新興国高配当ETF【DEM】の2021年12月分配金は0.73967ドル(ウィズダムツリー エマージング・マーケッツ・エクイティ・インカム・ファンド)

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ウィズダムツリー社の新興国高配当ファンド【DEM】が、2021年12月26日に分配金を発表しました。0.71588ドルです。さらに12月29日には追加の分配金0.02379ドルを発表。合計0.73967ドルになりました。1年前の同期は0.29271ドルだったので、1年前の同期から152.7%増です。

分配金利回りを過去1年間の分配金額から算出すると、2022年3月4日の終値は43.64ドル、過去1年の分配金額は2.5448ドルなので、利回りは5.83%になります。

※このページでの利回りは過去1年間の分配金をもとに計算します。

 

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【FGD】はどんなETFか?

【DEM】は新興国を対象としたETFです。新興国の中から時価総額がある程度大きく、配当利回り上位30%を集めます。さらに中国の国内上場企業から配当利回りの高い約100社を選定します。これらを配当加重方式で組み込まれています。つまり、時価総額が大きく、配当利回りの高い企業が上位に組み込まれます。

 

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基本情報を確認しよう

下の表は、日本の証券会社(SBI、マネックス、楽天)で購入が可能な、世界や米国以外の地域が対象の高配当ETFです。【DEM】は新興国が対象の高配当ETFで、【FGD】が先進国の高配当ETF【SDIV】と【DEW】は世界が対象の高配当ETFです。

利回りは【SDIV】が10%前後と高いです。売れ行きは【DEM】が2000億以上とリードしています。経費率は米国以外の地域をフォローする必要があるため、いずれも0.6%前後とやや高いですね。

利回り(過去1年)は過去1年の分配金から算出したものです。利回り(直近)は直近の分配金が今度1年続いたものとして算出しました

 

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【DEM】の国別の比率は?

【DEM】とライバルETFの組み込まれている上位10カ国の比較です。【DEM】は中国が約24%でトップで、台湾とブラジルが約20%で続いており、この3カ国で約65%を占めており、結構集中投資です。

【DEW】は米国が約60%と集中しています。【SDIV】は米国、中国、香港で計60%、【FGD】は結構分散されています。

韓国と香港は新興国【DEM】に組み込まれていますが、先進国【FGD】にも入っています。運用会社によって、考え方が異なるということですかね。

※2022年3月4日のデータ。【SDIV】のみは2022年1月31日のものです

 

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【FGD】のセクター比率は?

【DEM】のセクター別の組込比率は、素材と金融が約25%で、この2つのセクターで約半分を占めています。エネルギー、情報通信と続いています。

素材は資源ですね。新興国で大きくビジネスをするには資源が豊富なケースが多いです。エネルギの比率が高いのも似たような理由です。金融はどんな国にも存在するので、新興国でも比率が高めになります。情報技術が多いのは意外です。新興国の中では先進国よりもIT化が進んでいる国も目立ちます。

 

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【DEM】の上位組込銘柄はどんな会社か?

【DEM】の組込上位10銘柄です。2021年4月と2022年3月の比較です。ロシアが除外されたようです。公式資料の一番下に、「LI」というロシアを示すティッカーコードの銘柄が、比率0%で並んでいます。

ブラジルや南アフリカの素材やエネルギー&インフラ、中国・香港の銀行がトップ10のほとんどを占めています。

 

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【DEM】の過去の分配金と増配率は?

【DEM】が設定されたのは2007年7月です。下の表は過去の分配金の一覧です。

直近の2021年12月は追加配当と合わせた額です。2020年が少なかったため、2021年はすべての期で前年を上回りました。ただ、分配金額は不安定ですね。

※背景がになっているのが減配です

【DEM】の期別分配金は?

期別の分配金です。9月が多く、3月は少ない傾向にあります。2015~18年の3月は分配金がゼロでした。2020年はコロナ・ショックの影響でかなり分配金が減りましたが、2021年は過去最高を記録しました。

【DEM】の年間分配金額と株価は?

【DEM】の年間分配金と株価の比較です。を1年ごとにまとめてグラフ化しました。年によってバラつきがありますが、長期で見るとどちらも横ばい、結構連動しています。

【DEM】の分配金額を棒グラフで確認しよう

期ごとの分配金を株価と比較したものです。期によって分配金の差が激しいです。9月が突出して多いですね。

【DEM】の過去1年分配金額を棒グラフで確認しよう

過去1年分配金額を棒グラフにして、【DEM】の株価と比較しました。過去1年分配金で見ると、それなりにマイルドな動きになります。

【DEM】の年間増配率は?

年間増配率を確認しましょう。設定されたのが2007年7月からなので、2009年からのデータとなります。前年と比べて15%以上増えたり減ったりしています。年ごとに一喜一憂しないほうがいいかもしれません。

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2020年以降の株価と利回りは?

2020年以降の【DEM】の株価と利回りを見てみましょう。過去1年の年間分配金額から算出しました。青線が株価(左軸)で、赤線が利回り(右軸)です。2020年の年初は利回りが4.8%前後でしたが、2月半ば以降は株価が下がったため、3月18日には利回りは約7.5%まで上昇しました。現在の株価はコロナ・ショック前付近まで戻り、2022年3月4日の利回りは5.83%です。

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【DEM】を過去に買っていた場合のYOCは?

過去に【DEM】を買った場合、現在の購入単価当たりの利回り(YOC)はどのくらいでしょうか? 現在から10年前までの株価、利回り、YOCを見ていきましょう。株価は月末のもので月1回なので、ややアバウトです。

下のグラフの黄色の線が、過去に買った場合の、現在の購入単価当たりの利回り(YOC)です。この線が左肩上がりの場合は、株価好調&増配傾向にあるといえます。なので、【DEM】はあまり成績がよくないですね。

2022年3月4日の終値は43.64ドル、過去1年の分配金額は2.5448ドルなので、現在の利回りは5.83%です。過去10年の平均利回りは約4.4%です。過去10年の株価は漸減傾向ですが、大幅に下がるときがありますので、そのあたりのタイミングで購入すればYOCは上がります。2017年1月に買っていたら、現在YOCは約8.4%になっていました。

 

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ライバルETFとトータルリターンを比較する

新興国【DEM】、先進国【FGD】と世界【SDIV】【DEW】という高配当ETFでトータルリターンを比較します。PORTFOLIO VISUALIZERを使って、2012年3月から2022年2月までの10年間を比べます。

2012年3月に1万ドル投資して配当を再投資した場合、2022年2月には【FGD】が1万7800ドル、【DEW】が1万7700ドル、【DEM】が1万1800ドル、【SDIV】が1万700ドルになっていました。【DEM】は2020年3月のコロナ・ショックより前はリターンがよくないですね。

過去のトータルリターン

新興国高配当【DEM】、新興国小型株高配当【DGS】、新興国【VWO】、先進国高配当【FGD】、世界高配当【SDIV】【DEW】、米国除く世界【VXUS】、米国高配当【VYM】という8つのETFのトータルリターンを比較します。

1、3、5、10年の年平均トータルリターンは以下の通りです。【DEM】は過去10年のリターンは悪いですが、5年以下はまずまずです。

危険度はどのくらいか?

ETFの安定度を比べてみましょう。最大ドローダウンは、計測期間における最大下落率です。マイナスの数値が小さいほど最大下落率が低いです。

シャープレシオとは、同じリスクを取った場合のリターンの比較です。「(ファンドのリターン−無リスク資産のリターン)÷標準偏差」の値です。

ソルティノレシオはシャープレシオの改良版で、相場が軟調の際の成績を示しています。「(ファンドのリターン-無リスク資産のリターン)÷下方偏差」で計算します。

【VYM】以外はいずれも今ひとつの成績です。米国以外が中心で、しかも高配当となると、仕方ないかもしれません。【DEM】は【SDIV】の次に成績がよくないですね。

過去10年の分配金はどのくらいか?

2012年3月に1万ドル投資して分配金を再投資した場合の年間でもらえる分配金の推移です。分配金は再投資します。税金は考慮しません。

10年間の分配金の合計は【SDIV】が9000ドル、【FGD】が6500ドル、【VYM】が5800ドル、【DEW】が5000ドル、【DEM】は4000ドル、【DGS】は3900ドル、【VXUS】が3800ドル、【VWO】は2800ドルでした。【DEM】の分配金は平均的ですね。

 

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【DEM】の今後のYOC予想は?

現在の過去1年分配金額(2.5448ドル)と1、3、5、10年前の同時期の過去1年分配金額(1.7302ドル、1.7945ドル、1.3564ドル、2.2773ドル)を比較して年間増配率を計算し、それを使って将来YOCを予想します。YOC(Yield on Cost)とは、購入単価あたりの利回りのことです。【DEM】株を2022年3月4日の終値43.64ドルで買った場合、将来の利回り(YOC)がいくらになるかという予測です。

年間増配率は過去1年が47.1%、過去3年が12.3%、過去5年が13.4%、過去10年が1.1%でした。現在の利回りは5.83%です。

「分配金を再投資しない」「分配金を再投資しない(税引き後)」「分配金を再投資する」「分配金を再投資する(税引き後)」の4パターンで検証します

分配金を再投資しない場合のYOC

まずは分配金を再投資しない場合のYOCを見てみましょう。税金は考慮しません。スタート年は、現在の利回りの5.83%です。

過去1年増配率47.1%は高すぎで現実的ではありません。もっとも増配率の低い過去10年の増配率(1.1%)で推移すると、5年後のYOCは6.16%、10年後のYOCは6.52%になります。2番目に成績の良い過去5年の増配率(13.4%)で推移すると5年後のYOCは10.94%ドル、10年後のYOCは20.53%です。

分配金を再投資しない場合(税引き後)のYOC

次に分配金を再投資しないケースで、税金を引いた場合のYOCをチェックしましょう。分配金は毎回28%の税金を引いた72%が支払われる設定で計算します。スタート年のYOCは5.83%ではなく、税引き後の4.20%になります。

もっとも増配率の低い過去10年の増配率(1.1%)で推移すると、5年後のYOCは4.44%、10年後のYOCは4.69%になります。2番目に成績の良い過去5年の増配率(13.4%)で推移すると5年後のYOCは7.88%ドル、10年後のYOCは14.78%です。

分配金を再投資する場合のYOC

それでは分配金を年1回再投資する場合のYOCを見てみましょう。税金は考慮しません。再投資する分配金額は、現在と10年前の株価を比較して年平均騰落率を計算し、それを使って調整します。

もっとも増配率の低い過去10年の増配率(1.1%)で推移すると、5年後のYOCは8.29%、10年後のYOCは11.99%になります。2番目に成績の良い過去5年の増配率(13.4%)で推移すると5年後のYOCは15.93%ドル、10年後のYOCは59.18%です。

分配金を再投資する場合(税引き後)のYOC

最後に分配金を再投資しないケースで、税金を引いた場合のYOCをチェックしましょう。分配金は毎回28%の税金を引いた72%が支払われる設定で計算します。スタート年のYOCは5.83%ではなく、税引き後の4.20%になります。

もっとも増配率の低い過去10年の増配率(1.1%)で推移すると、5年後のYOCは5.51%、10年後のYOCは7.31%になります。2番目に成績の良い過去5年の増配率(13.4%)で推移すると5年後のYOCは10.36%ドル、10年後のYOCは32.07%です。

【DEM】は直近1年の分配金が多かったため、将来YOC予想はなかなかのものでしたが、二桁増配が長年続く可能性は低そうです。過去の増配率がバラバラのように、将来どうなるかは未知数ですね。

 

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まとめ

【DEM】は新興国の高配当という珍しいETFです。利回りは高いですが、トータルリターンは今ひとつです。過去10年の成績は良くないですが、2021年3月のコロナ・ショック後はまずまずです。

今回のロシアの問題で3月以降の株価や分配金が減る可能性がありそうです。

 

 

 

 

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