世界的なスポーツ用品メーカーのナイキ【NKE】が、2020年11月20日に配当を発表しました。
これまで四半期ごとの配当が0.245ドルだったのが、0.275ドルに上がります。年間配当は0.98ドルから1.1ドルになる予定で、増配率は12.2%です。2020年12月1日の終値は135.44ドル、配当利回りは0.81%です。
ナイキ【NKE】の連続増配は19年になります。
ナイキ【NKE】の過去の配当、年間増配率
ナイキ【NKE】の増配率は素晴らしいです。次回の配当落ちは12月4日です。
ナイキ【NKE】の年間配当額と年間増配率は?
ナイキ【NKE】の配当金と増配率を1年ごとにまとめてグラフ化しました。長いこと10%以上の増配率を保っています。
ナイキ【NKE】の期別の配当は?
下のグラフは期別の配当です。基本的に配当落ちの月を基準にしています。
今年に入ってからのナイキ【NKE】の株価と配当利回りは?
2020年に入ってからのナイキ【NKE】の株価と配当利回りを見てみましょう。青線が株価(左軸)で、赤線が配当利回り(右軸)です。配当利回りは1.0%ぐらいでしたが、2月半ば以降は急降下したため、3月23日には配当利回りが約1.6%まで上昇しました。現在は株価がコロナ・ショック前を大きく上回り、配当利回りは0.81%です。
現在のナイキ【NKE】の株価と配当利回りの関係は?
年間配当額が現在と同じだったら、株価によって配当利回りはどのように変化するでしょうか。下のグラフは年間配当額が現在と同じ1.1ドルが続いた場合の、配当利回りと株価の相関図です。配当利回りを0.1%ごとに株価を出しました。今後、ナイキ【NKE】を購入しようと考えている人は、目安にしてください。
ナイキ【NKE】を過去に買っていた場合のYOCは?
過去にナイキ【NKE】を買った場合、現在の購入単価当たりの配当利回り(YOC)はどのくらいでしょうか? 現在から5年前までの株価、配当利回り、YOCを見ていきましょう。株価は月末のもので月1回なので、やや大雑把です。
2020年12月1日の終値は135.44ドル、年間の予想配当金額は1.1ドルなので、現在の配当利回りは約0.81%です。過去5年の平均配当利回りは約1.11%です。過去5年で株価は上昇しており、増配率も高いため、早い時期に買っていればYOCは上がります。2016年11月頃に買っていたら、現在YOCは約2.2%になっていました。
ナイキ【NKE】の今後の配当予想は?
現在の配当金額(0.275ドル)と1、3、5、10年前の同時期の配当金額(0.245ドル、0.2ドル、0.16ドル、0.0775ドル)を比較して年間増配率を計算し、それを使って将来の配当金とYOCを予想しました。YOC(Yield on Cost)とは、購入単価あたりの配当利回りのことです。ナイキ【NKE】株を2020年12月1日の終値135.44ドルで買った場合、将来の利回り(YOC)がいくらになるかという予測です。棒グラフが配当金予想、折れ線グラフがYOC予想です。
増配率は過去1年が12.2%、過去3年が11.2%、過去5年が11.4%、過去10年が13.5%でした。現在の配当利回りは0.81%です。もっとも増配率が低い過去3年のペースで増配が続くと10年後のYOCは2.4%、20年後のYOCは6.8%になります。もっとも増配率が高い過去10年の増配と同じだと10年後のYOCは2.9%、20年後のYOCは10.2%になります。現在の配当利回りは低いですが、高い増配率が続いているため、将来YOCはなかなか期待できそうです。
ナイキ【NKE】は主要ETFに組み込まれているか?
連続増配ETFの【VIG】には上位に組み込まれています。NYダウ採用銘柄です。
ETF | 組込可否 | 組込順位 | 割合(%) |
---|---|---|---|
VYM(413) | × | ― | ― |
HDV(74) | × | ― | ― |
SPYD(79) | × | ― | ― |
VIG(212) | ○ | 15 | 1.83 |
VTI(3590) | ○ | 37 | 0.46 |
VOO(508) | ○ | 37 | 0.55 |
DIA(30) | ○ | 17 | 2.99 |
QQQ(103) | × | ― | ― |
VGT(330) | × | ― | ― |
※表内の「ETF」の右側の()内の数字は全組込銘柄数です
ナイキ【NKE】の財務データは?
ナイキ【NKE】の財務データです。順調です。
ライバル企業とトータルリターンを比較する
ナイキ【NKE】とライバル企業のトータル・リターンを比較します。VF【VFC】、ルルレモン・アスレティカ【LULU】、Vanguard S&P500 ETF【VOO】と比べました。
2015年12月に1万ドル投資して配当を再投資した場合、2020年11月には【LULU】が7万7400ドル、【NKE】が2万1500ドル、【VOO】が1万9100ドル、【VFC】が1万5500ドルになっていました。
過去10年のトータルリターンを比較する
それでは、過去10年ではどうでしょうか? 2010年12月に1万ドル投資して配当を再投資した場合、2020年11月には【LULU】が13万8000ドル、【NKE】が7万700ドル、【VFC】が5万3600ドル、【VOO】が3万7600ドルになっていました。
まとめ
ナイキ【NKE】は今回も増配率がよかったです。日本法人であるナイキ・ジャパンは政治色の強い動画を公開して物議を醸していますが、米国本社は順調のようです。