✅2025年1月から2月にかけての高配当ファンドについてのニュース
✅Tracers 日経平均高配当株50インデックス(奇数月分配型)の3度目の分配金も100円! なぜ多いか?
✅投資信託のSBI日本高配当株式、東証上場ETFの【2013】【2014】など、誕生してから約1年の高配当ファンドと分配金や分配金利回りについて比較
✅SBIアセットの分配金を出すタイプの投資信託、VYM、VIG、SPYDの投資信託版、SBI日本高配当株式の総経費率がいずれも下がった!
✅JEPQとJEPIの2月分配金が決定。今回はどうだったか?
✅カバードコールETF【IQQQ】の2月分配金、日本高配当株ETF【2564】の1月分配金は好調
✅2/20上場の【328A】はユニークなファンド

Tracers 日経平均高配当株50インデックス(奇数月分配型)の3度目の分配金が決定!
Tracers 日経平均高配当株50インデックス(奇数月分配型)の3回目の分配金が1月30日に決定しました。今回も100円でした。
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2024年9月、2024年11月に続き、3期続けて100円となりました。
奇数月分配型なので、年間換算すると600円。基準価額が10980円なので、分配金利回りは5.46%です。
同じベンチマークの1489の分配金は?
こちらは、Tracers日経高配当50とベンチマークが同じETFの【1489】の分配金推移です。
直近の1月分配金は4円です。年間分配金が77円、1月31日の終値が2304円なので、分配金利回りは3.34%です。
Tracers日経高配当50の分配金利回りは5.46%なので、2.1%ほど分配金利回りが高くなります。
同じベンチマークなのに、この差はなぜでしょうか。理由について考えます。
投信とETFの分配金についての考え方
まずひとつは、Tracers日経高配当50が投資信託だからということがあります。
以下は前回2回目の分配金の時に説明した内容です。
なぜ投資信託版の分配金が多いかというと、ETFの場合は、組入れ銘柄の配当がそのまま分配金として支払われます。
投資信託は、運用会社が安定した分配金を支払うように調整します。
具体的には、分配準備積立金や収益調整金などを使います。
分配準備積立金は、新規の資金流入があった際に、基準価額の一部を分配準備金として計上することで、後の分配金の原資にする仕組みです。 これにより、ファンドの規模が大きくなっても、分配金が希薄化されることを防ぎます。
収益調整金は、投資信託の追加設定の際に、既存の受益者の収益分配に不利益が生じないように設けられた勘定項目です。投資信託の収益が変わらないまま追加設定で口数が増えると、期末の収益分配原資が薄まるのを防ぐための措置です。
ただし、分配準備積立金や収益調整金は基準価額に含まれているので、これらを頻繁に使用すると、基準価額が下がります。タコ足配当になるイメージです。
資信託とETFの分配金を比較した場合、そっくり同じにはならないです。経費率が同じ場合、長期のトータルリターンを比較すれば、ETFと投資信託はほぼ同じになるはずです。どちらが良いかは、人それぞれですかね。
分配金の余裕はあるのか?
こちらはTracers日経高配当50の運用報告書に記載されているデータです。第1、2期と第3、4、5期をつなげました。
このファンドは2024年1月末に設定されたもので、2024年12月までのデータです。
最初の分配金を出したのが9月末なので、設定から8カ月後と遅いです。その間に、ファンドに分配金が貯められていった可能性があります。
翌期繰越分配金対象額に注目してください。赤い下線のところです。これは、当期で獲得した配当等収益や有価証券売買益、前期から繰り越した収益調整金や分配準備積立金の合計額から、当期分配金を差し引いた額です。つまり、1つ前で紹介した収益調整金や分配準備積立金の合計額ですね。
直近の2024年12月は、1万口に対して921円です。過去3回の分配金はそれぞれ100円なので、まだ余裕はあります。
組入れ銘柄の配当利回りは?
左の表は、Tracers日経高配当50の対象指数である、日経平均高配当株50指数に組み入れられている銘柄を加重平均した配当利回りです。
最新の1月31日のデータでは4.18%。だいたい4.2%ぐらいで推移しています。これがファンドの分配金利回りの基準とも言えます。
右上が、一番最初に紹介したTracers日経高配当50の過去3回分配金から算出した分配金利回りで5.46%。対象指数より1.3%ほど高いです。
右下は、【1489】の過去1年分配金から算出した分配金利回りで3.34%。対象指数より0.8%ほど低いです。
なので組入れ銘柄の配当利回りから考えると、投資信託は高く、ETFは低いですね。結構差があります。
投資信託の分配金は多いのか?
2024年の新NISA開始に合わせて、日本の資産運用会社は分配金を支払うタイプの投資信託を設定してきました。
それらの投資信託の分配金や分配金利回りが多いのかどうかを確認し、Tracers日経高配当50の分配金との違いなどを明らかにします。
SBI日本高配当株式の分配金は多いのか?
SBI日本高配当株式は、2023年12月に設定された投資信託。日本の高配当を集めたファンドで、年4回分配型です。
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右が分配金履歴。これまで4回分配金が出ており、いずれも1万口あたり140円。合計で560円です。基準価額から算出した分配金利回りは4.87%です。
左はSBI日本高配当株式の月次レポートで、2024年12月末のものです。ファンドの組入れ銘柄から算出した配当利回りは4.00%とあります。
比較すると、0.87%ほど過去1年分配金から計算した分配金利回りのほうが高くなっています。Tracers日経高配当50と似た傾向です。
VYMの投信版の分配金利回りは?
今度はSBIアセットが2024年1月や2月に設定したSPYD、VYM、VIGの投資信託版と米国ETFの分配金利回りを比較します。
左が投資信託版で、上からSPYD、VYM、VIGの投資信託版です。右は米国上場ETFのSPYD、VYM、VIGです。
注意点としては、決算のタイミングが1カ月異なっているので、やや強引な比較です。投資信託の決算は2、5、8、11月で、米国ETFは3、6、9、12月です。
投資信託版は個別銘柄を買うのではなく、米国のETFに投資します。そのため、比較対象月が異なる可能性があります。たとえば、投資信託版の11月分配金の対象は、米国ETFの12月ではなくて9月分配金の可能性があります。
投資信託版はこれまで3回分配金が出ています。それぞれの分配金を1年換算して、外国税控除を戻して、決算時の価格から分配金利回りを出します。
米国ETFも同様に分配金利回りを出します。こちらは念のため直近4回のデータを出します。
分配金利回りの比較が、左の表の一番右の列のパーセンテージ差です。数値ではわかりづらいので、グラフにします。
SPYDの分配金利回りを比較
まずはSPYD。赤い棒グラフが投資信託版の分配金利回り。青い棒グラフが米国ETFの分配金利回りです。
先ほど説明したとおり、比較対象月がずれているかもしれませんので、一番左に米国ETFの3月分配金も入れておきます。
なお投資信託版は5月が最初の分配金なので、2月はありません。
直近3回の分配金利回りの平均は投資信託版が4.78%、米国ETFが4.66%で、投資信託版の方が0.12%ほど高いです。
米国ETFの対象を直近4回にすると4.46%、3、6、9月にすると4.26%になります。
いずれの場合も、投資信託版の方が分配金利回りは高いですね。
VYMの分配金利回りを比較
続いてVYMを比較します。
直近3回の分配金利回りの平均は投資信託版が3.19%、米国ETFが3.05%で、投資信託版の方が0.14%ほど高いです。
米国ETFの対象を直近4回にすると2.85%、3、6、9月にすると2.79%になります。
いずれの場合も投資信託版の方が分配金利回りは高く、結構差をつけています。
VIGの分配金利回りを比較
続いてVIGを比較します。
直近3回の分配金利回りの平均は投資信託版が1.91%、米国ETFが1.81%で、投資信託版の方が0.10%ほど高いです。
米国ETFの対象を直近4回にすると1.79%、3、6、9月にしても1.79%になります。
いずれの場合も投資信託版の方が分配金利回りは高いですね。結構差をつけています。
分配金利周りの平均は、いずれのファンドともに、投資信託版の方が高かったです。なので、分配金は投資信託版が多く出している感じがします。
ただ、日本を対象としたSBI日本高配当やトレイサーズ日経高配当50ほど多いというわけではなさそうです。
東証上場ETFの分配金を米国ETFと比較する
今度は東証上場ETFと米国ETFを比較します。
2024年1月にブラックロックは、自社のETF・HDVを【2013】、DGROを【2014】として東証に上場させました。
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左が東証ETFで、上から2013、2014。右は米国ETFで、HDV、DGROです。
こちらも注意点としては、決算のタイミングが1カ月異なっているので、やや強引な比較です。東証ETFの決算は2、5、8、11月で、米国ETFは3、6、9、12月です。
東証ETFは個別銘柄を買うのではなく、米国のETFに投資します。そのため、比較対象月が異なる可能性があります。たとえば東証ETFの11月分配金の対象は、米国ETFの12月ではなくて9月分配金の可能性があります。
東証ETFはこれまで3回分配金が出ています。それぞれの分配金を1年換算して、外国税控除を戻して、決算時の価格から分配金利回りを出します。
米国ETFも同様に分配金利回りを出します。こちらは念のため直近4回のデータを出します。
分配金利回りの比較が、左の表の一番右の列のパーセンテージ差です。数値ではわかりづらいので、グラフにします。
2013とHDVの分配金利回りを比較
まずは東証ETF2013と米国HDVです。
赤い棒グラフが東証ETF2013の分配金利回り。青い棒グラフが米国ETF・HDVの分配金利回りです。
先ほど説明したとおり、比較対象月がずれているかもしれませんので、一番左に米国ETFの3月分配金も入れておきます。
なお2013は5月が最初の分配金なので、2月はありません。
直近3回の分配金利回りの平均は2013が2.76%、HDVが3.87%で、HDVの方が1.11%ほど高いです。
HDVの対象を直近4回にすると3.68%、3、6、9月にすると3.59%になります。
いずれの場合もHDVの方が分配金利回りは高いですね。
2014とDGROの分配金利回りを比較
続いて東証ETF2014と米国DGROを比較します。
直近3回の分配金利回りの平均は2014が1.84%、DGROが2.36%で、DGROの方が0.52%ほど高いです。
DGROの対象を直近4回にすると2.31%、3、6、9月にすると2.27%になります。
いずれの場合もDGROの方が分配金利回りは高いですね。
投信とETFの1年目や2年目の戦略
ETFの場合、設定直後に資産規模が急拡大すると希薄化が発生しやすく、最初の1年の分配金利回りが低くなる傾向があります。分配準備金や収益調整金を持たないためです。
また、2013や2014は、米国ETFを直接購入するETFなので、米国ETF側の分配金を受け取った後に、それを日本で分配するというタイムラグがあるので、そこでも希薄化が起きやすいです。
一方、投資信託は分配準備金や収益調整金を活用することで希薄化を防ぎ、分配金を安定させることが可能です。
また、これらのファンドは分配金を目当てで購入する人が多いので、少し多めに出している可能性があります。
そのため、Tracers日経高配当50やSBI日本高配当株などの投資信託は、組入れ銘柄の配当利回りよりも、ファンドの分配金利回りが高く見えるわけです。
投資信託とETFの1年目の分配金は真逆と言っても過言ではありません。
戦略として、投資信託は最初に購入して分配金をたくさんもらう方法があります。
たとえばSCHDの投資信託などは、いきなり買ってしまうという方法はありですね。たくさん分配金がもらえる可能性があります。
ETFの場合は、2年目以降から分配金の希薄化は薄れていくので、2年目以降に2013や2014を購入するという方法で、安定した分配金を受け取ることができます。
投信、東証ETFの分配金利回りの比較
設定から1年ほどの投資信託と東証ETFの分配金利回りと、ライバルや対象ファンドとの比較です。
Tracers日経高配当50の分配金利回りは5.46%、ライバルの1489は3.46%なので、分配金利回りは高いです。
SBI日本高配当株式の分配金利回りは4.87%、ファンドの組入れ銘柄の配当利回りは4%なので、分配金利回りは高いです。
日本が対象の投資信託の1年目の分配金利回りは、かなり高いですね。
SBI・SPYDの分配金利回りは4.78%、米国上場ETF・SPYDは4.5%前後なので、分配金利回りは少し高いです。
SBI・VYMの分配金利回りは3.19%、米国上場ETF・VYMは2.8%前後なので、分配金利回りは少し高いです。
SBI・VIGの分配金利回りは1.91%、米国上場ETF・VIGは1.8%前後なので、分配金利回りは少し高いです。
米国が対象の投資信託の1年目の分配金利回りは、米国ETFより少し高いですね。
2013の分配金利回りの目安は2.76%ほど、米国上場ETF・HDVは3.6%前後なので、分配金利回りは低いです。
2014の分配金利回りの目安は1.84%ほど、米国上場ETF・DGROは2.3%前後なので、分配金利回りは低いです。
米国株が対象の東証上場ETFの分配金は希薄化されるため、1年目の分配金利回りは米国ETFより低いです。
SBI・VYMなど、SBIアセットの投資信託の総経費率が下がった!
続いて、SBIアセットの総経費率についてです。VYM、VIG、SPYDの投資信託版、年4回分配タイプです。
2024年1月や2月に設定され、2024年5月に総経費率は発表されていました。
今回は2024年11月時点での総経費率の発表がありました。
まずはSBI・VYMです。正式名称はSBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンド(年4回決算型)。
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2024年5月時点での総経費率は0.19%でした。左側です。
11月時点の総経費率は0.15%になりました。右側です。0.04%減りました。
SBI・VIGの総経費率の変化は?
つづいてSBI・VIGです。正式名称はSBI・V・米国増配株式 インデックス・ファンド(年4回決算型)。
※クリックで拡大します
2024年5月時点での総経費率は0.31%でした。左側です。
11月時点の総経費率は0.25%になりました。右側です。0.06%下がりました。
SBI・SPYDの総経費率の変化は?
つづいてSBI・SPYDです。正式名称はSBI・SPDR・S&P500高配当株式インデックス・ファンド(年4回決算型)。
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2024年5月時点での総経費率は0.26%でした。左側です。
11月時点の総経費率は0.21%になりました。右側です。0.05%下がりました。
SBI日本高配当株の総経費率の変化は?
1カ月ほど間に発表されたSBI日本高配当株についても見てみましょう。正式名称はSBI日本高配当株式(分配)ファンド(年4回決算型)。
※クリックで拡大します
2024年4月時点での総経費率は0.11%でした。左側です。
11月時点の総経費率は0.10%になりました。右側です。0.01%下がりました。
SBIアセット投信の総経費率が下がる理由は?
SBIアセットの4つのファンドの信託報酬や経費率を表にしました。
※クリックで拡大します
いずれのファンドも設定から1年前後経過しました。総経費率は2回発表されました。その比較です。
左からVYM、VIG、SPYDの投信、そしてSBI日本高配当株です。
米国ETFに支払う費用にその他費用を追加したものが、信託報酬です。青い文字です。この信託報酬が基本的に発表されている数値です。これに隠れコストが追加され、総経費率になります。赤い文字です。
総経費率はいずれのファンドも下がっています。
その理由として考えられるのは、純資産が増えたからです。ファンドの規模が大きくなるほど、スケールメリットなどの恩恵を受けて、その他の費用が減るわけです。
直近の決算の時点でSBI日本高配当は819億円と純資産がかなり大きいので、総経費率が0.1%、隠れコストは0.001%ほどなので、ほぼ0です。
SBI・VYMは142億円と純資産がなかなか大きいので、総経費率は0.15%、隠れコストは0.02%ほどと低いです。
純資産46億円のSBI・SPYDは総経費率0.21%で、SBI・VYMよりは少し高いです。
純資産が18億円と一番小さなSBI・VIGは総経費率0.25%と、この中で一番高いです。
そんなわけで、SBIアセットの商品は、規模が大きくなれば今後も総経費率が下がると思います。素晴らしいですね。
※バンガードのETFの経費率が2025年2月1日より下がったので、SBI・VIGの信託報酬は0.1238%から0.1138%になる見込みです。0.01%下がります
【JEPQ】の2025年2月分配金は0.4502ドル。先月より1.2%減
JPモルガン・アセットマネジメントの2月分配金について見ていきます。
まずは【JEPQ】です。ナスダック100を中心とした米国の大型成長株を保有して、ELNを通じてオプションの売却を組み合わせるカバードコールETFです。
2月の分配金は0.4502ドルで、先月より1.2%減でした。
JEPQの分配金と取引価格を比較
毎月の分配金と先月末のETF取引所価格の比較です。
数値がちょうど二桁異なるので、赤い折れ線グラフの取引所価格に対して、青い棒グラフの分配金が重なると月利1%になり、年間分配金利回りは12%の目安となります。
右から5個目と6個目の2024年9月と10月は重なっており、分配金利回りは12%前後と高かったです。その後は徐々に下がってきています。
JEPQの分配金とVXNの関係
JEPQの分配金と、ナスダック100指数のボラティリティを示す【VXN】の関係です。
ボラティリティが大きいほど、獲得できるプレミアムが大きくなる傾向と言われています。
2024年8月以降の【VXN】は20を超えており、ボラティリティが大きかったです。
2025年1月末現在は20ぐらいですね。
JEPQの取引所価格、分配金利回りの推移
ETFの取引所価格と分配金利回りの比較です。
青い線が取引所価格の終値、赤い線が過去12カ月の分配金から出した分配金利回り、黄色の線が直近分配金を1年換算した分配金利回りです。
2月分配金は0.4502ドルで、直近利回りは9.40%、12カ月利回りは9.66%です。同じくらいですね。
最近の12カ月利回りは9%台で推移しています。
【JEPI】の2025年2月分配金は0.3259ドル。先月より17.5%減
続いて【JEPI】を見ていきます。S&P500を中心とした米国の大型株を保有して、ELNを通じてオプションの売却を組み合わせるカバードコールETFです。
2月の分配金は0.3259ドルで、先月より17.5%減でした。
【JEPI】は2月の分配金は毎年少ない傾向ですね。
JEPIの分配金と取引価格を比較
毎月の分配金と先月末のETF取引所価格の比較です。
2023年以降は、取引所価格よりも分配金の棒グラフがかなり下なので、分配金利回りは12%に届いていません。
右から6つ目の2024年9月以降は0.4ドル前後で最近の中では多かったです。ただ、2月は0.3259ドルなので、結構減りました。
JEPIの分配金とVIXの関係
【JEPI】の分配金と、S&P500指数のボラティリティを示す【VIX】の関係です。
1つ前の【VXN】と同じ傾向で、2024年8月以降はボラティリティが高く、【VIX】は20を超えていることが多かったです。
2025年1月末現在は16ぐらいですね。
JEPIの取引価格、分配金利回りの推移
JEPIの取引所価格と分配金利回りの比較です。
青い線が取引所価格の終値、赤い線が過去12カ月の分配金から出した分配金利回り、黄色の線が直近分配金を1年換算した分配金利回りです。
最近の12カ月利回りは以前よりも下がっています。7%台が続いています。
現在、黄色の線の直近利回りは6.63%、赤い線の12カ月利回りは7.19%です。【JEPQ】に比べると、物足りないですね。
【IQQQ】の2025年2月分配金は0.4504ドル。先月より173%増
【IQQQ】はプロシェアーズのETFです。
ナスダック100が対象のカバードコールETFです。日次でカバード・コール戦略を行うので、ボラティリティの影響が大きいですね。
これまで分配金は10回出ましたが、かなり不安定です。
当初は0.3ドル台が多かったですが、8月はボラティリティが大きかったため、9月の分配金は0.8192ドルとかなり増えました。
11月は0.1046ドルと大幅に減り、続く12月は0.3401ドルに戻りました。翌2025年1月は0.1648ドルと再び減りましたが、今回の2月は0.4504ドルと大幅増。
過去10回の分配金を1年換算した分配金利回りは9.8%で、直近2月の分配金を1年換算した分配金利回りは12.4%。
IQQQの分配金とVXNの関係
【IQQQ】の分配金と、ナスダック100指数のボラティリティを示す【VXN】の関係です。
2024年8月にボラティリティが高かったので、翌9月の分配金は0.8192ドルと多かったです。
それ以外の月の分配金は、ボラティリティの数値と似ていますね。
【2564】の2025年1月分配金は6円。前年同期の2倍!
グローバルXの【2564】の分配金について見ていきます。正式名称は、グローバルX MSCIスーパーディビィデンド-日本株式 ETFです。
日本株の配当利回り上位25社に均等に投資するETFです。スクリーニングの条件がやや緩く、中規模の高配当銘柄が多く、【1489】や【1698】など大型株中心の高配当ETFとは少し毛色が異なります。
2025年1月の分配金は1月24日に決まりました。6円です。前年同期の2倍です。
1月と7月は分配金が少ないです。重要なのは4月と10月の分配金なので、次回がどうなるか注目です。
グローバルX プライシングパワー・リーダーズ-日本株式 ETF【328A】が2月20日に上場
グローバルXから新たなETFが登場です。
グローバルX プライシングパワー・リーダーズ-日本株式 ETF【328A】が、2月20日に東証に上場します。
一般消費財および生活必需品セクターに分類される日本の大型株のうち、過去3年間の粗利益率の変動が最も小さい20銘柄から構成される、ブルームバーグ日本株プライシングパワー・セレクト・リーダーズ指数(配当込み)との連動を目指すETFです。
分配金は年2回、2月10日と8月10日です。信託報酬は0.3025%(税込)です。まずまずですね。
銘柄選定のプロセスは?
銘柄選定プロセスについてです。
日本株の中から、BICSの一般消費財および生活必需品セクターが対象で住宅建設は除きます。
浮動株時価総額が2000億円以上、日次平均売買高が5億円以上などでスクリーニングします。
組入れ銘柄は、一般消費財および生活必需品セクターから、それぞれ浮動株調整後時価総額上位35銘柄を選定。
そして、過去3年間の売上高総利益率のばらつき(標準偏差)が最も小さい銘柄を10銘柄ずつ選びます。
組み入れ比率は時価総額加重、1銘柄の上限は10%、業種はBICSのレベル3を上限30%にすることで、偏りをなくします。
コンシューマー相手のビジネスをしている日本の超巨大企業から、売り上げが安定している20銘柄を選ぶというわけですね。
構成銘柄を確認
構成銘柄について確認しましょう。全部で20です。
伊藤忠商事、三菱商事は商社です。世界中に多角的な事業を展開しています。安定した収益源を持ち、企業規模も大きいです。
本田技研、日産自動車、マツダ、豊田自動織機、ヤマハ、横浜ゴムは自動車関連企業。自動車は生活必需品ではないかもしれませんが、高い収益力と安定性が求められるため、適合しています。
キリンホールディングス、ヤクルト本社、ニチレイは、 飲料や食品メーカー。生活必需品として強い需要があり、安定した利益を出しやすい業界です。
ツルハ、サンドラッグ、コスモス薬品はドラッグストア。生活必需品である医薬品・日用品を扱うため、収益の安定性が高いです。
MonotaROは 業務用消耗品のオンライン販売。特にB2B分野で安定した需要を誇り、成長が見込まれる企業です。
神戸物産は業務スーパーです。ディスカウントストアとして、消費者向けの価格決定力があり、安定的な利益を生んでいる企業です。
全体的な特徴としては、消費者向け超大型企業が多く、安定性の高い業界に属しています。とくに、日用必需品や自動車関連、食品業界の企業が中心です。
セクターのバランスも良好で、飲料、食品、ドラッグストアなどの消費財から自動車、商社、医薬品まで幅広い分野をカバーしています。
超大型で有名な企業も多く含まれていますが、MonotaROや神戸物産などは、一般的なETFにはあまり見られない銘柄ですね。
【328A】のようなETFは、伝統的な大型株中心のETFとは少し違って、ユニークな銘柄が混じることで、より多様性とリスク分散を意識したポートフォリオが構築できます。
知名度の低い銘柄が入っていることで、個性的でマニアックな投資をしたいという投資家にとって、少し面白みのある選択肢と言えるでしょう。
まとめ
✅Tracers日経高配当株50の3度目の分配金も100円!
✅Tracers日経高配当50やSBI日本高配当株、SBI・VYMなどの投資信託は、分配準備金や収益調整金を活用することで希薄化を防ぎ、1年目の分配金は多い
✅逆に米国株が対象の東証ETFの2013や2014は、資産の拡大や分配金のタイムラグによって希薄化が起きるため、1年目の分配金は少ない
✅SBIアセットの投資信託、VYM、VIG、SPYDの投資信託版、SBI日本高配当株の総経費率がいずれも下がった。規模が大きくなるほど、総経費率が下がる
✅カバードコールETF【IQQQ】の2月分配金は0.4504ドルと多かった
✅【2564】の1月分配金は6円で、前年同期の2倍!
✅2/20上場の【328A】はユニークなファンド。一般消費財と生活必需品セクターに分類される日本の大型株のうち、過去3年間の粗利益率の変動が最も小さい20銘柄で構成。安定性が高い
















1489(NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信)を徹底分析!



