ルータやスイッチなどのメーカーのシスコ・システムズ【CSCO】が、2021年2月9日に配当を発表しました。
これまで四半期ごとの配当が0.36ドルだったのが、0.37ドルに上がります。年間配当は1.44ドルから1.48ドルになる予定で、増配率は2.8%です。2021年2月12日の終値は47.29ドル、配当利回りは3.13%です。
シスコ・システムズ【CSCO】の連続増配は10年になります。
シスコ・システムズ【CSCO】の過去の配当、年間増配率
シスコ・システムズ【CSCO】が配当を支払い始めたのは2011年からです。ここ2回は増配率が低いですね。表内の青字は予想です。次回の配当落ちは4月5日です。
シスコ・システムズ【CSCO】の年間配当額と年間増配率は?
シスコ・システムズ【CSCO】の配当金と増配率を1年ごとにまとめてグラフ化しました。増配率は下がっています。
シスコ・システムズ【CSCO】の期別の配当は?
下のグラフは期別の配当です。基本的に配当落ちの月を基準にしています。配当の伸びは以前に比べると緩やかです。
最近のシスコ・システムズ【CSCO】の株価と配当利回りは?
2020年1月以降のシスコ・システムズ【CSCO】の株価と配当利回りを見てみましょう。青線が株価(左軸)で、赤線が配当利回り(右軸)です。2020年当初の配当利回りは2.9%前後でしたが、2月半ば以降は急降下したため、3月16日に約4.3%まで上がりました。その後の株価は不安定な動きで、現在の配当利回りは3.13%です。
現在のシスコ・システムズ【CSCO】の株価と配当利回りの関係は?
年間配当額が現在と同じだったら、株価によって配当利回りはどのように変化するでしょうか。下のグラフは年間配当額が現在と同じ1.48ドルが続いた場合の、配当利回りと株価の相関図です。配当利回りを0.2%ごとに株価を出しました。今後、シスコ・システムズ【CSCO】を購入しようと考えている人は、目安にしてください。
シスコ・システムズ【CSCO】を過去に買っていた場合のYOCは?
過去にシスコ・システムズ【CSCO】を買った場合、現在の購入単価当たりの配当利回り(YOC)はどのくらいでしょうか? 現在から5年前までの株価、配当利回り、YOCを見ていきましょう。株価は月末のもので月1回なので、少しアバウトです。
2021年2月12日の終値は47.29ドル、年間の予想配当金額は1.48ドルなので、現在の配当利回りは約3.13%です。過去5年の平均配当利回りは約3.19%です。過去5年で株価は一応右肩上がりなので、早い時期に買うとYOCは上がります。2016年4月頃に買っていたら、現在YOCは約5.4%になっていました。
シスコ・システムズ【CSCO】の今後の配当予想は?
現在の配当金額(0.37ドル)と1、3、5、10年前の同時期の配当金額(0.36ドル、0.33ドル、0.26ドル、0.06ドル)を比較して年間増配率を計算し、それを使って将来の配当金とYOCを予想しました。YOC(Yield on Cost)とは、購入単価あたりの配当利回りのことです。シスコ・システムズ【CSCO】株を2021年2月12日の終値47.29ドルで買った場合、将来の利回り(YOC)がいくらになるかという予測です。棒グラフが配当金予想、折れ線グラフがYOC予想です。
年間増配率は過去1年が2.8%、過去3年が3.9%、過去5年が7.3%、過去10年が20.0%でした。現在の配当利回りは3.13%です。もっとも増配率の低い過去1年のペースで増配が続くと5年後のYOCは3.6%、10年後のYOCは4.1%になります。もっとも増配率が高い過去10年の増配と同じだと5年後のYOCは7.8%、10年後のYOCは19.3%になります。最近は増配率が減少傾向にありますので、過去10年増配率のような伸びにはならないかもしれません。
シスコ・システムズ【CSCO】は主要ETFに組み込まれているか?
ほとんどのETFに組み込まれています。組込順位も上位が多いです。ある程度ETFを所有していれば、自分のポートフォリオに結構な割合で組み込まれていそうです。あえて個別で買う必要がないという考え方もできますね。
ETF | 組込可否 | 組込順位 | 割合(%) |
---|---|---|---|
VYM(414) | ○ | 14 | 1.7 |
HDV(75) | ○ | 8 | 3.9 |
SPYD(80) | × | ― | ― |
VIG(212) | × | ― | ― |
VOO(509) | ○ | 34 | 0.6 |
VTI(3634) | ○ | 39 | 0.4 |
DIA(30) | ○ | 30 | 1 |
QQQ(103) | ○ | 15 | 1.6 |
VGT(330) | ○ | 10 | 1.8 |
※表内の「ETF」の右側の()内の数字は全組込銘柄数です。組込比率はバンガード社のETF【VYM】【VIG】【VOO】【VTI】【VGT】は2020年12月末、その他のETFは2021年2月1日頃のデータをもとにしています。
シスコ・システムズ【CSCO】の財務データは?
シスコ・システムズ【CSCO】の財務データです。安定はしていますが、増収増益というわけではないですね。
ライバル企業とトータルリターンを比較する
シスコ・システムズ【CSCO】とライバル企業のトータル・リターンを比較します。ジュニパー・ネットワーク【JNPR】、VMウェア【VMW】、モトローラ・ソリューションズ【MSI】と比べました。
2011年2月に1万ドル投資して配当を再投資した場合、2021年1月には【MSI】が5万2000ドル、【CSCO】が2万8100ドル、【VMW】が1万920ドル、【JNPR】が7600ドルになっていました。
過去3カ月、1、3、5、10年の年平均トータルリターンは以下の通りです。シスコ・システムズ【CSCO】は過去1年のリターンは今ひとつですが、それ以外の期間は安定しています。
まとめ
シスコ・システムズ【CSCO】はネットワーク機器の分野では世界トップのシェアを誇り、すでに成熟期に入った感があります。今後急激な成長を望むのは厳しいですが、安定していそうです。