通信インフラ大手のベライゾン【VZ】が、2020年9月3日に配当を発表しました。
これまで四半期ごとの配当が0.615ドルだったのが、0.6275ドルに上がります。年間配当は2.46ドルから2.51ドルになる予定で、増配率は2.0%です。2020年9月4日の終値.60.48ドル、配当利回りは4.15%です。
ベライゾン【VZ】の連続増配年数は16年です。
ベライゾン【VZ】の過去の配当、年間増配率
近年のベライゾン【VZ】の増配率は2%台で安定しています。次回の配当落ちは10月8日です。
【VZ】の年間配当額と年間増配率は?
【VZ】の配当金と増配率を1年ごとにまとめてグラフ化しました。順調に伸びています。増配率は低いですが、安定しているとも言えます。
【VZ】の期別の配当は?
下のグラフは期別の配当です。配当落ちの月を基準にしています。少しずつ階段を上っているイメージでしょうか。
今年に入ってからのベライゾン【VZ】の株価と配当利回りは?
2020年に入ってからのベライゾン【VZ】の株価と配当利回りを見てみましょう。青線が株価(左軸)で、赤線が配当利回り(右軸)です。配当利回りは4.0%強ぐらいで推移していましたが、2月半ば以降は株価が下がったため、3月25日には配当利回りが4.93%まで上昇しました。現在は株価がコロナ・ショック前の値ぐらいまでに回復して、配当利回りは4.15%です。
現在のベライゾン【VZ】の株価と配当利回りの関係は?
年間配当額が現在と同じだったら、株価によって配当利回りはどのように変化するでしょうか。下のグラフは年間配当額が現在と同じ2.51ドルが続いた場合の、配当利回りと株価の相関図です。配当利回りを0.2%ごとに株価を出しました。今後、ベライゾン【VZ】を購入しようと考えている人は、目安にしてください。
【VZ】を過去に買っていた場合のYOCは?
過去に【VZ】を買った場合、現在の購入単価当たりの配当利回り(YOC)はどのくらいでしょうか? 現在から15年前の2005年まで、1年ごと遡って【VZ】を買った場合のYOCと株価を見ていきましょう。
2020年9月4日の終値は60.48ドル、年間配当金額は2.51ドルなので、現在の配当利回りは約4.15%です。
【VZ】の株価は11年前の2009年頃から右肩上がりでした。そのため、早い時期に買っていれば、YOCは上がります。11年前に買っていたら、現在YOCは約8.9%になっていました。11年前に買っていれば、株価・YOCともに約2.1倍になっていました。
ベライゾン【VZ】の今後の配当予想は?
現在の配当金額(0.6275ドル)と1、3、5年前の同時期の配当金額(0.615ドル、0.59ドル、0.565ドル)を比較して年間増配率を計算し、それを使って将来の配当金とYOCを予想しました。YOC(Yield on Cost)とは、購入単価あたりの配当利回りのことです。ベライゾン【VZ】株を2020年9月4日の終値60.48ドルで買った場合、将来の利回り(YOC)がいくらになるかという予測です。棒グラフが配当金予想、折れ線グラフがYOC予想です。
増配率は過去1年が2.0%、過去3年が2.1%、過去5年が2.1%でした。現在の配当利回りは4.15%です。もっとも増配率が低い過去1年のペースで増配が続くと10年後のYOCは5.1%、20年後のYOCは6.2%になります。もっとも増配率が高い過去5年の増配と同じだと10年後のYOCは5.1%、20年後のYOCは6.3%になります。配当利回りはなかなか高いですが、増配率は今ひとつですので、将来のYOCは現在の配当利回りとあまり変わらないかもしれません。
ベライゾン【VZ】は主要ETFに組み込まれているか?
ほとんどのETFに組み込まれています。高配当の【VYM】や【HDV】では、かなり上位に位置しています。
ETF | 組込可否 | 組込順位 | 割合(%) |
---|---|---|---|
VYM(425) | ○ | 4 | 2.41 |
HDV(80) | ○ | 4 | 7.13 |
SPYD(80) | ○ | 22 | 1.30 |
VIG(212) | × | ― | ― |
VTI(3500) | ○ | 16 | 0.74 |
VOO(509) | ○ | 16 | 0.88 |
DIA(30) | ○ | 25 | 1.40 |
QQQ(103) | × | ― | ― |
※表内の「ETF」の右側の()内の数字は全組込銘柄数です
ベライゾン【VZ】の財務データは?
ベライゾン【VZ】の財務データです。安定しています。
ライバル企業とトータルリターンを比較する
ベライゾン【VZ】とライバル企業のトータル・リターンを比較します。AT&T【T】、Tモバイル【TMUS】、Vanguard S&P500 ETF【VOO】と比べました。
2015年9月に1万ドル投資して配当を再投資した場合、2020年8月には【TMUS】が2万9400ドル、【VOO】が1万9500ドル、【VZ】が1万6100ドル、【T】が1万1800ドルになっていました。
過去10年のトータルリターンを比較する
それでは、過去10年の場合はどうでしょうか? 2010年9月に1万ドル投資して配当を再投資した場合、2020年8月には【TMUS】が6万9400ドル、【VOO】が3万7400ドル、【VZ】が2万8800ドル、【T】が1万8000ドルになっていました。
まとめ
ベライゾン【VZ】はライバルのAT&Tと比較すると、配当利回りは低いですが、トータルリターンや営業利益率、配当性向などでは勝っています。高配当ETFの上位に組み込まれていますので、なかなかオススメかもしれません。
