今回は【2641】(グローバルX グローバルリーダーズ-日本株式 ETF)を徹底分析。世界シェアトップ3の日本企業が対象のETFです。
※2024年7月末時点でのデータです。8月の暴落より前の時点でのデータということをご了承ください。
序盤は2641のコンセプト、全銘柄、業種について
前半は、2641の分配金について
後半は、ライバルのインデックスや高配当ETFと組入銘柄や業種の違い、分配金利回り、増配率、トータルリターン、過去に買った場合のYOC、将来YOC予想などを比較
【2641】グローバルX グローバルリーダーズ-日本株式 ETFはどんなETFか?
【2641】グローバルX グローバルリーダーズ-日本株式 ETFは、どんなETFでしょうか? ざっくりいうと、以下の3つです。
2)世界シェアの上位3番以内
3)条件に当てはまる企業から、時価総額の大きな20銘柄を選びます
つまり、世界で活躍している日本の超巨大企業20社ということになります。
【2641】はどのくらいの規模か?
こちらは、グローバルX社の東証上場ETFの運用資産残高の大きい順。
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【2641】グローバルX グローバルリーダーズ-日本株式 ETFは、上から5番目です。252億円ほどの規模です。
ベンチマークの「FactSet Japan Global Leaders Index」とは?
それでは【2641】のコンセプトや対象指数を見ていきましょう。このETFは「FactSet Japan Global Leaders Index」との連動を目指します。
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対象インデックスの指数構築プロセスは以下のようになります
(1)時価総額が100億ドル以上(約1.5兆円以上)の日本企業が対象です。3カ月の一日平均売買代金が200万ドル以上でスクリーニングします。また、酒、たばこ、ギャンブルに関する企業は除外します。
(2)海外での売上高が全体の25%以上、総顧客のうち海外顧客比率が50%以上の企業を抽出します。そして、RBICS産業分類のLevel4の各セクターにおいて、世界シェア上位3社を選定。これはFactSet社独自の産業分類ベンチマークで、375ほどの産業で構成されています。
(3)上の条件に当てはまる銘柄から、浮動株時価総額上位20銘柄が投資対象となります。浮動株時価総額とESGスコアに基づいてウェイト付けします。ESGスコアを5つのグループに分け、最も高いグループは1.2、最も低いグループは0.8、その他は1.0を浮動株時価総額の比率に掛けます。
1銘柄は10%が上限です。銘柄の入れ替えは年1回、1月の最終営業日です。年2回、1月と7月に構成比率の見直しを行います。
これまでどんな銘柄で構成されていたのか?
こちらは、グローバルX社の公式YouTubeに掲載されていたデータです。
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毎年の組入れ銘柄です。背景がオレンジ色が、新規加入銘柄です。
年によりますが、3割ぐらいが変更となっています。その年の世界トップクラスのシェアを誇る企業が入るので、安心できますね。
【2641】グローバルX グローバルリーダーズ-日本株式 ETFの基本情報
それでは2641の基本情報です。
正式名称は「グローバルX グローバルリーダーズ-日本株式 ETF」です。略称は「GXGリーダーズ日株」。
対象指数は「FactSet Japan Global Leaders Index」。世界で活躍している日本の超巨大企業20社で構成された指数です。
設定されたのは2021年6月。3年1カ月ほど経過しています。
経費率は0.3025%。国内高配当ETFと比べると平均的です。
過去1年分配金と現在の株価で算出した分配金利回りは2.06%。高配当ETFよりは低く、インデックスよりは少し高いぐらいです。
分配金は6、12月の年2回。決算日(権利確定日)は24日。その2営業日前に保有していれば分配金が貰えます。分配金の支払いは決算日の40日後ぐらい。2024年6月分は8月2日です。
2024年7月26日の取引所価格の終値は3060円。1株から購入可能なので、3000円ほどで買えます。
2641はどんな銘柄で構成されているのか?
それでは【2641】の組入銘柄について、見ていきましょう。
全20銘柄です。銘柄入れ替えは毎年1月末なので、最後の入れ替えから約6カ月が経過しています。
基本的には時価総額加重平均なので、時価総額の大きい順に比率が高くなります。1銘柄の上限は10%です。
配当利回りは上位10銘柄がやや低め、10~15位に配当利回りの高い銘柄が揃っています。商社は三菱商事、三井物産、住友商事、丸紅と4銘柄が入っています。
このETFはRBICS産業分類のLevel4の世界シェア上位3社が対象ですが、日本の商社は事業の多様性により、複数のカテゴリに分類されます。そのため、4社がランクインしているというわけです。
【2641】構成銘柄はどの分野で世界トップクラスなのか?
【2641】組入れ銘柄が、どの分野で強いかについてまとめました。
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総合商社は3位の三菱商事、5位の三井物産、12の住友商事、13位の丸紅は4つのジャンルがあります。総合商社と言われるだけのことはありますね。
商社以外だと、製造業が目立ちます。自動車、エレクトロニクスと電子部品、機械などですね。また、ゲーム、医療関連、小売りやサービス、精密機器などにも強さを発揮しています。
全体的に技術力、製品の品質、グローバルな事業展開力などが日本企業の強みとして挙げられます。
際立っているのは、1位の日立製作所です。社会インフラで強さを持っているのが特徴です。他の19銘柄は、消費者向け製品やサービス、または商社などですが、日立製作所は少し毛色が異なっています。
【2641】とTOPIXの関係
それではTOPIXの上位50銘柄に【2641】銘柄がどのくらい含まれているか見てみましょう。
下の表はTOPIXの上位50銘柄です。左側が1位から25位、右側が26位から50位です。表の右側はTOPIXの組入順位と比率、【2641】の組入順位と比率です。
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【2641】全20銘柄中、18銘柄がTOPIXの上位50位に入っています。残りの2銘柄のニデックと豊田自動織機もTOPIXの54位と77位なので、【2641】の全20銘柄はTOPIXの上位にすべて入っていると言えます。
この表の興味深いところは、TOPIX上位50銘柄で【2641】に入っていない銘柄は、世界シェアのトップ3ではないという考え方が、ある程度成り立つことです。
銀行の三菱UFJ、三井住友、みずほ、保険の東京海上、MS&AD、第一生命、通信インフラの日本電信電話、ソフトバンク、KDDIなどが入っていませんね。これらの業種は、国内を中心にビジネスを展開しているので、【2641】には入らないわけです。
2641の業種組入比率をチェックしよう
それでは【2641】の組入銘柄の業種について、見ていきましょう。
トップが電子機器で29.8%、2位が卸売業が24.8%。この2業種で54.6%で半分以上を占めています。以下、輸送用機器、サービス業、機械、小売業と続いています。
業種ごとの組入銘柄をチェックしよう
左側は全20銘柄を業種別の多い順に並べました。東証33業種中9業種なので、業種の分散という意味では偏っています。
電子機器6銘柄、商社4銘柄で20銘柄中半分の10銘柄を占めています。トヨタ自動車を加え、このあたりが日本企業の強みとと言えそうです。
2641の分配金を確認しよう
ここからは分配金について見ていきましょう。
まずは【2641】のこれまでの分配金一覧です。年2回支払われます。
最初に分配金が支払われたのが2024年6月なので、3年です。グラフにして確認しましょう。
2641の分配金推移は?
分配金の推移です。
2023年の年間分配金は85円で、前年の2022年に比べて2倍以上になりました。
ただ、直近2024年6月の分配金は23円と減りました。前年同期より48.9%減です。
高配当ETFというわけでもないですし、前年が多すぎたという気もします。次回12月の分配金がどうなるか注目です。
分配金と取引所価格の比較は?
分配金と取引所価格の比較です。取引所価格は2000円からスタートして、2024年6月末時点では、約3000円。かなり好調です。
分配金は2023年の6月と12月がかなり多かったです。
直近の分配金が23円と少ないですが、取引所価格は上昇しているので、あまり気にする必要はなさそうです。
取引所価格、分配金利回り、YOCは?
取引所価格、分配金利回り、YOCの比較です。
赤い線が分配金利回りです。過去1年分配金を取引所価格で除して計算しました。
黄色の線が、YOCです。Yield on Costのことで、過去にこの銘柄を買った場合、現在取得価額に対する利回りがどうなっているかということです。この黄色の線が左肩上がりの場合は、増配&株価好調といえます。
現在の分配金利回りは2.06%ですが、2023年3月より前に購入していれば、YOCは3%を超えています。
平均分配金利回りは約2.25%なので、現在の分配金利回り2.06%は平均と比べると少し低いです。
取引所価格の上昇と直近の分配金が少なかったことが重なり、現在の分配金利回りは下がっています。
2641とライバルの日本株ETFの基本データ比較
ここからは【2641】とライバルの日本株を対象としたETFを比較します。
【2641】は海外でビジネスを展開している企業の中から、世界シェア上位の日本企業が対象なので、似たタイプのETFはいません。
日本の超大型株が主力なので、市場全体を対象としたETFと、高配当ETFの中から規模の大きい銘柄の多いものが比較対象と言えそうです。
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【1306】は日本の株式市場全体の動向を示す株価指数のTOPIXが対象。約2100銘柄ほどが組入れられています。
【1321】は日経平均225銘柄が対象のETF。こちらも超大型株が多く、日本を代表する指数です。
高配当ETFの中では、【1651】が比較的似ているかもしれません。TOPIX100の中から配当利回りの高い40銘柄が対象です。
【1478】は財務の健全性などを重視した高配当ETF。こちらも超大型企業が多めです。
高配当ETFの代表格【1489】も比較的超大型企業が多めなので、比較対象として良さそうです。
今後のデータはこの6つのETFで比較します。グラフの色は一番上のティッカーコードの背景色を使用します。【2641】はオレンジ色です。
組入れ銘柄数は【2641】の20は少ないですね。かなり少数精鋭です。市場全体の【1306】や【1321】とはかなり異なります。高配当ETFは38~50なので、多少似ています。
信託報酬はTOPIXの【1306】が0.059%、日経平均の【1321】が0.11%と低く、残りは0.2~0.3%ぐらいです。
純資産は【2641】は252億円とこの中では少ないです。ただ、設定から約3年と短いので、今後に期待です。
分配金利回りは【2641】【1306】【1651】【1478】の4つが2%強で似ています。日経平均の【1321】は1.6%とやや低く、高配当の【1489】は3%なので少し高いです。
2641とライバルETFの業種と銘柄の違いは?
それでは、組入上位10銘柄を比較します。6つのETFともに日本を代表する超大型株が中心なので、有名企業ばかりです。
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上位10銘柄の比率を見てください。【2641】は全部で20銘柄で時価総額加重平均なので、上位10銘柄は71.7%とかなり高いです。
【1651】と【1478】は上位10銘柄でどちらも51%と比率が高いです。【2641】に近いですね。
そして約2100銘柄が対象の【1306】は上位10銘柄比率が21%と低いです。
【2641】のコンセプトは海外に比重を置いてビジネスを展開している企業です。なので、銀行、保険、情報・通信業はありません。
【1651】は銀行、保険、情報・通信業が多く、【1478】は保険と情報・通信業が多いですね。なので、この2つのETFは【2641】とは結構異なります。
【2641】は電気機器と卸売業が中心です。この中では【1306】も似た傾向です。ただし、【1306】は上位銘柄の比率がかなり低いです。
そんなわけで、【2641】は超大型企業が中心ですが、市場全体系や高配当ETFと比べて上位銘柄は絶妙に異なっていますね。なかなか面白いETFと言えますね。
保有銘柄の規模を比較
それぞれのETFの保有銘柄の規模を比較します。赤が超大型銘柄です。
【2641】は超大型銘柄が75.1%で、この中では圧倒的です。
【1489】は日経平均225社の中から配当利回り上位50銘柄が対象なので、かなり規模は大きいですが、この6つのETFの中では超大型の比率が一番低いです。
このグラフから読み取れるのは、どのETFも超大型と大型銘柄でほとんどを占めており、規模の大きな銘柄の集合体ということです。
上位5業種を比較しよう
組入銘柄の業種を比較します。
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【2641】の首位・電気機器は、【1306】や【1321】も首位で、【1478】は5位です。
【2641】の2位・卸売業は、【1306】【1651】【1478】にも上位5位以内です。
【2641】は上位5業種比率が81%と高く、電気機器と卸売業の2つで50%を超えています。
他のETFで電気機器と卸売業が上位5業種にいないのは【1489】です。ただ、【1489】は以前は卸売業が上位にいました。
トータルリターン、リスク、シャープレシオを比較
トータルリターンを比較します。トータルリターンとは分配金を再投資した株価リターンのことです。2024年6月末基準のデータです。期間は1、3、5年で、年率です。
【2641】の1年リターンは32%です。高配当の【1489】が44.2%とトップで、【1651】が38%で2番手。【2641】は3番手です。
【2641】の3年リターンは21.5%です。こちらも高配当の【1489】が32.9%とトップで、【1651】が28.3%で2番手。【1478】が23.8%で3番手です。【2641】は4番手です。
【2641】のリターンは高配当の【1489】や【1651】には及びませんが、【1478】とほぼ互角で、TOPIX【1306】や日経平均【1321】をアウトパフォームしています。
なお、5年リターンは【2641】はありません。
シャープレシオはどうか?
トータルリターン、リスク、シャープレシオを比較します。縦軸がトータルリターン、横軸がリスク、括弧内の数値がシャープレシオです。
シャープレシオは投資効率の良さを示したものです。トータルリターンが高く、リスクが低いと、シャープレシオは高くなります。
表の左上がローリスク・ハイリターンで理想です。右下がハイリスク・ローリターンで良くないです。ただし、一般的にはリターンが高いとリスクも高くなる傾向です。
まずは3年です。
【1489】がトータルリターンが32.9%と圧倒的で、リスクも12.8%と高く、シャープレシオは2.33です。
【2641】はトータルリターンは21.5%で4番目とまずまずです。ただし、リスクが15.5%と結構高いです。銘柄数が20と少ないので、仕方ないですね。
シャープレシオは1.35で、高配当の3つには少し差をつけられました。TOPIXの【1306】とシャープレシオは近いです。
5年シャープレシオはどうか?
続いて5年です。今回の主役の【2641】はないので、他のETFが気になる人は見てください。
トータルリターンは【1489】が22.3%でもっとも高いですが、リスクも大きく、シャープレシオは1.34。
【1651】はトータルリターンは21.6%と【1489】にわずかに及びませんでしたが、リスクが15.5%で【1489】より低いので、シャープレシオは1.35で最も素晴らしいです。
分配金利回り推移を確認しよう
それでは分配金利回りの推移を比較しましょう。分配金利回りは過去1年分配金から算出しました。取引所価格は月に1度、月末のものです。
【2641】の分配金が1年分になった2022年6月以降のデータです。
現在の分配金利回りは【1489】が3.01%で一番高く、【1478】が2.22%。【1651】は2.12%、【2641】は2.06%、【1306】は2.05%です。
【2641】の分配金利回りは2023年の後半から2024年の前半は高いですが、それ以外の期間は低いです。
まだ設定から3年ほどで分配金は安定していないので、分配金利回りの目安については何とも言えないですね。【2641】の過去3年の平均分配金利回りは2.25%ほどです。
過去に買った場合の取得価額に対する利回り(YOC)は?
過去にETFを購入していた場合、現在、取得価額に対する利回り(YOC)はどのくらいになっているかというグラフです。いわゆる自分利回りというやつです。
グラフが左肩上がりなら、増配&株価が好調というイメージです。【2641】が設定された2021年6月以降です。
【2641】の現在の分配金利回りは2.06%。3年前に購入していたら、現在のYOCは3.28%になっていました。TOPIXの【1306】よりは上回っています。
好調なのは【1489】で、現在の分配金利回りは3.01%。3年前に購入していたら、現在のYOCは6.08%になっていました。
増配率を確認しよう
増配率を見ていきましょう。表の上段は1年ごとの過去1年分配金と、前年からの増配率です。背景ピンク色がマイナスです。
表の下段は現在を起点とした1~5年の増配率。CAGR(Compound Annual Growth Rate/年平均成長率)で計算します。
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背景のオレンジ色が濃いほど、増配率が高いという意味です。この部分をグラフで見てみましょう。
1年と2年増配率は?
まずは1年、2年増配率です。
【2641】は1年増配率はマイナス6.0%と良くないです。ただ、高配当ETFの【1478】や【1489】も1年増配率は不調ですね。
【2641】の2年増配率は40.3%とかなり高いです。最初の分配金が含まれているためなので、過大評価しないほうがいいかもしれないですね。
3~5年増配率を確認
3年、4年、5年増配率を見てみましょう。【2641】は設定から3年なので、3年以上の増配率はないです。
3年以上の増配率は、どれも素晴らしいですね。
【1489】が良いのは予想通りだと思いますが、TOPIXの【1306】や日経平均の【1321】が【1489】とほぼ互角です。
意外な結果ですね。TOPIXや日経平均はトータルリターンは今ひとつでしたが、増配率が素晴らしいです。イメージとは逆の結果になっていました。
増配率、分配金利回り、トータルリターンを比較しよう
増配率、分配金利回り、トータルリターンをバブルチャートで比較します。
縦軸が増配率、横軸が分配金利回り、バブルの大きさがトータルリターンです。バブルの近くの数値もトータルリターンです。右上かつバブルが大きいのが最も素晴らしく、左下かつバブルが小さいのが良くないです。
まずは3年です。【2641】は増配率が2年しかないので、すべてのETFで増配率は2年を使用します。
【2641】は増配率が40.3%と素晴らしく、トータルリターンは21.5%とまずまず。
【1489】がトータルリターンが32.9%で首位、分配金利回りも4.0%で首位と素晴らしいです。
トータルリターンは高配当の【1651】や【1478】も20%を超えており、素晴らしいです。
5年を比較しよう
続いて5年を見てみましょう。今回の主役の【2641】はないので、他のETFが気になる人はチェックしてください。
【1489】がトータルリターンが22.3%で首位、分配金利回りも約4.0%でトップと素晴らしいです。
高配当の【1651】と【1478】はほぼ互角です。紫色と黒色が重なっています。若干【1651】が優勢です
TOPIX【1306】は増配率が11.7%と素晴らしいです。
【2641】は設定から3年、分配金額がやや不安定なので、現状では評価しづらいところはあります。
増配率を使った将来YOCを予想する
それでは、いまETFを購入したら、将来、取得価額に対する利回り(YOC/Yield On Cost)がどのくらいになるのかをシミュレーションします。
現在の分配金利回りに過去の増配率を当てはめて計算していきます。「分配金は再投資しない。税引き前」という設定にします。
現在の分配金利回りは【2641】が2.06%、【1306】が2.05%、【1321】が1.59%、【1651】が2.12%、【1478】が2.22%、【1489】が3.01%です。
まずは2年増配率を使った将来YOC予想です。
2年増配率は【2641】が40.3%と圧倒的で、【1478】は21%で続いています。
20年目のYOC予想は、首位は【2641】で1283%、2番手は【1478】で83%、3番手は【1306】で16.1%です。
【2641】の2年増配率はかなり素晴らしかったので、将来YOC予想もすさまじい数字になりましたが、現実的ではなさそうです
5年を比較しよう
続いて5年増配率を使った将来YOC予想です。今回の主役【2641】は3年以上の増配率はないので、他のETFが気になる人はチェックしてください。
5年増配率は【1306】が11.7%と高く、【1489】が9.8%で2番手です。
20年目のYOC予想は、首位は【1489】で17.8%です。2番手は【1306】で16.7%でした。
残りの3つ【1321】【1651】【1478】は20年目YOCが7%台で競っています。緑、紫、黒のグラフが重なっています。
【2641】は3年以上の増配率はありません。1年増配率はマイナス6%、2年増配率は40.3%と極端なので、どちらを使用しても将来YOCは偏った数値になってしまいます。あと何年かして分配金データが蓄積されないと何とも言えないですね。
まとめ
それではまとめです。
【2641】は海外顧客50%以上の日本企業の中から、世界シェアの上位3番以内の企業が対象です。世界で戦える日本企業の精鋭20銘柄を集めたものです。
設定から3年と歴史は浅いですが、データは悪くないです。
経費率は0.3025%。分配金は年2回で、分配金利回りは2%強。
組入れ銘柄は電気機器や自動車などの製造業、商社で約半分を占めています。銀行、保険、通信インフラなど、国内が主戦場の銘柄は入っていないです。
【2641】の組入れ銘柄は、高配当ETFや市場全体インデックスの上位銘柄と、絶妙に異なっているのが興味深いです。
組入れ銘柄数は20と少ないですが、銘柄の規模は超大型企業が大部分を占めているので、安定度はありそうです。
トータルリターンは高配当ETFの【1489】には劣りますが、TOPIXや日経平均をアウトパフォームしています。
分配金は2023年は多かったですが、直近の2024年6月は少なかったです。増配率は不安定なので、もう少し経たないとわからないです。
たかにんは6月に少しだけ買ってみました。今後も買い増そうかなと考えています。ただし、8月の暴落と円高の影響で現在は苦戦しています。