✅2025年3月末から4月にかけての高配当ファンドについてのニュース
✅(アムンディ・インデックスシリーズ)日本・高配当株が4/18に登場。日経累進高配当株指数に連動する投資信託
✅基本データ、指数のコンセプト、リターン、組入銘柄、SBI日本高配当や1489などライバルの高配当ファンドと比較
✅Tracers 日経平均高配当株50インデックス(奇数月分配型)の4度目の分配金も100円! なぜ多いか?
✅JEPQとJEPIの4月分配金は好調。オリジナル・データ満載
✅カバードコールETF【IQQQ】の4月分配金は史上最高額!

(アムンディ・インデックスシリーズ)日本・高配当株が登場
まずは新ファンドのお知らせ。
信託報酬が低いことで有名な、アムンディ・インデックスシリーズから、新たな投資信託が登場です。
ファンド名は(アムンディ・インデックスシリーズ)日本・高配当株です。
日経累進高配当株指数に連動する投信です。
時価総額500億円以上の累進配当を10年以上続ける銘柄のうち、配当利回りの高い30銘柄で構成されています。
4月18日に登場。信託報酬は0.198%
設定は2025年4月18日です。SBI、楽天、マネックスなどの証券会社で購入可能。NISAの成長投資枠の対象です。
決算は年2回で、5月と11月の20日です。最初の分配金は11月20日の予定です。
信託報酬は0.198%なので、なかなか低いですね。
SBI日本高配当やトレイサーズ日経高配当50の0.1%に比べると高いですが、日本の高配当ETFは0.3%ぐらいなので、その中間ぐらいです。

日経累進高配当株指数について触れており、指数に連動したファンドが出ておらず、経費率0.3%ぐらいで登場すれば、売れそうな気がすると書いていますね。
アムンディ・サイドがそれを見たかどうかは定かではないですが、信託報酬0.198%で出してくるとは驚きました。たかにんの想像を超えていたと言えます。
日経累進高配当株指数とは?
対象指数である日経累進高配当株指数の銘柄選定方法とコンセプトを確認します。この指数は2023年6月に設定されました。
時価総額500億円以上、累進配当を10年以上続ける銘柄、1日の平均売買代金が5億円以上のすべての条件に当てはまる銘柄のうち、配当利回りの高い30銘柄で構成されています。
累進配当というのは、配当が減配せずに、増配か配当維持をしている状態です。減配していない銘柄ですね。
組入方式は時価総額加重です。1銘柄の上限は7%。銘柄の入れ替えは6月の最終日です。
銘柄入れ替えの際は、現在の構成銘柄が残留するための条件が少しゆるくなります。時価総額は500億円ではなく250億円でOKなどです。
まとめると、ある程度の規模があり、累進配当を10年続けている配当利回り上位30銘柄を、時価総額加重平均で組み入れるファンドです。
日経累進高配当株指数のリターン、組入れ銘柄、業種は?
(アムンディ・インデックスシリーズ)日本・高配当株の対象指数である日経累進高配当株指数のデータを確認します。
この指数は2023年6月に設定されましたが、指数の遡及算出開始日は2010年です。もしその時点でこの指数が存在していたらどうなっていたかという意味で使用できます。実績ではないので、あくまで目安です。
上の表は2020年以降のパフォーマンス、トータルリターンですね。紺色が日経累進高配当株指数で、水色の日経平均を大きく上回っています。
日経累進高配当株指数のリターンは100でスタートして、260ぐらいですね。過去5年の年率リターンは23.8%。日経平均の5年の年率は14.11%なので、かなり差をつけました。
1、3、5年のリターンは、いずれも日経累進高配当株指数が、日経平均を大きく上回っています。
1、3、5年のリスクは、いずれも日経累進高配当株指数が、日経平均よりも小さいです。素晴らしいですね。
配当利回りはどのくらいか?
日経累進高配当株指数の配当利回りは4.48%です。なかなか高いですね。
構成銘柄は、大型株が4、中型株が10、小型株が15なので、時価総額501位より下の小型株が多いですね。
上位銘柄は?
上位10銘柄を確認しましょう。
日経累進高配当株指数は小型株が多めですが、時価総額加重平均で組み入れるので、上位は規模の大きな銘柄が占めます。
金融系がSBIホールディングス、三井住友トラスト、三菱HCキャピタル、MS&ADと4銘柄もあります。
医薬品は武田薬品、アステラス製薬と2社です。この2つが多いですね。
業種は上位4業種の建設、その他金融、医薬品、化学で56%。結構集中しています。
銘柄数は化学や建設が4つあります。
こちらは全29銘柄。全体的に見ると、4.48%という高い配当利回りは、医薬品と金融の大型株が支えている感じですね。
アムンディ・日本・高配当とライバルの高配当ファンドと比較
それでは、アムンディ・日本・高配当とライバルの高配当ファンドを比較します。
投資信託はSBI日本高配当、ETFは【1489】、【1698】、【1494】、【2529】です。
種類はアムンディ・日本・高配当は累進高配当、SBI日本高配当、【1489】、【1698】は高配当、【1494】、【2529】は増配系です。
アムンディ・日本・高配当の配当利回りは4.8%ぐらいです。これはSBI日本高配当とほぼ同じです。他の高配当ETFは3%強ぐらいなので、結構差があります。
アムンディ・日本・高配当の信託報酬は0.198%。SBI日本高配当の0.099%には及びませんが、結構低いです。
アムンディ・日本・高配当の分配金の支払いは年2回、5月と11月です。高配当ファンドは年4回が多いので、少ないと思う人もいるかもしれないですね。
トータルリターンを比べる
トータルリターンの比較です。
アムンディ・日本・高配当は、先ほど使用した、指数の日経累進高配当株指数を過去に保有していたらという仮のデータです。なので参考程度にしてください。
1年は日経累進高配当指数が16.2%と圧倒的に好成績です。2番手は【1494】の10.4%。
3年も日経累進高配当指数が28.6%とトップで、2番手の【1489】が26.8%です。
5年も日経累進高配当指数が23.8%とトップで、2番手の【1489】が22.9%です。
日経累進高配当指数は3年や5年のデータで【1489】を上回るとは素晴らしいですね。データ元が異なりますが、かなりの成績です。
リスクを比較
リスクの比較です。リターンの変動の大きさです。小さいほど良いですが、一般的にリターンが大きいと、リスクも大きくなる傾向です。
日経累進高配当指数はリターンが良かったので、リスクも大きいですね。【1489】とだいたい同じです。
リターン、リスク、シャープレシオを比較
それではトータルリターン、リスク、リスクに対するリターンを比較します。
縦軸がトータルリターン、横軸がリスク、円の大きさがリスクに対するリターンです。無リスク資産の数値を入れないシャープレシオのようなイメージです。
3年のデータです。
日経累進高配当指数は緑色です。トータルリターンが28.6%と最も高く、リスクも12.1%と高いです。リスクに対するリターンは2.36。
【1489】とほとんどの数値が同じですね。こちらのリスクに対するリターンは2.16なので、日経累進高配当指数の方が良いです。
5年のデータを比較
続いて5年を比較します。
日経累進高配当指数はトータルリターンが23.8%と最も高く、リスクも14.2%と高いです。リスクに対するリターンは1.68。
5年も【1489】と似ています。こちらのリスクに対するリターンは1.52なので、日経累進高配当指数の方が良いです。
データの出所が異なるので何とも言えませんが、日経累進高配当指数のリターンやリスクは【1489】とほぼ同じというイメージですかね。
日本株高配当ファンドの分配金の決算日一覧
こちらは日本高配当株を対象とした投信とETFの分配金日程です。決算日です。
投信が5銘柄、ETFが10銘柄、計15銘柄です。たかにんは10銘柄保有していますね。
アムンディ・日本・高配当は一番下です。5月と11月の20日が決算です。分配金の支払いはその数日後です。
日本株高配当ファンドの分配金の決算日一覧
分配金の支払日を確認しましょう。
アムンディ・日本・高配当は5月と11月の25日頃に支払われます。最初の分配金は11月ですね。
5月と11月の支払いはETFがたくさんありますね。
Tracers 日経平均高配当株50インデックス(奇数月分配型)の4度目の分配金が決定!
Tracers 日経平均高配当株50インデックス(奇数月分配型)の4回目の分配金が3月31日に決定しました。
今回も100円でした。
2024年9月、2024年11月、2025年1月に続き、4度続けて100円となりました。
奇数月分配型なので、年間換算すると600円。基準価額が10974円なので、分配金利回りは5.47%です。
同じベンチマークのETF【1489】の分配金は?
こちらは、Tracers日経高配当50とベンチマークが同じETFの【1489】の分配金推移です。
直近の1月分配金は4円です。年間分配金が77円、3月31日の終値が2327円なので、分配金利回りは3.31%です。
Tracers日経高配当50の分配金利回りは5.47%なので、2.16%分配金利回りが高くなります。
同じベンチマークなのに、この差はなぜでしょうか。理由について考えます。
投信の分配金は謎がいっぱい!
こちらは投資信託の分配原資についてです。
投資信託の分配金の原資は、配当収入のほかにも、売買益、分配準備積立金、収益調整金などがあります。
投資信託の場合、運用会社が安定した分配金を支払うために調整しています。
とくに初年度は分配金の希薄化を防ぐために、多めに出している可能性がありますね。
ETFの場合は、基本的に配当収入のみです。
そのため、同じベンチマークでもTracers日経高配当50と【1489】の分配金利回りに差が出ます。
今後、どうなるかはわかりませんが、長期のトータルリターンはほぼ同じになるはずです。
分配金を多めにほしい人は、Tracers日経高配当50がいいかもしれません。
ちなみにたかにんは、どちらもNISA成長投資枠で保有しています。
対象指数と比較
左の表は、Tracers日経高配当50の対象指数である、日経平均高配当株50指数に組み入れられている銘柄を加重平均した配当利回りです。
最新の3月31日のデータでは4.23%。これが指数の配当利回りの基準とも言えます。
右上が、Tracers日経高配当50の過去4回分配金から算出した分配金利回りで5.47%。対象指数より1.2%ほど高いです。
右下が、【1489】の過去1年分配金から算出した分配金利回りで3.31%。対象指数より0.9%ほど低いです。
なので組入れ銘柄の配当利回りから考えると、投資信託は高く、ETFは低いですね。結構差があります。
1489の4月分配金は4月7日頃に決まりますが、指数の配当利回りから考えると、期待できるかもしれないですね。→実際40円に決定。前年同期から33.3%増でした。
【JEPQ】の2025年4月分配金は0.5407ドル。先月より12.1%増
ここからはカバードコールETFです。
JPモルガン・アセットマネジメントの4月分配金について見ていきます。
まずはJEPQです。米国の大型成長株を保有し、ELNを通じてナスダック100指数に対するアウト・オブ・ザ・マネーのコールオプションを売却するカバードコールETFです。
4月の分配金は0.5407ドルで、先月より12.1%増と多かったです。
分配金と価格を比較
毎月の分配金と先月末のETF取引所価格の比較です。
数値がちょうど二桁異なるので、赤い折れ線グラフの取引所価格に対して、青い棒グラフの分配金が重なると月利1%になり、年間分配金利回りは12%の目安となります。
今回の2025年4月は右端で、分配金は0.5407ドルで、価格は51.78ドルなので重なっています。直近利回りが12%を超えたという意味です。
分配金とボラティリティを比較
JEPQの分配金と、ナスダック100指数のボラティリティを示すVXNの関係です。
ボラティリティが大きいほど、獲得できるプレミアムが大きくなる傾向と言われています。
2025年3月末のVXNは25.4なので、結構高いです。最近の分配金が多いのは、最近のVXNが高いからと言えそうです。
価格、分配金利回りの比較
JEPQの取引所価格と分配金利回りの比較です。
青い線が取引所価格、赤い線が過去12カ月の分配金から出した分配金利回り、黄色の線が直近分配金を1年換算した分配金利回りです。
4月の分配金は0.5407ドルで、直近利回りは12.53%、12カ月利回りは11.14%です。
2024年の12カ月利回りは9%台で推移していましたが、最近は上昇しています。
【JEPI】の2025年4月分配金は0.4079ドル。先月より24.5%増
続いてJEPIを見ていきます。
米国の大型株を保有し、ELNを通じてS&P500指数に対するアウト・オブ・ザ・マネーのコールオプションを売却するカバードコールETFです。
4月の分配金は0.4079ドルで、先月より24.5%増と多かったです。
分配金と価格を比較
毎月の分配金と先月末のETF取引所価格の比較です。
2023年以降は、取引所価格よりも分配金の棒グラフがかなり下なので、分配金利回りは12%に届いていません。
今回の2025年4月は右端で、分配金は0.4079ドルです。最近の中では一番多いですね。
分配金とボラティリティを比較
JEPIの分配金と、S&P500指数のボラティリティを示すVIXの関係です。
2025年3月末のVIXは22.3なので、結構高いです。なので分配金も多かったと言えそうです。
価格、分配金利回りの比較
JEPIの取引所価格と分配金利回りの比較です。
青い線が取引所価格の終値、赤い線が過去12カ月の分配金から出した分配金利回り、黄色の線が直近分配金を1年換算した分配金利回りです。
最近の12カ月利回りは以前よりも下がっています。7%台が続いています。
現在、黄色の線の直近利回りは8.57%、赤い線の12カ月利回りは7.58%です。今回の分配金が多かったので、直近利回りは結構上がりましたね。
【IQQQ】の2025年4月分配金は0.9041ドル。先月より226%増
IQQQはプロシェアーズのETFです。
ナスダック100が対象のカバードコールETFです。
日次でカバード・コール戦略を行うので、ボラティリティの影響がかなり大きいですね。
これまで分配金は12回出ましたが、不安定です。当初0.3ドル台が多かったですが、9月の分配金は0.8192ドルと大幅に増えました。その後は0.1ドル台から0.4ドル台とバラバラです。
今回の2025年4月は右端で、分配金は0.9041ドルです。先月より226%増と過去最高額です。
分配金とボラティリティを比較
IQQQの分配金と、ナスダック100指数のボラティリティを示すVXNの関係です。
2024年8月にVXNが高かったので、9月の分配金は0.8192ドルと多かったです。
VXNが高かったら、1カ月後の分配金が増えるようなイメージです。
価格、分配金利回りの比較
IQQQの取引所価格と分配金利回りの比較です。
青い線が取引所価格です。ほぼ横ばいですね。
黄色の線が直近分配金を1年換算した分配金利回りです。2%から27%まであり、幅広いです。10%ぐらいの時が多いですね。直近は27.93%と極めて高いです。
赤い線が過去12カ月の分配金から出した分配金利回りで、今月初登場。12.19%です。
IQQQの分配金は0.1~0.9ドルとブレるのは、日次カバードコールでプレミアム収入が市場に連動するからです。ボラティリティが高いと増えるけど、安定すると減ります。ある程度分配金が安定しているJEPQやQYLDとは対極と言えますね。
まとめ
✅(アムンディ・インデックスシリーズ)日本・高配当株が4月18日に登場
✅日経累進高配当株指数に連動する投資信託
✅分配金は年2回で5月と11月。信託報酬は0.198%
✅組入銘柄は30と少なく、金融と医薬品の大型株が中心
✅分配金利回りが4.8%と高く、トータルリターンは【1489】とほぼ同じ
✅たかにんは少し買ってみようかなと考えています
✅Tracers 日経平均高配当株50インデックス(奇数月分配型)の4度目の分配金も100円で、分配金利回りは5.47%。【1489】は3.31%。分配金利回りの差がある
✅4月分配金は【JEPQ】は0.5407ドル、【JEPI】は0.4079ドル、ボラティリティが高いので多かった
✅【IQQQ】の4月分配金は0.9041ドル。直近利回りは27.9%だが、分配金は0.1ドル台のこともある














