資産運用をシミュレーションする場合、エクセルの財務関数を使うと簡単です。将来価値(将来の資産価格)を求める場合は、FV関数を使用します。必要な項目は利率、期間、定期支払額(積立金)、現在価値(元本)、支払期日(期首or期末)の5項目です。エクセル上の「財務関数」からFV関数を選んで、記入すれば答えが出ます。
たとえばFV関数を使って「利率5%、期間40年、定期支払額(積立金)年12万円、現在価値(元本)100万円、(積立金の)支払期日を期末」と設定すると、2153万5962円と算出されます。つまり最初に100万円用意して、25歳から40年間、毎年12万円(毎月にすると1万円)ずつ追加投資して、利回りが5%で配当を再投資する複利計算をした場合、定年頃の65歳時に2153万5962円になります、という計算をFV関数がしてくれます。ただし、税金は考慮しません。
FV関数の計算方法と注意点
利率 | 利率 |
期間 | 積立の期間 |
定期支払額 | 毎月や毎年、追加投資(積み立て)する場合は、マイナスで指定 |
現在価値 | 元本のこと。マイナスで指定 |
支払期日 | 積み立てを期首(例1月1日)に行う場合は1、期末(例12月31日)の場合は0or省略 |
エクセル上ではこのようになります。
PV、PMT、NPER、RATE関数も考え方は同じ
さて、将来価値(将来の資産価格)を求めるのがFV関数ですが、違う関数を使って、FV関数を求めるときに入力した項目の数値を導くことが可能です。現在価値(元本)を求めるのがPV関数、定期支払額(積立金)を求めるのがPMT関数、期間を求めるのがNPER関数、利率を求めるのがRATE関数です。支払期日(期首or期末)以外はすべて関数で計算できます。しかも、自分が該当するの項目以外を打ち込むだけです。つまりこの5つの関数、FV、PV、PMT、NPER、RATEは兄弟みたいなものです。
以下のように色分けすると、わかりやすいかもしれません。背景がオレンジ色の部分が関数の答えです。
もしくはこんな感じでどうでしょうか? 左端の関数を使って●の部分を導き出します。その計算方法は●を除いた数値を入力して行います。
積立金を毎月にした場合の5つの関数の計算方法