999ドルなので3.5%の減配になります。また、前年同期との過去1年分配金額の比較では、今回が2.8028ドル、前年の同期が2.899ドルなので、3.3%減配となります。

※背景がになっているのが減配です

 

【VTI】の期別分配金は?

2021年は6月の分配金額0.675ドルは前年の同期をわずかに下回りました。2021年の2回の分配金の合計額は、前年や前々年とほぼ同じです。

【VTI】の年間分配金額と年間増配率は?

【VTI】の分配金を1年ごとにまとめてグラフ化しました。2011年以降の年間増配率は5%以上が続いていましたが、2020年はマイナスとなりました。

【VTI】の分配金額を棒グラフで確認しよう

期ごとの分配金額を株価と比較したものです。期によって結構差がありますね。2019年12月の分配金が突き抜けています。

【VTI】の過去1年分配金額を棒グラフで確認しよう

過去1年分配金額と株価の比較です。過去1年分配金額の伸びと株価の動きは、ある程度連動しています。若干株価が先行しているように見えます。

 

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2020年以降の株価と利回りは?

2020年以降の【VTI】の株価と利回りを見てみましょう。過去1年の年間分配金額から算出しました。青線が株価(左軸)で、赤線が利回り(右軸)です。2020年の年初の利回りは1.7%前後で推移していましたが、2月半ば以降は株価が下がったため、3月23日には利回りが2.6%まで上昇しました。現在の株価はコロナ・ショック以前を大きく上回り、利回りは1.26%です。

 

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現在の【VTI】の株価と利回りの関係は?

年間分配金額が現在と同じく2.8028ドルで変わらなかったら、利回りはどのように変化するでしょうか。下のグラフは年間分配金額が現在と同じ2.8028ドルが続いた場合の、利回りと株価の相関図です。利回りを0.1%ごとに株価を出しました。今後【VTI】を購入しようと考えている人は、目安にしてください。

 

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【VTI】を過去に買っていた場合のYOCは?

過去に【VTI】を買った場合、現在の購入単価当たりの利回り(YOC)はどのくらいでしょうか? 現在から5年前までの株価、利回り、YOCを見ていきましょう。株価は月末のもので月1回なので、ややアバウトです。下のグラフの黄色の線が、過去に買った場合の、現在の購入単価当たりの利回り(YOC)です。

2021年7月20日の終値は223.02ドル、過去1年の分配金額は2.8028ドルなので、現在の利回りは約1.26%です。過去5年の平均利回りは約1.8%です。過去5年で株価は右肩上がりで、増配もしていますので、早い時期に買った方がYOCは上がります。2016年10月頃に買っていたら、現在YOCは約2.6%になっていました。

 

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ライバルETFとトータルリターンを比較する

S&P500ETF【VOO】、ニューヨークダウ連動ETF【DIA】、連続増配ETF【VIG】とトータルリターンを比較します。2011年7月から2021年6月までの10年を、PORTFOLIO VISUALIZERを使って比べます。

2011年7月に1万ドル投資して分配金を再投資した場合、2021年6月には【VOO】が3万9700ドル、【VTI】が3万9400ドル、【DIA】は3万4900ドル、【VIG】は3万3900ドルになっていました。4つとも似たようなチャートですが、【VTI】と【VOO】がやや優勢です。

 

年次リターン

1年ごとのリターンを比較しました。毎年似たようなリターンですが、【DIA】が少し特殊ですね。【VTI】はリターンが1番か2番目にいい年が多いですが、2011、2018年のような軟調な年は成績が悪いです。

 

過去のトータルリターン

過去3カ月、1、3、5、10年の年平均トータルリターンです。わずかな差ですが、【VTI】は過去1、3、5年は最もリターンが良かったです。過去10年のリターン(年平均)は、【VOO】が14.8%、【VTI】が14.7%、【DIA】は13.3%、【VIG】は13.0%でした。

過去の分配金はどのくらいか?

2011年7月に1万ドル投資して分配金を再投資した場合の年間でもらえる分配金の推移です。分配金は再投資します。税金は考慮しません。

10年間の分配金の合計は【DIA】が4100ドル、【VOO】が3800ドル、【VIG】が3600ドル、【VTI】が3500ドルでした。【DIA】が少し多いですね。

 

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【VTI】の今後の分配金予想は?

現在の過去1年分配金額(2.8028ドル)と1、3、5、10年前の同時期の過去1年分配金額(2.899ドル、2.3955ドル、2.04ドル、1.209ドル)を比較して年間増配率を計算し、それを使って将来の分配金とYOCを予想しました。YOC(Yield on Cost)とは、購入単価あたりの分配金利回りのことです。【VTI】株を2021年7月20日の終値223.02ドルで買った場合、将来の利回り(YOC)がいくらになるかという予測です。

購入金額は1万ドルにします。そうすると、年間分配金額から利回り(YOC)が一瞬で計算できます。たとえば、年間分配金額が300ドルなら利回り(YOC)は3.0%、年間分配金額777ドルなら利回り(YOC)は7.77%になります。

年間増配率は過去1年がマイナス3.3%、過去3年が5.4%、過去5年が6.6%、過去10年が8.8%でした。現在の利回りは1.26%です。

分配金を再投資しない場合

まずは分配金を再投資しないケースを見てみましょう。税金は考慮しません。現在の利回りが1.26%なので、年間分配金額は126ドルです。

もっとも増配率の低い過去1年のペースだと5年目の分配金額は110ドル、10年目の分配金額は93ドルになります。もっとも成績の良い過去10年の増配率を当てはめると5年目の分配金額は176ドル、10年目の分配金額は268ドルになりそうです。分配金額268ドルはYOC(購入額に対する利回り)2.68%です。

 

分配金を再投資する場合

つぎに分配金を再投資するケースを見てみましょう。税金は考慮しません。再投資する場合の分配金額は、現在と10年前の株価を比較して年平均騰落率を計算し、それを使って調整しています。

もっとも増配率の低い過去1年のペースだと5年目の分配金額は114ドル、10年目の分配金額は101ドルになります。もっとも成績の良い過去10年の増配率を当てはめると5年目の分配金額は185ドル、10年目の分配金額は308ドルになりそうです。分配金額308ドルはYOC(購入額に対する利回り)3.08%です。

分配金を再投資する場合(税引き後)

最後に分配金を再投資するケースで、税金を引いた額で計算してみましょう。分配金は28%の税金を引いた72%で計算します。1年目は126ドルではなく、税引き後の90ドルになります。

もっとも増配率の低い過去1年のペースだと5年目の分配金額は81ドル、10年目の分配金額は71ドルになります。もっとも成績の良い過去10年の増配率を当てはめると5年目の分配金額は131ドル、10年目の分配金額は213ドルになりそうです。分配金額213ドルはYOC(購入額に対する利回り)2.13%です。

 

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まとめ

【VTI】の2021年6月の分配金は前年同期と比べるとマイナスでした。ただ、2020年は6月の分配金がかなりよかったためなので、それほど気にする必要はなさそうです。

【VTI】は全米の株式市場全体をカバーしているETFなので、なかなか安全です。

なお、次回は9月24日が権利落ちの予定で、その前日までに保有していれば分配金がもらえます。

 

 

 

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