世界最大の半導体メーカー・インテル【INTC】が、2021年1月21日に配当を発表しました。
これまで四半期ごとの配当が0.33ドルだったのが、0.3475ドルに上がります。年間配当は1.32ドルから1.39ドルになる予定で、増配率は5.3%です。2021年1月26日の終値は55.21ドル、配当利回りは2.52%です。
インテル【INTC】の連続増配は7年になります。
インテル【INTC】の過去の配当、年間増配率
インテル【INTC】は安定した増配率を続けています。次回の配当落ちは2月4日です。
インテル【INTC】の年間配当額と年間増配率は?
インテル【INTC】の配当金と増配率を1年ごとにまとめてグラフ化しました。2014年は前年と同じ配当で増配はしませんでした。
インテル【INTC】の期別の配当は?
下のグラフは期別の配当です。基本的に配当落ちの月を基準にしています。順調に伸びています。
最近のインテル【INTC】の株価と配当利回りは?
2020年に入ってからのインテル【INTC】の株価と配当利回りを見てみましょう。青線が株価(左軸)で、赤線が配当利回り(右軸)です。2020年の年初の配当利回りは2.2%ぐらいでしたが、2月半ば以降は急降下したため、3月12日には配当利回りが約2.9%まで上昇しました。その後も株価は不安定な動きを見せており、現在の配当利回りは2.52%です。
現在のインテル【INTC】の株価と配当利回りの関係は?
年間配当額が現在と同じだったら、株価によって配当利回りはどのように変化するでしょうか。下のグラフは年間配当額が現在と同じ1.39ドルが続いた場合の、配当利回りと株価の相関図です。配当利回りを0.2%ごとに株価を出しました。今後、インテル【INTC】を購入しようと考えている人は、目安にしてください。
インテル【INTC】を過去に買っていた場合のYOCは?
過去にインテル【INTC】を買った場合、現在の購入単価当たりの配当利回り(YOC)はどのくらいでしょうか? 現在から5年前までの株価、配当利回り、YOCを見ていきましょう。株価は月末のもので月1回なので、やや大雑把です。
2021年1月26日の終値は55.21ドル、年間の予想配当金額は1.39ドルなので、現在の配当利回りは約2.52%です。過去5年の平均配当利回りは約2.65%です。過去5年で株価は一応右肩上がりで、増配率もまずまずだったので、早い時期に買っていればYOCは上がります。2016年2月頃に買っていたら、現在YOCは約4.7%になっていました。
インテル【INTC】の今後の配当予想は?
現在の配当金額(0.3475ドル)と1、3、5、10年前の同時期の配当金額(0.33ドル、0.3ドル、0.26ドル、0.1812ドル)を比較して年間増配率を計算し、それを使って将来の配当金とYOCを予想しました。YOC(Yield on Cost)とは、購入単価あたりの配当利回りのことです。インテル【INTC】株を2021年1月26日の終値55.21ドルで買った場合、将来の利回り(YOC)がいくらになるかという予測です。棒グラフが配当金予想、折れ線グラフがYOC予想です。
増配率は過去1年が5.3%、過去3年が5.0%、過去5年が6.0%、過去10年が6.7%でした。現在の配当利回りは2.52%です。もっとも増配率が低い過去3年のペースで増配が続くと10年後のYOCは4.1%、20年後のYOCは6.7%になります。もっとも増配率が高い過去10年の増配と同じだと10年後のYOCは4.8%、20年後のYOCは9.3%になります。どの期間の増配率で計算しても、まずまずの将来YOCが期待できそうです。
インテル【INTC】は主要ETFに組み込まれているか?
多くのETFに組み込まれています。組込順位や割合はまずまずといったところでしょうか。
ETF | 組込可否 | 組込順位 | 割合(%) |
---|---|---|---|
VYM(414) | ○ | 12 | 1.8 |
HDV(75) | × | ‐ | ‐ |
SPYD(78) | × | ‐ | ‐ |
VIG(212) | × | ‐ | ‐ |
VOO(509) | ○ | 29 | 0.6 |
VTI(3634) | ○ | 30 | 0.5 |
DIA(30) | ○ | 26 | 1.2 |
QQQ(103) | ○ | 10 | 2.0 |
VGT(330) | ○ | 8 | 2.0 |
※表内の「ETF」の右側の()内の数字は全組込銘柄数です。組込比率はバンガード社のETF【VYM】【VIG】【VOO】【VTI】【VGT】は2020年12月末、その他のETFは1月15日のデータをもとにしています。
インテル【INTC】の財務データは?
インテル【INTC】の財務データです。堅調に推移しています。
ライバル企業とトータルリターンを比較する
インテル【INTC】とライバル企業のトータル・リターンを比較します。テキサス・インスツルメンツ【TXN】、クアルコム【QCOM】、ブロードコム【AVGO】と比べました。
2011年1月に1万ドル投資して配当を再投資した場合、2020年12月には【AVGO】が19万6000ドル、【TXN】が6万5200ドル、【QCOM】が4万500ドル、【INTC】が3万2000ドルになっていました。
過去1、3、5、10年の年平均トータルリターンは以下の通りです。過去10年ではブロードコム【AVGO】が圧倒的です。過去5年ではインテル【INTC】以外の3銘柄が競っています。インテル【INTC】はどの期間でも冴えませんね。他の半導体銘柄のリターンが素晴らしすぎるという見方もできます。
銘柄 | 1 year | 3 year | 5 year | 10 year |
---|---|---|---|---|
INTC | -14.70% | 5.13% | 10.58% | 12.36% |
TXN | 31.74% | 19.50% | 27.91% | 20.63% |
QCOM | 77.00% | 38.00% | 29.36% | 15.03% |
AVGO | 44.91% | 24.67% | 28.84% | 34.67% |
まとめ
インテル【INTC】の増配率は安定しています。最新の決算も悪くはなかったですが、株価は冴えません。好調が続く半導体銘柄の中では出遅れていますね。