高利回り社債ETF【JNK】が2021年6月の分配金0.3854ドルを発表!

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ステートストリート社のSPDR ブルームバーグ・バークレイズ・ハイ・イールド債券ETF【JNK】が2021年5月28日に分配金を発表しました。0.3854ドルです。

1年前の同期の分配金は0.4788ドルだったので、1年前の同期との比較では19.5%の減配です。

先月の分配金は0.3812ドルなので、1.1%の増配です。

利回りを過去1年間の分配金額から算出すると、2021年5月28日の終値は108.91ドル、過去1年の分配金額は5.1152ドルなので、利回りは4.70%になります。

※このページでの利回りは、過去1年間の分配金をもとに計算します。

 

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基本情報を確認しよう

【JNK】は米国の高利回り社債(ジャンク社債)をまとめたETFです。米ドル建て、投資不適格、償還期間が1~15年の債券が対象です。ベンチマークは、ブルームバーグ・バークレイズ・ハイ・イールド・ベリー・リキッド指数。ライバルはブラックロック社の【HYG】ですね。運用総額は【JNK】が1.1兆なのに対して、【HYG】は2.4兆円です。

下の表は、ハイイールド社債、社債、優先株の代表的なETFです。ハイイールド社債は株価の変動は少ないですが、金融危機では結構下落します。増配はほとんどしません。そこそこ安定してインカムを狙う商品です。

※配当利回りは過去1年の分配金から算出したものと、直近の分配金を1年分に換算したものと2つ出しました

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【JNK】の格付けは?

主要な債券ETFに組み込まれている債券の格付けを比較します。通常「BBB以上」が投資適格と言われ、「BB」以下は投資不適格(ジャンク債・ハイイールド債)と言われます。有名な債権ETF【BND】や社債ETF【LQD】は、ほぼすべて「BBB」以上と安全なものばかりです。その分、利回りは【BND】が2%台前半、【LQD】が2%台後半です。

【JNK】は「BB」と「B」が半々ぐらいです。【HYG】のほうが「BB」が割合が多く、安全度がやや高いですね。その分、【JNK】は0.2%ほど利回りが高いです。格付けが低くなれば、利回りが高くなる傾向にあります。

【YYY】はハイイールド社債を中心に、リスクの高いものを詰め合わせたETFです。利回りが10%弱と高いのですが、経費率も2%を超えており、ユニークなETFです。なお、上のグラフはYahooファイナンスを元に作成しました。

 

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【JNK】に組み込まれている債権の種類?

【JNK】の債権種別比率です。バランスよく、さまざまな分野に分散されています。

 

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【JNK】の最近の分配金(配当金)は?

2019年以降の【JNK】の分配金(配当金)です。背景がの部分が対象月と比較してマイナスという意味です。赤が多く、分配金が減少傾向なのが一目瞭然ですね

【JNK】の年間分配金と年間増配率は?

【JNK】の分配金を1年ごとにまとめてグラフ化しました。長期で見ると、右肩下がりなのがはっきりわかります。コロナ・ショックのあった2020年は、前年から6.5%減りました。

【JNK】の期別分配金(配当金)は?

分配金を月別に重ねて棒グラフにしました。12月は2回配当落ちがあり、1月はありません。2021年に入ってからは0.4ドルを切っています。過去最低水準です。

 

【JNK】の株価と分配金の関係は?

下のグラフは株価と分配金の比較です。株価は2021年を除いて年末のものです。株価の下がりはわずかですが、年間分配金額は結構減っていますね。

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2020年以降の分配金利回りは?

2020年以降の【JNK】の株価と分配金利回りを見てみましょう。利回りは、過去1年の年間分配額から算出しました。青線が株価(左軸)で、赤線が配当利回り(右軸)です。2020年1月当初の分配金利回りは5.4%台でしたが、2月半ば以降は株価が急落したため、3月23日には利回りが約7.0%まで上昇しました。その後株価はコロナ・ショック前ぐらいまで回復しましたが、分配金が減ったため2021年5月28日の利回りは4.70%です。

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【JNK】を過去に買っていた場合のYOCは?

過去に【JNK】を買った場合、現在の購入単価当たりの分配利回り(YOC)はどのくらいでしょうか? 現在から5年前までの株価、利回り、YOCを見ていきましょう。株価は月末のもので月1回なので、ややアバウトです。

2021年5月28日の終値は108.91ドル、過去1年の配当金額は5.1152ドルなので、現在の利回りは4.70%です。過去5年の平均利回りは5.64%です。分配金は減少傾向で、株価もやや右肩下がりなので、早い時期に買ってもYOCは上がりません。コロナ・ショック時の2020年3月頃に買っていたら、現在YOCは約5.4%になっていました。

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ライバルETFとトータルリターンを比較する

ハイイールド債券の【HYG】、社債ETF【LQD】、優先株【PFF】とトータルリターンを比較します。PORTFOLIO VISUALIZERを使って、2011年5月から2021年4月までの10年を比べます。

2011年5月に1万ドル投資して配当を再投資した場合、2021年4月には【PFF】が1万7100ドル、【LQD】が1万6700ドル、【HYG】が1万6500ドル、【JNK】が1万6200ドルになっていました。リターンはかなり似ていますね。【LQD】は他の3つと比べて、暴落時の耐性があるのがチャートから伺えます。

年次リターン

1年ごとでリターンを比較しました。【JNK】と【HYG】は同じハイイールド社債だけに、リターンが似ていますね。【PFF】とはあまり似ていないです。

過去のトータルリターン

過去3カ月、1、3、5、10年の年平均トータルリターンです。3年以上は、どのETFも年平均5%を少し上回るぐらいで、かなり似通っています。【JNK】は5年リターンは最も良かったですが、10年リターンは最下位です。

過去の分配金はどのくらいか?

2011年5月に1万ドル投資して分配金を再投資した場合の年間でもらえる分配金の推移です。分配金は再投資します。税金は考慮しません。

10年間の合計で得られるインカムは【JNK】が7400ドル、【PFF】が7300ドル、【HYG】が7100ドル、【LQD】が4400ドルでした。【JNK】【PFF】【HYG】はほぼ同じですね。高利回り社債や優先株は、ここ数年分配金が減少傾向にあります。再投資してグラフが横ばいに推移しているのは、少しずつ分配金が減っているという意味です。

 

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【JNK】の今後の分配金予想は?

現在の過去1年分配金額(5.1152ドル)と1、3、5、10年前の同時期の過去1年分配金額(5.8307ドル、5.8559ドル、6.6556ドル、10.9168ドル)を比較して年間増配率を計算し、それを使って将来の分配金とYOCを予想しました。YOC(Yield on Cost)とは、購入単価あたりの分配金利回りのことです。【JNK】株を2021年5月28日の終値108.91ドルで買った場合、将来の利回り(YOC)がいくらになるかという予測です。

購入金額は1万ドルにします。そうすると、年間分配金額から利回り(YOC)が一瞬で計算できます。たとえば、年間分配金額が300ドルなら利回り(YOC)は3.0%、年間分配金額777ドルなら利回り(YOC)は7.77%になります。

増配率は過去1年がマイナス12.3%、過去3年がマイナス4.4%、過去5年がマイナス5.1%、過去10年がマイナス7.3%でした。現在の分配金利回りは4.70%です。

分配金を再投資しない場合

まずは配当を再投資しないケースを見てみましょう。税金は考慮しません。現在の利回りが5.04%なので、年間分配額は504ドルです。

もっとも増配率の低い過去1年のペースだと5年目の分配金額は278ドル、10年目の分配金額は145ドルになります。もっとも成績の良い過去3年の増配率を当てはめると5年目の分配金額は392ドル、10年目の分配金額は313ドルになりそうです。分配金額313ドルはYOC(購入額に対する利回り)3.13%です。

 

分配金を再投資する場合

つぎに分配金を再投資するケースを見てみましょう。税金は考慮しません。再投資する場合の分配金額は、現在と10年前の株価を比較して年平均騰落率を計算し、それを使って調整しています。

もっとも増配率の低い過去1年のペースだと5年目の分配金額は325ドル、10年目の分配金額は188ドルになります。もっとも成績の良い過去3年の増配率を当てはめると5年目分配金額は467ドル、10年目の分配金額は445ドルになりそうです。分配金額445ドルはYOC(購入額に対する利回り)4.45%です。

分配金を再投資する場合(税引き後)

最後に分配金を再投資するケースで、税金を引いた額で計算してみましょう。分配金は28%の税金を引いた72%で計算します。起点となる年は470ドルではなく、税引き後の338ドルからのスタートになります。

もっとも増配率の低い過去1年のペースだと5年目の分配金額は224ドル、10年目の分配金額は126ドルになります。もっとも成績の良い過去3年の増配率を当てはめると5年目の分配金額は320ドル、10年目の分配金額は291ドルになりそうです。分配金額291ドルはYOC(購入額に対する利回り)2.91%です。

 

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まとめ

【JNK】の今回の分配金は先月を上回りましたが、0.4ドルを切っており、過去と比べるとかなり減りました。なかなか手を出しづらい状況です。

優先株の【PFF】や【PFFD】の方が、分配金の減り具合は少ないですね。