✅11月後半から12月にかけての高配当ファンドについてのニュース
✅JEPQとJEPIの12月分配金が決定。今回も良かった!
✅SBI・VYM、SBI・VIG、SBI・SPYDの3度目の分配金が決定。米国ETFと比較。意外な事実が明らかに!
✅Tracers 日経平均高配当株50インデックス(奇数月分配型)の2度目の分配金が決定。今回も100円と大盤振る舞い!
✅楽天SCHD vs. SBI・SCHD。全面戦争を占う
✅ファーストトラストの欧州高配当ETF【FDD】、米国を除く世界の配当貴族ETF【FID】が購入可能に
✅ファーストトラストのカバードコールETF【DOGG】【SDVD】がマネックス証券、SBI証券で購入可能に。ダウの犬カバコとは?
【JEPQ】の2024年12月分配金は0.5083ドル。先月より3.0%増
JPモルガン・アセットマネジメントの12月分配金について見ていきます。
まずは【JEPQ】です。ナスダック100を中心とした米国の大型成長株を保有して、ELNを通じてオプションの売却を組み合わせるカバードコールETFです。
12月の分配金は0.5083ドルで、先月より3.0%増でした。
2024年の年間分配金は5.38ドル。前年より3.8%増でした。
JEPQの分配金と取引価格を比較
毎月の分配金と先月末のETF取引所価格の比較です。
数値がちょうど二桁異なるので、赤い折れ線グラフの取引所価格に対して、青い棒グラフの分配金が重なると月利1%になり、年間分配金利回りは12%の目安となります。
右から3、4個目の2024年9月と10月は重なっていたので、分配金利回りは12%前後でした。
11月と12月は重なっていないですね。なので、直近分配金利回りは10.7%ほどです。
JEPQの分配金とVXNの関係
【JEPQ】の分配金と、ナスダック100指数のボラティリティを示す【VXN】の関係です。
ボラティリティが大きいほど、獲得できるプレミアムが大きくなる傾向と言われています。
2024年8月以降の【VXN】は20を超えており、ボラティリティが大きかったです。
ただし、11月以降の【VXN】は下がっているので、来月の分配金は減るかもしれないです。先月も同じことを言いましたが、今月はまだ分配金は減らなかったです。
JEPQの取引価格、分配金利回りの推移
ETFの取引所価格と分配金利回りの比較です。
青い線が取引所価格の終値、赤い線が過去12カ月の分配金から出した分配金利回り、黄色の線が直近分配金を1年換算した分配金利回りです。
今回の分配金は0.5083ドルで、直近利回りは10.68%、12カ月利回りは9.42%です。最近の12カ月利回りは10%弱ぐらいで推移しています。
ライバルETFとリターンを比較
【JEPQ】や【JEPI】とライバルETFのトータルリターンの比較です。
【JEPQ】の設定が2022年5月なので、2022年6月から2024年11月末までの2年6カ月間です。
【QQQ】が68.2%とトップです。【JEPQ】は53.2%で2位、【VOO】の51.5%を上回っています。
【QYLD】が34.5%で4位。【JEPI】は31.1%で5番手。【XYLD】が22.3%でした。
【JEPQ】のリターンはなかなか素晴らしいですね。売れているわけです。ここ2年半の傾向として、S&P500よりもナスダック系の成績がよいですね。
【JEPI】の2024年12月分配金は0.4018ドル。先月より7.1%増
続いて【JEPI】を見ていきます。
S&P500を中心とした米国の大型株を保有して、ELNを通してオプションの売却を組み合わせるカバードコールETFです。
12月の分配金は0.4018ドルで、先月より7.1%増でした。
2024年の年間分配金は4.2495ドル。前年より10.8%減でした。
1つ前の【JEPQ】の年間増配率は3.8%増でしたが、こちらは少し減りました。
JEPIの分配金と取引価格を比較
毎月の分配金と先月末のETF取引価格の比較です。
数値がちょうど二桁異なるので、青い棒グラフの分配金が、赤い折れ線グラフの取引価格の終値と重なると月利1%になり、年間分配金利回りは12%の目安となります。
2023年2月以降は、取引所価格よりも分配金の棒グラフがかなり下なので、分配金利回りは12%に届いていません。
右から4つ目の2024年9月以降は最近の中では多かったです。0.4ドル前後です。12月もまずまずでした。
JEPIの分配金とVIXの関係
【JEPI】の分配金と、S&P500指数のボラティリティを示す【VIX】の関係です。
1つ前の【VXN】と同じ傾向で、2024年8月以降はボラティリティが高く、【VIX】は20を超えていることが多かったです。
ただし、11月以降の【VIX】は15ぐらいまで下がっているので、来月の分配金は減るかもしれないです。
JEPIの取引価格、分配金利回りの推移
【JEPI】の取引価格と分配金利回りの比較です。
最近の分配金利回りは以前よりも下がっています。以前と比べて分配金が減ったためです。
直近利回りは7.93%、12カ月利回りは6.99%です。JEPQに比べると、少し物足りないかもしれないですね。
SBIアセットのVYM、SPYD、VIGの投資信託版、3回目の分配金は前回より増加
SBIアセットの米国高配当株や増配株が対象の投資信託の3度目の分配金が11月20日に決まりました。【SPYD】【VYM】【VIG】の投資信託版、年4回分配型です。
【SBI・SPYD】は130円、【SBI・VYM】は85円、【SBI・VIG】は50円で、いずれも前回より多いです。
前回からの分配金の増配率を考える
今回の分配金は3ファンドともに増えました。そこで本家、米国のETFである【SPYD】、【VYM】、【VIG】と分配金を比較します。
左側はSBIの投資信託である【SBI・SPYD】、【SBI・VYM】、【SBI・VIG】の3回の分配金と増加率です。
右側は米国ETF【SPYD】、【VYM】、【VIG】の直近3回の分配金と、分配金の増加率。
一番上の赤い数字が、直近の分配金です。
【SPYD】は米国ETFが6.1%減に対して、投資信託版は8.3%増。
【VYM】は米国ETFが16.8%減に対して、投資信託版は6.2%増。
【VIG】は米国ETFが7.1%減に対して、投資信託版は11.1%増。
米国ETFは6月に比べて9月は減っていますが、SBIの投資信託版は8月に比べて11月は増えています。
1つ前の期間を見てみると、米国ETFは3月に対して6月の分配金は大幅に増えており、SBIの投資信託版は5月に比べて8月は同じでした。傾向は異なっています。
投資信託版と米国ETFの分配金利回りを比較
投資信託と米国ETFの直近分配金から出した、分配金利回りを比較します。
分配金のタイミングが異なるので、ある程度の目安ですね。
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左側が投資信託で、右側は米国ETFです。上から【SPYD】、【VYM】、【VIG】です。
【SBI・SPYD】の直近11月の分配金は130円。年間換算して外国税を戻して、基準価額から分配金利回りを計算すると4.74%です。米国ETFの【SPYD】の直近9月は、分配金利回りが4.05%。
分配金利回りのパーセンテージ差は15.7%ほど、【SBI・SPYD】が高いですね。
同様に【VYM】を計算すると、【SBI・VYM】の直近分配金利回りは3.14%、米国ETFの【VYM】は2.68%。
分配金利回りのパーセンテージ差は15.8%ほど、【SBI・VYM】が高いですね。
同じくVIGを計算すると、【SBI・VIG】の直近分配金利回りは1.94%、米国ETFの【VIG】は1.69%。
分配金利回りのパーセンテージ差は13.8%ほど、【SBI・VIG】が高いですね。
直近の分配金から出した分配金利回りは、投資信託版が高かったです。1つ前の分配金から出した分配金利回りの比較は、ほぼ互角です。投資信託の最初の分配金から出した分配金利回りの比較は、投資信託版が高かったです。
SBI・SPYDとSPYDの直近3回の分配金を比較
直近3回の分配金をグラフにして比較します。
まずは【SPYD】。赤い棒が投資信託の【SBI・SPYD】で左軸です。青い棒が【SPYD】で右軸です。
通貨や分配金のタイミングが異なるので、厳密な比較ではありませんが、だいたいのイメージです。
グラフの上に書いてある数字が、分配金を年換算して出した分配金利回りです。
投資信託【SBI・SPYD】の8月と米国ETF【SPYD】6月の分配金利回りはほぼ同じだったので、ここがほぼ同じになるようにして比較します。
初回と3回目は投資信託の【SBI・SPYD】が多く、3回のトータルでみると、赤い棒グラフの【SBI・SPYD】が多いですね。
SBI・VYMとVYMの直近3回の分配金を比較
続いて【VYM】です。赤い棒が投資信託の【SBI・VYM】で左軸です。青い棒が【VYM】で左軸です。
投資信託【SBI・VYM】の8月と米国ETF【VYM】6月の分配金利回りは、【VYM】がわずかに高かったので、やや【VYM】を高く調整して比較します。
こちらも初回と3回目は投資信託の【SBI・VYM】がかなり多く、3回のトータルでみると、赤い棒グラフの【SBI・VYM】が多いですね。
SBI・VIGとVIGの直近3回の分配金を比較
続いて【VIG】です。赤い棒が投資信託の【SBI・VIG】で左軸です。青い棒が【VIG】で右軸です。
投資信託【SBI・VIG】の8月と米国ETF【VIG】6月の分配金利回りはほぼ同じだったので、ここがほぼ同じになるようにして比較します。
こちらも初回と3回目は投資信託の【SBI・VIG】が多く、3回のトータルでみると、赤い棒グラフの【SBI・VIG】が多いですね。
そんなわけでSBIの投資信託は、米国ETFよりも少し分配金が多い気がします。とくに直近の11月は多かったと言えます。
ただ、比較対象のタイミングが異なり、やや強引な比較なので、ご了承ください。
なぜ分配金が異なるのか?
なぜ投資信託版の分配金が多いかというと、ETFの場合は、組入れ銘柄の配当がそのまま分配金として支払われます。
投資信託は、運用会社が分配金を調整することがあります。
具体的には、分配準備積立金や収益調整金などから支払われることがあります。赤く囲っているところです。
分配準備積立金は、安定した分配金の支払いを実現するため。収益調整金は、新規投資家と既存投資家間の利益配分を公平にするためのものです。
そのため、ETFと分配金を比較した場合、そっくり同じにはならないです。
長期でETFと投資信託のトータルリターンを比較すれば、経費率が同じ場合は、ほぼ同じになるはずです。
どちらが良いかは、人それぞれですかね。個人的にはETFの方がクリアな感じがするので好みですね。
Tracers 日経平均高配当株50インデックス(奇数月分配型)の2度目の分配金が決定!
Tracers 日経平均高配当株50インデックス(奇数月分配型)の2回目の分配金が決定しました。100円です。
※クリックで拡大します
奇数月分配型なので、年間換算すると600円。基準価額が10797円なので、分配金利回りは5.5%ほどになります。
前回の初回分配金は設定から8カ月ほど経過して出たため、100円と多かったです。今回は減るかと思いましたが、同じく100円だったので意外な結果になりました。
その理由としては、先ほどのSBI・VYMなどで説明した内容と同じかもしれませんね。
投資信託の分配金は、分配準備積立金や収益調整金などから支払われることがあります。赤く囲っているところです。
ちなみにトレイサーズ日経高配当50の純資産は113億円ほどです。
2回目の分配金もかなり多かったので、資金が流れて売れ行きが良くなる可能性がありますね。そちらも注視してみたいところです。
同じベンチマークの1489の分配金の傾向は?
ちなみに、こちらはベンチマークが同じ日経平均高配当株50指数のETF【1489】の分配金推移です。
直近の10月分配金は38円です。年間分配金が78円、12月2日の終値が2249円なので、分配金利回りは3.5%ほどです。日本株は3月と9月に分配金を支払うケースが多いので、【1489】のように年4回分配金の場合は、4月と10月が多く、1月と7月は少ないです。
Tracers 日経平均高配当株50インデックスの今後の分配金を占う
Tracers 日経平均高配当株50インデックスの今回11月分配金は100円でしたが、今後はどうでしょうか。
最初の9月の分配金は、設定から長かった分、イレギュラー的に多く出た可能性が高いです。今回の11月分配金は9月の配当が対象だったから100円と多かったという考え方もできます。そうすると、次回の1月や3月は少なく、5月は多いかもしれないですね。そして、7月と9月は少なく、11月は多くなる可能性もありそうです。
ざっくりした計算ですが、たとえば分配金多い時が100円、少ない時が40円とした場合、合計で年360円。基準価額が10797円なので、分配金利回りは3.3%。【1489】とだいたい同じになります。
低コストは分配金と関係しているのか?
Tracers 日経平均高配当株50インデックスは、信託報酬が0.10725%と低いのが特徴です。
同じベンチマークの【1489】が0.308%なので、かなり低いです。
総経費率は0.17%。0.10725%よりは少し高いですが、かなり抑えられています。
分配金が多い理由は、この経費率を抑えたためということも多少は関係しているかもしれません。
今月のSCHDニュース
今月の【SCHD】ニュースの時間です。12月2日の【楽天SCHD】の運用状況をチェックしましょう。
純資産は789億円です。購入可能になったのが9月末なので、約2カ月でこの規模となりました。素晴らしいですね。
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ただし、グラフの右端を見てください。青い網掛けが純資産ですが、直近は横ばいですね。
これが何を意味するか、わかりますか。これまでSBI証券と楽天証券の両方の口座を保有していた人は、【楽天SCHD】を購入していました。
ところが、11月20日に【SBI・SCHD】が12月20日に登場するリリースが出されました。そのため、SBI証券で【SBI・SCHD】を買おうと考える人が増えたので、【楽天SCHD】の純資産の伸びが鈍化した可能性が考えられます。
ちなみに【SCHD】は、米国株が対象で、配当利回り、銘柄の規模、財務の健全性、効率的に稼ぐ力、増配率などを重視した100銘柄で構成されています。
楽天SCHDはどんなファンドか?
このファンドについては、これまで4つのコンテンツで詳しく紹介しています。かなりマニアックなデータ分析です。
ファーストトラストの高配当ETFが新規購入可能に
11月後半に、ファーストトラスト社の高配当ETFやカバードコールETFが、新たに購入可能になりました。
上はマネックス証券で購入可能となったETFです。SBI証券でも購入可能になりました。楽天証券でもいくつかは購入可能となりました。その中から、高配当に関する4つに注目します。赤い下線を引いたETFです。
新たに購入可能となった高配当ETFとカバードコールETF
比較表にしてみます。
※クリックで拡大します
【FID】は米国を除いた世界の配当貴族銘柄を対象としたETF。分配金利回りは4%ほどなので、米国の配当貴族増配ETFと比べると高さが際立っています。
【FDD】は欧州の高配当銘柄を対象とした高配当ETFです。こちらの分配金利回りは6.4%ほど。
右の2つは、現在のところマネックス証券とSBI証券で購入可能です。
【SDVD】は、中小型株の増配銘柄(SDVYという自社のETF)を保有しながら、中小型株の集合体であるRussell 2000 Indexのコールオプションを売ります。カバードコール戦略ですね。
ライバルはグローバルX社の【RYLD】ですかね。
【DOGG】は、米国短期国債を保有しながら、ニューヨークダウの高配当10銘柄、いわゆる「ダウの犬銘柄」でカバードコール戦略を取ります。
同社の【IGDL】は米国短期国債を保有しながら、ゴールドの価格上昇を狙うので、このETFと少し仕組みが似ています。
FID(ファーストトラスト S&Pインターナショナル配当貴族ETF)
それでは、ファーストトラスト社のETFについて個別で見ていきましょう。
まずは【FID】。ファーストトラスト S&Pインターナショナル配当貴族ETF。
米国を除いた、世界の配当貴族銘柄が対象です。
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銘柄選定は時価総額10億ドル以上など、ある程度の規模を対象として、過去の配当増額、配当利回り、配当性向などでスクリーニングし、配当利回り上位100銘柄を選びます。
配当利回り加重です。1カ国最大20銘柄、1セクター35銘柄などの上限があり、セクターの最大ウェイトは25%、1銘柄の上限は3%などがあります。
経費率は0.6%。分配金利回りは4%なので、なかなか高いです。
国別とセクター、上記銘柄の比較
ETFの中身をチェックしましょう。
※クリックで拡大します
国別ではカナダがトップで27%、日本17%、スイス10%で続いています。
セクター別では金融がトップで27%、公益事業が22%。この2セクターで約5割と多いです。
保有銘柄は右端。やや馴染みのない企業が多いですね。首位のソルベイは世界50カ国以上に事業を展開する大手化学メーカーです。
分配金利回りの比較
こちらは米国の増配ETFである【NOBL】や【VIG】との分配金利回りの比較。SeekingAlphaのデータです。
【FID】は4%前後なのでかなり高いです。
【NOBL】は2%前後、【VIG】は1.5%ほどなので、かなり差をつけています。
トータルリターンは?
過去5年のトータルリターンを比較してみます。
【VIG】が83%、【NOBL】が61%に対して、オレンジ色の【FID】は18.9%と苦戦していますね。
やはりリターンでは米国の増配系ETFにはかないません。
分配金の推移をチェック
【FID】の分配金の推移です。年4回の分配金になった2019年以降です。
ざっと見た感じ、横ばいです。5年増配率は1.8%です。
ご存じの人も多いかと思いますが、米国と日本以外の増配ETFや高配当ETFはあまり増配しない傾向ですね。
FDD(ファーストトラスト STOXX欧州セレクト配当指数ファンド)
つづいて【FDD】。ファーストトラスト STOXX欧州セレクト配当指数ファンド。欧州の高配当ETFです。
※クリックで拡大します
5年間の配当成長率がプラス、配当性向60%以下でスクリーニングして、配当利回りの高い30銘柄で構成されています。
配当加重です。指数の説明は細かいですね。1銘柄の上限は15%、銘柄の入れ替えの時、既存銘柄は上位60位以内なら残留などのルールがあります。
経費率は0.59%。分配金利回りは6.4%なので、かなり高いですね。
SBIアセットが2024年2月に設定した投資信託の「SBI欧州高配当株式(分配)ファンド(年4回決算型)」がライバルという位置づけかなと思います。
国別とセクター、上記銘柄の比較
ETFの中身をチェックしましょう。
※クリックで拡大します
国別ではイギリスがトップで27%、オランダが16%、フランスとドイツが11%で続いています。
セクター別では金融がトップで57%と圧倒的です。欧州の金融高配当ETFと言っても過言ではないですね。
保有銘柄は右端。首位のナットウエスト・グループはスコットランドのエディンバラに本拠を置く金融持株会社。2位のHSBC、3位のIGもイギリスの金融グループですね。
分配金利回りの比較
こちらは、先進国の高配当ETFである【FGD】、欧州小型配当株ETFの【DFE】との分配金利回りの比較です。SeekingAlphaのデータです。
【FDD】の分配金利回りは6.4%なのでかなり高いです。2024年以降は最も高いですね。
【FGD】は現在は5.9%ほどで、2022年より前はかなり分配金利回りが高かったです。
トータルリターンは?
過去5年のトータルリターンを比較してみます。
【FGD】FGDが33%に対して、【FDD】は14.6%とやや苦戦しています。
ヨーロッパだけだと、少しリターンは低いですね。他の先進国も入れた方が成績は良いです。
分配金の推移をチェック
【FDD】の分配金の推移です。2011年以降です。
ざっと見た感じ、やや上昇傾向です。
2023年12月の分配金が多かったため、増配率は高く出ている感じはします。
3年増配率13.4%、5年増配率2.7%、10年増配率2.4%です。
1つ前の【FID】よりは、分配金利回りや増配率のデータは良いですね。
SDVD(FT Vest 中小型株増配アチーバーズ ターゲットインカムETF)
つづいて【SDVD】。FT VEST中小型株増配アチーバーズ ターゲットインカムETF。
米国の中小型株の増配銘柄である自社のETF【SDVY】を保有しながら、中小型株の集合体であるラッセル2000 Indexのコールオプションを売るオプション戦略を行います。
※クリックで拡大します
中小型増配株を保有して、中小型株のコールオプションを売るカバードコール戦略ですね。
ラッセル2000の配当利回りを約8%上回る分配金が目標のようです。ラッセル2000の配当利回りは1%なので、9%ぐらいが目標です。
現在のところ、マネックス証券、SBI証券で購入可能です。経費率は0.85%。分配金利回りは7.7%なので、目標には届いていないですね。
分配金利回りの比較
分配金利回りの比較です。対象はラッセル2000カバードコールETFの【RYLD】、増配ETFとSP500を組み合わせたカバードコールETFの【RDVI】、ナスダック100が対象の【JEPQ】です。
設定当初の左側は、ちゃんとしたデータではないです。右側に注目です。
【SDVD】の分配金利回りは7.4%で、【RDVI】が7.9%で、ほぼ同じですね。【JEPQ】の9.2%や【RYLD】の11.7%と比べると低いです。
トータルリターンは?
過去3年のトータルリターンを比較してみます。
【SDVD】は設定から1年4カ月ほどなので、途中から登場です。
【RYLD】がほぼ横ばいですね。それと比べると【SDVD】は上昇しています。【SDVD】は【JEPQ】や【RDVI】と似たような伸びです。
分配金と取引所価格の推移
【SDVD】の分配金と取引所価格の推移です。
赤い折れ線グラフが取引所価格です。青い棒グラフが毎月の分配金。
取引所価格と分配金は二桁異なるので、赤い折れ線の価格に対して、青い棒グラフの分配金が重なれば、月利1%で、年利換算12%ぐらいになります。
【SDVD】の分配金利回りは7.4%なので、重ならないわけですね。
ただ、取引所価格は順調に伸びており、分配金もわずかながら上昇しています。
カバードコールETFの場合、分配金利回りが高すぎると、価格が下落傾向のケースもあるので、そういう意味においては【SDVD】は悪くないですね。
DOGG(FT Vest ダウの犬10 ターゲットインカムETF)
最後は【DOGG】。FT VESTダウの犬10 ターゲットインカムETF。
米国短期国債を保有しながら、ニューヨーク・ダウ採用銘柄から、高配当10銘柄を使って、カバードコール戦略を取ります。
※クリックで拡大します
キャッチフレーズは、ダウの犬カバコETFですね。
ニューヨーク・ダウの配当利回りを約8%上回る分配金が目標です。ニューヨーク・ダウの配当利回りは1.4%ぐらいなので、9.4%ぐらいが目標です。
このETFは「ダウの犬」を構成する証券を購入し、各銘柄のプットとコールオプション、米国短期国債を組み合わせることで、「ダウの犬」を構成する証券の価格変動に対する合成エクスポージャーを獲得します。
つまり、高い分配金を獲得しながら、価格上昇も狙い、さらに米国短期国債で安定性を保つということですね。
現在のところ、マネックス証券、SBI証券で購入可能です。経費率は0.75%。分配金利回りは9.4%なので、目標とほぼ同じですね。
分配金利回りの比較
分配金利回りの比較です。対象はニューヨークダウカバードコールETFの【DJIA】、米国短期国債を保有しながらゴールドの価格上昇を狙うオプション戦略の【IGLD】、ナスダック100が対象の【JEPQ】です。
設定当初の左側は、ちゃんとしたデータではないです。右側に注目です。
【DOGG】の分配金利回りは9.4%で、【JEPQ】が9.3%なのでで、ほぼ同じですね。【IGLD】や【DJIA】と比べると高いですね。
トータルリターンは?
過去3年のトータルリターンを比較してみます。
【DOGG】は設定から1年8カ月ほどなので、途中から登場です。
全体的に右肩上がりです。【JEPQ】が47%と素晴らしいです。
【DOGG】は15.5%ですが、途中からの登場です。【DJIA】と似たようなチャートですね。悪くはないと思います。
分配金と取引所価格の推移
【DOGG】の分配金と取引所価格の推移です。
赤い折れ線グラフが取引所価格です。青い棒グラフが毎月の分配金。
取引所価格と分配金は二桁異なるので、赤い折れ線の価格に対して、青い棒グラフの分配金が重なれば、月利1%で、年利換算12%ぐらいになります。
1つ前の【SDVD】よりは、分配金利回りが高いので、分配金と価格は近いですね。
取引所価格はほぼ横ばい、分配金も同じですね。価格は動かず、分配金の分だけリターンというイメージですか。
日本で購入可能なカバードコールETF
最後は、日本の大手ネット証券で購入可能なカバードコールETFです。
※クリックで拡大します
今回新登場の【SDVD】【DOGG】は右下です。いずれもマネックス証券とSBI証券で購入可能です。
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まとめ
✅12月分配金はJEPQが0.5083ドルで先月より3.0%増、JEPIは0.4018ドルで先月より7.1%増。今回も良かった!
✅3度目の分配金が決定。SBI・VYMは85円、SBI・VIGは50円、SBI・SPYDは130円で前回より多かった。米国ETFと比較でも分配金利回りが高い傾向
✅Tracers 日経平均高配当株50インデックス(奇数月分配型)の2度目の分配金も100円と大盤振る舞い。分配金利回り5.5%のペースが、このまま続くか?
✅楽天SCHDの純資産の伸びがやや鈍化しました。SBI・SCHDの発表のためかも
✅新たに購入可能となったのは、ファーストトラストの欧州高配当ETF【FDD】、米国を除く世界の配当貴族ETF【FID】
✅ファーストトラストのカバードコールETF2種類がマネックス証券やSBI証券で購入可能に。【DOGG】はダウの犬カバコETF。【SDVD】は中小型株とその増配銘柄が対象
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