SBI日本高配当の最新データと、2024年8月の暴落における日本株高配当ETFの比較

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今回は二本立てです。

前半は、SBI日本高配当株式(分配)ファンド(年4回決算型)の最新情報をお送りします。7月末にはどのようになったでしょうか。

後半は、8月2日や5日の暴落において、日本株高配当ETFの値動きがどうだったか見ていきます。主要高配当ETFと、投資信託、TOPIXなど15個のETFや投信のデータを比較します。暴落時に強さを見せる高配当ETFには共通点がありました。

 

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SBI日本高配当の最新銘柄について

SBI日本高配当の7月末のデータが公開されました。公式サイトのものです。

6月末と7月末のデータの比較です。大きな違いは組入れ銘柄の配当利回りですね。3.53%だったのが、3.87%に上がりました。7月後半は円高かつ相場全体が下がったので、配当利回りが上がったと考えられます。

全組入れ銘柄は6月末が50銘柄だったのに対して、7月末は79銘柄に増えました29銘柄増です。かなり多いですね。

ファンドの運用状況としては、高配当利回り銘柄以外の銘柄を新規で組み入れました。日立製作所、ソニーグループなどです。

また、ファンドの本来の投資対象である高配当銘柄では、東洋建設、トヨタ紡織などが新加入となりました。

 

最新の組入れ銘柄をチェックしよう

組入れ銘柄について見ていきましょう。

上位30銘柄です。上位30銘柄の中で、新加入は30位の東洋建設のみです。

 

新加入銘柄は?

それ以外の主な新加入銘柄は11銘柄です。

高配当銘柄では、東洋建設、トヨタ紡織、日産自動車、NOK、マツダなどが新加入。輸送用機器が多いですね。

高配当利回り銘柄以外では、日立製作所、ソニーグループ、三菱重工業、キーエンス、ソフトバンクグループ、信越化学工業などが新加入。日本を代表する超大型銘柄ばかりですね。

 

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SBI日本高配当の業種について

SBI日本高配当の業種について見ていきましょう。

首位が建設業で11.9%、2位がサービス業で9.6%、3位が輸送用機器で7.9%、4位が銀行業で6.7%、5位が鉄鋼で6.4%です。

上位5業種で42.4%です。東証33業種中26業種が入っており、かなり分散されていると言えます。

 

業種別の組入れ銘柄をチェックしよう

業種別比率の高い順の、組入れ銘柄の紹介です。

背景が薄い灰色の銘柄は、先月や先々月に入っていたが、今は入っているかどうか微妙な銘柄です。
SBI日本高配当のリリースには上位30銘柄と、主な新加入銘柄のみなので、31位以下の銘柄については、はっきりとは分かりません。

6月末までは全50銘柄でしたが、7月末は79銘柄に増えたので、ここに記載されていない銘柄も入っている可能性はあります。

※クリックで拡大します

右下の電気機器は5月や6月に東京エレクトロンやアドバンテストなど半導体関連が大量に新加入しました。7月には日立製作所、ソニーグループ、キーエンスなど、日本を代表する超大型企業が新加入。ただし業種の比率は0.77%と低いです。半導体関連は除外されたかもしれないですね。

SBI日本高配当の特徴として、特定の業種の比率を高くしないように、業種分散をかなり意識している感じがします。問題は、銘柄の入れ替えが頻繁に行われすぎている感があることですかね。

 

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SBI日本高配当の組入れ業種の変化

SBI日本高配当の業種の変化について見てみましょう。かなり変化しました。

一番左が設定から間もない2023年12月末です。設定当初は30銘柄を均等加重だったため、あまり順位を気にする必要はありません。

1業種につき1銘柄なら比率は3.3%前後です。首位の鉄鋼は4銘柄組入れられているので13.12%、2位の建築業は3銘柄あり9.79%です。

3位から5位は6%台なので、1業種2銘柄入っているという意味です。6位から22位は3%台なので、1業種1銘柄です。

※クリックで拡大します

いずれの期間も上位にいるのが、建築業と鉄鋼ですね。輸送用機器も比較的上位にいます。

銀行業は設定当初はゼロでしたが、最近は上位5位以内にいます。

逆に卸売業は当初は上位にいましたが、徐々に順位を下げ、直近の7月末では19位で1.73%です。

動きが激しいのは、主に半導体銘柄の電気機器ですね。5月末では2.44%の17位でしたが、6月末は7.6%の3位まで上昇、直近の7月末は0.77%の23位まで下がりました。

直近の7月末に急上昇したのは、サービス業です。これまでは10位前後でしたが、直近7月末は2位の9.57%まで上がりました。UTグループ、メイテックグループホールディングス、MIXIなどです。高配当とは馴染みの薄い銘柄ですね。

余談ですが、メイテックの創業者と言えばフサイチコンコルドの関口房郎さんですね。日本ダービーは衝撃的でしたね。1996年なので、もう30年近く前の出来事ですね。ちなみに関口さんは日本ダービーを勝った直後にメイテックの社長を解任されましたが、その後、フサイチペガサスでケンタッキーダービーを勝ちました。

 

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SBI日本高配当の上位30銘柄の変化を確認

SBI日本高配当に組み入れられている上位30銘柄の推移を見ていきます。

左から設定当初の2023年12月末、2024年5月末、6月末、7月末です。設定当初と直近3カ月です。

左が設定当初の2023年12月末。設定当初は均等加重なので、順位はあまり気にする必要はありません。

※クリックで拡大します

設定当初は全30銘柄でしたが、現在は全79銘柄まで増えました。

一番下は上位30銘柄の全体に対する比率です。設定当初は100%、それ以外は70%前後です。31位以下の合計比率は30%ほどと低いので、これらの銘柄はあまり気にする必要はないかもしれないですね。

2024年7月末の表の一番右の「設定当初」の〇が設定当初にも入っていた銘柄、×が入っていなかった銘柄です。

〇が18銘柄、×は12銘柄です。設定当初の銘柄から60%が現在も上位30銘柄に残っているようです。頻繁に銘柄入れ替えを行っていますが、結構残っています。

新加入の特徴としては、三大メガバンクの三井住友、三菱UFJ、みずほが入ったことですね。あとは、先ほども触れましたが、サービス業のUTグループ、メイテックグループホールディングス、MIXIも設定当初はいませんでした。

直近3カ月で常に上位10位以内にいるのは、ソフトバンク、日本たばこ産業、SBIホールディングス、コスモエネルギーホールディングス、いすゞ自動車の5銘柄です。現状、この5銘柄が中心ということですか。日本たばこ産業以外は、高配当ファンドにしては少し珍しい顔ぶれです。

 

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日本株高配当ETFなどの暴落時における基準価額を比較

ここからは、2024年8月2日や5日の日本株の暴落について考えます。

高配当ETFはどうだったでしょうか。

7月の後半ぐらいから、日本市場は全体的に低迷していました。7月末に日銀が追加利上げを決定し、8月2日金曜日と、週が明けた5日の月曜日に大暴落となりました。

下の表は、日本株が対象の高配当ETFを中心としたETFや投資信託のデータです。

※クリックで拡大します

左の8つはいつもの高配当8ETFです。

【1489】【2564】【1577】【1698】純粋な高配当ETF

【1494】【2529】増配や株主還元を重視した高配当ETF

【1478】【1651】規模が大きい銘柄を集めた中配当よりの高配当ETF

【1399】低ボラティリティの高配当ETFです。暴落耐性がありそうですね。

【1306】TOPIX【1321】日経平均225【2641】海外で活躍の日本株。これらは市場全体という括りにします。

右の3つは投資信託です。「SBI日本高配当」「日経平均高配当利回り株ファンド」「トレイサーズの日経高配当50」です。

表の上段は7月31日から8月5日までの基準価格のリターン。いずれも大幅マイナスです。背景の赤色が濃いほど成績が良く、暴落耐性があったというイメージですね。

表の下段は7月16日から8月9日までの基準価格のリターン。1つ前よりも期間を伸ばしました。約4週間ですね。こちらの期間もいずれもマイナスです。背景の青色が濃いほど成績が良く、暴落耐性があったというイメージですね。

 

7月31日から8月5日にかけて、基準価格はどう変化したか?

先ほどの表の上段は7月31日から8月5日までの基準価格のリターン。グラフにして確認しましょう。

【1399】マイナス16.4%ともっとも成績がよいです。

【2564】【1494】「日経平均高配当利回り株ファンド」マイナス17%台

【1698】【2529】「SBI日本高配当」マイナス18%台です。ここまでが暴落耐性があったと言えそうです。

 

7月16日から8月9日にかけて、基準価格はどう変化したか?

2つ前の表の下段は7月16日から8月9日までの基準価格のリターングラフで見ていきましょう。

この期間も【1399】マイナス8.7%ともっとも成績がよく、圧倒的です。

【2564】【1698】【1494】【2529】マイナス11%台「SBI日本高配当」マイナス12%台です。

先ほどの短い期間とほぼ同じ傾向です。

 

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暴落時に強い日本株高配当ETFの特徴は?

暴落耐性のあるETFはどんな特徴があるのでしょうか。

こちらはETFの組入れ銘柄の規模を分類したものです。投資信託のデータはありません。ご了承ください。左端の赤いエリアが超大型株。その隣の青いエリアが大型株です。

右端の数値は、最初に紹介した7月31日から8月5日までの基準価格のリターン。マイナス16%台からマイナス18%台が成績が良いという意味で、赤い文字にしました。

これら成績の良いETFには共通した特徴がありました。赤いエリアの超大型株の下に黒い線を引きました。

成績の良いグループは、超大型株の割合が少なかったですね。【1494】【2529】増配系なので、超大型株が少ないというのは、以前のコンテンツでもお話しましたね。

【2564】小型株が中心の高配当ETFです。【2564】は今年に入ってからのリターンは芳しくありませんでしたが、暴落耐性は結構あります。

【1399】低ボラティリティの高配当銘柄の集合体です。こちらも超大型株は少ないです。

例外は【1698】が超大型株が34.2%と比較的多いのに対して、暴落耐性があったということですね。レアケースです。

逆に【1577】は超大型株が18.7%と少なめでしたが、暴落時にはもろかったです。【1577】は米国ETFだと【SPYD】とコンセプトが似ているので、もろそうな感じはしますね。

超大型株の割合が75.1%の【2641】や、64.9%の【1651】は、今回の暴落でリターンが一番悪かったです。

一般的に、小型株中心の高配当ETFは、リスクが低く、暴落時に比較的安定したパフォーマンスを発揮する傾向があります。

大型株中心の高配当ETFは、市場全体に対する感応度が高いため、リスクが大きく、暴落時に大きく下落することがある一方で、リターンは高い傾向があります。

 

リスクから暴落耐性を考える

こちらは、過去3年のリターンとリスク、シャープレシオの比較です。2024年7月末時点のものです。カッコ内の数値はシャープレシオです。

全体的にはリターンが高い大型株が、リスクも高くなっています。左がリスクが低く、右がリスクが高いです。

先ほどまでのデータで最も暴落耐性のあったのは、低ボラティリティの高配当銘柄の集合体【1399】ですね。リスクは9.31%と低いです。

増配系ETFも暴落耐性がありましたね。【1494】、はリスクが9.14%、【2529】はリスクが10.52%と低いです。

小型株の多い【2564】もリスクが10.75%と低めです。

そして超大型株が多めでしたが、暴落時に強さを見せた【1698】はリスクが11.42%と5番目に低いです。

今回の暴落で強さを見せた5つのETF、【1399】【1494】【2529】【2564】【1698】はいずれもリスクが低かったというわけですね。

高配当ETFを買う場合、たとえばリターンのよい【1489】を買いたくなりますが、リスクも高いので、暴落時にダメージを受ける可能性が高いということも考えておいた方がよさそうですね。

 

※先ほどのグラフのシャープレシオの部分を、7/31~8/5の基準価額のリターンの数値に変更しました

こちらの方がわかりやすいですね。リスクが低いと、暴落時のダメージも少ないのがはっきりわかります。だいたい比例していますね。

 

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まとめ

「SBI日本高配当」は7月は29銘柄が追加され、79銘柄まで増えました。高配当銘柄以外に、超大型銘柄も組入れています。設定当初は30銘柄だったので、かなり増えました。

業種比率ではサービス業が2位というのが、高配当ETFでは珍しいです。UTグループ、メイテックグループホールディングス、MIXIなど、高配当ETFにはなじみの薄い銘柄です。東証33業種中26業種が入っており、業種の分散という意味では、申し分ないですね。

直近3カ月で常に上位10位以内にいるのは、ソフトバンク、日本たばこ産業、SBIホールディングス、コスモエネルギーホールディングス、いすゞ自動車の5銘柄です。現在はこのあたりの銘柄が中心です。

8月2日や5日の日本株の暴落では、高配当ETFもダメージを受けました。

最もダメージが少なかったのは、低ボラティリティの高配当銘柄の集合体である【1399】です。

増配系ETFの【1494】【2529】も他の高配当ETFよりはリターンが良かったです。中小型株の多い【2564】も強さを発揮しました。

全体的に小型株中心の高配当ETFは、リスクが低く、暴落時に比較的安定したパフォーマンスを発揮する傾向となりました。ただし、リスクの低い小型株中心の高配当ETFはトータルリターンはイマイチです。

逆に、大型株中心の高配当ETFは、市場全体に対する感応度が高いため、リスクが高く、暴落時には大きく下落しました。

例外は【1698】ですね。超大型株の比率が高いですが、今回の暴落では底堅い値動きでした。リスクも低いですね。

「SBI日本高配当」は、中小型株が結構入っているので、投資信託の中では暴落耐性がありました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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