✅12月後半から1月中盤にかけての高配当ファンドについてのニュース
✅SBI日本高配当の4度目の分配金が決定。総経費率に異変あり!
✅1年リターンと分配金利回り、シャープレシオなどをライバルと比較
✅日本の高配当株ETFの分配金が決定。1698、1489、1577、2529
✅235Aが銘柄入れ替えを実施
✅日経平均高配当利回り株ファンドⅡが登場
✅日本高配当ETFと投信の分配金カレンダーを確認
✅カバードコールETFはキャピタルゲイン分配金祭り。QYLD、XYLD、QYLG、XYLG、2865、2866。IGLD
✅JEPQとJEPIの1月分配金が決定。今回はどうだったか?
✅キャピタルゲイン分配金が出るETFと出ないETFの違いは?
SBI日本高配当の4度目の分配金が決定。総経費率も変化あり
まずは、SBI日本高配当(SBI日本高配当株式(分配)ファンド(年4回決算型))についてです。
1月10日に分配金が決まりました。140円です。これで4回連続で140円。年間560円となりました。
1月17日の基準価額が11050円なので、過去1年分配金から算出した分配金利回りは5.07%です。かなり高いですね。
純資産は820億円ほどです。設定されたのが2023年12月なので、1年強でこの規模は素晴らしいですね。
組入れ銘柄と分配金利回りを比較
こちらは月報です。12月末のデータです。
ファンドの組入れ銘柄の加重平均から算出した配当利回りは4.00%です。
先ほどの過去1年分配金から出した分配金利回りは5.07%なので、1%ほど異なります。少し分配金を多く出しすぎているような印象ですかね。
今月は銘柄の新規加入や除外はなかったようです。上位5銘柄はソフトバンク、長谷工、SBIホールディングス、日本たばこ産業、商船三井です。11月末はSANKYOが比率3.5%で3位にいましたが、比率2.9%で12位に下がりました。
業種別の組入上位は建設業、輸送用機器、銀行業、鉄鋼、機械です。こちらは変化なしですね。
驚きの総経費率!
続いて、総経費率について見ていきましょう。
SBI日本高配当は信託報酬が0.099%と低いのが特徴です。約0.1%ですね。これに隠れコストが加わったのが総経費率です。
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最初の半年が左側です。2023年12月から2024年4月までの期間です。総経費率は0.11%。隠れコストは0.01%ほどでした。
今回発表されたのが2024年4月から10月までの期間です。なんと総経費率は0.10%。隠れコストは、ほぼゼロということですね。素晴らしいです。SBI日本高配当は純資産が大きいので、スケールメリットがあり、余計なコストがかからないということですね。
総経費率をTracers日経平均高配当50と比較
こちらは、Tracers 日経平均高配当株50インデックス(奇数月分配型)の総経費率です。
設定された2024年1月から5月末までの期間です。
信託報酬は0.10725%と低いですが、総経費率は0.17%です。
隠れコストが0.06%ほどかかっているわけです。これぐらいは普通ですね。
そう考えると、SBI日本高配当の隠れコスト0、総経費率0.1%というのは素晴らしいですね。
SBI日本高配当とライバルの1年リターンと分配金利回り、シャープレシオを比較
それでは、SBI日本高配当とライバルの高配当ETFや投資信託のデータを比較していきます。
まずは基本情報です。全部で13ファンドです。
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投資信託はSBI日本高配当に、日経平均高配当利回り株ファンド、Tracers日経高配当50、2月7日に設定される日本版SCHDとも言える楽天・高配当株式・日本ファンド(四半期決算型)の4つです。
ETFは1489、2564、1577、1698、1494、2529、1478、1651、235Aです。全部で9つです。
信託報酬はSBI日本高配当の0.099%とTracers日経高配当50の0.10725%が圧倒的に低いですね。
ただし、総経費率は先ほど説明したとおり、SBI日本高配当が0.1%に対して、Tracers日経高配当50は0.17%ほどです。
純資産は【1489】が3000億円ほどで断トツ。日経平均高配当利回り株ファンド、【1577】、【1478】が1000億円を突破しています。
SBI日本高配当は820億円なので、その次です。設定から1年強でこの数字は素晴らしいですね。
シャープレシオを比較する
SBI日本高配当が設定から1年が経過したので、1年のデータを比較します。
設定から1年が経過していないTracers日経高配当50はないので、ベンチマークが同じ【1489】を参考にしてください。【235A】や日本版SCHDも設定から1年が経過していないので、ありません。
参考として、TOPIXの【1306】も入れておきます。なので全部で11ファンドです。
このグラフはトータルリターン、リスク、シャープレシオです。
縦軸がトータルリターン、横軸がリスク、括弧内の数値がシャープレシオです。
シャープレシオは投資効率の良さを示したものです。リターンが高く、リスクが低いと、シャープレシオは高くなります。
表の左上がローリスク・ハイリターンで理想です。右下がハイリスク・ローリターンで良くないです。ただし、一般的にはリターンが高いとリスクも高くなります。
シャープレシオの目安として資本市場線っぽいのを引く
シャープレシオの目安として、ざっくりとした資本市場線を引いてみます。無リスク資産は0.1%強ぐらいです。
この赤い線よりも左上に位置しているのが、シャープレシオの値が高く投資効率が良いという意味で、右下に位置しているのがシャープレシオが低いということです。
最も優れているのが【1494】でシャープレシオは2.35と抜群に高いですね。資本市場線よりも、かなり左上です。
2番手グループはシャープレシオが2.08の【1478】、2.00の【1651】と【1577】です。やや左上です。
3番手グループはシャープレシオが1.85のTOPIX【1306】、1.82の【1698】、1.78の【1489】です。ちょうど赤い線の線上ですね。
SBI日本高配当はシャープレシオが1.54なので、4番手グループです。【2529】がシャープレシオ1.41で近いですね。やや右下です。
そして、日経平均高配当利回り株ファンドはシャープレシオ1.07、【2564】はシャープレシオが0.92とよくないです。かなり右下です。
そんなわけで、過去1年のシャープレシオだとSBI日本高配当は、他の高配当ファンドと比較して今ひとつですね
リターンと分配金利回りの関係は?
今度はトータルリターンと分配金利回りの関係について見てきます。過去1年です。
縦軸がトータルリターンで上に行くほどリターンが高く、横軸が分配金利回りで右に行くほど分配金利回りが高いです。
右上がリターンが高く、分配金利回りも高いという意味です。
SBI日本高配当は分配金利回りは5.07%と断トツに高いです。トータルリターンは17.6%です。8番目ですね。なので、SBI日本高配当はインカムに特化しているファンドとも言えます。
ただし、【2529】、日経平均高配当利回り株ファンド、【2564】よりはトータルリターンが良いので、インカムだけではなく、キャピタルもソコソコ狙えると考えても良さそうです。
トータルリターンは【1651】が30.4%と圧倒的で、【1577】と1478が25%台で2番手です。
トータルリターンと分配金利回りの両方がバランスよく高水準なのは【1577】、【1489】、【1494】の3つですかね。
1つ前のシャープレシオのデータも含めて、過去1年のデータなので、これが絶対という感じではないですね。もう少しデータの蓄積がほしいところです。
1698、1489など日本高配当株ETFの1月分配金が決定!
1、4、7、10月に分配金が決まる高配当ETFは結構多いです。
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野村アセットマネジメントの【1489】、【1577】、【2529】が1月7日が決算、日興アセットマネジメントの【1698】、が1月8日が決算で、分配金が決定しました。この4ETFの分配金を確認しましょう。
1698の直近分配金は好調
まずは、【1698】。上場インデックスファンド日本高配当(東証配当フォーカス100)です。
高配当ETFで、配当の支払い月によってポートフォリオを分けているので、年4回の分配金が同じくらいというのが特徴です。
1月の分配金は26.7円。前年同期との比較では18.1%増とかなり増えました。
前期との比較は4.3%増です。なかなか好調です。
1489の直近分配金は少ない回
続いて【1489】です。正式名称は、NEXT FUNDS日経平均高配当株50指数連動型上場投信です。
ベンチマークは日経平均高配当株50指数。純資産が3000億円ほどあり、日本の高配当ETFの中では最大規模です。
1月の分配金は4円。前年同期との比較では20%減です。
1489など通常の高配当ETFは、分配金が多い回と少ない回が2回ずつあります。今回の1月は少ない回なので、減っていてもそれほど気にする必要はないですね。次回4月の分配金がどうなるかが重要です。
1577の直近分配金も少ない回
続いて【1577】です。NEXT FUNDS野村日本株高配当70連動型上場投信。
予想配当利回りの高い70銘柄で構成される均等加重の指数が対象です。
米国ETFのSPYDの日本株版のようなコンセプトですが、リターンや増配の実績は立派です。
過去1年リターンは25.9%と高く、【1489】の24.5%を上回っていました。
1月の分配金は77円。前年同期との比較では17.2%減です。
今回の1月は分配金が少ない回なので、それほど気にする必要はないですね。
2529の直近分配金は前年同期と同じ
最後は【2529】です。NEXT FUNDS野村株主還元70連動型上場投信。
株主還元を積極的に行なっている銘柄が対象。増配系ETFですね。
1月の分配金は4円。前年同期と同じです。
このETFも今回の1月は分配金が少ない回なので、それほど気にする必要はないですね。次回の4月に注目です。
235Aが銘柄入れ替え、日経平均高配当利回り株ファンドⅡが登場
一番右の【235A】は、昨年8月に設定されたばかりのファンドです。
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時価総額5000億円以上、年間フリーキャッシュフローから年間配当総額を引いたものがプラスの条件に当てはまる銘柄から、配当利回りの高い30銘柄が対象です。
1月に銘柄の入れ替えを行いました。
235Aは2銘柄が変更
【235A】は、1月と7月の年2回、銘柄の入れ替えと構成比率の見直しを行います。
新規採用銘柄が2つです。長谷工【1808】は、マンション建設トップの準大手ゼネコンです。
アマダ【6113】は、金属加工機械メーカーで、板金加工機の最大手です。
除外された銘柄がキヤノン【7751】、みずほフィナンシャルグループ【8411】です。
除外理由はどちらも、配当利回り上位銘柄から外れたからです。1月20日現在の配当利回りは、キヤノンは3.05%、みずほは3.27%です。
235Aの最新の全30銘柄
こちらは【235A】の全30銘柄。
新加入の長谷工は比率1.00%で26位、アマダは比率0.79%で30位です。どちらも下位なので、それほど影響はないですね。
ちなみに【235A】は1銘柄の比率の上限が10%で、上位4銘柄の本田技研、武田薬品、ソフトバンク、日本たばこ産業が比率がそれぞれ10%です。この4銘柄の影響を結構受けるETFと言えそうです。
銘柄入れ替え前はどうだったか?
こちらは銘柄入れ替え直前の2024年12月末時点の全銘柄。
除外されたみずほフィナンシャルグループは12月末時点で10.18%で首位、キヤノンは6位で5.85%だったので、かなり影響があった銘柄が外されたわけです。
日経平均高配当利回り株ファンドの第2弾が登場
先ほどの一覧表の左から2つ目の日経平均高配当利回り株ファンドのパートⅡが、昨年11月に設定されていました。
その名も、日経平均高配当利回り株ファンドⅡです。
日経平均採用銘柄の中から、予想配当利回り上位30銘柄が対象です。コンセプトは日経平均高配当利回り株ファンドとそっくり同じです。
2つのファンドの違いは?
2つのファンドの違いを確認しましょう。
上が日経平均高配当利回り株ファンドで、下がファンドⅡです。
分配金の支払いは6月と12月だったのが、ファンドⅡは3月と9月になりました。なので、この両ファンドを保有すると、年4回分配金がもらえるというわけです。
信託報酬はどちらも0.693%なので、結構高いですね。
日経平均高配当利回り株ファンドはNISAのつみたて投資枠の対象でしたが、ファンドⅡは違います。
つみたて投資枠は設定から5年の実績が必要です。日経平均高配当利回り株ファンドはNISAのつみたて投資枠というのが、一番のアピールポイントだったので、ファンドⅡにはそれがないので微妙といえるかもしれませんね。
日本高配当ETFと投信の分配金カレンダーを確認
日本の高配当が対象の投資信託とETF13ファンドの分配金がいつもらえるかを表にまとめます。
まずは決算日の一覧です。上が投資信託4ファンド、下がETF9ファンドです。
※クリックで拡大します
投資信託は決算日が権利落ち日なので、その1営業日前までに約定する必要があります。東証上場ETFは決算日の2営業日前が権利付最終日です。なので、どちらも決算の2営業日前に注文を出す必要があります。
背景が濃い黄色と薄い黄色があります。背景が濃い黄色は分配金が多い時で、薄い黄色は分配金が少ない時です。【235A】、Tracers日経高配当50、日本版SCHDは分配金が1年間出ていないので予想です。
分配金の支払いは、投資信託は決算日の5営業日後、ETFは37日後ぐらいが目安ですが、証券会社によっては振り込まれるのが、もう少し早い場合があります。
分配金の支払い日を確認
こちらは分配金の支払日です。分配金の支払いは、投資信託は決算日の5営業日目(決算日を含む)、ETFは37日後ぐらいですが、銘柄や証券会社によって多少異なります。ある程度の目安です。
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背景が濃い赤色と薄い赤色があります。背景が濃い赤色は分配金が多い時で、薄い赤色は分配金が少ない時です。【235A】、Tracers日経高配当50、日本版SCHDは分配金が1年間出ていないので予想です。
ざっと見ると、5月と11月の半ばが濃い赤色が多いですかね。
2月7日に設定される日本版SCHDとも言える楽天・高配当株式・日本ファンド(四半期決算型)は、3、6、9、12月の終盤に分配金が振り込まれそうです。

QYLDと【2865】のキャピタルゲイン分配金を確認
ここからは、カバードコールETF関連です。
グローバルXのカバードコールETFの年末の分配金は、かなり多かったです。
こちらはグローバルXの資料。
キャピタルゲイン分配金が起きる理由は、市場が好調で価格が上昇、アット・ザ・マネー戦略のためオプションが行使されやすい、ポートフォリオ調整による基盤資産の売却、米国の税制上の理由などがあります。
ある年とない年があります。
左から3列目の分配は、分配率のことです。NAVに対してどのくらいかということですね。左の【QYLD】は1%がほとんどです。上限ピッタリが多いですね。
2024年12月は1.85%と飛び抜けています。0.85%ほど上限を上回っており、これがキャピタルゲイン分配金です。年末の分配金に上乗せして払ったということです。
右のXYLDの分配率は0.8%ぐらいが多いですね。1%の上限には達していません。
2024年12月は2.84%と、こちらも飛び抜けています。1.84%ほど上限を上回っており、これがキャピタルゲイン分配金です。
【QYLD】の分配金と基準価額の比較
グラフにしてみましょう。
こちらは【QYLD】の分配金と基準価額の比較です。
ちょうど二桁異なりますので、基準価額の赤い線に対して、分配金の青い棒線が重なったら1%の上限です。ほとんどの月は重なっており、1%ちょうどぐらいです。
右から2つ目の2024年12月は飛び抜けています。先ほど紹介した分配率が1.85%のところです。分配金は0.3386ドルでした。
2年前の2021年12月も0.4994ドルとかなり多かったです。この年もキャピタルゲイン分配金が出たわけです。
毎年出るわけではなく、例えば1年前の2023年12月や、2年前の2022年12月は出ていません。
東証版QYLD【2865】の分配金を確認
こちらは東証版QYLD【2865】の分配金と取引所価格の比較です。
ちょうど二桁異なるので、取引所価格の赤い線に対して、分配金の青い棒線が重なったら1%の上限です。
2025年1月はキャピタルゲイン分配金の影響で23円と通常よりもはるかに多かったです。米国の【QYLD】の12月と同じですね。
2865とQYLDの分配金を比較
ちなみにこちらは東証版QYLD【2865】と、【QYLD】の分配金推移の比較。
赤い棒が【2865】で左軸、青い棒が【QYLD】で右軸です。
【QYLD】の2024年12月と、【2865】の2025年1月が突き抜けています。
どちらもキャピタルゲイン分配金があったからです。
【XYLD】と【2868】のキャピタルゲイン分配金を確認
先ほどのグローバルXの資料です。
【XYLD】を確認しましょう。右側です。分配率(分配)は0.8%ぐらいが多いですね。1%の上限には達していません。
2024年12月は2.84%と、飛び抜けています。1.84%ほど上限を上回っており、これがキャピタルゲイン分配金です。
【XYLD】の分配金と基準価額の比較
【XYLD】の分配金と基準価額の比較です。
ちょうど二桁異なりますので、基準価額の赤い線に対して、分配金の青い棒線が重なったら1%の上限です。
重なっていない時が多く、0.8%ぐらいです。
右から2つ目の2024年12月は飛び抜けています。先ほど紹介した分配率が2.84%のところです。分配金は1.1895ドルでした。
最近のXYLDは12月にキャピタルゲイン分配金が出たケースは今回ぐらいですね。
東証版XYLD【2868】の分配金を確認
こちらは東証版XYLD【2868】の分配金と取引所価格の比較です。
ちょうど二桁異なるので、取引所価格の赤い線に対して、分配金の青い棒線が重なったら1%の上限です。
2025年1月はキャピタルゲイン分配金の影響で28円と通常よりもはるかに多かったです。
米国の【XYLD】と同じですね。
2868とXYLDの分配金を比較
ちなみにこちらは東証版XYLD【2868】と、【XYLD】の分配金推移の比較。
赤い棒が【2868】で左軸、青い棒が【XYLD】で右軸です。
【XYLD】の2024年12月と、【2868】の2025年1月が突き抜けています。
どちらもキャピタルゲイン分配金があったからです。
【QYLG】のキャピタルゲイン分配金はスゴかった
他にも2024年12月にキャピタルゲイン分配金が出たETFがあります。
ナスダック100・50%カバードコールETFの【QYLG】です。
2024年12月の分配金は5.2983ドルです。分配率は18.77%です。
【XYLD】のキャピタルゲイン分配金もスゴかった
S&P500・50%カバードコールETFの【XYLG】も出ました。
2024年12月の分配金は5.2491ドルです。分配率は18.81%です。
50%カバードコールETFは値上がり益がかなりあったということですね。
【IGLD】のキャピタルゲイン分配金も破壊力抜群
こちらはファーストトラスト社の【IGLD】の分配金と取引所価格の比較です。
IGLDは米国短期債を保有し、ゴールドのシンセティック・ロングポジションを取りながら、ゴールドのコール・オプションを売るカバードコール戦略を行う、やや複雑なETFです。
2024年12月の分配金は2.4043ドルです。通常の分配金が0.14ドルぐらいなので、約17倍です。かなりのキャピタルゲイン分配金だったと言えます。
【JEPQ】の2025年1月分配金は0.4558ドル。先月より10.3%減
JPモルガン・アセットマネジメントの1月分配金について見ていきます。
まずは【JEPQ】です。ナスダック100を中心とした米国の大型成長株を保有して、ELNを通じてオプションの売却を組み合わせるカバードコールETFです。
1月の分配金は0.4558ドルで、先月より10.3%減でした。
JEPQやJEPIのキャピタルゲイン分配金は?
ちなみに、JPモルガンのJEPQやJEPIはキャピタルゲイン分配金はないようです。グローバルXのカバードコールETFとの違いです。
【JEPQ】や【JEPI】は、権利行使価格が現在の株価より高いアウトオブザマネー戦略【OTM】のため、キャピタルゲインが発生しにくいです。
また、ELNの内部でカバードコール戦略を行うため、基板資産の売却が起こらず、ETFにキャピタルゲイン分配金が発生しないようです。
それに対して、【QYLD】や【XYLD】は権利行使価格が現在の株価とほぼ同じのアットザマネー戦略【ATM】です。
そのためオプションが行使されやすく、基板資産が頻繁に売却され、キャピタルゲインが発生しやすいというわけです。
JEPQの分配金と取引価格を比較
毎月の分配金と先月末のETF取引所価格の比較です。
数値がちょうど二桁異なるので、赤い折れ線グラフの取引所価格に対して、青い棒グラフの分配金が重なると月利1%になり、年間分配金利回りは12%の目安となります。
右から4、5個目の2024年9月と10月は重なっており、分配金利回りは12%前後と高かったです。
その後の11月、12月、今回の1月は、分配金は少し減少しています。
JEPQの分配金とVXNの関係
【JEPQ】の分配金と、ナスダック100指数のボラティリティを示す【VXN】の関係です。
ボラティリティが大きいほど、獲得できるプレミアムが大きくなる傾向と言われています。
2024年8月以降の【VXN】は20を超えており、ボラティリティが大きかったです。
12月後半に【VXN】は27まで上昇しましたが、現在は20前後です。
JEPQの取引所価格、分配金利回りの推移
ETFの取引所価格と分配金利回りの比較です。
青い線が取引所価格の終値、赤い線が過去12カ月の分配金から出した分配金利回り、黄色の線が直近分配金を1年換算した分配金利回りです。
今回の分配金は0.4558ドルで、直近利回りは9.55%、12カ月利回りは9.50%です。同じくらいですね。最近の12カ月利回りは9%台で推移しています。
【JEPI】の2025年1月分配金は0.3948ドル。先月より1.7%減
続いて【JEPI】を見ていきます。S&P500を中心とした米国の大型株を保有して、ELNを通じてオプションの売却を組み合わせるカバードコールETFです。
1月の分配金は0.3948ドルで、先月より1.7%減でした。
JEPIの分配金と取引価格を比較
毎月の分配金と先月末のETF取引所価格の比較です。
2023年以降は、取引所価格よりも分配金の棒グラフがかなり下なので、分配金利回りは12%に届いていません。
右から5つ目の2024年9月以降は最近の中では多かったです。0.4ドル前後です。1月も0.3948ドルとまずまずでした。
JEPIの分配金とVIXの関係
【JEPI】の分配金と、S&P500指数のボラティリティを示す【VIX】の関係です。
1つ前の【VXN】と同じ傾向で、2024年8月以降はボラティリティが高く、【VIX】は20を超えていることが多かったです。
12月後半に【VIX】は27まで上昇しましたが、現在は16前後と落ち着いています。
JEPIの取引価格、分配金利回りの推移
【JEPI】の取引所価格と分配金利回りの比較です。
青い線が取引所価格の終値、赤い線が過去12カ月の分配金から出した分配金利回り、黄色の線が直近分配金を1年換算した分配金利回りです。
最近の12カ月利回りは以前よりも下がっています。7%台が続いています。
現在、黄色の線の直近利回りは8.10%、赤い線の12カ月利回りは7.21%です。JEPQに比べると、少し物足りないかもしれないですね。
まとめ
✅SBI日本高配当は、過去1年分配金から出した分配金利回りが5.07%とかなり高い。総経費率は0.1%なので、隠れコストはほぼゼロと優秀。1年リターンは17.6%で、他の高配当ファンドと比較すると今ひとつ。インカムを重視
✅日本の高配当株ETFの中では、1月の分配金は【1698】が多かった。26.7円で、前年同期との比較では18.1%増
✅235Aの銘柄入れ替えは配当利回りの下がったキヤノン、みずほフィナンシャルグループが除外。どちらも上位銘柄だった
✅カバードコールETFは、年末のキャピタルゲイン分配金祭り。QYLD、東証版QYLD【2865】は通常の2倍、XYLD、東証版XYLD【2868】は通常の3倍
✅JEPQとJEPIの1月分配金が決定。今回はまずまず
✅JEPQやJEPIはアウト・オブ・ザ・マネー戦略(OTM)のため、キャピタルゲインが発生しにくい。ELNの内部でカバードコール戦略を行うため、ETFにキャピタルゲイン分配金がほぼ発生しない。QYLDやXYLDはアット・ザ・マネー戦略(ATM)のため、オプションが行使されやすく、キャピタルゲインが発生しやすい














1489(NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信)を徹底分析!



